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2004/07/30

お大事にだぞ

 7月4日の記事だから少々旧聞に属する話だが、適宜覚書 外部記憶の選択的公開と煩悩の履歴というBLOGに、ハードディスクは壊れやすいものであるという記事があった。
 スゴい。スゴいクライアントだ。

●PCは裸でカバンに放り込む
●起動・終了が遅いのでシャットダウンせずにスタンバイモードや休止で、ファンやハードディスクの停止を確認せずに鞄に入れる。余熱で鞄の一部が溶けた。これはPCの品質が悪いからだ。
●フレームの無い薄型液晶部分を握って起動状態で激しく振って持ち歩く。プレゼンの時に客の前でそうすると見栄えが良く格好いい。

 ん、うーん。 こういうコンピュータのことを何も見ないクライアントに限って、自分の見える所の費用は1円だってケチりたいんだよなぁ。でも、お前がもうちょっとコンピュータを大事に扱えば、ずっとやっているケチケチ大作戦の何倍も余裕が出来るぞというコトが理解出来ない。なぜなら、彼に取ってパソコンは耐久消費財で、使い減りは彼の考慮の範疇にないから。
 むかーし、宮仕えをしていたときの上司が、そんな感じの人だった。前身はSEだったと云う話だが、まったくシステマチックに物を考える努力が出来ない人で、自分のやりたいようにやる。部下はそれを実現するために居るのだから、神北は上司の僕がやり易いようにシステムを揃えとけ。というようなことを云う。かといって、「これはこうだから便利です。ここをこうすると綺麗に仕事ができるでしょ」と、例を見せながら何度教えても、簡単なことすら憶えようとしない。
 こういうのは、どこにでも居るのである。

 しかし、このクライアントからプレゼンを受ける客には、一度でいいならなってみたい気がする。だってそうだろう? 液晶部分を持ってパソコンを振り回すんだぜ。それがノートパソコンなのかiMacなのか、その他のどんな機種なのかは知らないけれど、普通の感覚でパソコンと云うものの取り扱いを捉えていれば、これはスリル満点の凄い見世物である。野生の驚異、暗黒大陸から始めて日本にお目見えした珍獣・猛獣の不思議な習性、もしくは南洋の密林に暮らす部族の不思議な習慣である。
 カブリ付きで、「おー!おお〜!」と声を上げながら、眺めてみたいものだ。

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『勝手に改蔵』が本当に終わっちまったぞ

 実は、今週の週刊少年サンデーを読むまでは、僅かに微かに密やかに、ほんの少しだけ期待していたのである。先週の最終回が無かったかのような顔をしていつものように、『改蔵2』とか『勝手にΖ改蔵』とか『改蔵リローデッド』とかの新連載がシレっとした顔で開幕するのではないかと云う、一縷の望み(^_^;)を抱いていたのだ。
 まあ、勝手に改蔵が面白かったのは確かであり、長い間充分に楽しませ貰ったので、これで良いと云えば良いのだ。久米田さん有り難うと思う。全方位を一切区別も差別もするコト無く、遠慮会釈無く笑い飛ばすと言うこういう自由なマンガが、少年サンデーと言うどちらかというと王道雑誌に載っていると云うのも凄かった。
 しかし、本当のことを言うと、『南国……』のオゲレツ。『……ポカポカ』のマヌケ。『……改蔵』の無差別哄笑。綺麗事ではない人間の本性を描き続けて来た久米田康治の作風は、そろそろちょっと行き詰まって来ているのではないかと云う気がする。人を笑い飛ばす以上、自分をさらけ出すことを避けては通れないから、久米田康治の連載は、血を吐きながら走り続けるマラソンという面を否めない。一種、破滅型芸人のようなマンガの描き方に見える。
 だが、同じような血を吐きながら走り続けるマラソンを続けている、三流劇画雑誌(エロ漫画雑誌と直接云いたくない時に使う言葉だ)に、チョチョっと載っている体験漫画系のどちらかというと絵の美味くない人たちと違い、久米田康治には、とてもリリカルな絵を描けるし、バランス感覚もとても良い。
 大河アクションドラマとは云わないが、毎回基本的に起承転結でドラマがリセットされるようなシチュエーションコメディーではない、少し続くストーリー漫画にも、チャレンジして貰いたい。
 あと強力な原作者を立てて、その思惑に如何に久米田康治が反発するかと云うのも観てみたいかな。

 なんにせよ、久米田康治の無いサンデーは、ちょっと寂しい。

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2004/07/29

鉄人もいよいよクライマックスだぞ

 あんまり薄暗くて、かつ、いい加減にしろと思ってしまう痛いキャラ達と相まって、最近はあまり熱心に観ていなかった『鉄人28号』。
 「原作や最初のアニメが未来を観せていたのに対し、今回の作品は過去を描くことに終始している」とは、畏友高嶋規之くんの言だが、正にその通り。たしかに、力強き昭和40年代、飛躍の昭和50年代、享楽と退廃の昭和末期と平成初頭を経て、平成10年代も半ば過ぎに至った今、敗戦の混沌の中から這い上がった日本が抱いていた未来へのまっすぐな希望を持てという事は、どう足掻いても不可能なのかも知れない。昭和30年代の彼等が夢見た発展の先に、良いことだけではなくどんなに様々な苦悩や軋轢・辛いことや嫌なことが待っているかということまでを、既に知ってしまっていると、たしかに最初のアニメ版のような、明るい一方の話は作れないのかも知れない。
 しかし、だからといって、こうも薄暗くて胡散臭い世界観だけで『鉄人』を描かれても、どうもぱっとしない。神北にとっての『鉄人』は、科学技術が、たとえ戦争のために開発された物であろうと人類の明るい未来のために役に立つことができるという、前向きなメッセージと共にあるからだ。
 もちろん、昭和20年代ほどではないにせよ、30年代と云う時代は、実に胡散臭い時代だったろう。それは真実である。たった十数年前の戦争の記憶はまだまだ鮮明に残っており、その薄暗い影から逃げるように、新しい製品、新しい生活、新しい機械,新しい思想に、少し生活にゆとりの出て来始めた人々が狂奔した。
 その明るさ、未来と云う言葉に向う人々の気持ちを、残念ながら今回の『鉄人28号』は全く描いていない。過去に拘泥する過去の残像を引きずったくたびれ果てた後ろ暗い大人達ばかりが、ぞろぞろ出て来る。未来を観るべき正太郎少年の瞳には、そんな過去の残像ばかりが映り、十歳の子供が全く抱える要の無い苦悩を強いる。
 鉄人と言うスーパーパワーを手にするための通過儀礼として、一度は過去と対峙することが必要なのは理解出来る。しかし、正太郎の苦悩は、毎回毎回、延々と休むこと無く続く。何ゆえにこうも正太郎ばかりが苦しまねばならないのか。相談しようにも、全てを知る敷島博士は多くを語らず、大塚署長は善良で親身になってくれるものの、過去の闇について詳しく知る立場には無い。こりゃ、児童虐待なんじゃないの? 大人の思惑の中で、十歳を少し超えたばかりの子供がこうも振り回されれば、正太郎でなくても、マイ拳銃を持ち、真っ赤なスポーツカーで走り回りたくなろうと云うものである。ホントはいけません!
 さて、最後までこのまま続くかと思っていた鉄人、ついにラストへ向って動き出したようだ。巣鴨プリズンを出所した正太郎の父の宿敵、元戦犯ビッグファイヤー博士の登場。敷島博士の自殺。大塚署長の更迭。敷島重工の実権はビッグファイヤー博士に。正太郎を取り巻く人間関係はたった1話で一変した。
 今後のキーは、どう考えても、唯一物語の最初から残っている男、村雨が握っているのであろう。とびとびに観ている所為もあってどちらに向って物語を転がすつもりなのか、神北には皆目判らないが、ここまで抱えて来たこの不快感をスキッと(昭和30年代的表現)解消してくれるラストを、期待したい。

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2004/07/26

剣<ブレイド>に速水が来たぞ

 速水克彦がやってきた。カナリアを抱えてやって来た。いや、物語の中でやって来たのは、嶋昇という新登場人物なのだが、演じる役者が相澤一成である以上、神北的には、『超光戦士シャンゼリオン』の主人公の相棒「ザ・ブレイダー」にして正義の人、速水克彦なのだ。黒岩省吾・涼村暁に続いて、ついに速水もライダー戦線に参戦。しかも、神官モードスを思わせる鳥籠を手に、遺跡調査の旅から帰った 宗方猛のように、フラリと現れた。
 ここのトコロの仮面ライダーによくある、夏〜秋にかけて、先輩役者による若いモンに気合いを入れるシリーズ、今年もシャンゼリオンのレギュラー陣からの参戦でなんだか嬉しい。
 シャンゼリオン当時、余裕も何も無く、がむしゃらに演じていた萩野や相澤と言うまだまだ新人だった役者さんが、今や風格すら漂わせるベテランになって東映ヒーロー特撮に帰って来る。しかも、スピンアウト的な新規枠だったシャンゼリオンから仮面ライダーというある種「保守本流」に殴り込み。気持ちいいじゃないですか。
 『超光戦士シャンゼリオン』は、そのアナーキーな作りで、予算苦をモノともせずに若い才能を爆発させた。監督、脚本、デザイン、役者。それぞれがそれぞれの場所で、必死になってもがいた結果、もう伝説とでも云うべき、主人公がカタキ役とともに都知事候補となり、熾烈な都知事選のうちに破れ、異世界の怪人が東京都知事に就任、東京は日本から独立し、力あるモノが支配する東京帝国となるなんていうスゴいクライマックスを迎えた。
 気風刷新を歌った清冽派の黒岩候補に対し、おちゃらけ鈴村候補がうたったのは、都民にボーナス支給・週休5日制導入。占拠ポスターもこれまた徹底的に無責任風に写っており、こりゃ当選する訳無いよなと云うハチャメチャっぷり。
 こうしたアナーキーぶりに、着実にファンは付いていたのだが、局やスポンサー会社の意向で、作り手と観手の憤懣を残したまま、予定を三ヶ月繰り上げて3クールで幕を閉じてしまった。
 しかし、平成ライダーの時代になって、ここで育った役者が結構多く登場する。しかも、みんなかなり良い役で。ライバル役がまず来て、次に主人公が来て、再びライバルが来て、後どうなるのかなぁと思っていたら、やっと相棒の登場。オイシイとこ持って行くなぁ、シャンゼ組。
 これで、ブレイドの今後の展開が更に楽しみになった……か?

 でも速水だしなぁ。 しまった! とか 俺はなんて騙され易いんだぁ?! とか言い出しそうだからなぁ。……というか、相澤さんには、そういうキャラ希望!

