ニフコンで旧交を温めたぞ
アットニフティ・コンベンション通称ニフコンに行って来た。缶バッチマシンを担ぎ、シール企画用の機材を用意して。場所は、鬼怒川温泉ホテルニュー岡部。言わずと知れた岡部グループの巨大温泉ホテルの一つだ。
11月1日、我々は、恵比寿駅ガーデンプレイス口に集合。神北と安達くん、竹内くんだ。今回はこのメンバーの他に、電車組で辻堂くんがいる。
とりあえず出発。首都高に乗ってぐーるぐる振り回され、気がついたら東北道。なんか、どれだけ経っても、なんとなく頭に入ってきたりしない道路網だな、首都高って。特に、自分で能動的に走り回らない区間は全く解らない。知らないうちに増える新線がそれに輪をかけて経路を難解にしている。
安達くんは、二日前に、アメリカ西海岸二泊三日出張強行軍の旅から帰って来たばかり。神北は、企画用の素材を徹夜で作り続けていて、一睡もしていない。毎度、コンベンション前というのはろくでもない状態なのである。
渋滞に悩まされつつ、一路今市インターへ。今市市、知識としては、足利銀行の本支店リストでいつも眺めていた今市支店があることぐらいか。日光街道から、鬼怒川へ折れて行く道すがらだ。今市の市内は、三連休にあるらしいそば祭りの準備や、当日の迂回路を示す看板で、ちょっと賑やかになっている。しかし、なんだか、あまり駐車場が整っていそうな店がない。しかたなく市街を抜けて郊外に出ると、少しずつ駐車場を広く取った郊外型の外食産業。ラーメン屋やレストランとかが出てくる。ハンバーグ系の店が見つかったが、道の向こう。「しかたない、もちぃと走って何もなかったら引き合えしてあそこだ」と、最悪を想定した目星を付けて、少し前に進む。と、見つかりましたよ、ステーキのリーゼ。小さいながら味で客を集めているという風情のステーキハウスだ。ちっとも気取った店ではなく、どちらかと言うとステーキハウスというよりも、街道沿いの喫茶店の印象がある。
神北と安達くんは、リーゼステーキのB(大きい方)、竹内くんはヒレカツ定食。ミディアムというには、若干まだ赤い部分が多く見えたが、安達くんのレアと比べると、神北のミディアムが確実に火の通りが良いのが見て取れる。しかし、安達くんのも、けして生焼けではなく、ちゃんと火が通ったレアステーキだったそうだ。竹内くんのヒレカツも、コートレット(カツレツ)と呼ぶべきではないかというぐらい、ちゃんとしており、シェフが真面目な上に、いいウデをしていることが、我々クラスの経験でもヒシヒシと感じられる。ぐぐってみたが、特に、載っているページはないけれど、かなり当たりの店だった。今市ICから鬼怒川に向かって走る道の左側。ぜひ通りかかったら寄ってみて欲しい。
さて、腹ごしらえをした我々は鬼怒川温泉街のホテルを目指した。ホテルニュー岡部。我々が夏に日本SF大会T-con 2003を開催した時の会場、ホテルニュー塩原と同じく、岡部グルーブに属するホテルだ。今回は全く使わなかったので、新館の様子はよく解らないが、本館は、ニュー塩原の西館に酷似。同時期に、同一設計事務所の設計で、同じ工務店が施工にあたったのではなかろうか。初めてのホテルであるのに関わらず。古巣に帰って来たような安心感。
受付に行くと、FMAUG(Macintoshアップル・ユーザー・グルーブ)の松木ゼネラルマネージャーがいる。別働隊の辻堂くんも来ている。パパっと登録を済ませ、部屋に荷物を入れる。部屋の作りは、一部畳敷き+ベッドが二つ。ニュー塩原の西館に酷似。その後、メインの企画会場『きぬ(鬼怒)』を視察。かなり広めの部屋で、ニュー塩原で言えば『梅1-3』みたいな感じかな。三分の二を畳敷き大広間にし、残りの一部を下足履きの絨毯仕様にして使っている。
メイン会場のすぐ隣が大浴場なので、当然、入る。まず笑ったのが、大浴槽の半円形の作り。ニュー塩原の西館に酷似。ただし、ニュー塩原の西館の大浴場は完全に地下だったが、ここの風呂は、一階なので、日が差す。明るいイメージも気持ちいい。
その後で松木さんに教えてもらった本部を訪ねると、ニフコンの中核になって動いているアクティブなフォーラムマネージャーたちが、わんさと居る。クマゾーこと諫山くんに「ぬわにぃぃ〜、俺達が機能から準備に入っていてまだ一度も行ってない風呂に、もう入ったダトぉー!」とのお言葉をちょうだいする。だって温泉旅館なんだもん! ここに居るのは殆どが、その昔、神北がニフティFSF(SFファンタジー・フォーラム)でフォーラムマネージャーをしていた頃からの仲間と、その後、ニフコンの立ち上げ期にスタッフとして走り回っていた時に知り合った人たち。みなさん、自分のフォーラムを率いて、人の輪の中心に居る人たちだ。こういう社交性がコンベンションのスタッフに向いているのかもしれない。中には、山本“酔うぞ”さんのように、第二回大会TOKONから参加して居ると言う、旧い古いSFファンも混じっている。
そして、一番、会いたかった人が居た。最初の熱海ニューフジヤホテルのニフコン以来、ずーっとニフコンと会場の橋渡しをしていただいている、そして、T-con 2003でも大変お世話になった、日本旅行の森川さんだ。
気持ちよく仕事に入れそうな雰囲気。とりあえず、機材を運び、シール屋の準備をする。シール企画と、平行して、缶バッヂマシーンもセッティング。ところがおおっと。大会以降、マトモに使っていなかった女房のバイオが、やたらと新しいパッチを要求。そういや、Winって夏以降、嫌ってほど゜ウィルス喰らって、大変だったんだよなぁ。しかたが無いので、全部やらせる。その間にメシだ。
