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2003/12/03

我々探検隊は、栃木県奥地に巨大食物を見たぞ

 11月29日、午後。待ち伏せしていた藤沢くんと美女三人のハーレム状態が現れないので、諦めてレゴミュージアムのある那須ハイランドパークを出た我々は、しとしとと雨の振る中、また山道を引き返して、塩原温泉にひた走る。徐々にコラムATに慣れつつあるが、時々ミツルんに「シフトはこっち」と云ってもらわないと、まだ相変わらず左手がシフトを求めて彷徨う。
 とはいえ国道400号、通称塩原街道に戻れば、何度も何度も通い慣れた道だ。塩原温泉郷へ向けて箒川沿いを川上に上る。なんでも新しい稚児に坊主の愛が移ったことを悔いてある稚児が渕に身を投げたと云う、ヤオイな伝説のある箒川沿いは、風光明媚な観光道路で奇岩や渓流が壮観である。最初の三回ぐらいは、どこまで上ってゆくのだろうと思ったものだが、通い慣れ、見慣れて来ると、自分がどこいらへんを走っているのか判っているので案外と気楽だ。車はまっすぐに「釜彦」に、目指すは名物「スープ入焼きそば」だ。
 もう慣れた物で、道の山側にある駐車場に車を停め、塩原街道を渡って釜彦に入る。
 素人はついつい「すうぷいりやきそば」と読みそうだが、釜彦のおばちゃんは注文の時に「すうぷいれやきそば」と云う。中華スープに焼きそばを入れたもの。信じられないかもしれないが、ゲテモノではない。美味しいことは、ここここここここで確認してもらいたい。
 この店は、このスープ入焼きそばと、ソースカツ丼が売りだ。キャベツの千切りを乗せたソース系のカツ丼は、関東の人には珍しいようだが、岡山辺りだとほぼすべての店でカツ丼と云うと、キャベツを載せドミグラス系のソースをかけた物だそうだ。ちなみにここ釜彦のカツ丼は、トンカツソース系で、いわゆるドミグラスソース系とも少し違うが、美味いことは確実。
 始めてだと云うミツルんがビビりながら一口。でも、ちゃんとした味なのにほっとした顔で食べ始める。不思議な味だが変な味ではないことを、しっかり認識してもらえたようで良かった。暖かいスープが、那須ハイランドパークで冷えきった体に染み渡ってゆく。実は、少々風邪を引き込んだようになっていたのか、この時、頭痛がしていたのだが、釜彦のスープ入やきそばのお陰で少し楽になった。。
 釜彦を出て車を出そうとしていると入れ替わりに入って来たのが、軽のワンボックスバン。五百キロ近く走って来たT-con2003の企画統括責任者、山本くんの車だ。釜彦には来るとは流石、塩原を知り尽くしている。温泉地はこーよねーという味ではなく、どこの町中に店を出させても大向こうを唸らせるぐらいには美味いもん。山本くんが誘導してくれて楽に道に出られた。ありがとう。
 もう塩原温泉の中なので、夏にはさんざん走り回ったあたりだ。気楽にツラツラ流して懐かしきホテルニュー塩原に到着。もちろん、古くは2000年3月の下見に始まり、下見合宿で何度か泊まっているが、なんと云ってもこの夏に前々泊・前泊・本泊1夜目・2夜目・後泊と、5泊6日したので、一種里帰り気分だ。
 荷を降ろし近くの駐車場に車を置き、ロビーに入ると、実行委員長の熊倉くんたちが既に入っている。なんとそこに藤沢くんもいるではないか。なんでも、西那須野を降りた時に雨の状態を見て諦めたのだそうな。
「ハーレム? まさか! レディーペネロープを三人乗っけたパーカーでしたよ」と藤沢くん。
 既に部屋に入れるということで、早速部屋に荷を解き、西館大浴場へ。見れば見る程、先日云ったここと同系列ホテル、鬼怒川ホテルニュー岡部の大浴場と似ている。床面の敷石タイルまで全く同じだ。少々ぬるいのを良いことに少したけ長湯。長湯と云っても、あまり長時間お湯につかるのは苦手なので、傍目にはデブ鴉の行水だ。
 総務部の依頼で大会に来られなかった人への送付物の発送作業を行い、最近身内で流行りの知恵の輪を解きつつ、晩飯を待つ。

