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2004/05/31

やはりソーシャルハッキングだったぞ

 ヤフーBBの顧客情報漏洩問題。やはり、ソーシャルハッキングである事が明らかになった。

 現在、ソフトウェアの不備を突いて、保護されたデータを取り出す事を、ハッキングなどという。そこに、高度な情報処理に関する知識が必要なのは云うまでもない。
 本来、高度なコンピュータ技術を持つ人の事を、「ハッカー」と呼び、そういう技術者が技術を使い、魔法のような便利なプログラムを書き上げる事を称して「ハッキング」と呼んだが、その当時、ハッカーやハッキングという言葉には、犯罪を意味する暗い陰は無い。単に、超技術者・超ゴキゲンなプログラミングという意味である。ところが、いつの間にか、ハッカーやハッキングという言葉には、システムの隙をついて悪い事をする人や、悪い事そのものを意味する言葉にされてしまった。
 ソーシャルハッキングというのは、そういうイメージが付いた後に生まれた言葉で、技術力を使うのではなく、社会的な(非技術的な)手段を用いてデータを取り出す事だ。
 一番簡単なのは、その人の使いそうなパスワードを予測する事だ。妻子やペットの名前・生年月日と云う組み合わせをパスワードにしている人はかなり多いらしい。
 次に簡単なのは、その人のコンピュータの周りに、パスワードが書かれた附箋が貼ってあったりしないか、見てみる事だ。日本の企業だけの問題ではないが、アカウントやパスワードを、コンピュータの側に置いているオフィスは、意外と多い。
 こうした、ちゃんとしたシステムでも運用がいい加減になっている事を利用して、機械ではなく人間の隙を突くことでデータをを取り出すのが、ソーシャルハッキングだ。
 たとえば会社で、その人がゴミとして捨てた定期検診の結果報告書を拾えば、生年月日と血液型など、改まって本人訊くのは何となく変な情報も簡単に手に入る。
 たとえばトイレに立った人が置いて行った背広の内ポケットの財布の中から、銀行のキャッシュカードを取り出して調べてみる。カードの裏面や、カードと同じポケットに入っている小さな紙片に小さく数字が4つ書いてあったら、それの組み合わせがパスワードである可能性が非常に高い。しかも、それがそのまま、クレジットカードのパスワードである可能性だってある。

 今回の、ヤフーBBの事件は、もっと単純だった。顧客情報を触る立場にあった元社員の口から、パスワードを聞き出したのだと云う。
 派遣社員だったというが、身分は問題ではない。派遣社員であろうが正社員であろうが、守秘義務というものをどう考えたかというだけの問題である。もちろん、秘密を守れない可能性のある人間を、重要部署に付けたという事でもない。
 本来、守秘義務等と云う、本人の善意や社会通念と云う、守らせる側の都合の良いモノに頼ったシステムを構築することが問題なのだ。
 打ち込み業務をしていたり、検索業務をしていて、自分が打ち込むデータや探したデータの内容が記憶に残ってしまうことは誰にでもある。これに関しては、守秘義務が必要であり、本人の資質が一番の問題にされても仕方ない。
 しかし、今回のことはそうではない。
 本来、アカウントとパスワードを着任時に個別に作り、退職・転属した人に関しては、すぐに削除するということを行っていれば、「前に勤めていた派遣社員からアカウント・バスワードが漏れる」なんていう心配はしなくていい。心配しなくていいから楽なのは管理部門だけのことでなく、退職・転属した当人にとっても、もう自分のアカウントやパスが悪用されることが無いのだから、気が楽だ。
 そういうちゃんとした運用をしておらず、既に部門に居ない人が使っていた旧いアカウントが残っていたばかりに、今回、とんでもない数の個人情報が流出することに繋がった。
 つまり、ただ単にヤフーという企業の中で、ちゃんとしたシステム運用が為されてなかったのだ。

 これが普通の会社であれば、まあ、気をつけよう、引き締めようで済むかもしれない。しかし、実際には、この企業は、他人の情報を預かることが商売のヤフーであった。企業やそこを含む企業グループが何を考えているかは別として、ヤフーというネット上のサービス自体は、ネット社会の根幹を成すサービスの1つだと思う。言わばインフラストラクチャーである。であれば、その根幹を成すインフラストラクチャーとしての責任というものが、自ずと発生する。
 要は、企業理論と、公共公益の理論のせめぎ合いである。そして、ここで企業理論が優先されるようなことがあれば、公共性を失ったサービスは没落せざるを得ない。
 この事後処理は、ヤフーの企業としての命運を左右する。是非、心して掛かり、企業として、サービスとしての信頼を、回復して頂きたいと思う。

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2004/05/30

一家に一台だぞ。

 高校時代に名乗りだしたペンネームで、今や本名より呼ばれる事の多いこの神北恵太と言う筆名。私以外にも神北姓を名乗る人は数人居て、まあ、神ファミリー健在というところなのだが。四半世紀も神北姓を名乗る以上、避けて通れない物がある。
 つまり、コレである。

Zambot3001

 超合金魂『無敵超人ザンボット3』

 こんな……、
Zambot3002

グラップは、組み替えで、上のブローにも、
カッターにも変化する。
……で、こんな……、
Zambot3003

後にあるのは、当然、イオン砲。バイオニックコンデンサーを
全弾直結すれば撃てます。ちなみに、我が家の担当は、このイ
オン砲の台座のガワタなのですが、付いていません……(ToT)。
 ……感じ。になってます。

 うーむ。久しぶりに超合金相手に燃えたぜ。もーじき43歳になろーってオヤジがよ……。
 で、思い出したのが、合体型の大物の超合金特有のビミョーな立て付けの悪さ。可動部と連結部のカタマリなので、手に持った時、ズシリとした感触とともに、ミシっとかいいながら各部が重さでたわむ感覚を、久々に思い出した。
 1万円台後半と云う、ベラボー!と叫びたくなるような価格設定なので、当然そのぐらいは出来てないと困っちまうが、ザンボエースの持つザンボマグナムの部品がほぼ全て劇中通りに再現されている事。ザンボットスリーの待つグラップが、差し替え式とはいえ、完璧に近いフォルムで再現されている事。そして、なんといっても、ほぼ不可能な筈の(放映当時に概念図を何枚も引いてみたから、間違いない)あの合体を、ほんの少しの新解釈だけでなんとか乗り切っていることが凄い。

 ちなみに、秋葉原では積んであった山がガンガン消えているようだ。いい時代だなぁ。機動戦士ガンダム25周年で騒いでいるという事は、取りも直さず無敵超人ザンボット3の27周年なわけで、まあ、随分来ちまったなぁと云う気がする。こんなに時間が経ってから、大人向けとはいえこういう玩具が成り立つとは、ホント良い時代になったものだ。

