我に光を……だぞ
唐突ではあるが、今ここでこの文章を書いている3月4日の神北は昨日の神北に非ずである。昨日までは、ベストエフォート1.5メガだったが、今日の神北は、ベストエフォート100メガなのである。
いままで我が家に入って来ていた一番初期のADSLから、一気にBフレッツに切り替えたのだ。まあ、ニューファミリーなので、何人かで100メガを分け合うわけだから、そんなに早くはない。といっても、今までが1.5メガなんだから、たとえ20メガ、30メガでも、10倍20倍ということになる。テストしてくれるページで探ってみると、36〜41メガという結果だった。Bフレッツニューファミリーの平均は21メガだから、いい方だと診断された。
しかし、、光ケーブルを家に引くと云うのは知らないことばかりでかなり面白かった。
まず、何に驚いたかと云うと、まずは、So-netの変更だった。接続方法を変えるのだから、接続業者のSo-netにコース変更を申し込むのは当然として、場合によっては新しいBフレッツに切り替えが上手く行かなくて、何日か並行して使わなければならないかも知れないと思ったので、So-netに相談してみた所、意外と意外な回答が返って来た。
「弊社では、月単位での変更なので、3月4日変更だったら、2月末で変更ということになります」
「はァでも、3月の1〜3日の間、ADSLは切れてる、光はまだ来ていないってことで、使えないと困るんですが……」
「このテを使えば大丈夫です。まず、変更依頼書を月末ギリギリに出して下さい」
「はい」
「これで作業に掛かりますと、NTTに連絡して実際に局内工事をして頂くまでに1週間ぐらいは翌月にはみ出してしまいます」
「はいはい」
「この間は、ADSLもつかえてますから安心です!」
……。安心、……かなぁ・・・。
「はい、ということは、とりあえず、光が来てさっさと接続作業を行えば、両方の回線が生きているうちに移行が済ませられると、そう考えていいわけですね」
「はい」
「費用もかからない」
「お客様は3月からBフレッツのコースになってますから、そちらの料金です」
「旧い、ADSLでアクセスしている分も」
「はい。大丈夫です」
ま、なんにせよ、早い接続に変更する分には、優遇されているということか。こりゃありがたいと、So-netに変更届を送ったのが4日前。
続いて、ネットワーク用のブロードバンドルーターを買いに行く。綱渡りみたいにして自分の知識と交渉術を駆使して、ギリギリ安い店を探して歩くと云う方法ももちろん有りだが、神北家はここ何年かは、いつもLA-OXザ・コンピュータ館だ。ザ・コン館は、まあまあ納得出来る価格だし、店員の知識もそこそこ豊富なので、コンピュータ周りのたいていの物を買っている。今座っている椅子もここで買っている。
一応調べて行ったが、10万円を越す大きな企業用のルーター、5万円を超えるSOHOなどで使うルーター、2万円ぐらいの機能バッチリのルーターもあるのだが、最低は、4,800円程度の廉価な物まで様々だ。各社の現行機とウリのスペックは最低限調べて行ったモノの、結局、値段の差が何に出るのかよくわからない。どうしたモノか、店員さんに聞く。レジのところで、何人か居る店員さんに向かって「ちょっとブロードバンドルーターについて、教えてもらいたいんですが」と声をかけた所、諏訪さんという店員さんが出て来てくれた。
「今の所、Bフレッツで100メガといってもニューファミリーなんで、二人で使えば50メガ、4人25メガ、実際にスループット100メガに近い物にする理由はないだろうとは思うんですが、さりとて、2万円・1万円・5,000円の差がどこにあるのかがよく判らないんですよ」
「あ、なるほど」
「お勧めとか、売れ筋とかはありますか?」
「一番売れるのがこの4,000円台から5,000円台のものですね」
「この、一番安価なあたりと、1万円台、あっちの方には3万円台とかもありますよね。それの差ってなんですか?」
「あんまり明確な差はないんですよね。むかしは、ファイアウォール機能とか色々ありましたけど、最近では安価な物にも標準でファイアウォール機能が組み込まれていますし。実際には、100メガギリギリまで使える環境でないと、スループットでは思ったほどの差はありませんね。もっとも、3台ぐらい繋いだ時は差がなくても、6台繋ぐ、9台繋ぐってなった時に、カタログ上は255台までIPアドレスが振れる筈なのに、見えないマシンとか出ちゃうかも知れません」
「それは、ルータだけでなくって、回線の長さとかに大きく関わりますよね」
「そういうことですね。大きなLANシステムだと全体がハイスペックでないとキツくなります」
「じゃ、失敗しても良いってことで、オタメシで、まずは5,000円クラスあたりにしてみるのが良いんですかね」
「そうですね」
「次にもし、ニューファミリーじゃ遅い、ベーシックで一人100メガ占有じゃあと思ったら、その時はその時に考えるということで」
「それが確実ですね」
「そのころには、今の2万円クラスが5000円台に落ちてたりして」
「ここ何年かの機械の変遷を見ていると、その話、冗談じゃ済まないですね」
そんな会話の後に、5,000円台のバッファローのルータを買ったのが、2日前。
そして、今日、ついに工事の兄ちゃんがやって来た。
「あとで、ちょっと手伝って下さいね」
「はい?」
「引いて来たケーブルを引っぱり上げますから」
「ああ、判りました」って、あんた、一人で工事するんか!スゴいな。
始めて、屋外を通って来る光ケーブルと云う物を見せてもらった。3本のフラットケーブルのような形をしていて、端の一本が中に番線が走っている頑丈さ担当。のこりの2本を引き裂くと、その間に細い光ファイバーが入っている。
「これ、折れるとダメなんですよね」
「繋げませんものねぇ。外部で折れることってあるんですか?」
「戸外ではめったなことはありません。多いのは、部屋の中に入ってからですね。とくにこの終端装置に入るあたりがクっと折れると、ダメです」
「へぇ」
「ここがまた折れ易いんですよ」
「怖いですね」
「簡単に折れますからね」
そういいながら、兄ちゃんは、細くてしなやかな光ケーブルを専用工具でしゅしゅっと剥いてゆく。
光ケーブルの端にモジュラのような端子を付けて、手早く組み込んで、終端装置に繋いでしまう。こんな細いプルプルしたもので、ホントに膨大なデータが運べるのかと心配になるような頼りなさ。これは、兄ちゃんが怖がる筈だ。
結局、最後まで、光ファイバーを折るなと云い続けて、工事の兄ちゃんは帰って行った。
さて、ではということで、テストである。ルーターのマニュアル通り、ウェブブラウザーを使って簡単な設定を行ったら、もう使用可能だ。一瞬でページが開く。ちょっと重たそうなページも早い早い。まあ、住宅街で昼間ということもあって、あまりBフレッツが混んでないと云うコトが大きいかとは思うのだが、便利便利。
さて、じゃ、光ケーブルを折らないように、そ〜っと置いておける小棚でも買ってきますかね。
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