 晩飯。それは、温泉旅行最大の醍醐味(……少なくとも神北にとっては……)。先付けが既に並び、大きな鍋に鍋物の用意もされている。しかし、今回はそれだけではない。
 実行委員長や、旅館からの挨拶を経て、乾杯。
 食い始めて話をし始めるが、まだ一組が到着しない。入った連絡によると、途中で車が故障したらしい。雨の中大変そうだ。
 結局、その車は宴会開始から一時間かそこら遅れて到着したと思う。なんでも、料金場で支払いをした際にガコンといって窓ガラスが下がり、上がらなくなってしまったのだそうな。雨の中を窓開けっ放しで高速走行。うう、ご苦労様でした。
 その到着とどちらが早かったかよく覚えていないが、ついに、その夜のメインディナー、鉄人定食が登場した。
 まずは鉄人餃子。一個に使う肉が180グラムだか200グラムだかというから、ちょっと大きなハンバーグという感じか。小さめのコッペパン程もあろうかと云うそれは、普通の中華定食で普通の餃子が置かれているような楕円の皿に、普通の餃子のように五つ並べて盛られている。もちろん、楕円の皿も餃子自身も巨大なのだが、スケール感が統一されているので単に写真だけ見たのでは大きいことに気づかないかも。
 流石に不惑を越え食欲が衰えると、宴会の中の一品としてこれを一個丸々喰うのはむりかなと思い、同い年の古木くんと半分こして喰う。隣では河野くんが一個なり平然と平らげている。「え?こんなん軽いっすよ」というが、まあ若いんだから当然だよ。俺が君の年の頃なら二個三個奪い合って喰ったさね。
 塊が大きいため、油に晒されているのが外側だけで、中は肉がうまく熱せられていて美味しい。脂ギトギトの酔っぱらい親父御用達餃子と違い、肉のうまみだけが醸成されている。一個なりということでないなら、女性にもこれは大受け間違いなし。きっと名物料理になるな。
 ここで、夕刻からの頭痛がなかなか治まらないので、ホテルにお願いして頭痛薬を貰う。ホテルの飯沼さんに、「こんな寒い日にハイランドパークなんか行くからですよ」と云われる。そりゃそうだ。シャレにしては馬鹿だったかもしれません。亡きお猿の次郎に哀悼を混めて「反省」。
 続いて、ラーメンと中華丼が登場。モヤシを死ぬ程盛り上げたラーメンと、「鶏卵がウズラの卵に見えるぐらい巨大な」中華丼に嬌声が上がる。夏はモヤシが盛られてなかったが、その点を原作に近づける努力がなされたのだそうな。モヤシの中には、夏と同じように、豚肉1キロを丸まる角煮にした巨大な肉が入っているが、今回はそれも、喰い分けられるように予め切り分けたのだと云う。確実に美味くする努力がなされている。
 鉄人定食は、ついつい大きさだけに興味が行きがちだが、そこはそれホテルのメインダイニングが作る以上、単にデカいだけの大盛りではない。喰って当然のごとく美味いのだ。放っておくとのびかねない麺や上がりたてが一番美味い餃子を、かなり長い時間かけて喰っても美味いように、全体に気を使って作るというところに、このホテルの大厨房、メインダイニングの意地と腕を見た気がする。
 この料理は特別メニューとなるが、予め頼んでおけば宴会の目玉として出していただけるそうだ。既に、鉄人餃子が気に入った客から「次の忘年会でも」というリピーター予約すら入っているそうで、大会の残した物がホテルの接客の中でどう育ってゆくのか楽しみだ。

 宴会がお開きになった後は、部屋に帰って夜遅くまで酒盛りだ。神北は下戸なので例によって呑めはしないが、わいわいやるのは嫌いではない。さらに、たいていの面子が神北が呑めないことを知っているこういう身内の宴会では、酒を勧められることすらないので特に楽だ。