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ザクが出るぞ

 もう、別に新しい情報ではないが、秋からTBS系で『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』が放映される。人気アニメだった『機動戦士ガンダムSEED』の続編だ。といっても、直接前の主人公の後日話ではなく、新しい主人公を立ててのお話しで、前の世界観の中で2年経っているという話だから、続編ではなく、シリーズ第二段と言う方が、正確かも知れないが。
 で、ついに、今月の模型師等を筆頭に情報が解禁された、ザフト軍のジン&シグー後継の新モビルスーツ。ザク。いや、正確には一般兵用のZGMF-1000 ザクウォーリアと、指揮官用ZGMF-1001ザクファントムなのだが、メカ情報のページに載った図版を見る分に、やはりザク。よく見ると、「ザクのコスプレをするモビル・ジン」という気もするけど、やはりザク。肩アーマーがグフっぽかったり、いろいろするけど、結局ザク
 これって、厭がる人多いかも知れないけど。神北的には結構気に入っている。スーパーマンにレックス=ルーサー、ウルトラマンにバルタン星人、ガンダムにザク。こりゃ、付き物なんだから、それならそれでいいじゃん。やはり、口周りと腰周り、膝周りのパイプは、和むんだよ。
 それに、同じUC世界の中であれば、別のモビルスーツにザクと名付けたりするのが問題になるかも知れないが、全然別の世界観であるシードの中で「ザク」という名が出て来ても、悪い訳ではない。
 要は、お話しが面白いか、燃えるか、絵がカッコいいかであって、大河原さんが参加しているデザインワークの中でこの形態と名称を選んだんだから、それでいいじゃん。
 ただ、願わくば……、ガンダムとの戦闘で、パイプごと口を引きちぎられてもらいたいものだ。(^_^;)

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間が空いたぞ

 忙しい一週間だった。忙殺と云う言葉が、忙しさに殺されるという意味んなだなぁとしみじみ納得
 どのぐらい忙しいかと言うと、随分前に予約を入れて待っていたMS OfficeのMac版がやっと発売されたのに自分では買いに行く暇がなく、女房にかわりに買って来てもらってたものの今度はそれをインストールする閑が無くって置いたままになっている程。それと、ここがほぼ一週間更新出来なかった程。
 で、何に忙しいのかと言うと、主に雑事なのである。
 来補完的に、ここ二週間ほどドタバタしているうち、成果物が商業印刷に載って、みなさのまお目汚しが出来るのは、並木書房さんのグリーンベレーものだけ、あとは友人関係から頼まれた雑事ばかり。これ仕事だったらええゼニ取れまっせと言う、気合の入った仕事なのだが……。
 その間、関東地方は、史上最高、空前の観測気温を叩き出す熱波に埋まり。手足から順にとろけてゆき、しまいには脳味噌が蒸発しそうな日が続いた。
 そういえば、2年前、同じように死ぬほど暑かった7月のある日。プスンという音を残して、居間兼寝室のエアコンか逝った。これは、結婚した初年、1992年冬か1993年の初夏に前の家に導入したもので、ほぼ9年間使って来た、遠慮会釈無くフロンを使うものだった。フロンガス、昔は、フレオンっていったよね。ガッチャマンがギャラクターの火喰い竜に立ち向かうためにゴッドフェニックスに巻き付けた冷却装置がフレオン管だった。当時はオゾンホールのことなんか考えもせず、ガッチャマンたちはフレオンガスを盛大に吹き出して炎のメカ鉄獣に立ち向かったものだ。しかし、まあ、神北は科学忍者隊ではなく、ちょっとオゾンホールのことを心配するフリをしてみたりする現代の小市民なので、旧式ガスの充填ではなく、代替フロン型のクーラーに買い替えることに決定。(なんで心配しているフリなのかというと、オゾンホールの成因がフロンガスと言う因果関係の立証に今イチ疑念を憶えるからだ。)しかし、酷暑のなか、クーラーの工事は1週間以上待たされた。(ということは、充填を頼んだって同じだけ待たされるっテェことだ……)で、その1週間が、その夏最も暑い一週間だったのだ。毎夜、扇風機の弱い風だけを頼りに、大量の汗をかきながら消耗しつつ眠り、朝起きてはシャワーに飛びつく暮らし。風通しのあまり良くない作りの家なので、ちょっと大変だった。
 で、その時に取り替えたエアコンが頑張ってくれたので、今年は何とか乗り切れるかと思っていたが、そうは問屋が下ろさなかった。
 遂に今年、新婚の時に買った冷蔵庫が逝ってしまった。なんだか、入れてあったものが冷えていない。開けッパしちまったかと思ったが、そうでもない。どうも、冷却力が落ちているようだった。庫内温をサーチしながら必要な時にコンプレッサーを動かして冷気を保つ冷蔵庫にとっても、この異常な亜熱帯気候はキツかったのだろう。機械部を中心に普段絶対こうはならないような異様な熱を持っている。普段より過酷な環境下で経年劣化でイカレかけていたフロン循環系がついにダウンしかけているらしい。
 とはいえ、冷凍食品もあることだし、急に電気を切ってハイお役御免とは云えない。急いで庫内の食い物を消費しつつも、設定を強冷にして、なんとか凌いでいる。
 さすがにこれも換えることにして、近所の量販店に。しかし……。
 「いま、冷蔵庫は、機種によってメーカーでも在庫切れしていまして。しばらくお時間がかかるかもしれません。」
「しばらくって、どのくらい?」
「8月中旬か、末か」
 ……。……。……。
 そんなものなのかい?
 それも、1機種・1店舗だけのことではない。目の付けどころがシャープなことで知られる某S社の左右どっちからでも開けるタイプなんザぁ、のきなみ「ひと月待ってくろ!」と言われてしまう。N社やH社、M社などにしても、程度の差こそあれ、全て同じなのだ。LG電気とかのアジア系のものは安いし在庫もあるようだが、あまり大型のものがない。……というより、ハッキリ云ってあの容積で済ませられるのは昭和30〜40年代の家庭か、さもなくば現代なら一人暮らしのチョンガーだけだ。
 冷蔵庫なんてモノは、洗濯機と並ぶ白物家電の中核の1つで、どこの量販店もそこそこ在庫を押さえてあって、欲しいとなったらすぐ買えるものだと信じていたが、どうも、今やそうでは無いらしい。これはひょっとして、日本経済と産業界の足腰が弱って来ていることの証左か・・・?

 ちなみに、我が家の冷蔵庫は、レイアウトの関係から普通と逆開きのものを注文したため、ちょっと待って、最短より2日ほど長く掛かるが、今週中に入る予定である。ちなみに旧冷蔵庫はまだ動いている。入れ替えの前日ぐらいに電源を落とすとしても、何とかそれまで保って欲しいものだ。

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2004/07/20

MS IGLOOの舞台挨拶を見たぞ

 再び、Iglooである。再び松戸なのである。
 2004年7月19日(月&祝)10時30分、松戸のバンダイミュージアムで、『機動戦士ガンダム MS IGLOO —1年戦争秘録—』の初日、第1回の上映だった。
 普通、そういうものはいくら流行り廃りのものとは云え、初日を避けてちょっと落ち着いてから行くことが多いのだが、偶然前日に女房とカラオケに行っていて、ガンダム0083をガシガシ歌っていて、映像で出ている艦隊戦を見ていたら、猛然と女房に、IGLOOのルウム戦役を観せたくなったのである。いや、セルアニメと3DCGアニメで絵的には全く違う筈なのだ。にも関わらず、絵面の持っているテイストというか、訴求するものと言うか、その奥に見える戦争の風景が非常によく似ているシーンがあって、カラオケ屋で0083の絵を見ていてついついゾクリとさせられたのだ。同じ今西監督と言うことで、たしかに似ていて当然なのかも知れない。が、それが、自分の好きな方向性だと、嬉しいじゃないですか、奥さん!!
 どうせなら、誰よりも先に見るぞという事で、9時30分のチケット発売に間に合うように、8時30分頃に最寄り駅を出発。自分でもびっくりするぐらい気合が入っている。
 が、松戸について愕然。バンダイミュージアムに向って、長蛇の列が! 最後尾はまだ駅の中!!
 しかし、これはミュージアムへの列だった。ほっと安心してIGLOOの上映されるB-ONEの方というかミュージアムの方へ歩いて行くが、駅から面付きで移動出来る3該入り口から階段をトトンと降りると、既に1階まで、IGLOOに並んだ列が伸びていた。9時30分発売で9時30分に来たのではもう、100人以上に先を越されていたらしい。恐るべしアニメファン。まー、ヤマトの初日上映に徹夜で並んだ我々の世代がどうこう言える世界じゃないけどね。
 さすがに9時30分のチケット販売開始と同時に並んだので、列はどんどん短くなって行く。ずうっと、勇壮なBGMがかかり続けていて、並んでいる間にすっかり気持ちはジオン公国臣民である。宇宙開拓民の誇りと怒りが身に満ちた頃に、チケット売り場に到達。神北が試写で購入して来た分があるから、自分の分はまあいいかと云っていた筈の解説パンフを、思わず買っちゃう女房。
 チケット売り場から、そのまま劇場内へと導かれる。初日という事だったのか、途中でチケットを確認するお姉さんが、確認と引き換えにジオン公国旗の紙製小旗をくれる。わ〜い。家宝じゃ家宝!
 自分より前にかなりの人が入場していたので、いい席は無理かと思っていたら、偶然にも中央スクリーンの最前列に二つ空き席がある。かぶりつきゲット!
 ちなみにこのシアターは、奇麗に階段教室上に椅子が並べてあるが、階段の角度が浅いので、前の人の頭でちょっとだけ見辛い。まあ、どこの映画館でもそうなんだけど……。その点、先日出かけた富士急ハイランドのガンダム・ザ・ライドは、席が各列半分ずつズラしてあって前の人の頭と頭の間からスクリーンを見るように設置されており、なかなか見易かった。収容人数は僅かに減るかも知れないが、検討してもらえるといいなぁ。