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2004/05/29

一本化するぞ

 ココログに移転を初めて、33日経った。大きな数ではないが、この間、こんないいかげんなブログに2600回以上のアクセスを頂いた。日平均約80件のアクセスだ。

 お読み戴いている方、有難うございます。
 この神北情報局は、あなたの心にぽっと明りを灯したり、ポッカリと黒い穴をあけたり出来ておりますでしょうか?
 あまり、数字という物を気にせずに、好きな事だけを好きなように書いているので、ちゃんと読める読み物系のブログ群とは随分やっている事が違うのかもしれないが、あまり読み物系のブログを見てないのでよく判りません。今後もこの調子ですが、宜しくお願いします。

 ココログでの公開からここまで、神北情報局は、BLOGERで作っている旧情報局と、ココログの新情報局の二つを同時に更新して来た。が、そろそろ旧情報局の方は役目を終えたかなという事で、更新を停止する事にした。しばらくは更新を止めるだけで、折角いろんなエンジンで検索できるようになっているログの本体は、残したままにしようと思う。また、もちろんBLOGGERのアカウントも、書き貯めたデータも残っている。今後、別の役割を得て新しい形で復帰するかもしれない。
 とはいえ、同じ物を二つの場所に書き込むのは、この発言で終わりとさせて戴く。

 ということで、もう一度、新旧の神北情報局のURLを明記しておく。

 旧 神北情報局 http://homepage1.nifty.com/K-taKamikita/blogger/blogger.html

 新 神北情報局 http://kamikita.cocolog-nifty.com/kia/

 こういう次第である、もし、まだ旧情報局でお読みだった方が居られたら、是非、今日を機会にブックマークを変更して頂きたい。
 また、ここの更新が止まった後に、何かを検索していて、偶然、旧情報局に至った方は、ぜひ、新情報局の方にお越しいただきたい。きっと、これまでと同じようなテイストで、さらに駄文を書き連ねている筈だ。

 旧情報局をご覧の方、あり難う御座いました。
 新情報局をご覧の方、今後とも宜しくお願い致します。

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2004/05/28

ミクロの安全圏だぞ

 MYCOM PC Webに、飲み込むだけのカプセル型内視鏡「M2A」にZarlinkのワイヤレス技術が採用という記事があった。Zarlink Semiconductor社の省電力ワイヤレス技術が、イスラエルGiven Imaging社のカプセル型内視鏡「M2A」に採用されたという話だ。
 で、カプセルって、どんなサイズなんジャイと思うと、意外と小さい。風邪薬のカプセルよりはちょっと大きいが、決して飲み込めないサイズじゃない。記事には写真も出ているので、見て欲しい。
 これならば、弛緩剤まで用意して、命がけ(大げさ?)でカメラを飲む必要はない。極めて安全な物である。
 とはいえ、電池を飲むというのは、カプセルが体内で割れるような事があったら、とっても危険じゃないのか? ……ご安心を。長野県の放送・医療機器メーカー アールエフが開発した「NORIKA3」という製品は、必要な電力を体外から無線で供給することでバッテリが不要になるのだそうな。
 医療関係の代物だから、今すぐ現場に投入という事はないが、次第にこういうモノも認可されて行く事になる。そして、医療ロボットはもっと多機能化し、もっと小型化してゆく。そうなれば、医療というのは随分変わるだろうなぁ。

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値段は確かに高級だぞ

 吉井宏くんは、盟友である。1989年、第二十八回日本SF大会ダイナ★コンEXを開催した実行委員会の仲間だ。この内で、後に東京に出て来たのは、たぶん15人ぐらい居るんじゃないかなと思うが、編集をしているWくん、Hくん、Oくん。絵描きをしている浅田(浅田隆)さん、吉井くん、そして図版描きの神北あたりが、主に出版がらみの仕事ということで、何かのチャンスで顔を会わせたり、共通の知り合いが多かったりする。
 その吉井くんが、最近よくわからなかった用語「ジークレー(ジクレー)」の定義を明確にしてくれていた。Hiroshi Yoshii _The Daily Workの、2004年05月14日●ピエゾグラフという記事だ。
 早い話が、「奇麗なインクジェット出力」なんやねー。

「ジクレー」も、ジクレーという種類のプリンタがあるわけでなく、 高級インクジェットプリントの総称ってことになっている。主に 「ジクレー」という単語が使われるのは、漫画家やあやしい画家の絵を インクジェットで複製して版画と称し、とんでもない値段で 売っている店などである。

 漫画家や怪しい画家の絵……。そーいえば、心当たりがある。
 かれこれ、7〜8年前になろうか。ある時、もう亡くなられた特撮やアニメになった漫画をたくさん持つ漫画家さんの展覧会があるというので、近所の駅前ビルのイベントスペースへ女房と二人で出かけた事がある。かなり大きな絵もあるが、異様に小さなA5サイズぐらいの、マンガのキャラクターを1人描いただけのような複製画でも、5〜10万円なんて価格がついている。
 兄ちゃんが寄って来た。
「いかがですか、これなんか、素晴らしいでしょう?」
と、指し示したのは、原画集とかでもよく見る構図の絵。
「こことここに先生自ら、筆を入れてもらってます。ほら、50枚限定で、署名も直筆ですよ」
 へ? 女房と二人、ポカンとしてしまった。版画というよりは印刷に近いような技術で複製した絵に、二筆ほど,テカリの銀えのぐをサラサラっと流して、署名をするだけのモノが20万円ですか? しかも、ほぼ同じ物が50枚? これって、限定なの?
 あんまり感心していないのを見て取ったのか、兄ちゃん、イチオシを別の絵へ移行。
「これなど、素晴らしい出来だと思いませんか?」
「ああ、◯◯誌の表紙絵ですよね。『△△』の連載2号目だったかな、持っていますよ、懐かしいなぁ」
「あァ、ああ……、そうですか……」
「……でも、特に珍しい絵じゃないですよね。今でも古本屋漁ればいくらでも出て来るし」
「そ……、そうですか、……じ、じゃあ、こちらなんかは如何ですか? 素晴らしいでしょ?」
「ほ〜ぉ、これはぁ!」
「い……、いいでしょう?!、10万円です」
「懐かしいですねぇ。『◯◯』の時の表紙の構図で、彩色して描き直した奴ですよね。
「……お詳しいですね……」
「僕らの世代は、このかたの漫画で育ちましたからね……。そうだ。たしか、どこかのアニメショップでポスターにしてたなぁ、500円か1000円で。」
「い、いやぁ、あの、ポスターなんかとは品質が違います。……い、色あせもしませんし!」
「色あせが怖けりゃ、1000円のポスター100枚買って毎年張り替えますよ。そうすりゃ10万円で100年間色あせしないし、たとえ破いちまっても、全然平気……」
「あぐ、あの、あん・・・。どうぞ、ゆっくり、ご覧、下さい……」
 兄ちゃん、エビのように後ズサって消えて行きましたぜ。
 その後、同様のやり方をしている他の絵描きさんの展覧会も見に行った。これも全く同じような有様で、こんなモノに自作を委ねる人だったのかと、ちっとばかり、ガッカリ。
 アニメ世代が良い歳になって、家に絵でも飾ろうかと思ったところに、よく判りもしない絵より、ちょっと懐かしいマンガやアニメのキャラクターを飾ったらどうかというのは、いかにもありそうな事。しかし、それにつけ込んで、複製画を何十万円もの価格で売る荒稼ぎというのはなぁ……。