 通称『もえたん』という本をご存知だろうか。『萌える英単語』端的に言うと英単語の学習参考書だ。大学入試で必要となる1000語程の単語が並び、その例文が載っていると云う、きわめてオーソドックスな作り。しかし、その例文が「I met my brother altar all this time. He had forgotton his purpose to destroy the earth. ★久しぶりに会った弟は、地球を滅亡させると云う目的を忘れてしまっていた。」なんて、ゴットマーズだったりするのだ。今年の受験シーンを変な色に染めるオタクグッズとして人気を博し、売り切れ店続出と云う話。これの現物を酒盛りに持って来た人がいて、ついついみんなで例文を読みふけってしまった。うろ覚えだが「8月と12月の三日ずつは信教上の理由で仕事に出られません」とか、きわめて身近な(?)例文が続出しており、とにかく笑える。
 結局、酒飲み部屋で二時か三時頃まで大騒ぎして、ぼくは床に付いたが、多くの人が五時、六時まで遊んでいたらしい。

 翌日は陽が昇る頃に目が覚めた。塩原の山々にモヤがかかり気持ちのいい朝だ。が、みんな寝ているのでもう一寝入り。次に目が覚めたのはアバレンジャー5分前。だが、いろいろ時間配分を考えて、ここで朝風呂に行く。夜中に清掃して湯を入れ替える西館大浴場の朝風呂は、昼間より温度が高めだ。じんわりと身を沈めていると、気持ちいい。
 風呂から上がるとアバレンジャーが佳境。「ジャンヌ復活したよ」と教えられる。まあそれは判っていたけど、それより黒岩都知事の方が大事なんだから仕方ない。
 アバレンジャーの後が仮面ライダーファイズ。しばらく前から、最後の補強で小川敦史が警視庁の幹部役で出ているのだ。
 知っているか!? 小川敦史がはじめて我々の眼前に現れたのは『超光戦士シャンゼリオン』の主人公涼村暁のライバル黒岩省吾としてのこと。黒岩は最終的に暁との選挙戦に勝って東京都知事となり、日本から独立した東京国を宣言、東京国初代皇帝となり、強い者が勝つ弱肉強食の国是を唱える。しかし、最後には戦いの果てに力を全て使い果たしたところに、子供の放った銃弾に倒れ去ったのだ。
 小川敦史はその後も、一昨年の『仮面ライダーアギト』で、舞台の裏を知るらしき謎の男、沢木哲也として一年間好演したが、やはり、役柄のせいもあるが黒岩の衝撃はそれを凌いで大きかった。で、二度目のライダーレギュラー出演となった今年の役は、どちらかというと自分の意志で判断し、自分の計略で前を切り開く、その為にはあらゆるものを利用すると云う、あきらかに沢木より黒岩型の人間で、ああ、黒岩都知事が帰って来たなという気がする。
 だから今期、仮面ライダーは、いかにストーリーが進まなかろうが、やたらと出て来るライバルキャラが似たり寄ったりで区別し辛らかろうが、テレビの前にいる限り見なくてはならない番組なのだ。
 ライダーが終わったら(心の中でナージャに手を合わせて)朝メシ。朝食。それは、温泉旅行二番目の醍醐味(……少なくとも神北にとっては……)。バイキング形式の朝食は大会でメインホール&パーティー会場となったレストランシアター・オーロラ。流石に、昨晩しこたま喰ったので、いつもの食欲が出ないので、ご飯は一回しかお替わりしなかった。しこたま肉の詰まった体には、野菜がおいしい。驚いたことに、いつもなら朝メシパスして寝ている筈の熊倉くんも食べていた。
 朝飯を終えて戻ると、ちょうどいい具合に『ポポロクロイス物語』だった。ぼくは、プンプン王女が良いです。
 九時半になると、そろそろバスに乗る人も出るので、玄関に全員集合して記念写真。バスを見送って……。え? 二人程バスに乗る人が乗ってない? ホテルの機転で連絡を取ってもらい、東館玄関の先にある塩原超役場前停留所で拾ってもらえることになり、挨拶もそこそこに虹の架け橋経由、館内をダッシュで去って行った。
 残った人たちでどうやって帰るか話しているとなんだか、宇都宮の巨大なエビフライが喰いたいという人が多い。竹内くんが「でも、バスのチケットあるし」といっているのを解約させ、神北号の同乗者に。更に何人も増え、もともと海老フライ行脚を前提にしていたのは塩坂号だけだったのに、気がつくと20人以上の大人数に増えている。
 目的の店は、そんなに大きな店ではないので、首尾よく食べる為と席を纏めて確保する為にプリン野郎こと塩坂くんに予約を入れさせる。「もしもし、神北と申しますが予約を……」おい、いつから俺が代表なんだ?