 結局、我々の後にもかなりの人が入り、200〜250人ぐらいはいただろうか。いい感じに客席が満ちた頃、MC(司会)の佐藤イクミちゃんが登場。ヒーローショーの司会のお姉さんとかやらせたら上手そうな感じの娘で、製作発表会のときの司会もこの娘でした。初日という事で部隊挨拶があるのだ。マイクをテストしてみるが、なんだか繋がっていない。PA(音響)席の方を見ながら、しきりにマイクを軽く叩くゼスチュアで音が来ていないことをアピールするが、なかなか気付いてくれない。しばし、ゼスチャーのやり取りの後、やっと音が通ったらしく、セレモニースタート。
 今西隆志監督と出渕裕スーパーバイザーが登場。客席はみんな小さなジオン公国旗を持っていて、なんだか、ジオン公国の英雄凱旋式典みたい。トークには今西さんと出渕さんの息の合ったところが見える。
 本当は、家族連れでミュージアムに来て、お父さんだけこっそりと息抜きに見に来てもらう映像を目指してたんですが、お子さんもいっぱい来ていただきまして有り難うございますってな挨拶から、機動戦士ガンダムMSイグルーというけど、ガンダムは出ません。など、笑いあり、苦労話有り、の歯切れのいいトークだ。新兵器が主役ですと言っても、モビルスーツもちゃんと出ます。ガンダムは出ないけど……。という話もあり、会場内が湧く。現在第三話を鋭意製作中ですという事で舞台挨拶は終わり。いよいよ上映開始。内容に関しては、先週のレポートをご覧戴きたい。あらためて感じたのは、音が下から染み上がって来るような、非常に気持ちのいい音響構成。あと、何をどういじったのか、試写の時には聞き取り難いセリフが何カ所かあったのだが、かなり聴き易くなっていた。映像側に手を入れたのか、スピーカーシステムが変わったのかは判らないが、努力に怠り無しと云う感じか。今後もこれて行ってくれると良いな。
 上映を終えて女房に聞いてみると、第一話の『大蛇』ヨルムンガンドが気に入ったそうだ。第二話の機動戦車ヒルドルブも、「気持ちいい動き」を堪能した様子。戦車侮り難し。戦車最強。負け犬上等。

 そのまま、ミュージアムに上がって行く。400分の1スケールのムサイ艦等、展示物に若干の変更があるのだ。あれ? 先日、幌を被せて置いてあったガンダムの(コア・ファイターの)コクピットが無くなっているぞ。うーむ。この日には幌が取れているかと期待してたのに、逆に消えるとは……。
 大仏様のごときご本尊をぐるりと回ってミュージアムを抜けると、G-Base。単にガンダム商品を羅列するのではなく、ミュージアム・ショップとして、オリジナル商品を多数揃えているので、目が離せない。当然、IGLOO関連商品が一角を占める。うーむ。144分の1スケール『コムサイ』と、144分の1スケール『ヒルドルブ』のガンプラを激しく希望するぞ。ちょっと巨大だけど……。あと、デメジエール・ソンネン少佐のドロップ欲しいっス。カシャカシャ云わせたいっス。
 ついつい、魔が差したようにイグルーグッズを数点手に取ってしまう。何故かこういうカッコいい系のグッズはジオンに集中するのね。セモベンテ隊のマークの入ったグッズも並んでいるけど、何のことやら判り辛くてちょっと手に取る気になれないなぁ。通常の連邦マークのものが欲しいよぉ。
 G-Baseを後にして、ガンダム・カフェへ。折角だから昼飯はここだぁ。
 とはいえ、30人近い人が並んでいる。リストを持った人に名前を告げて、列に並ぶ。どんどん前に行くが、なかなか順番が回って来ない。

 そうこうしている内に奥の方から、さっきの舞台挨拶で見覚えのあるバンダナが。あ、出渕裕スーパーバイザーだ。後には今西隆志監督が見える。ガンダム・カフェの入り口の所でチョイと会釈。今西さんにすれ違い様に云われる。
「神北情報局、見てますよ」
 ・・・・・・ひぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
 恐縮の至り。
 どうも、有難うございます。m/(._.)\m Pecori

 そうこうしつつも、なかなか呼ばれない。後から来た人が先に入って行く。ちょっとおかしい。女房が確認すると、リストを持った兄ちゃんが真っ青な顔で「どど、どうぞ!」
 リストをすっ飛ばして忘れられていたらしい。オイオイである。ヨルムンガンドで狙い撃つぞ。ヒルドルブで追いかけ回すぞ!
 この日は、開館一周年の記念日。しかし、開館一周年記念の719ランチは、一瞬にして売り切れたらしくもうない。神北は通常のニューヤークプレート、女房はエースパイロット・ランチを注文。女房はそれにカクテル「白い悪魔」を、下戸の神北はノンアルコール系カクテルの「モノアイ」を注文。そう、うちの女房はアムロ君命の人です。ちなみに、モノアイは、どう見てもモノアイなのだ。何がモノアイかは、ご自分の目でお確かめ戴きたい。
 出来合いの料理を温める程度の簡易厨房にしては味もいいし、ちゃんとした料理になるよう、苦心の跡が見える。ま、ガンダム見ながら飯が喰えるのは、気分も良い。松戸にお越しの際は、ぜひ、お立ち寄りをお奨めする。
 ちなみに、『機動戦士ガンダム MS IGLOO —1年戦争秘録—』の上映は、休日初回10:30〜・最終回18:30〜、平日初回11:50〜・最終回19:50分〜の各日計7回の予定。詳しくはサイト上で確認していただきたい。
 オイラは……、体内ガンダム密度が薄まって禁断症状が出た時に、チョイと行っちゃうかもなぁ。常磐線が秋葉原まで入ったら更に楽だしさ。

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2004/07/19

頑張れ仮面ライダーだぞ

 しばらく前に、最近の仮面ライダーはスカだと書いた。その途端に、それを読んで心を入れ替えたかのように、急激に『仮面ライダー剣(ブレード)』が面白くなって来た。
 理由は、基本的に1つだ。数人居るライダーが、他のライダーでなく、怪人の方を向くようになった。これまで、ベルトを奪い合ったり、殺し合っていちばん強い奴を決めたりするのが目的だったライダーが続いたので、ライダー同士がお互いに牽制し合いながら変身し、そのままバトルに突入して殺し合うと云うシーンがやたらと多かった。いや、怪人も居るのだがそれは雑魚のようなもので、怪人より他のライダーの方がよほど性悪の敵と云う感じだった。
 それが今回は、最初の三月ほどは前作と大差なかったが、ここひと月程,ちゃんと怪人の方を見ながら、協調して変身する。1号2号V3のころの、カッコいい仮面ライダーが帰って来たのだ。仲間で組むからには意思を疎通させて協力し合って敵を倒す。別に動いている奴も、協調しないまでもその邪魔はしない。群像劇でありながらも、各ライダーの思惑が割と同じ方向を向いていて、結構大人だ。ガキが仲間内での潰し合いに興じていた去年までのものとは大きく異なる。
 「子供番組は教育番組」(by藤岡弘)であるならば、ライダーは、こうでなければならない。自分の思惑でなく大義と人類愛で戦う大人でなくてはならない。主人公が見識と意志を持った大人だから、芯が通って面白くなる。ここ数年の仮面ライダーの凋落と、このひと月程の面白くなり方が、それの証左と言えよう。ベルトが適合しさえすれば誰でもライダーかという事はさておいて、とにかく面白くなって来た仮面ライダー。やはり、期待したい。

 とはいえ、がんばれ虎太郎!!

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2004/07/16

スコープドッグだぞ

 スコープドッグといえば、言わずと知れた『ボトムズ』の主人公機。
 さて、こんなサイトがある。昨今のパワー・アシスト・スーツ(倍力服)と二足歩行ロボットの進化を考えると、こいつ、最後には何らかの方法で動くかも知れんと云うのが、正直なトコロの感想だ。せめてローラーダッシュとかね。
 いやぁ。日本人も捨てたもんではないというか、捨てた方がいいと言うか、うむむ。しかし、こんな重たいものを作ってどうするのだろう? 玄関前に飾る? なんにせよ今後に期待だ。
 このサイトの主は、電気関係も扱うらしく、とってもカッコいいパソコンを作ったりもしておられる。サイトをくまなくご覧になることをお奨めする。

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2004/07/15

『機動戦士ガンダム MS IGLOO —1年戦争秘録—』の試写を観たぞ

 2004年7月14日(水曜日)午後三時より、松戸のバンダイミュージアムで、『機動戦士ガンダム MS IGLOO —1年戦争秘録—』の報道関係者向け試写が行われた。(なお、直後の同日夕刻には、一般招待者向け試写も行われた)
 やっと見られるMSイグルー。こだわりの画面、執着のストーリー、入魂のキャラクター達。200人近い記者がいたのではないかと思われるが、みな、かなりニコニコしている。普通、試写会などと云うものは、「仕事だからね」といわんはかりの仏頂面の記者や、誰か行って来いと言われて来ただけの作品に興味も何も持っていない関係各社の社員、頭の10分見たら後は役者の経歴をネタに適当に記事を書いちゃうようなヤッツケ評論家が、半分以上を占め、「あ〜あ、しゃーねーな。見てやるよ」というけだるい雰囲気の中で始まるのだが、今回はそうではなかった。なんだかみなさん楽しそうなのだ。
 ファーストガンダムと呼ばれるテレビアニメ『機動戦士ガンダム』から既に25年経って、中には、自分がガンダムを見ていた歳の子供なんかいたりする人も大勢いるのだろうし、一種、世代間の基礎素養になっている訳で、今もガンダムを飯のタネにさせてもらっている我々のような濃い目の人も、自分の中で良い思い出に消化し切っている薄目の人も、共にガンダムと云うと血が騒ぐようだ。

 物語の基本設定はこうだ。
 主人公、オリヴァー・マイは、23歳の技術中尉。技術情報科の士官として、新型兵器の開発部門に属しているが、まだ任官から日が浅い新人。彼は、上司から、第603技術試験隊の試験支援艦「ヨーツンヘイム」において、試作兵器の実戦運用テストを行うことを命ぜられる。
 「ヨーツンヘイム」は問題艦であった。全長292.6メートル・全幅170.5メートル、全高97.0メートル。容積だけをとって見ると、この何ヶ月か後に就航する連邦の新鋭艦ペガサス級と同等か、すこし大きめの規模を持つ。しかし、その艦自身は既に長年にわたり、サイド間連絡の貨客船として運用されて来た旧式船であり、カーゴスペースの広さから徴用・転属されたものに過ぎない。後付けの砲塔などもおざなりで、単装メガ粒子砲1門に、対空用の連装機関砲4門という、軽微な戦力しか与えられていない。艦長・副長は、船と一緒に徴用されたマルティン・プロホノウ中佐相当官とエーリッヒ・クリューガー大尉相当官。正規の軍人ではない。更に、この正規の軍人教育を受けていない艦長では軍艦としての規律が保てないと考えたのか、新型兵器の開発に対するコミット権を確保するためなのかは定かではないが、総帥府からお目付役として乗り込んで来たモニク・キャデラック特務大尉や、こればかりは専門家でなければ扱えないために連れて来られた勇猛果敢な熊のごとき大男、砲術長アレクサンドロ・ヘンメ大尉。
 誰もが箇々の信念と独自の行動原理を持ち、1つの船、1つの家としてのまとまりがなかなか作り出せないこの試験支援艦の最初の任務は、全長200メートルを超す対艦隊用プラズマ・ビーム砲「ヨルムンガンド」による、艦隊決戦支援であった。
 
 開戦劈頭に成功しなかったコロニー落しをジオン軍が再度敢行すると言う偽情報に踊らされた連邦軍は、コロニーを阻止するために、ルナ・ツーから大艦隊を繰り出して来る。その艦隊中核を、戦略級巨砲「ヨルムンガンド」によって一気に葬り去り、連邦軍艦隊に大打撃を与える作戦である。一撃必殺の兵器、炎の大蛇ヨルムンガンドは、艦隊側背に潜み、千載一遇の時機を待った。

 お判りだろうか。これまで、ジャブローに落とそうとして失敗した(大気圏内で四散し、破片がシドニー等に落着した)コロニー落し「ブリティッシュ作戦」の第二段として新たなコロニー爆撃を企図したジオン軍を、連邦軍が阻止しようとして発生したのがルウム戦役とされて来た。コロニーの移送作戦こそ阻止したものの、コロニーを放棄したジオン艦隊による総攻撃で、連邦軍艦隊は大打撃を受け、半年近く抗戦能力を失ってしまうと云うのが今まで喧伝されて来たルウム戦役である。
 しかし、このお話しでは、コロニー移送作戦自身が既に大嘘で、連邦軍に艦隊決戦を強いるのが目的であったというのだ。つまり、全ては罠だったと云う訳である。
 こりゃ、燃えるでしょ!
 ヨルムンガンドの戦果やいかに!?