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名付け親だぞ

 世の中に「ライトノベル」という言葉がある。1970年代末に始まり、80年代を通じて爆発的に成長した青少年向けの小説ジャンルの総称だ。
 元々なかったジャンルなので、何か言葉が必要だった。昔から「ジュヴナイル小説」というものもあったものの、児童までを範囲に含める「ジュヴナイル」という言葉は、恋愛やちょっとエッチめな描写も含むこのジャンルには向かなかった。また、ほぼ同時に「ヤング・アダルト小説」という言葉もあったものの、「ヤング・アダルト(思春期から青年)層をターゲットとした小説」というより、「ヤングのためのアダルト小説」に読めてしまう。
 もっと即物的に、主にそういう系統を出していたレーベル名をとって、「ソノラマ・コバルト系」とか「スニーカー系」とかいう言い方もした。が、これも、ちょっと変だし、特定社名が出るとなると他の会社やレーベルから出た本では使い辛い。どうしようもない言葉だが「字マンガ」と呼ぶ人たちも居た。小説も漫画もどちらもバカにした言葉で、吐き気さえ憶える言い方だ。
 で、結局、そういう言葉は世の中になかったので、「ライトノベル」という言葉を作った。当時シスオペをしていたニフティサーブのSFファンタジー・フォーラムで、ライトノベルを独立した会議室として扱う事になった時に作った。
 しかし、当時はかなりモメた。「すでに、ハヤカワで使っているヤングアダルトということばがあるではないか」というものから「軽い小説とは何だ!」というものまで、かなりいろんな意見を頂いた。が、十何年か経って気がついてみると、意外にも「ライトノベル」という言葉は定着し、一般敵に使われる言葉として生き延びている。

 また、機種依存文字という言葉がある。本来、NECのPC9800シリーズ、富士通のFMシリーズ、シャープのMZシリーズなど初期のパソコンは、全て自家製のシステムを積み、そこには独自の文字セットが使われていた。これ等は全てANSIIやJISの規格に沿っていたが、JIS規格を決めたタコ役人どもが馬鹿で実際の運用ではどう考えても必要になりそうな文字が大幅に不足していたため、各社は必要に迫られて独自の拡張文字を積んだ。幸いJIS規格には、まだ使われていない文字コードがかなりあったので、各社のシステムはそこに独自の文字を割り当てたのだ。
 しかし、会社によってこの拡張文字コードが異なった。会社どころか、大型電子計算機系の事業部の作ったオフィスコンピュータと、家電系の事業部が作ったパーソナルコンピュータで、文字セットがちがうなんていうことすらあった。
 当時、パソコンと云えばPC-9801という時代だったが、この98ユーザの多くは、この機種によって文字セットが違うという事を認識してくれなかった。98ユーザの友達はやはり98ユーザで、同じ仲間同士で文書をやり取りするのにはちっとも困らないからだ。しかし、その頃始まったパソコン通信では、98文字が大問題になった。奇麗に見せようと、PC-9801しかない罫線コードで見出しを囲ったり、電話の絵文字や
一文字に「株式会社」と田の字形に入った文字等を使われると、読めない人がいっぱい出て、いろんな機種の人が居るパソコン通信ではとっても困る。
 そこで、「この字はJIS規なので使って良し」「この文字はJIS以外の拡張文字なので使っては駄目」を明確にする必要が生じた。
 有り難い事で先達が居て、先輩シスオペの海津宜則さん「通信では危険なコード」というデータを作っていてくれた。これを元に、作り直した表が、SFフォーラムに今も置かれている。で、「この表を見て、機種依存文字は使わないようにしてね」と云ったのが、機種依存文字という言葉のルーツだ。
 時代が変わり、機種依存文字というよりも、OS依存文字という方が正しいような時代が到来したが、それでもまだこの言葉は生き延びている。

 さて、ハテナダイアリーに町山智浩アメリカ日記という日記がある。昨日、これの 2004-05-27 チャップリン フェラチオ ロリータ
という記事があった。いや、ちょっと女性には、衝撃的でいや〜んな話題で申し訳ない。
 二十世紀を代表する喜劇王として知られるチャップリン。その生涯を飾る4人の妻のうち、3人までがミドルティーンの少女期に結婚しているとか、その1人目の妻リタにフェラチオを強要したことが離婚裁判で争われたこと。それが清教徒の国でそんな(あり得ない=表現する言葉もない)コトが世の中にはあるのだと認めさせるキッカケになったこと。そのリタの映画『キッド』での役名リリータが話題になったのを面白がっていた1人に、作家のナボコフが居たのだという話等がまとめて語られている。

 ハァ、チャップリンが居なかったら、そして、妻に「おぞましい行為を強要」しなければ、「ロリータ」という小説は世の中に生まれず、ロリータコンプレックスという言葉も誕生せず、80年代からこっちの日本の漫画文化やその他オタクなムーブメントも、随分変わった形、もしくは違う名前のモノになっていたんですかぁ……。有り難いですなぁ。
 ありがとう、チャップリンさん。現代日本のこのマターリとしたアニメ・ゲーム文化も、数々の擬娘タンたちも、貴方なかりせば、存在しなかったかも知れません!

 ちなみに、名付けると云えば、最近流行り始めた擬娘・擬娘化という新語は、誰が名付けたのだろう? 擬人化するという言葉の特殊進化の一形態だ。いろんな文物事象を女の子の形に描くというのは、文化的には、MSVの頃のザクレディ・グフレディあたりから始まったのかな。ロリーになったのは、明貴美加さんのMS少女あたりからか。これを擬娘と呼ぶようになったのは、たぶん、今世紀に入ってからなんだろうけど……。

 最近お気に入りなのは、ドジっ娘Meタンだ。あなたがネトラン厨でないなら、そしてWindowsOSをなんとなく触ったり理解しているならば、一度、笑ってみられる事をお奨めする。