 飯沼さんと別れを惜しみつつ、車列は塩原温泉を脱出。神北号の何台か前にはちょうど藤沢ピカチュー号が。国道400号を下り那須平原に出て西那須野のインター付近で、ピカチュー号が唐突に左ターン。有名な観光牧場、ホウライ牧場のところだ。すかさず続く神北号。ここに寄るとなったら、しぼりたて牛乳かソフトクリームだ。女の子たちの目標はソフトクリームだったようで、神北号の四人もまずは絶品のソフトクリームを味わう。
 再出発した我々は、そのまま宇都宮まで快走。カーナビがある神北号が先導。雨は上がるでもなく強くなるでもなく。宇都宮のインターからは日光街道に出れば良いのだが、カーナビを読み損ねて道を間違う。やっと復帰と思うや否や、カーナビに無い新道に惑わされ、また目標をロスト。大騒動しながら走ってゆくが、後ろはぼくより運転に慣れている藤沢くんなのでちゃんと付いて来てくれて有難い。すまん藤沢くん。
 目的地には、ちょうど予約の時間ぐらいに到着。御茶呂というお店で、宇都宮では普通に有名店だ。神北にとっては、1984年から85年の宇都宮勤務中に、給料になるとよく通った懐かしいお店。
 入ると早い連中は既に食べ始めていた。物理的に見て22人前44本の海老フライを一度に揚げることは不可能だから、順番は仕方ない。
 待つこと暫し、我々のテーブルにもついに海老フライが登場。ぎゃあと声が上がる。予想より大きかったということらしい。女の子たちは様々な対処法を練っていた。あまりおなかが空いていないという佐藤さんはハナっから手を出さずに「折りに詰めてもらう」作戦。間島さんは油分を含んだコロモをあきらめ、中のエビの身だけを選り分ける作戦。みんなそれぞれ作戦を立てて海老フライを楽しんでいる。何にせよ、御茶呂の料理は、美味しいというのが大前提であって、単なる目を引くだけの巨大料理ではない。みなさん、満足していただいたようで、常連(といっても、年に一度も行かないが)としても鼻が高い。
 かくして、美味しく食べて、御茶呂を後にする。後はバラバラに走って帰るだけだ。
 とはいえ、なんかまたピカチュー号と一緒になる。鹿沼インターを入った一つ目のパーキングで打ち合わせて、羽生で一度会おうということにする。羽生は埼玉に入ったところなので、わりと近い。走ってゆくとあっという間だ。ありがたいことに、パーキングエリアにMOSバーガーが在ったので、MOSでお茶ということになる。いや、別にMOSでなくても構わないんだが、普通のスナックコーナーの方はなんだか悪い脂の臭いが充満していて気持ち悪くなりそうだったのだ。しみじみと、いい感じに仲良くなれたんだから、これからもちょくちょくこういう同窓会が出来ると良いねぇというような話をして、分かれて帰ることに。
 そこから先、岩槻インターから大宮に戻る手前で大渋滞に巻き込まれ、二時間近く無駄にしたものの、なんとか五時前に大宮駅で解散。
 風雨と寒さと巨大食物に満ちた驚異の旅行は、やっと幕を閉じたのだ。

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