 この第一話「大蛇はルウムに消えた」に続く第二話「遠吠えは落日に染まった」は、ジオンの試製超大型戦車「ヒルドルブ」の物語。モビル・タンク(機動戦車)と呼ばれる高速機動と大口径砲を備えた超弩級戦闘車両は、汎用性の高いモビルスーツと次期主力陸戦兵器の座を争って2年前に敗れ去った、既に見捨てられた兵器であった。しかし、地球降下作戦を展開し、広大な最前線を保たせなくてはならなくなったジオン軍は、封印した筈のこの戦車に目をつけ、即戦力として地上部隊に編入することを前提に、地上運用試験を命じた。オリヴァー・マイとモニカ・キャデラックは、ヒルドルブの操縦士デメジエール・ソンネン少佐を伴い、コムサイで北米中部に降下した。既に、ジオン主力はもっと先まで戦線を展開し、地図上ではジオン支配地域とされる砂漠地帯だ。
 しかし、その近辺は、物資集積所が謎の壊滅を起こす等、連邦軍の暗躍が噂されていた。
 暗躍する連邦軍部隊とは何か?
 ヒルドルブの活躍やいかに!?

 第一話でヨルムンガンドの砲手となる砲術長ヘンメ大尉といい、第二話に出て来る戦車教導隊の元教官で天才的な操縦能力を誇る戦車兵ソンネン少佐といい。各兵器のプロフェッショナル達がプロの意地に掛けて試作兵器を使いこなして行く様は、壮観である。
 無理な命令、不足する手駒、駆け引きの中で最後に導き出される逆襲の妙手。これぞ戦争映画の醍醐味であろう。

 『機動戦士ガンダム MS IGLOO —1年戦争秘録—』は、2004年7月19日(月)より、松戸のバンダイミュージアムの地下1階「シアターB-one(ビーワン)」にて公開。
 なお暫くの間は、ここでの上映のみで、DVD等での販売はない模様。
 大人1000円・子供600円
 上映時間等の詳細はこちら
 行くべし! 燃えるべし!

 ちなみに、止め絵で見るとなんだか、歯をむき出して笑っていて、ちょっと嫌みそうなヒロイン(?)モニク・キャデラック特務大尉ですが、物語中で動いていると可愛いのなんのって。あなた、アタシなんざ、もう、ギレン嫌いだったのに、この娘が居るんなら、総帥派も悪かぁねーなという気になってきましたよ。ハイ。
 美人士官は、戦場の華ですねぇ。 (それが結論かァ?!>オレ)

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2004/07/14

またまたスットコ商売(架空請求)だぞ

 つい先日の7月8日にスットコドッコイ、オトトイ来やがれだぞという記事で、架空請求の話を書いたばかりだが、またまた、スットコ商売のメールが届いた。「スットコドッコイ、一昨日来やがれ!」としか言いようのない、間抜けな偽督促メールだ。こういう業界では、頭のいい文章の書ける本当に人が払底しているようで、まったりとしてそれでいて清冽な、頭の悪い文章が、えも言われぬ味わいを醸し出している。
 「当社」と書いているのに社名がどこにも書かれてないのは、笑う所ってコト?

作品ナンバー5 「コグレアキコ」「ヨシカワノブアキ」「イマムラヨシオ」
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 貴方がご利用になったpinky,girl系列の3サイトの使用料金が確認取れないため貴方の料
金未納データ(個人情報)が当社ITネット回収部へ訪問依頼通知としてきました。既に身
辺調査も終了しておりこのメールを最終督促とします。
 請求金額を下記口座に携帯番号記載の上,入金の確認が取れますと自動解除となります。
2004年7月14日15時までに遅延損害金、未納料金計108000円 至急御入金下さい 
みずほ銀行 大塚支店 普 1805327 コグレ アキコ
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 貴方がご利用になったpinky,girl系列の3サイトの使用料金が確認取れないため貴方の料
金未納データ(個人情報)が当社ITネット回収部へ訪問依頼通知としてきました。既に身
辺調査も終了しておりこのメールを最終督促とします。
 請求金額を下記口座に入金が確認が取れますと自動解除となります。2004年7月14日
15時までに遅延損害金、未納料金計108000円 至急御入金下さい 
UFJ銀行 三河島支店 普 3786773 ヨシカワ ノブアキ
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 貴方がご利用になったpinky,girl系列の3サイトの使用料金が確認取れないため貴方の料
金未納データ(個人情報)が当社ITネット回収部へ訪問依頼通知としてきました。既に身
辺調査も終了しておりこのメールを最終督促とします。
 請求金額を下記口座に携帯番号記載の上,入金の確認が取れますと自動解除となります。
2004年7月14日15時までに遅延損害金、未納料金計108000円 至急御入金下さい 
みずほ銀行 渋谷支店 普 1735159 イマムラ ヨシオ
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 呆れる事に、1日ほどの間に、同じ請求が3通も届いた。うちに3つ来るということは、ひょっとすると払っちまうかも知れない気が弱くてオツムのネジが緩みっぱなしの人の所にも、3つ一度に行くんだろ? 
 どんなバカでもこんなのが1日の内に3通来たら、おかしいって気が付くではないか。
 しかし、架空請求詐欺セットとして、名簿と文面と通帳をセットで販売すると云うのは、本当なんだなぁ。ご苦労様なことである。
 ちなみに、この文面から判る事は、コグレアキコという駄目女、ヨシカワノブアキ・イマムラヨシオという駄目男が世の中に居て、小遣い稼ぎに、自分で作った普通口座を通帳・印鑑ごと売っていたらしいということ、そいつらの売り口座は、確実にバイヤーの手に渡り、名簿等とセットにされてここ2〜3日で実行犯に買い取られ、何も考えてない実行犯が、例文そのままで発信したということだろう。
 しかし、アレだ。こういうメールでも、受けては最低、一人1分〜2分は時間を取られる訳だ。ということは、2分として、720人に送ったとすれば、1人に集約して考えると、まる1日24時間誰かを拘束したのと同じである。1500人にだしていれば、誰かを2日間拉致監禁したのと同じことだ。3000人に送っていれば4日以上だ。実行犯は充分に二年三年食らい込んで良いんじゃないか?
 コンピュータを使って多量のメールを送りつける類のこういう詐欺は、一人一人の掛けられた迷惑が微小であるからといって軽微な犯罪にしておかず、総量で刑を判断し、重い罪に問うて良いと思う。
 ま、何にせよ、ホントに既に身辺調査も終了しているんなら、俺に送って来るなよ。

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2004/07/13

燃え尽きたらダメだぞ

 これは、昨年の日本SF大会のスタッフ仲間のミツルんのBlog、blog de omoi○の、真っ白にと云う記事で紹介されていたお話し。
 WIRED NEWSに掲載されたブロガーに蔓延する「燃え尽き症候群」という記事の話題。作者はDaniel Terdiman、日本語版は天野美保/高森郁哉と署名されている。
 「燃え尽きる」「真っ白な灰になっちゃう」「バーンナウト」等と呼んでいる現象は、別に、昨今のブログで始まったことではない。80年代の終わり頃からパソコン通信のシスオペをし、燃え尽きて行った仲間を何人も見送って来たが、これはネットワークでコミュニケーションをとる全ての人々、特にその中でも、自分の側から活発に発信をする人にとって、常に身近にある問題なのだ。熱心なネットワーカーにとってバーンナウトとは常に、今日発生するか、まだ先まで抑えられるかと言う葛藤関係にある問題だ。
 もちろん、パソコンの登場以前からも何かに没頭する人は居た。研究者だったり趣味人だったり様々だが、いろんなものに「のめり込む」人々は、いつの時代にも存在した。だが、そういう旧来からの「のめり込み」とネットワーカーの「のめり込み」は、質的な面で大きく違う。
 旧来の「のめり込み」は、自分と興味対象との関係性だったのに対し、ネットワーカーがのめり込むのは、どこまでいってもネットワーク内の人間関係なのだ。
 つまり、双方向メディアであるネットワークでの発信には、興味のあることを発信すると云う作業の上に、その発信に対して他者からの意見を聞く・場合によっては討議することまでが、自動的にワンセットで付いて来るのだ。だから話題の対象にのめり込み、人間関係を構築する事にものめり込むことを並行してこなしつつ、両方とも面白がれる人でないと、ネットで何かを発信し続ける事は辛い。
 ネットは気軽だ。同人誌を作ろうと思ったら、(1)原稿を書き、(2)ページ構成やレイアウトを決めて、(3)版下を作り、(4)印刷をし、(5)配布or頒布する、という手間をかけて始めて読者の手に届くトコロを、ネット上の会議室・BBS・ブログなどでは、(1)原稿を書く、というだけで既に終わり、極めて簡単である。読者からの意見もメール一発で、極めて簡単に届く。しかし、この極めて簡単が、悪い面も持っている。極端な話、活発な場ならBBSにせよWEBLOGせよ、書き込んで、トイレに立って戻って来たら、もうレスポンスが付いている訳だ。もちろんその場の性質にも因るが、レスを貰ったら返さなければ始まらない。(もちろんそうでない人もいる訳だが、バーンナウトする人の殆どがそれだ。)その内、自分の時間の大半が、記事を書く事からレスのやり取りをする事に遷って行くし、レスを付けたくてうずうずしている人たちに対し、元記事を提供しなければならないと言う妙な義務感が高まって来る。
 世間では、これを「おー、イレ込んでるなぁ」「好きだねぇ」と評するし、本人も「充実している」「手応えがある」等と云っているが、結局これはバーンナウトの一歩手前でしかない。考えても見て欲しい。手応えがあると云うのは、言葉でフルコンタクト制の組み手をしているのと同じだ。拳法漫画であるまいし、一日の大半を殴り殴られていたら、人間、身体から駄目になってきて当然なのだ。
 拳法でフルコンタクト制の組み手がキツければ、寸止め制や防具を導入すれば良い。(いや、「良い」とか断言口調で書いているが、別に私は拳法どころか、高校でやった柔道の授業以外一切、格闘技の経験はないけれど……(^_^;)…)ちょっと不自由にはなるが、身体のダメージを軽減し、怪我を恐れれず専心出来る方法だ。