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2004/05/27

足腰は、取り換えられるぞ

 今朝、プリンタが壊れて、図版屋・地図描きとして、足腰をヤラれたようだと書いた。で、昼前に沖データに電話して確認。なんだか、その部品は「ベルトユニット」といって消耗品なので、買って来て取り替えてみてくれと云われる。
 メンテナンス性、高かっ!
 すごいぞ、沖データ、便利だぞ沖データ。やったね沖データ。
 こんな中核の部品まで、ユーザがスココンと引き抜いて、新しいのをシャコンっと入れ直せば、全部治っちゃうんだ。すごい簡単便利。しかし、それをするためには、シロートが触ってもズレるコト無く、同じ位置関係を維持できる、部品感の工作精度が得られなければ出来る話ではない。
 入れ替えるごとに、CMYKそれぞれの位置関係がズレて、色ズレ印字になっては叶わない。高さも位置も、ピッタリと安定してくれないと、機械としては成り立たないのだ。
 うーむ。スゴいなぁ。日本の工作技術。これならウニトローダーの円盤だって町工場で直せちゃうぞ。
 ちなみに、こんなに便利なベルトユニットだが、秋葉原のLAOXあたりのお店では、部品として扱った事もないらしく、ちょっと時間がかかるということだった。
 頼むよラオックスさん。

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足腰だぞ

 出版用に図版を描く我々の仕事は、最近ではデータ入稿が常になり、あまりプリントアウトを納品物として丁寧に扱うという事はなくなってる。主にクライアントに渡す紙は、作成途中のラフか、CD−Rに焼いたデータに添付する、確認用の見本なので、極端な話、刷り出したものを真ん中から折って、クッション代わりにCD−Rを包んで送るとか、三つ折り・四つ折りにして、小さな封筒で送るとか、プリントアウトそのものを納品原稿として丁寧に扱っていた往時とは比べ物にならないラフな使い方をしている。
 だが、それでも依然、プリンターというものは、コンピュータを使って画稿を描く者にとって、足腰であり、これがなければ随分と不便を強いられることは間違いない。
 我が家で使っているのは、Canonの旧いBJプリンタと、OKIデータの7300PSというA4カラーレーザープリンターである。
 そのプリンタが、昨日突然止まった。紙づまりサインがでているので、明けてみると、いつもでは考えられないような不思議な位置で、トナーを定着中の用紙が停まっている。用紙を取り除いて再起動。あれ、また変なところで停まる。
 もう一度、トナーブロックを除けて、トナーを載せるコンベアー様になっている辺りを確認。あれ、何か変な物がコンベアに引っかかっているぞ。さっき取り除いた紙の端が千切れていたのかな? 手で触ってみるとそれは紙ではない。ゴムっぽい。ん?
 なんか、コンベアの下にあるガイドのゴムベルトが千切れて、脇にはみ出したみたいだった。それの端が、戦車の千切れたキャタピラみたいに、脇からンベっとはみ出しているのだ。これが、コンベアの下に入り変な凸凹を作って、そのため、引っかかりが生じてジャムったんだな……。え? 故障・・・???
 納品以来、何の文句もなく、無茶苦茶な使用にじっと耐えて来た7300PSが、1年と少しで故障である。うっひゃあ、マイった……。
 無くなってみて判るプリンタの有り難味。これはもう、足腰をやられたのも同然。なんとかせねば……。というわけで、OKIの窓口が開く前の時間に、日記を書いている神北である。

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2004/05/25

意外な人が意外とヘボ将棋だぞ

 将棋と云うゲームの、コマの種類やルールを良く知らないという人は居ても、日本人で、将棋というもゲームがあること自体を知らないものは居るまい。そのぐらい、日本では普及しているし、コマを動かすぐらいの事はできるという人も多い。
 先日、トリビアの泉で、江戸時代に日本で作られたという、何百枚ものコマを使う複雑な拡大判の将棋を、何日も掛けて指してみると云う指し方を試していたが、なかなか凄まじかった。気分はもう机上演習、つまり、ウォーゲームである。
 さて、で、この将棋には、段位がある。そして初段に達しない実力の者には級も用意されている。しかし、我々門外漢には、たとえば、1級と2段(初段を挿んで2段階、もし間に何かあったとしても3段階ほどのランク差の筈だ)が、どのぐらいの力量差なのかよく判らないが、そのランクは、判る人が見るとかなり明確に判別出来るらしい。つまり、指し手を観て「この人たちは、◯◯クラスと◯◯クラスの実力」というのが、ちゃんと判るらしい。どんな手を使っているか、それをどう崩そうとしているか、防いでいるかと云う流れが読めるのだ。
 そういう将棋を観る目を持つ人がアニメの対局を判定しているサイトがある。あのアニメキャラのお手並み診断というサイトである。サイトの主は、指導棋士として教えておられる方で、行ってみれば現場のプロ。
 そのプロの目で、緋村剣心 四段の腕前とか、猪熊滋悟郎 6級とかを、画面に見えた将棋盤のコマから判定している。おじゃ魔女ドレミの関先生から、宮沢雪乃、古代進まで、様々な将棋をさすキャラを分析。面白いので、是非一読してみて欲しい。
 

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それはたぶんDNAじゃないぞ。

 アーノルド・シュワルツェネッガーのDNAが付着している嘗めかけで捨てた飴が、アメリカのオークションサイトeBayで、一万ドル以上の高価な競り値がついているらしい。(CNNこぼれ話
シュワ氏の「DNA」がネット出品、すぐ削除でも再出品 2004.05.25
 最初これは「シュワちゃんのDNAを手に入れよう」として提示された。それをeBayが「人体の一部」として取り消したというのが、なかなか笑えるエピソードだ。結局、スター関係のお宝として再出品されたようだが……。

 結局、ヒトの嘗めかけの飴でしょ。しかも、ゴミ箱に捨てた。

 まあ、タバコの吸い殻を集める人なんてぇのも居るので、いろいろな人が居ても良いだろうが、そんなものを競り落とそうとする奴が11人もいるというのは、ちょっと嫌だなぁ。キモい。
 シュワルツェネッガーの事務所でも、「のど飴はよく嘗めている」とは認めているが、それがシュワちゃんの口からでたものだという事に関しては明言を避けてる。
 本当に大丈夫なのか、この物件?

 そういえば、同じくeBayで、ゴーストタウンを街一個なり買った人がいる(CNNこぼれ話
夢の「マイタウン」、加州の町をオークションで購入 2004.05.22
という記事もあった。売りにでたのはビレッジビルという街(村?)。サンフランシスコから400キロほど北に離れた田舎の森の中に百年ほど前に出来た街で、しばらく前にゴーストタウンになったのだそうだ。70万ドル7840万円というから、都心の一等地のマンションの一番良い部屋ぐらいか。これで、32.8ヘクタール、アカスギに囲まれた街と云うから、レッドウッドの森の中のいい環境なのだろう。
 ちなみに、実在の街が競売に懸ったのは史上初だとか。

 アメリカ人って、いろんなモノをオンラインで売り買いするねぇ。

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メガネはメガネの一部です……だぞ

 チョコっと怒っている。
 excite-BooksのTOPICS ニュースな本棚のメガネメガネメガネ!という記事が、ネットのあちこちで取りの上げられている。男女問わずメガネ萌えキャラを総括した特集記事。
 この記事、「眼鏡キャラ×100を7つのタイプに分類!」しているのはよいのだが、008.鳥坂センパイ(分類:天才メガネ)、059.野比のび太(分類:駄メガネ のび太の系譜)、077.内海課長(分類:マッドメガネ)などと、100キャラを分類しているラインナップ。しかし、これが駄目である。

 メガネ(うる星やつら)が入っていない。

 メガネのキャラを百人も上げてメガネが入らないのは、いからなんでも駄目である。内海課長なんか、部下の黒崎ともどもマッドメガネという分類項目に入っているのに、メガネが居ないのである。これを大衆文化に根ざした下駄履きのプロレタリアートを排除し、支配体制を完遂させようと言う、体制側の陰謀と云わずしてなんと表現し得ようかァ!
 いくらなんでもメガネなくしてマッドメガネを語って如何にする!!