ニフコンの夕食と言えば、立食パーティ。我々は、パーティ会場の舞台から遠い方に場所を取る。森川さんもそこに来る。前は当然、脇も、一応何人かのスタッフがいるようなので、司会者から一番遠い所ですぐ動けるように場所を取る。(と同時に、体を常に空けておく為に、つまらん用をヒョイと言いつけられない位置に身を置くのだ。)
いつものように長い長い、何をしにここに集まっているのか忘れてしまうほど長い、富士通・ニフティ関係者の挨拶があり、実行委員長(といっても、伝統的に事務局長が実動部隊のトップをとるニフコンでは、日本SF大会の名誉実行委員長や、ゲスト・オブ・オナーの意味合いに近い)の西尾さんの音頭で、乾杯。
わりと量があり、刺身、中華、しゃぶしゃぶ、ステーキ、等々、等々。バリエーションもかなりある。そう言う所で、酒のつまみ的に取らずに、まず、ご飯とみそ汁を確保してから、おかずを取って回る我々の食し方もどうかと思うが……。
さすがに、徹夜明けのままでずっと動いているので、おなかの皮が突っ張ると眠くてかなわん。腹がクチたところで、パーティーを早抜けし、一度部屋に寝に行く。が、寝ずに何となく話をしてしまう。
結局、不眠のまま仕事を開始。とはいえ、夏のSF大会の時のようなちゃんとした台紙は無いし、実行委員会もシール企画を強く進めていなかったので、客側に、交換をするシールという感覚がない。何をやっているのやら、周りからではよく判らない。
しかたないので、マワリのイベントを見ては、そこ向きのシールを作り渡して行く、コレクターズフォーラムのトマト味の炭酸ドリンクを飲んだ人のシールとか、缶コーヒー呑み比べ企画のシールとかを、竹内くんがいろいろ作る。
神北は、Illustratorを立ち上げ、追加用の缶バッチのデザインを作る。『デンキネコ』の中村犬蔵さんにも、デンキネコ缶バッチを作って貰う。デンキネコも、『デンキネコ 日本列島改造計画』を経て、ファンムービーの枠を超えようとしている。が、犬蔵さんは、ちっとも変わらず、気さくで、面白いこと大好きなデザイナーというポジションを崩さない。いい人だ。
竹内くんが、我々秘蔵のデータ集の中から引っ張りだした岡部グループのマークをシールに。これは、ニュー岡部の副支配人に差し上げた。
そうこうしているうちに、神北は、『きぬ』の間の入り口の柱の陰に、星飛雄馬を見守る明子姉ちゃんのように佇む人影を発見!飯沼さんだ!
わーっと駆け寄るT-con 2003スタッフ残党。走りよる人影にビビる飯沼さんを一瞬にして包囲。こういう時の行動は、速い。
「いやー、森川さんを通して入ったコンベンションということで、誰か来てるかもと思って、東京から塩原に戻る途中で、チョっと寄ったんですよ……」読んでますねあなた。我々の行動を。しかし、鬼怒川って、東京から塩原への移動中にチョット寄れる所じゃあない。わざわざ何十キロという遠回りのコースを回っていただいたのだ。有り難いなぁ。
ネット上に上がった夏のSF大会の数々の私的レポートの中で、男泣きに泣き崩れる飯沼さんの写真があちこちにあるのが親戚に知られて、何やってるんだと聞かれたとか、いろいろと、いい話を聞く。また、来年のGコンの参加も考えておられるようで、こっちも楽しみ。
この後、23時頃になってイベント自体がまったりタイムに突入し、ほとんどの常設企画が開店休業状態に陥ると、ドライバーの安達くんが、まっ先にダウンした。コンピュータの前を離れても良くなった神北と竹内くんは、隣で始まったFPDA(PDAフォーラム)のPDAよろず相談オフに出て、約三人の有志が持って来た20台を上回るPDAを眺めつつ、あーでもないこーでもない。これの使用感がどうだ、アレの使用感がどうだという話をする。やはり、誰も、リナザウのPIMは面倒くさいのでまともに使っていないらしいということが解り、ホッとする。
夜半過ぎに、まあ、いいだろうということで、とりあえず撤収。その後、デンキネコ上映会へ。
しかし、さすがに36時間以上動いていて、もうタマラんくなってきた。新作デンキネコが見たかったが、あきらめて部屋へ。
バタンキューで寝入ったっきり、朝、六時ぐらいまで熟睡、いや爆睡。ハッと目が覚めると、山を朝日が照らし始めている。同じ栃木県内で、山自体が地質的に似ているせいなのかも知れないが、この景色もニュー塩原の西館に酷似。朝食までにはまだ間があるので、まずは朝風呂。西尾実行委員長といっしょになる。夜中にも一度風呂に来たと言う。露天に出ると、寒くはないがいい頃加減の風で気持ちいい。
朝食はなんと座敷。その向こうの方でオークションも開催されている。のほーっとした、まったり感がいい。
部屋に戻り、少し休憩してから荷造り。実行委員会本部に顔を出して、挨拶。森川さんとは、今月あるT-con 2003塩原打ち上げでまた会いましょうと約して、帰途についた。
かくして、我々のニフコンは終わりを告げた。次があったら、またみなさんにお会いしたいものだが、今やコミュニティー文化の中心は、ニフティー内のフォーラムではなく、完全にその外にあるBBS等に移っている。ただ、会員を限定しないこうしたBBSでは、こういう濃い仲間意識は育ちにくいと思われる。次のニフコンはどうなのだろうか……。
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