 無論、ネットワークにも、寸止めや防具を使う方法は幾らでもある。
 1つ目は、物理的に(いや、論理的にか?)コメントを停めてしまう方法だ。レスポンスを投稿出来なくするのだ。「ここは俺の意見を発信する場だ、お前の意見はお前の場で発信しろ」という理屈だ。これに併せ技でメールアドレスを公開しないようにすると、自分は発信するが他者の意見を求めない姿勢が出来上がる。無論、そんなことをしたところで、ネットのどこかで反論を受ける事は停めようが無い訳だが、「そんな余所のことまでは知らん」という事にすれば、これで完璧な発信専用サイトを構築出来る。ただ、そういうサイトに人が付くとは思えないし、意見を交換する気が全く無いのならば、わざわざネットで発信する意味もないのだが……。(少なくとも、メールを受けるつもりのないサイトと云うものは、神北なら信用しない。よく親方日の丸系の企業の広報サイトにあるのだが……)
 次に、制度的にレスをいなす方法だ。いちばん簡単なのは、「私は元発言だけで個々のコメントに対してはレスをしませんが、読者どうしのご意見交換に、自由にお使い下さい。ただ喧嘩だけはお断り」と、コメントをBBS的に開放してしまう方法。逆に言うと、元発言者抜きに話がちゃんと回るのであれば、その元発言は社会にちゃんと有用な提言なり、ものを考える切っ掛けなりを与えたという事になる。自分の文章で世間に一石を投ずることを目指すのであれば、ある意味ベストなのではなかろうか。
 また、レスポンスをある程度読みながらも、スルーする心構えで居ることも必要だろう。意見を聞くことは必要だが、自分と違う意見にであった時にどうするのかと云う問題だ。その場で反論してガシガシとハードな擦り合わせを行うのか、こういう意見もあるという事を心に留めるのかということだ。雑誌・新聞等のライターは読者の意見に対し、基本的に後者の立場を取る。というより物理的・制度的にそれ以上の反応が取り辛いからだ。それに対し、ネットワーク上の発信者は前者の反応を取り得る環境にある。しかし、それは、そういう姿勢を取っても良いのであってそうしろではない。ここのカンチガイが、ネット発信者の仕事量と時間と、そして気力を大きく削り取って行く。必要以上に自分のリソースを削られないためには、手を広げ過ぎない、身幅の対応ということを常に考えることも必要である。身幅の受信にとどめて良いのである。なんといっても、ネット上の身幅の発信であり、身幅の発信者なのだから。

 何よりも大事なことは、場であり、それを継続することに尽きる。継続が得られないのであれば、それは場として成り立たないのだし、燃え尽きた過去の情熱はどこまで云っても残滓に過ぎない。そんな残りカスには意味がない。いまもその発信が続いていることが、そして今後もずっと続いてバーンナウトしていかないことが、作られた場の最も大事なことなのだ。
 もちろん、1人でやっている以上、バーンナウトだけでなく、発信者個人の生活によって時間が取れなくなることだって多々ある。本人や家族の入院・転勤・家庭環境の変化、人生いろいろである。個々の状況をカバーするために、チームを組んで発言を集める手もある。たとえばココログでは、10人までの書き手を擁することが出来る仕組みが既に用意されている。
 もちろん、バーンナウトするほど必死に取り組む時期も、良いものだ。しかし、出来ることならば、バーンナウトして流されて行き一過性のブームとして終わるのではなく、その前に踏み止まり、発信することを続けてもらいたい。それが場を作ったものの責任なのだから。

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2004/07/11

台湾初のメイド喫茶、現役軍曹によるレポートだぞ

 メイド喫茶と言えば、日本では、もうかなりお馴染みというか、入ったことはないにせよ、そういうものがあると云うぐらいのコトは、ある種の趣味の人にとっては常識化しているが……。
 台灣在住日誌 Side-Jという、台湾のオタクの人が立ち上げた日本語サイトの2004年6月21日の項目にに、台湾初のメイド喫茶「アニメイド」に行って来たレポートがある。
 ちなみに、このサイト・オーナーのアントニーさんは、今年入隊して新兵訓練・下士官研修を経て、現在、台湾軍の軍曹さんだそうだ。
 ちゃんとした日本語で書いてあるので面白い。
 「カフェアニメイド、六月よりここで台湾の未来にご奉仕するにゃん!」という意訳なんか、見事としか言いようがない。
 中世のタバコしかり、性病しかり。文化はダメな方から先に伝播するものと相場は決まっているが、かつて『金瓶梅』を輸入していた日本が、今やオタク文化を中国に教えているっちゅうワケで。アジアの兄弟達も、みなダメダメ化してていいなぁと思う今日この頃。

 しかし、このレポートにある中国美人のメイドさんなら、メイド服でなくても、チャイナドレスで充分にいい気がするんだが、チャイナドレスはこの国ではコスプレにならんのかな? やっばし。
 

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芸能人は歯が命。ブログは切れが命だぞ

 神北はオタクなので、あまり、人気の芸能人とかに詳しくはない。だから、最近流行りの女優さんとか、グラビアアイドルとか言われても、よく判らない。
 だが、最近、こういう芸能関係者のブログを眺めている。
 1つ目は、Kawori's Chronicle真鍋かをりのここだけの話だ。真鍋かをり嬢は、先日、火星探査についての科学番組で、司会アシスタントのようなことをやっていた。頭が良い人と云う印象だったが、ブログを読んでみると、ますますそれがよく判る。文章が面白いのだ。
 もう1つは、野田社長の巨乳ビジネス概論だ。イエローキャブという社名は、神北でも知っているぐらい轟いている。しかし、これを読むとその会社が、単に巨乳アイドルばかり集めたキワモノ会社ではなく、ちゃんとした哲学を持った経験豊富なマネージャーが大事にタレントを育てるという、極めて真っ当な仕事をしており、それが評価されたからこそ伸びて来たのだという事が、よく理解出来る。

 上に上げた二つのブログは、ともに、ものすごく勉強になる。
 真鍋かをり嬢の文面は、理論建てたモノの考え方を筋道を付けて書いていくと言う、ひとにものを伝えるときに必須の要件が盛り込まれた上で、感性の瑞々しいほとばしりや、笑いをちりばめてある。そしてなにより、奇麗に周囲を見渡せるような透明感がある。
 野田社長の文面は、実直な人柄で所属タレントを守り、見守り、育て上げて行く過程と、その時々に考えていること、思うことを訥々と語っている。
 自分と違う世界に生きる人の感性に触れられると云うのは、面白いことだ。
 じゃ、芸能人・芸能関係者のブログはみんな面白いのかと言うと、さに非ず。他にも有名人のブログをいろいろと見てみたが、どうにもクドい人、支離滅裂な人、ちょっと文章読み辛い人などが多々居るようだ。
 だから、ここに上げた二つのブログの面白さは、芸能関係者のブログだから、知らない世界が覗けるからと云うだけで面白いと行っているのではない。その前に、ライターが良いという事だ。温泉旅館のお風呂から携帯を使って更新してみたりする真鍋かをりのチャレンジ精神が心地よい。所属タレントの今の良さ、伸ばすべき良さを考え、先々まで考えて守り育てている野田社長の家長的な気配りが、実に好感が持てる。

 どちらも、さほど古いブログではないので、一度ゆっくりと、過去ログを頭まで遡って読んでみていただきたい。明日の朝刊を見れば全部判ってしまうような選挙戦の行方をテレビに釘付けで追っかけているより、よほど気持ちのいい日曜日のリフレッシュ法だと思う。

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嗚呼「勝手に改蔵」だぞ

 週刊少年サンデー好評連載中の『勝手に改蔵』が終わるらしい。単行本も随分出ているし、長く続いたので、そりゃそろそろ、どこで終わっても不思議はないのだが、ちょっと寂しい。
 久米田康治は、天才である。その天才の度合いで行けば、80年代の吾妻ひでおに匹敵する、天賦の才がある。
 ただ、天才の作風は、理解され辛い。どうしても軋轢を生む。エッチ・お下劣・身も蓋もない……etc. 久米田マンガを嫌いな人の言には、いろいろあるが、それは、久米田マンガを理解していない。

 エッチっぽい?  エッチっぽいから良いんでしょうが! 
 お下劣?     それはつまり、ホンネに近いとこまで掘り下げているからでしょう! 
 身も蓋もない?  蓋をはずした上にタガを外すのが面白さです!

 よく考えていただきたい。どの批判も、天才、久米田康治の漫画にとっては、面白さの裏返しなのである。
 「エッチなシーンもあるけど、ストーリーがいい」作品なら、秀才でも描ける(かもしれない)。「お下劣だけど……」「身も蓋もないけど……」しかりである。
 しかし、「エッチである事自体に意味がある」「お下劣でなければいけない」「身も蓋もない所が面白い」という無駄のない漫画は、秀才の計算上に作り得るものではなく、天才のひらめきによって始めて完成するものだ。

 しかし、天才は理解されない。理解されないことも悟っているから、久米田康治自身も言葉なんぞで反論をしない。作品で返して行く。だから余計窮しているように見える。
 しかし、窮しているとしても、それは、すくなくとも、外野のどうでもいい批判によるものではない。久米田康治が窮しているとしたら、それは、自分に窮しているのである。「どうしてもっと、エッチで、お下劣で、身も蓋もない話を描けないのか」という点に於いてのみ、彼は窮状を感じているのだと思う。いや、もちろん熱心なファンより、幅広いファンが付いた方が経済的に良いなぁと言う思いはあるだろうが……。しかし、それで節を曲げるようなことはない。なぜならそれは、節を曲げて別のテイストの漫画を描くことは、久米田康治にとって出来ることではないからだ。天才の所以である。

 がんばれ。遠くの方から応援しているぞ!