 記事の包括的な捉え方は悪くなかっただけに、露呈したリストの欠陥は大きいぞ。

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2004/05/24

『ソリトンの悪魔』を観たぞ

 昨日の『リターナー』に引き続き、『ソリトンの悪魔』を観た。衛星劇場でやっていたのだ。原作は言わずと知れた梅原克文。第49回日本推理作家協会賞受賞作だ。海洋パニックとしては面白いお話しなので、まあ良いんだが……原作の長さの割に90分と云う上映時間があまりにも短く、薄紙を剥ぐように謎が解明されて行くシチュエーションや、苦肉の策を積み重ねて細い糸を手繰り寄せるように順を追って行われて行った反撃が、何だかずいぶんと簡単に描かれていて、原作の持つ読者を右へ左へと振り回す面白さというものが、根こそぎ抜け落ちていた気がする。
 SFとしてどうかということになると、梅原さんは、最後の一線でSFとしての整合性より物語の勢いを取る事が多く、本人がその上「エスエフでなくサイファイ」なんていう意味不明な事を言い出したものだから輪をかけて変人扱いされているが、面白い物語を作り出す事に関しては執念と実力を兼ね備えた人だと思っている。それは、デビュー作『迷走皇帝』からずっと彼が持ち続ける矜持であり、作家としての有り様だと思う。
 しかし、その梅原作品の良さが、時間的制約によって描き切れなかったので、結局、怪獣大激戦・海上都市大壊滅・サバイバルパニック物になってしまっている。
 おかげで、いい声優を配し、良い作画陣を揃え、大迫力の映像と極限状態の芝居を作り上げながら、話が単純で面白くなって来ない。
 こりゃ、ちょっと勿体ないなぁ。

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『リターナー』を観たぞ

 『リターナー』を観た。今更ながらだが、やっとDVDを買って来たのだ。

 この文章は、先の方のネタバレ警戒線から先にネタバレを含みます
 未見の方は、ご注意下さい。

SF映画的には前作にあたる『ジュブナイル』は、『NHK少年ドラマ』に相通ずるもののある少年向けSFドラマなので、結構気に入っているのだが、この2作目は残念ながらこれまで未見だった。やっと観る事が出来てホッとしている。
 お話しは、単純。小さい頃アジアのどこかの街で浮浪児だった主人公ミヤモト(金城武)は、子供を誘拐して内蔵を売りさばく手荒な仕事をしている中国マフィアの一員になっている日本人ヤクザ(岸谷五朗)に親友を殺されている。この復習のため日本に渡り、友の仇の情報を求め、ある港街で中華系裏社会の便利屋をしていた。ミヤモトは、凄腕のガンファイターであり、組同士の揉め事の解決人でもあった。ある外来の新興勢力が人身売買用の少女たちを大量に貨物船で運び込んだ。この仕事の最中遂に十数年ぶりに親友の敵ミゾグチと巡り会ったのだが、その銃撃戦の最中、不思議な少女と出会い、これを助けるためミゾグチを取り逃がしてしまう。
 少女の名はミリ。急いでイブスキ山へ行って欲しいとミヤモトに懇願。遊んでいる閑はないというミヤモト。すると少女は、ミヤモトの頸動脈あたりに小さな絆創膏のような物を貼付けると、それと同じ物を貼り付けた酒の瓶を、小さなライターのようなコントローラーのボタン1つでバラバラに爆破してみせた。それは高性能爆弾。少女の言う事を聞かないと、いつでもミヤモトの頸動脈を吹っ飛ばせる。勝手に粘着部を剥がそうとしても吹き飛ぶし、少女が死んだり少女からコントローラーを奪ったりして生体信号が届かなくなっても、同じように爆弾は作動するという。
 しぶしぶイブスキ山に向うミヤモト。しかし、ミリは、イブスキ山で、探していた物が既に運び出されていることを知る。
 失意の中、引き返す二人。ミヤモトの問いにミリーが初めて真実を語った。
 2084年、人類の版図は、チベット高地の一角だけに縮小していた。異星の侵略者ダグラとの、長い戦争の末、追い込まれて行ったのだ。記録によればこの戦争は、2002年の10月に、イブスキ山に墜落を装って侵攻した最初のダブラから始まったのだ。
 ミリは、その最初のダグラを、活動を開始する前に葬り去る事で、歴史を変えるため、過去から送り込まれた工作員だった。
 ん〜。逆ターミネーター美少女ドラえもん。まあ、簡単に言えば、それだけのことなのだが、シチュエーションの作り方、カタキ役のミゾグチ(岸谷五朗)のこれでもかと云わんばかりの狂犬っぷり。木樹希林の情報屋。それ等がピタッと納まっていて、日本でもこれだけちゃんとした映画が取れるのだなぁという感じがする。
 実は、しばらく前に、SF大会のゲスト交渉について行って、この『リターナーの』山崎貴監督とは、ちょっとだけお会いした事がある。この時のお話しから、山崎監督が、かなり濃厚なSF者の血を持ち、彼ほどSFに濃くはない周りの人たちをリードして、日本映画ではあるまじきSFべったりに仕向けて行った経緯が、見えるようで、面白い。

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 その中で、さすがに使えなかった話と、判り易くするために、SFモノの心を折ってでも入れなくてはならなかったエピソードが、1つずつある。
 1つは、ダグラの謎についてだ。謎の侵略宇宙生命体ダグラ。チベット語で悪魔を意味するこの言葉で呼ばれる宇宙人は、じつは本当に漂着者だった。しかし、墜落したパイロットは、異星生物を研究したがった科学者たちの無茶な取り扱いにより、死亡しかかっていた。この漂着者がなぶり殺された事が星間戦争の真の原因だったというのが、映画のストーリーである。しかし、本当は山崎さんはもっと上手い話を考えていたんだろうなぁという気配がある。
 早耳の中国マフィアのボスに言われて、完全武装の傭兵部隊を率いて異星技術を盗みに来たミゾグチと異星人の接触。たとえばここで異星人が死んでいて宇宙船が次の主としてミゾグチを選んでいたら、もしくは、ミゾグチの狂人的な征服欲が異星人の脳に影響を与えて同化していたら、……と考える。破壊衝動と征服欲の塊であるミゾグチを主とし、ミゾグチ流の荒っぽい征服欲を満たすために、戦い続けているのがダグラだったとしたら、徹底した殲滅戦が80年以上も続く戦争の執拗さにも納得が行く。
 しかし、「単純に敵は宇宙人という事にしておいた方が良い、子供向けだし、金城ファンの女の子たちには難しい事は判らないから」という間抜けな声があったのではないのか?……無論それは想像の域を出ないのだが……。

