御大が怒ったぞ
朝日新聞のAsahi.comにこんな記事があった。
「華氏451度」のブラッドベリ氏がムーア監督非難
米WNBCテレビ(電子版)によると、米のSF作家レイ・ブラッドベリ氏は、スウェーデン紙「ダーゲンス・ニュヘテル」とのインタビューで、映画監督マイケル・ムーア氏の新作「華氏911」を、「自著『華氏451度』の題名を断りなくまねた」と非難したという。
インタビューは先週、同紙に掲載された。ブラッドベリ氏は、「タイトルを盗んで数字だけを変えた」「恐ろしい人間だ」などとムーア氏に憤慨し、「華氏911」の内容は自分の政治的な見解とはまったく相いれない、と語った。法的手段を取るかどうかには触れていないという。
今年83歳のブラッドベリ氏はSF小説の世界的な第一人者。……中略…… (06/10 17:40)
うーむ。ブラッドベリ御大、ご健在。
しかし、ちょっとロコツなタイトルだとは思っていたが、「盗んだ」という云い方をするところを見ると、レイ=ブラッドベリ御大は、マイケル=ムーアの主張それ自身、あまり好きではない、もしくは共感出来なかったという事かな。
「華氏451度」というのは、言わずと知れた、紙に火のつく温度。焚書を扱ったデストピアものの白眉とされ、日本でも古くから翻訳が読まれている。この焚書と、ブッシュ政権の戦争へと至る情報操作(都合のいい情報のクローズアップと、その否定情報のもみ消し)をだぶらせた、「華氏911」というタイトルのミーニングは、ロコツなパクリではあるものの、なかなか気が利いていると思っていたのだが、ブラッドベリ氏は、違う主張をお持ちのようだ。
こと、主義・主張に踏み込むと、ひとそれぞれで、論評しても意味がない事だが、もちっと、政治とかには距離をとる人かと思っていたんだが、意外とストレートな主張にびっくりさせられた。
マイケル=ムーアのコメントが聞きたいなァ……。
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