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2004/07/10

おすすめだぞ

 皆さんは、毎日立ち寄るコンビニエンスストアと云うものをお持ちだろうか?
 神北には、そういうお店が一軒あります。
 一番良く使う駅との間にある、自宅から至近のセブン・イレブンなのだが、これが、先日まで、本当に7時に開けて11時に閉まっちゃう店だった。引っ越して来て2日目、真夜中に仕事をしていて腹が減ったので買い物に出たら、遠慮会釈無くまっ暗になっていた。ちょっと遅く帰って来ると、もう閉まっている。
 ありがたいことに今は、後が12時まで伸びて、随分と使い勝手が良くなったのだが、もちん24時間なんて考えても居ないようなお店だ。
 無論それには理由がある。500メートルほど離れた別の幹線県道や国道に面したセブンイレブン2軒が、それぞれ24時間店なので、同じチェーンで食い合うことは無いという考えらしいのだ。
 そのかわり、とことんフレンドリーでアットホームな店になっている。オーナーの顔も見えるし、マニュアル会話以外にも一言二言雑談を挿むこともある。オーナーがいいと思えば、お奨め商品には手書きのPOPが付くし、言葉でも奨めてくれる。
 20年以上、いろんなコンビニを使って来たが、コンビニでここまで店員個々の顔が見える店と云うのは珍しいかも知れない。
 今までも、前にゲームを注文したら、次回作の発売時に「買います?」というハガキを送ってきてくれた店があったが、あれは、コンビニのストア・システム自身が、売り上げUPのために講じていることだろう。しかし、ここの店はちょっと違うのだ。別に、コンビニのシステムに乗ってなくても、この人は、こういう商売をして、こういう店造りをしていたんだろうなぁと言う、マイペースなノリがある。

 マニュアル社会・効率優先と云う中で、客に顔を見せ、そして客の顔を見ている店は、それだけでなにかホッとするものがある。
 だからこそ、帰省や旅行で遠出した後に、駅に着いた時でもレンタカーを返した時でもなく、そこから自宅方向へ戻ってこのセブンイレブンに寄った時に、一番「ああ、帰って来たなぁ」と思えるのだろう。

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2004/07/09

飛んで行くぞ

 昨日、ネット上でものを読んでいてツボにはまったので、女房に話してみた。
「なあなあ、情景を頭の中に思い浮かべながら聞いてくれ」
「うん」
「キミは、何を今……」
「うん」
「見つめているの……」
「うん」
「若い悲しみに……」
「うん」
「濡れたひとみで……」
 太陽がくれた季節(山川啓介 作詞/いずみたく 作曲)我々の世代には、非常にポピュラーなフォークソングで、もう30年ほど前に大人気のだった、テレビの学園ドラマ『飛び出せ青春』のテーマ曲であったことから、普及率も非常に高い歌だ。みなさんもよくご存知だろう。
「……いいか、情景を思い浮かべるんだぞ」
「うん」
「飛んで行く白い鳩……」
「うん」
「それと、モアイ……」

  核  爆   

「私の、30年間の青春へのあこがれが、一瞬にしてふっとんだわ」とは女房の弁である。

 ワシモ、ソウ思ウ……。

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深海よりの使者だぞ

警告 気の弱い人は、あまりリンクをクリックせん方が良いかもしれません。 警告

ブラジル沖の新海底で捕まった怪物ってことで、に、こんな写真が上がっていた。
 UMAではない。ちゃんと、フナムシなんかと同じ、水棲生物の巨大な奴として、世に知られている生物だ。もちろん、王蟲でもない。その名をダイオウグソクムシという。寿司屋でケースの中にちんまり茹で上がっている、シャコのイトコというかハトコというか。そんなようなものらしい。
 さすがに、40センチもある巨大なものでもあり、海底300〜2000水産総合研究センター開発調査部(JAMARC)のサイトにある、スリナム・ギアナ沖の甲殻類および軟体類図鑑によると、こんなやつだそうだ。

特 徴: 体長35cm。巨大なグソクムシで,等脚類中の最大種。体形は典型的な紡錘形で,胸部各節の背面は微細なくぼみが多数あり,さらに,前縁に沿って浅くへこんでいる。
  ……中略……
採集記録: 水深670〜850m(13exs)。
分 布: フロリダ海峡からメキシコ湾,カリブ海を経てアマゾン川沖合までの西大西洋,インド洋北部,水深310〜2,140m。

 アマゾン川沖が生息地に入っているんだから、ブラジルで報告されても驚くには当たらないんだろうが、とはいっても、コンナノが単なる既知生物……こりゃ驚いた。

 やれやれ、こりゃ油断出来ませんよ。

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2004/07/08

スットコドッコイ、オトトイ来やがれだぞ

 昨年12月に、エッチサイトの課金を踏み倒したらしいぞという記事を書いた。なかなかいい味をだしている、へんな文章で笑えたこれを、作品ナンバー1「堂島興産」としたい。
 で。でである。最近、3つほど、こうしたスットコ商売の作品コレクションが増えたので、報告しておこうと思う。

作品ナンバー2 「通信管理消費者センター」
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 通信管理消費者センターより通知致します。現在、貴殿の携帯端末からコンテンツにア
クセスされてから退出手続きがとられておらず放置加金状態にあり早急の対応が必要となっ
ております。今後の対応がなき場合、損害賠償等の民事訴訟の対象としてのデータ移行を
余儀なくされてしまいます。
 通信管理消費者センター
 (代)03−5719−※※※※
 (直)080−3433−※※※※
 (直)080−3279−※※※※
 (直)080−3432−※※※※
 データ保管期間が定められておりますので問い合わせ下さい。類似団体によるトラブル
が多発しておりますのでご注意下さい。
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作品ナンバー3「岩崎法律事務所」
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岩崎法律事務所
お客様にご報告があり連絡しました。
以前お客様の携帯電話から、アクセスがありました、サイトの通信料が課金状態にありお
客様に対して訴訟が上がっております。このままですと賠償請求等行います。現状説明、
和解案提示をいたしますので大至急ご連絡下さい。尚、ご連絡無き場合、告訴状を提出さ
せていただきます。

(受付)10:00から19:00までに必ずお電話ください。
TEL 03−5155−※※※※
    090−9264−※※※※
担当弁護士 岩崎まで
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 ちなみに、ぐぐってみたところ、「岩崎法律事務所」は、岩崎と云う割と当たり前にある苗字なので、同名の法律事務所がぼろぼろと出て来る。

東京都中央区日本橋馬喰町  岩崎法律事務所
   中央区日本橋     高橋・岩崎法律事務所
   千代田区九段北    岩崎法律事務所
   中央区銀座      岩崎精孝法律事務所
   新宿区四谷      岩崎法律事務所
   中野区本町      岩崎淳司法律事務所
   八王子市新町     岩崎公法律事務所
長野県上田市中央西     岩崎法律事務所
愛知県名古屋市西区城西   岩崎法律事務所

 ……てな具合だ。ちなみにこのどれもが、上の電話番号とは違うことだけ報告しておく。豊島区にも同名の事務所があるようだが、電話番号は確認出来なかった。まあ、ちゃんと高等教育を受けて、司法試験に合格している弁護したるもの、読んでいるだけで頭が痛くなるようなこんな日本語以前の駄文を書かんわな。
 
 最近は、こういうスットコ商売も、段々と手が込んで来たみたいで、このあいだ、友人が送ってくれた作品は、ハガキなのだが、なかなか素晴らしい出来だった。

作品ナンバー4「モバイルサポート」
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未納料金お支払いのお願い
(REQUEST FOR PAYMENT)

         請求内容

 現在、貴殿が以前携帯電話でご利用になられた、有料
番組サイト等の料金が未だ未納となっており、日々延滞
金が発生している状態です。
 本日、当社「モバイルサポート」が貴方様がご利用になられた
運営業者様から債権回収の依頼を正式に受理しましたので、
今後当社がご請求をさせていただきます。

          重要

 弊社で確認しました所、お客様の場合、未だご利用に
なられたサイトのログアウト(退会手続き)がお済みに
なっておりません。又、未納金や延滞金のお支払いのご
説明もございますので、本書到着後、右記まで大至急お
問い合わせ下さい。

         ご注意

 万が一、お支払いやご連絡がなき場合は裁判手続き、
又、金融機関の全面停止処分信用情報機関へのブラック
リストとしての登録、さらに「給料差し押さえ」の内容
証明をご勤務先に送付させていただきますので早急にお
支払い、ご連絡をよろしくお願いします。


発送NO     ※※※※
ご請求コード   (バーコード)
お客様コード   (バーコード)
ご請求金額    36,621円
当社管理コード  (バーコード)

   お問い合わせ番号 03−5697−※※※※
   担当者直通番号
            080−3433−※※※※(中島)
            090−9143−※※※※(星野)
営業時間/AM9:00〜PM4:00 定休日/土・日曜日、祝・祭日
       (株)モバイルサポート
        東京都葛飾区鎌倉※-※-※ ◯◯ビル4階

【ご注意】
弊社は最近多発している悪質な架空請求の業者ではありません。
貴殿が実際にご利用になった有料番組サイトの正規の回収委託事務所です。
中には心当たりが無くても一度でもサイトにアクセスすると、登録が
なくても自動的に料金が加算されるシステムが多発していますので、
今後ともご注意下さい。


————————————————————————————————————————

 しかし、

弊社は最近多発している悪質な架空請求の業者ではありません。

はいいなぁ。大ヒットである。
 それとも、オイラが知らないだけで、架空製休業者なんですが、お金払ってもらえますか?って、正直な奴が、世の中には居るんかい?