 あともう1つ。クライマックスの後、全てが終わって、ミッションを達成したミリが薄ぼんやりとなって消えて行く、なかなか感動的なシーンがある。この意味は深い。ミッションが終わったから自動的に帰ったとも考えられるし、新しくなった変更後の歴史ではミリは生まれなかったので消えてしまったとも考えられる。つまり、消えてしまったが世界は守ったと云う形だ。
 しかし、実はその後、ミリはもう一度登場する。というか、その後のミリだが、ミヤモトにとっては2日前のことだ。一旦未来に帰り、世界の救い主に借りを返すため、ミヤモトのコートの心臓の位置に装甲板をこっそりと仕込んで行くのだ。
 しかし、未来が変わっているならば、ミリはそんなことをしに来られない筈だ。もし、彼女とミヤモトの話に続きがあるとしたら、実際には、帰る事が出来なくて、2002年に残ったミリとミヤモトの話でなければならない。帰った(この時代から消えた)ということは、もう同じミリは居なくなった事に他ならないのだから。
 しかし、ここいらへんは、特にストーリーの中心に絡む事ではないし、その割に説明が厄介だ。敢えて、未来からもう一度ミリが来れるという事は、未来世界が安泰だという意味で理解してもらおうと云う、制作意図だろう。

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 まあ、こだわるのはSFファンぐらいだろうからいいんだけど。何より、こうしたSFテイストのある作品が、ちゃんとした予算と人気俳優を使って作り続けられる。ことが、なにより重要なのだ。
 しばらく前にお会いした時の話なので、今どうなっているのかは判らないが、山崎監督は、今、新作の企画にGOサインが出そうだというお話しだった。また、SFマインド一杯の力作を撮り上げて頂きたい。

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2004/05/23

助けて仮面ライダー!……だぞ

 お願い、助けて、仮面ライダー! 頼むから、悪い怪人を倒して!!

 日曜朝、8時(関東地方)からの特撮ヒーロー番組、「仮面ライダー・ブレード」。皆さんご覧になったとこはあるだろうか?
 いつまでもウジウジとして方向性の見いだせない、人間の嫌な面ばかり強調した主人公たちが、互いに傷つけ合うだけで、ひとつもドラマの大きな流れが見えて来ない、最近流行りの仮面ライダーの一本だ。イケメン俳優を各所に配する事によって、お母さん需要が得られているという話だったが、ここまでワケわかんないと、肝心の子供が逃げてしまっているだろうに、なんでこのまま何年も続くか、大いに疑問と云わざるを得ない。
 我が家も、クウガの時は、ライダーの復活を心底楽しんだ。アギトでは、三人ライダーという事で、まあ、少しこういう展開もあるかなと思っていたら、ほぼ最後まで三人がチームを組む機会がこなかったので、呆れ返っったものの、まあ見ていた。龍騎では、ストーリーの破綻に嫌気がさしたところで、『超光戦士シャンゼリオン』の主役、アキラを演じた萩野崇が凶悪犯罪者ライダー浅倉威の役で登場、ブチ切れた演技でド肝を抜き、なんとなく浅倉見たさに最後まで付き合う羽目に。だが、次の555(ファイズ)は、いじめられっ子しかでて来ないと云う病的な設定と、人間、努力していてもいつまでも判り合えないと云う非常にネガティブなストーリー展開に嫌気がさして、その時間、チャンネルを他に回すかテレビを消してしまうようになった。
 で、今度の「ブレード」である。龍騎同様、仮面ライダー遊戯王みたいな話で、カードだの、カプセル怪人だの、いろいろなネタをぶち込んでいる。また、555に続いてベルトの取り合いに興じていて、しかもそれが非常にエゴイスティックな個人的な理由による奪い合いでしかなくって、もう十二分に嫌気がさしている。

 しかし、仮面ライダーが、誰でもベルトを手に入れればなってしまえる程度のもので、本当に良いのか?
 逆に、ベルトを失えばただの人に戻れるような安易なヒーロー像でよいのか?
 変身できることの代償が、肉体を改造されて二度と一般人として暮らして行けない事でなくて良いのか? 望んでなった訳ではない改造人間の悲しみと、絶対悪への憎しみの狭間で、弱きものを守る闘いを、姿勢に隠れながら続けて行くのが、やはり仮面ライダーではないのか?

 もちろんそれは、社会の単純化の極地であり、そんな、世界征服を標榜しつつも、征服後どうするというビジョンの無い、悪のために悪を為すような秘密結社など、リアリティーに欠けるのかもしれない。完全無欠の高潔なヒーローなど居ない事を子供ですら悟っている時代かもしれない。しかし、強い怪人ではなく、絶対悪の欠如こそが、ヒーローの存在をこうも脅かすことを知った今、ショッカーやゴルゴムの復活を祈らずには居られない。

 特に、仮面ライダーに於いては。

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2004/05/22

ズクが無いぞ

 「ズク」という言葉をご存知だろうか? 信州の方言である。意味は、「気力」のようなものか。使い方としては、「始めるズクがない」「あそこまで行って来るズクがない」という感じ。
 基本的に否定的な言い方のための言葉で「ズクがあるとかいうような、前向きな気分の時に使う言葉では無いらしい。
 先日、友達何人かでメシを喰っているとき、信州出身のウチの女房が、「自分のサイトを立ち上げたいけど、まだ、作るズクがなくって……」と云い出したので、真庭くんや古市くんに、「ズクって判るか?」と聞いてみた。すると、真庭くんがこういった。
 「ジオンの新しい水陸両用モビルスーツ……?」
 水陸両用モビルスーツ『ズク』……うーむ。居そうである。いかにも居そうな名前ではある。
 だが、実際には居ない。『ズク』なんてモビルスーツは無いのである。これが本当の「ズクが無い」

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超高価キーボードだぞ

 7万円のプロ用フルキーボードがエプソンから(ITmediaニュース 2004年05月21日)によると、セイコーエプソンが、7万1400円(税込み)のキーボードを発売した。
 七千円ではない、七万円である。キートップのタッチがよくって、ビジネスユースのハードな使用にもびくともせずに、長く最高の押し心地を保つ設計らしいが、現在秋葉原では、キーボードが千円前後から並んでいる事を思うと、異様な価格と云わざるを得ない。なんせ、七万あったら、そこそこの本体が変えてしまうのである。
 ちなみに、このキーボード、左利きの人にも対応出来るように、テンキー部分を左側に移せる構造になっているが、これは、去年からエプソンが発売しているプロユースのテンキーボードそのものである。この記事は
数値入力のプロ向けUSBテンキーボード、3万8000円(ITmediaニュース 2003年3月25日)にある。つまり、このキーボードのキモは、既発売のテンキーに併せて、文字キー部分を作り足したという事らしい。神北のような、ズボラな上に何台ものマシンを並行して使う人種だと、メインマシンのキーボード以外のキーボード使用時に取り出して、メインのものと置き換えて使う事が多いため、こういう2分割キーボードはちとどうかと思うが、七万出してもこれがいるという人にとっては、机上をどれだけ占有されようとも置いておく価値があるのだろう。
 どうも、こういうタッチの良いキーボードという動きは、更に前の年からあるらしく、「速く打てて疲れにくい」キーボードの秘密——東プレのRealforce 106(ITmediaニュース  2002年7月11日)という記事も見つけた。これは、形状こそ普通のキーボードで、価格も1万6800円と、まあまあ高価と云っても許容範囲内だが、正しいキーポジションで打つ分に、普通のキーと、小指で押すキーとでは、押下圧が変えてあり、非力な小指でも軽くキーが押さえられる設計になっているのだと云う。
 もちろん、神北のやっている日本語カナ片手打ちのような、特殊な入力方式に慣れ親しんだ人には対応すべくも無いが、ホームボジションに手を置いて使う人が絶対的に多いキーパンチャーなどの専門業務には向いている。
 また、こういうメーカーが、オーダーを受けてキー圧を調整した個人用キーボードを作ってくれるなり、押下圧を調整するカップラバーをユーザが自由に入れ替えられるようになれば、フェザータッチに撫でるような入力をしたい人から、ハードにガンガン打たないと気が済まない人まで、さまさまな要望に応える事が出来るだろう。
 これはもちろん、バリアフリーにも繋がる。
 神北は、7万の事務専用より、1万6800円のモノがいいのだが、これのMac用を作ってくれないかなぁ、東プレさん。

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2004/05/21

新兵器の名はXM-8だぞ

 もう、何日も前の報道なので旧聞に属する話だが……。
 とっつきとしては、いささかマニアックな話題かもしれないが、XM-8という銃器システムが発表されたのをご存知だろうか。ミリタリーギア・スポットライトの記事がわりと読み易いのだが英文、海外ボツ!Newsの2004年5月17日の記事に、その翻訳が載っているので、参考にされたし。
 まず、形がカッコイイ。樹脂を多用したボディーは、むき出しの鉄で出来ていたこれまでの銃器とは一線を画す、SF的な形状をしている。このままモビルスーツが持っていても、誰も驚かないぞ。しかし、単にカッコいいだけでは、軍隊には売れない。外見たけでなく、中身もスゴいのである。
 具体的に何かと云うと、コンポーネントを組み替える事によって、1つの銃で、通常の歩兵が必要とするあらゆる用途を満足させてしまおうと云う、兵器システムだ。1つの心臓部に、長短のバレル(銃身、弾丸が発射される筒)を付け替える事によって、いろいろと用途が変えられる。マガジンを変える事によって、軽くしたり、相談数を増やしたり出来る。スコープや固定脚によって、照準性能を向上出来る。グレネード(擲弾)を打ち出すグレネードランチャーとしても使える。
 バレル(銃身)というものは、長ければ長いほど、弾丸を安定して打ち出せるため、狙いが付け易い。たとえば、明治期の日本の名銃三八式歩兵銃は、その世代の銃としては最高の命中精度を誇った。とはいえ、その命中精度に溺れるがあまり、(あーんど、国力が無くって研究開発も重火器増産もままならなかった、兵員数のみ偏った軍事大国だったのだ。)1人の兵隊が何十何百発の弾をぶちまける「数撃ちゃ当たる」式の権化である機関銃の開発に遅れたため、35年も同じ物を作り続ける事になってしまったのだが……。それはさておき、バレルが長い方が命中精度が高いのは、判り切った事だが、逆に奥内戦などでは、短くて取り回しの良い銃器の方が、実用的でもある。そのため、XM-8では、以下の銃身パリエーションと、弾倉バリエーションが用意されている。

 ●短身歩兵銃  9インチ 
 ●常用歩兵銃  12.5インチ
 ●狙撃兵仕様  20インチ
 ●自動小銃仕様 20インチ

 ○10発
 ○30発(残弾を目視できる半透明プラらしい)
 ○100発(ドラム)
 ◇M-16のマガジンもそのまま使用可能らしい

 なんだか、子供の玩具みたいと思った貴方は鋭い。考えても見て欲しい。重たい銃弾を高速で打ち出す機関部と銃身は、いわば銃の心臓部である。心臓部である以上、ここの制度が銃の力を決めると行って過言ではない。その機関部と銃身を別々に用意し、現場で兵がチョイスするシステムは、確かに運用だけを考えれば便利そうだが、では、その精度はどうかとなると全く問題が異なって来る。
 組み上げて撃った弾がちゃんと目標に当たらなければ、銃の意味は無い。取り付けた作業者の腕によって、精度が上下するようなものならば、いかに運用が便利に見えても、最初から分割なんぞ誰も考えやしねぇという事だ。逆に、誰でも簡単に組み替えが出来る(約2分で出来る事が売りになっている)からこそ、それで精度が出せるからこそ、次世代の兵器となり得るワケだ。
 兵隊さんが担いで野山を駆け回り、時には何かにぶつけたりしながらも、2分で銃身を取り替えて精度が出せる技術。
 こりゃ、ガンダムのコアシステムと同じですな。