 昔っから、本物と偽物の差は、「コピー商品にご注意」と書いてある方が偽物と相場が決まっているのである。

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2004/07/07

こいつ、動くぞ

 実は、大昔、ロボットを使ったショウをやっていた。
 所属していた巣山プロダクションが、アメリカから、ショウ用のロボットを購入したのだ。ロボットは3種類ぐらい導入したが、これが、アメリカ人と云うのは、こんなものに値段を付けて売るのかヨ?と云うような、雑多な作りのものもあれば、矢鱈めったらガッシリした作りもものもあった。
 とはいえ、1983年。もちろん、自立タイプでもなければ二足歩行でもない。早い話が、ラジコンなのである。一番いい加減な奴は確か、ラジコン戦車の大きな奴を足回りにし、透明プラのボウルかなんかを伏せたモノが身体兼顔と言う作り。手はついてはいるが、バネでビヨビヨするだけ、ノタクタと移動して行って、眼が光り、唇に見立てたゴムのリングが、サーボモーターで、引っ張られたり戻ったりするのを使って、喋っているように見せると云うものだった。
 結局、中途半端な作りのモノは、あっという間にガタが来て、最終的に残ったのが、R2-D2タイプの一番大きかった奴で、もちろん、中は単なるラジコンなんだが、自動車用のバッテリーを仕込んで、そこそこ大きな機械用モーターをっていた。重量もそこそこあり、ショウのために運んで行く時は、専用の木箱に収めて、ゲート(荷物上げ下ろし用の簡易エレベータ)付きのトラックで運んだ。前進後退・左右ステアリング・左右腕の上げ下ろし。眼を光らせる。たぶん、動作はそのぐらいだった。ただ、このロボットがいろいろと使えたのは、FM電波で声を飛ばし、ロボットから喋らせられたことだ。
 このロボットを使っていろいろな企画をやった。たとえば、ロボット博士の天才クイズ。イエス・ノー・クイズで正解者勝ち残り式の、あの天才クイズの形式で、イエス・ノーのクイズをやるのだ。陰マイクで「いえぇ〜す」もしくは「ぬぉお〜」の言葉を発するのと同時に操縦者が左右の腕を使って、イエスやノーのプラカードを上げるのだ。
 また、カゴを背負ったロボットに舞台の上を逃げ回らせて、子供に玉入れをさせると言う企画もあった。
 「科学クラブばおばぶ」という名で、かなりの数のステージをこなしたので、東海地方でそんなロボット・ショーをご覧になった記憶のある方がいらっしゃるかも知れない。
 しかし、このロボット。いかに頑丈とはいえ、結構壊れた。壊れないまでも分厚いスチール製の筐体は、頑丈ではあるが、とにかく重いのだ。当然、足回りがイカれる。小さな段差もコイツの足回りには大きな影響を及ぼすのだ。また、操縦機は当時のラジコン用プロポだから、人ごみのど真ん中で操縦者が隠れたまま遠くから操縦することになると、電池の残量と電波状況によっては、大事なトコロで反応してくれなくなる。地元の工科大学の学生がメンバーに何人かいて、ハンダごて片手に調整を繰り返しつつ、何とかしていた。どうしようもなくなったのは、正月のステージで、ボキリと腕の主軸が折れた時だった。その時のステージで司会を務めていたくるわ大介さんの運転する車で、正月休みの名古屋市内を修理してくれそうな心当たりを探して走り回った。20年経つと、今となってはよい思い出のような、なんか、大変だったような、おぼろげな記憶がある。

 しかし、それから20年。既に21世紀。ロボットは今、スゴいことになってきている。
 ちょっと、このクロイノ(chroino)のページを覗いて欲しい。ここにある、4本のムービーを見て欲しい。
 京大ロボガレージのロボットなのだが、全体のスタイルに手塚治虫のテイストが入っている。いや、スタイルだけではない。その動きも、本当によく出来ている。
 なんと云っても、このクロイノのシンプルな顔と体形。
 全長35センチ全重1050グラムと言う小ささだからこそ実現できたという面もあるが、とにかく、鉄腕アトムをはじめとする手塚キャラっぽいのだ。
 ちょっと、観ておいて損はない。

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2004/07/06

死んだぞ

 ここ5日ほど、ほぼ死んでいた。
 なぜかと言うと、遂に終戦だったのだよ。そう、宇宙世紀0079年12月31日。月の裏側、ラグランジュのL-2ポイントに浮かぶ宇宙要塞ア・バオア・クーでは、いったい何が起こったのかと言う記事を、エンコラエンコラ書いていたのである。ガンダムヒストリカ全10巻も、ついに最終巻。当然、気合も入ろうと云うもの。
 最後の三日ほどは、0083のコウ・ウラキみたいなもので、ドーピングにつぐドーピングという世界だった。うーむ。ギレン・ザビも死んだ、キシリア・ザビも死んだ、ガルマもイセリナも、デニムもジーンも、ドレンもブーンも、ミハルもマチルダも、パオロ艦長も、リュウ・ホセイも死んだが、オイラも死んだぞ……。
 ま、それでも、しばらくするとまたムックリと起き上がって、次、0080とか0083とか08小隊とか、いろいろやりてーなーとか言い出すのだろうが……。

 今年はガンダム25周年の年と言われている。25周年といえばアナタ、アレですよ。オギャアと生まれた子供が、衆議院議員に立候補出来る歳になるのですよ。第二次世界大戦が終わってから、大阪万博EXPO'70までがちょうど25周年ですよ。
 既にSF大会をいっしょにやった友人たちの中にも、ガンダムの年に生まれました。とかその後です。とかいうのがいて、ちゃあんと社会人している。
 ちなみに、誰にどう聞いても、今、ガンダムを支えている層は複雑だ。

 第一の層は、我々、1979年の本放送を大騒ぎして観た世代だ。
 第2の層は、ガンプラブームでガンダムに嵌った世代。
 第3の層は、Zガンダム・ZZガンダムから入ってきた世代。
 第4の層は、そのちょっと後、SD期にSDガンダムにハマった世代。
 第5の層は、模型雑誌独自展開のセンチネルとかから入ってて来た世代。

 ここいらへんあたりまでが、アタマ10年ほどの間に発生した比較的「旧い層」だ。
 その後も、新番組・新企画の度に、新しい層を吸収しつつ、ガンダムはどんどんいろんな情報が付加され、新しいエピソードが入り、世界観を拡充して来た。もちろん、ご破算にして、全然別の世界として再スタートした別系統のシリーズ(まとめてアナザーガンダムと呼ばれる)も多々あり、それが時代・時代のガンダムとして定着しているが、やはり、最大層を成しているのは、ファースト・ガンダムと呼ばれる1979年に放映された『機動戦士ガンダム』を中心とし、そこからのスピンオフで構成された、数々の宇宙世紀モノだ。
 惜しむらくは、因って立つ根っこに同じ時代と世界観を持っているからといっても、ひとつの歴史上に同時に存在出来ないようなお話しが多々あり、奇麗に1つに繋ぐことはちょっと難しいものが多いと云うのが、画竜点睛を欠いているかも知れない。しかし、これは、異世界を扱う意外の全てのお話しが、現実世界と言うベースを元に接ぎ穂されたシェアードワールドからのスピンアウトであるのと同じように、ガンダムと言うシェアードワールドのスピンアウトの1つずつと考えれば良いのだろう。

 今回の『ガンダムヒストリカ』は、そのすべての原点であり超えるべき目標でもある,そして、たとえアナザーガンダムで全然違う世界観を展開していて必ずクリエイターにとって最大のライバルとして厳然と存在する、『機動戦士ガンダム』を、もう一度真っ向から見つめ直すと言う、原点回帰の試みだった。

 第1巻 コロニー落とし    既刊
 第2巻 ルウム戦役      〃〃
 第3巻 地球侵攻       〃〃
 第4巻 オデッサ作戦     〃〃
 第5巻はモビルスーツ特集   〃〃
 第6巻 ジャブロー襲撃    〃〃
 第7巻 宇宙反攻作戦前夜   〃〃
 第8巻 ソロモン       7/9発売
 第9巻 ソーラ・レイ     7/23発売
第10巻 ア・バオア・クー   8/10発売

 実に3巻までが、『機動戦士ガンダム』というおはなしが始まる前の話である。しかし、機動戦士ガンダムというのは、世界観を楽しむ面白さを受け手に与えた最初のテレビアニメであり、少なくとも、その世界を説明するためには、このぐらいのボリュームを割かざるを得ない。そして割いてこそのガンダムとも云える。
 秋からの新番組も噂されているし、来春には、20年近く待たされた『機動戦士Ζガンダム』の劇場版の1本目が来るらしい。まだまだ続くガンダム・ワールド。25年目に、その原点に向き合う機会を与えられたことは、ライターとしても、ファンとしても、幸いであった。

 て、まだ、校正とか、いろいろ残ってんだけどね〜。

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2004/07/02

魂が叫ぶぞ

 この5月23日に、近年の仮面ライダーがどうも詰まらんと云う話を書いた。だが、仮面ライダーのスピリットは、ちゃあんと引き継がれていると云う話。
 最近、ネットで人気が高い『仮面ライダーになりたかった戦闘員』をご存知だろうか?フタバのお絵描き掲示板に連載されている絵物語なのだが……。燃えるのである。
 今、クライマックスまで来ているのだが、短いお話なのに、バリバリに燃えるのである。

 絶望、怒り、戦い。そう、これこそ仮面ライダーの魂だ。
 ここに、これまでの分が纏まっているので、ぜひ一度読んで欲しい。

 燃えるぜ!

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 補遺 2004/07/10  
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 アクセス集中により保管庫破綻、専用保管庫の創設。その倒潰。第2の保管庫誕生……と、正義の仮面ライダー達によるスカルライダーへの妨害ではないかと思われる縷々転々が続いた。ここ何日か大騒動だったが、現在、作品は以下の場所にある。

保管庫ススミチ

 魂叫ぶ、奴らの姿をを目撃せよ!

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電気の1滴は血の1滴だぞ

 山陰中央新報社
血液を原料に電極製造 燃料電池用に大阪市工研
という記事によると、血液中に含まれるタンパク質を焼成して活性炭にし、燃料電池の電極を製造する方法を大阪市立工業研究所が開発したという。
 化学反応の性質上、プラス電極にできてもマイナス電極には使えないが、それでも、只でさえ埋蔵量の限界が懸念される白金に、半分だけでも代替物が用意出来たことは大きいとか。
 同研究所は、これを、食肉加工の現場で廃棄されている獣血の利用用途にできないかと、検討中らしい。

 燃料電池の最大の特徴は、ちゅうっと補給すればすぐに充電出来ることで、現在の充電池のような、長時間掛けたし充電等が不要になることが最大の特徴だ。さらに、ある程度の揮発性は致し方ないとしても、燃料液の方が充電池の経時放電とくらべて保存性が高いことも都合がいい。そのため、小型量産化の暁には、携帯電話・電子手帳・音楽プレイヤーなど、様々な携帯機器や、大型電池を積んだ自動車や建機など、様々な用途が見込まれている。

 生物由来のこの電極は、金属に比べ、やはり効率が悪いことと、格段に劣化が速いのが問題点とされているようだが、今後の研究によってはその差を埋めて行けそうだと云う。
 今後、いろんな場面で燃料電池を使う機器が増えるのは目に見えているので、この開発の意義は大きい。まだ実用化には暫く時間が要るようだが、この技術開発が、燃料電池自身の廉価化を促進するものであって欲しいと思う。

 しかし、こうなると、腰に燃料電池を1つ付けて、あとはケータイも手帳も音楽プレイヤーも、そこから電源を取ることで更に軽薄短小化するっちゅう案はナシかな? いま、どの機器もそれぞれに持たなくちゃならないから、電池容積ってバカにならんと思うんだが……。

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2004/07/01

あだち勉さんの死を悼むぞ

 あだち勉さんが亡くなったと言う報道があった。命日は6月18日、死因は胃がん、享年56歳。まだまだという気がする。
 神北があだち勉のマンガを読んでいたのは、『中一コース』のギャグ漫画だった。巨人軍の新人選手“さんちゃん”が主人公で、「二軍の3ちゃん」というタイトルだったと思う。掲載は1974年だ。その前年に引退したミスタージャイアンツ長嶋茂雄が、この年から巨人軍監督に就任。同時に期待の新人定岡が入団。巨人軍が一番注目された、V10を掛けた年だった。と云う意味で、このマンガは、中学生相手ながら、社会情勢に割合と敏感に反応していたのだ(きっと)。内容は、正統赤塚スタイルのギャグマンガで、熱血でちょっと頑張りすぎる性格の主人公と、周りを固める面白い人たちが、毎回,多摩川グラウンドで繰り広げるシチュエーションコメディーにスラップスティックな趣が加わったもの。
 しかし、それ以降あまり、あだち勉の漫画を見ることは無かった。というより、神北的には皆無である。その変わり、弟のあだち充がデビュー。あっという間に大人気。
 このころ、兄のあだち勉は、弟の快進撃を陰で支えるマネージャーとして活躍を開始したらしい。そこいらへんのことは、後に描かれた代表作に「実録あだち充物語」等に詳しい。
 あだち充なかりせば、少年誌ラブコメも、妹萌えも、いまのように市民権を得ていなかったかも知れない訳で、それを支え続けたあだち勉の死は、あまり大きな報道にはなっていないが、ちょっと大きめの時代の区切りなのかも知れない。
 ご冥福をお祈りする。
 オイラはもう一度、あんたのギャグ漫画を読みたかったぞ!

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公私を別けるぞ

 公私という言葉がある。公私の別とか、公私を分けるとか云う使い方が主だが、早い話が、公的な立場と私的な立場、両方を合わせた言葉だ。
 人間が社会的生物である以上、どんな親しい間柄であろうが、国家総動員状態の戦時国家だろうが、どんな場にも公私がある。だれでも、どんな友人にも親兄弟にも話してない「私(ワタクシ)の聖域」があるだろう。どんな家庭にも、家庭内に留めて外には出さないコトがあるだろう。
 イギリス人が三人居れば、六つの派閥が出来る。というのは、イギリス人に限ったことではないのである。ただ、日本人はそこを、「和を以て尊しとなす」とか「まあまあ、そうシャチホコバらなくても」とか、「お丸く」とかいって纏めたがり、イギリス人は「俺はここまで許せるがここからは引けない」「俺はここまでだ」「じゃ、ここを境界線にしよう」なんてェ感じでキッチリしたがるかなぁというぐらいの国民性はあるだろうが。

 で、この公私、よく理解できてない人が多くて最近困ることが多い。公の場所に私的な個別連絡を書いたり、自分の個人情報や、不利な発言を、考え無しに自分で開示してしまう人だ。ネット舌禍と呼ぶべきかもしれない。こんなにネットが当たり前になっているのに、ネットに流れ出た情報が自分の手を離れて勝手に伝播することをちゃんと理解していない人は、まだ多い。
 特に注意すべきは、伝播する中で、故意にせよ不可抗力にせよ情報は変質し、歪んで行く。唯一、歪みを抑える方法は、大元の自分の発言、つまり原典を明らかにし、いつでも参照できるようにしておくことだ。
 しかし、公私の区別の下手な人に限って、こういう努力が出来ない。努力をしようとしていない。もっと簡単に云うと、大元の発言を消してしまえば、ネット内の噂が消せるような幻想を抱いて、消そうとする。だがそれは全くの無駄である。
 ネットに一旦上がった発言は、既に一人歩きしている。前言を撤回するのであれば、撤回する旨の発言を新たにするしか無い。しかし、二つ目の発言が同じ経路を通って広がればよいが、上手く後を追えなかったら、やはりどこかにはひとつ目の発言が残ってしまう。そのまま、取り消した筈の発言が何年も一人歩きしてしまいかねない。
 それを理解していたら言わないようなことを、ついつい書いてしまうような人が、如何に多いことか。そして、ネット上に書いてしまったこと、情報として一度流れはじめてしまったことは、止められない。
 どんな情報も、発信者の頭の中にある内は、その人の私的なものに過ぎない。その情報を練ろうが捏ねようが無かったことにしようが、その人の自由だ。しかし、一度でもネットに書かれた情報は、既に公のモノである。言い換えれば、人と人の繋がりの中で、頭の中から出て誰かに伝えられた時点で、その考えは既に公のものだ。
 もしあなたが「いや、自分と、自分の信用のおける友人との間でしか知る者の居ない秘密だから大丈夫」等と考えているとしたら、それは単なる気の迷いか、勘違いだ。早く考えを改めた方が良い。少なくとも、あなたの意思で決められない、あなたの外(友人の頭の中)に在るデータは、貴方が管理出来ない情報なのだ。貴方がどんなに念じていても、友人が口を開けば、そこから更に外に伝わって行くことを止める事はできない。

 公私とは、極端な話、脳の内か外かということでもある。ということは、公私の区別が出来ない人は、自分と他人の境界が不確かな人、と言うことが出来る。
 こういう判断でトラブルを起こした人の多くは、「ああ、人が私の私的な部分に土足で踏み込んで来たわ。もう嫌よ、死にたい」とか「耐えられないわ、訴えてやる」みたいな言い方をすることが多い。しかし、多くの場合その認識は違うのである。たいていの場合、まず最初にその人の方が他人に対し、「私」を垂れ流して迷惑をかけている(もしくはかけていた)のである。

 先月の、長崎の小学生女児が同級生を殺してしまった事件の、もっとも奥の部分には、こうした「公私」「自他」「内外」というモノの構造を理解できないまま関係を深め、自らの判断と行動に因ってますます自らが傷付くと言う、公私の区別を見誤った行動があったのではなかろうかと思う。
 これが、道徳という言葉で表して良いものかどうかは判らないが、少なくとも、マナーとか礼儀とか、人との付き合い方の基本が身に付かないまま、それを必要とする社会に彼女達が入ってしまったことに、最大の問題があるような気がしてならない。
 ネットの世界には年齢差がない。若年初心者とはいえ、ネットの世界に出て来る以上、自動車を運転して街に出ているようなものである。迷惑運転やへっぽこ運転は自分や他人の命に関わる。だからこそ、「子供のことだから」で済ませず、何をすべきか・何をしてはいけないかと言う、日々の暮らしの中で生きる道徳、ネット上の生活規範というものを、もっと早い時期にちゃんと身につけさせる必要が在るのだと思う。
 いや、それは単に「他人に優しく」というようなよく判らないものでなくて良い。もっと具体的に「他人が嫌がることをしたら、反撃を受けるかも知れない。だから、身を守る術として他人に優しく、自分に厳しく」という話で良いのだ。「格闘技における防御と受身」としてのマナーといってもよい。攻撃をふせぐ防御と、いざやられた時のダメージを減らす受身は、一番の基本だ。
 それを規範にしたネット社会は、自立した個が公私を心得て繋がることになる。今より、少しはネットが暮らし良くなるのではなかろうか。

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言い換えるぞ

 国立国語研究所という組織がある。国語のいろいろな問題を検討しているが、ちょっと大丈夫かと言う時空自在(ユビキタスの言い換えと云う触れ込みの珍造語)なぁんて言葉を提案して来る、どうにもこうにも税金の無駄遣いにしか見えない、随分不思議な団体だ。
 もちろん、国語の研究でちゃんとした定量計測を行う為に雑誌「太陽」に着目して、全文DB化の為に著作権者を探すなんて言う、親方日の丸でなければやってられないような面倒そうな仕事もしているようだが、やはり時空自在だからなぁ……。
 とりあえず、第一回(2003/4/25) 第二回(2003/11/13) 第3回(2004/6/29)の3つのページに、50音順で言い換え用語が出ているので、見てみて欲しい。

 みなさん、この言い換え用語を見て、どう思われたであろうか。もっともだ、どんどんこの調子でやれと思った方は意外と少ないのではなかろうか。
 どうも、おかしな語が多い気がする。

今回の第三回分の言い換え語だけ見ても……、

アカウンタビリティー     説明責任

 そうか? 開示義務のほうが相応しいんじゃないか? 言いわけかも知れない「説明」じゃなく、ありのままの「開示」が、行う事の意義としては正しいんじゃないのかと思う。

イニシアチブ         主導/発議
 イニシアチブは、素直に主導権で良いんじゃないかな? 会議でも、スポーツでも、たいていの場面でそのまま主導権という言葉で言い換えられると思う。

ガバナンス          統治
 「統治」という言葉は企業や組織に向かない気がする。それは、統治者と云うのが搾取をすることを前提にした日本的な「代官」のイメージに繋がるからなのかも知れないが。
 単にこのガバナンスの言い換えは、運営とか組織運営でいいんじゃないのか? これも、ルールを作り、周知し、徹底した運用をすると云う意味では同じだし、日本語には馴染み良い気がする。

ツール            道具
 別に、言い換えても良いが、言い換える要があるのか? 道具と言い換えるのも良いが、「ツール」や「ツールボックス」「ツールパレット」といったパソコンのソフトで使われる用語を言い換えることは、かえって混乱を呼ぶように思うぞ。このまんまの「ツール」で困る人が居るとも思えないし。

デジタルデバイド       情報格差
 これはアカラサマに略し過ぎ。単なる情報格差はどの新聞を取っている・取っていない、知る権限の有無という事でも起こる。ここでいうのは「電子情報の」格差なのであろう。ちゃんと「電子情報格差」と呼ぶべきだ。

ドメスティックバイオレンス  配偶者暴力
 父親が子供を殴るのは、思春期の子供が親を殴るのは、入らないのか? 「家庭内暴力」という言葉がちゃんとある中で、こんな新語の必要性がどこにあるのか判らない。

ブレークスルー        突破
 これまた厄介なものだ。基本的に「ブレークスルーが起こった」というよりは、「そこに、ブレークスルー(ポイント)があった」という方が多いように思う。であれば、「突破」ではなく意訳ではあるが「糸口」だろう。

……てな感じだ。
 よく判らないモノの代表は、上記の「ツール」だ。パソコンをはじめとする情報機器等のことを、使いこなすという意味合いも込めて情報ツールと呼ぶのを、道具に置き換えると「情報道具」……うぷぷぷ。笑える。情報と言うモノと道具という言葉の持つ単純明快な大工道具や茶道具といったイメージと、どうしてもミスマッチ感がある。その上、日本語に言い換えようが、外来語のままだろうが、2音節・3文字の言葉であることに変わりがない。
 あまり、言い換えるメリットが見つからない。

 それより、フォーラムという言葉の言い換えを断念したのがよく判らない。こいつは、単に懇話会でいいんじゃないか? テーマについて突っ込んだ討議をする場のことだから、オープンな場にせよ、クローズな場にせよ、固いテーマにせよ、気楽な雰囲気の談話にせよ。共通して懇話会と呼んで問題はないと思う。

 国立国語研究所ではこの大三回言い換え用語に関して意見募集もしているので、良ければあなたも、明日から自分が使うことになる言葉に対し、意見を出して欲しい。

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