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2004/05/20

綺亜羅が来たりてジャズを弾く……だぞ

 もう、ほとんど死にそうなほど忙しい。というのも、いろんな要素が重なって、いくつかの締め切りが重なっている綱渡りのような今週、振って湧いた友人のお家の不幸で、お通夜出席のため時間を取られたなどの状況が重なったからだ。
 とはいえ、手が抜けないのが、個人事業主、つまりフリーランスの辛いところ。結局、睡眠時間をギリギリと削って、ファイトォいっばァつ!!をがぶ飲みし、作業をしている。とはいえ、人間である。いくらドーピングしても、反動でバタンと倒れて数時間は眠りコケることになるの。しくじったのは先夜。ついつい『鉄人28号』の時間帯に眠り込んでしまった事だ。
 まあ、最初の衝撃は通り過ぎ、普通の毎週見るアニメになっていた鉄人28号なので、『絢爛舞踏祭マーズ・デイブレーク』を見落としたのと同じ程度の感覚なんだが、前日に、『ウルトラQ Dark Fantasy』を見たのに、こっちを見落としたというのは、なんかソンした気になる。
 とはいえ、今週の『ウルトラQ』「綺亜羅(キアラ)」は、金子修介で美少女という事で、わりとよい出来だった。南極怪獣通信さんの記事に詳しいが、なんと云っても、主役の役者二人が良かった。金子修介の雑記 "Essay"2月3月あたりに詳しい。あるコトに気付いてしまったアーティストが、気付いたコトにこだわるあまり、呼んではいけない芸術の天使を呼び出してしまい、その導きで、本人にとっての天国へ旅立つ……もしくは、他人から見ると破滅する……というお話し。有り勝ちだから、それだけにストーリーは予測されてしまう。そのために、いかに、新解釈や、気持ちのいいストーリーや、ブラフを込めて、視聴者を振り回すかという事が何よりも大きな作劇上のポイントになると思う。さすがに金子監督で、ロリーな天使「綺亜羅(キアラ)」を描かせたら、やはり違う。これは、森の中で前田愛の綾奈がイリスに抱かれるシーンの、あのテイストといえばお解り戴けるか。
 まあ、丸顔の美少女をエロく描いたら、出色の演出。
 しかし、主人公であるジャズメン坂口の葛藤が思い切って切り捨てられていたところが、ちょっとドラマを薄くしていたと思う。なんというか、彼が、この世の生よりも別のものを選ぶ事が、全くテーマになっていないのだ。友人の音楽プロデューサー田中が、もっと坂口を心配していれば、その面を肩代わり出来たのかもしれないが、そういう持って行き方でもなかった。警察まで動員した田中の行動は、坂口の危急を察したものだったが、その発端はお宝レコードの盗難と言う現世的な価値観に基づくもので、坂口の代弁が勤まる友人という印象が薄い。いや、これはこれで、有り勝ちな腐れ縁であり、この描き方にはリアルさがあって構わないのだ。ただ、あまり坂口の心情を語る術が無かったというだけだ。
 綺亜羅の正体を知り、その誘いを受けてその手に命をゆだねる事が、何を意味するのか。そこをハッキリと認識した上で、敢えて坂口が綺亜羅の差し伸べた手を掴まなければならない。そうでなければ、これはただ単に罠にはまった芸術家の話でしかない。
 残念ながら、この作品の坂口の決断は、警察に追われながら、一瞬にして下した、発作的なものでしかない。ここが残念。
 また、綺亜羅に魅了された過去のジャズメン達と思われるゾンビ(風の亡霊)が数人、ビデオに映っているが、これもあまりよいイメージでは無い。出来れば、白づくめでよいが、ちゃんとしたジャズミュージシャンの格好をしていて貰いたかった。楽器でも持って楽しそうに。そして、神に召され音楽に命を捧げたミュージシャン達だけの静かなセッションの中に、ベースを持った坂口が加わる。かつては学生ジャズ界の天才プレイヤーだったが現世の栄達に走った田中は、それを眺めて居るしかない。そこに田中の席は無いのだ……。と持って行って、初めて、この綺亜羅という話は寓話となる。

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2004/05/17

うまい刺身だぞ

 チョイと取材があって、土日に名古屋方面に出かけることになった。土日続けてバイトの休みが取れているという古市くんを無理矢理誘い、交代ドライバーをして欲しいと藤澤君を誘い、別件があってやはり名古屋方面に行くのだと云う竹内くんも一緒に乗って行こうという話にして、4人で土曜の朝に出発。
 7時前に集合場所の池袋に向う途中、駅の手前50〜100メートルという辺りで古市くん発見。取り敢えず車をとめて、集合時間に僅かに余裕があるのを利用して吉野家で朝食。
 駅前に戻ると、竹内君を発見。続いて藤澤君も発見。全員でレンタしたトヨタ車に乗り込む。
 最近、レンタカーと云えばコルトがお気に入りの神北が、たまの遠出になんでトヨタ車かというと、実は、車を借り出すにあたり、コルトを予約しておいたのだが、直前に借り出していた客の帰着が遅れたため、同車格の車として、トヨタのistを奨められたからだ。
 最近、何かと遊びで組むことの多いT-con 2003の時のスタッフ同士ということもあり、車は安全運転だが、会話は出発した瞬間からトばしている。
 怪しげなアニメの新作情報から、先日、ある友人が引っ越したものの、電気・水道・ガス・電話・ADSLの何一つとして事前に移転申請をしておらず、全てのライフラインが止まっていた話。その他モロモロを話し込む。その間にも、車は快調に走り、8時半には海老名。ここで、まだ朝食を摂っていなかった竹内くんが軽くパンを買い込む。
 昼、1時過ぎには取材場所に行っていたかったので、休憩もそこそこに走り続ける。海老名SAからは藤澤くんにお願いして浜名湖SAまで。浜名湖SAでは、ちょっと「ぐりこ屋」を覗き、折角なのでうなぎ櫃まぶし定食なんぞを堪能。
 ふうと一息着いて浜名湖SAを出ると、間もなく長かった静岡県がやっと終わる。その先は愛知県。そのまま取材の目的地へ。
 昼過ぎから取材を開始し、夕方に神北の用事は終了。

 istのトヨタ純正ナビは、2002年製らしいが、CD-ROM一枚に全国の七割ほどの地図データを詰め込むような形式のため、地名やお店情報などがちょいと弱い。更に云えば、衛星との接続がよく切れるのか、ときどき位置が前後したり、左右に随分とずれたりして、他と比べ、基礎体力不足という感じ。ただ、いつも使っているゴリラよりは、操作系が洗練されている。また、禁煙車という事だが、シガライターソケット1つないため、藤澤くんが持って来てくれたiPodが使えない。タバコ臭くないのは有り難いが、これじゃあちょっち、使えないと云うか、次はこれ以外に乗りたい気がする。
 早い話が、禁煙というコトバで灰皿とライターを省略し、もの入れを増やしただけの、単に安造りなだけの車ではないか。藤澤くんも竹内くんも現役技術職だし、神北も元を質せば職業プログラマだったので、拡張性が無い=悪という認識。たまに乗る車だけに、使い勝手というのは重要。

 土曜日に名古屋の夜の楽しみと云えば、金曜会。そう、中部日本SF交流会ミュータンツクラブの例会である。毎週土曜日に開催される週例会で、神北が最初に通い始めたのは1981年だから、もう23年前だが、その頃既に20周年を迎えるのか迎えたのかという頃だったと思う。当時は一番多い時間帯で30人から40人は軽く集まっていた。それ以来、会場の喫茶店の廃業に伴って場所を移しつつも、未だに続いている、SFの週例会としては最も古く、最も長い集まりだ。土曜なのに金曜会というのは、まあ、初期に金曜日に集まって始めたものの、土曜の方が絶対的に便利と云うことだ。
 まえに、ずっと会場だった名駅のクローバーが廃業することにになった時、ラスト回に参加して以来、東別院の新会場に移ってからは行ってい