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2004/07/07

こいつ、動くぞ

 実は、大昔、ロボットを使ったショウをやっていた。
 所属していた巣山プロダクションが、アメリカから、ショウ用のロボットを購入したのだ。ロボットは3種類ぐらい導入したが、これが、アメリカ人と云うのは、こんなものに値段を付けて売るのかヨ?と云うような、雑多な作りのものもあれば、矢鱈めったらガッシリした作りもものもあった。
 とはいえ、1983年。もちろん、自立タイプでもなければ二足歩行でもない。早い話が、ラジコンなのである。一番いい加減な奴は確か、ラジコン戦車の大きな奴を足回りにし、透明プラのボウルかなんかを伏せたモノが身体兼顔と言う作り。手はついてはいるが、バネでビヨビヨするだけ、ノタクタと移動して行って、眼が光り、唇に見立てたゴムのリングが、サーボモーターで、引っ張られたり戻ったりするのを使って、喋っているように見せると云うものだった。
 結局、中途半端な作りのモノは、あっという間にガタが来て、最終的に残ったのが、R2-D2タイプの一番大きかった奴で、もちろん、中は単なるラジコンなんだが、自動車用のバッテリーを仕込んで、そこそこ大きな機械用モーターをっていた。重量もそこそこあり、ショウのために運んで行く時は、専用の木箱に収めて、ゲート(荷物上げ下ろし用の簡易エレベータ)付きのトラックで運んだ。前進後退・左右ステアリング・左右腕の上げ下ろし。眼を光らせる。たぶん、動作はそのぐらいだった。ただ、このロボットがいろいろと使えたのは、FM電波で声を飛ばし、ロボットから喋らせられたことだ。
 このロボットを使っていろいろな企画をやった。たとえば、ロボット博士の天才クイズ。イエス・ノー・クイズで正解者勝ち残り式の、あの天才クイズの形式で、イエス・ノーのクイズをやるのだ。陰マイクで「いえぇ〜す」もしくは「ぬぉお〜」の言葉を発するのと同時に操縦者が左右の腕を使って、イエスやノーのプラカードを上げるのだ。
 また、カゴを背負ったロボットに舞台の上を逃げ回らせて、子供に玉入れをさせると言う企画もあった。
 「科学クラブばおばぶ」という名で、かなりの数のステージをこなしたので、東海地方でそんなロボット・ショーをご覧になった記憶のある方がいらっしゃるかも知れない。
 しかし、このロボット。いかに頑丈とはいえ、結構壊れた。壊れないまでも分厚いスチール製の筐体は、頑丈ではあるが、とにかく重いのだ。当然、足回りがイカれる。小さな段差もコイツの足回りには大きな影響を及ぼすのだ。また、操縦機は当時のラジコン用プロポだから、人ごみのど真ん中で操縦者が隠れたまま遠くから操縦することになると、電池の残量と電波状況によっては、大事なトコロで反応してくれなくなる。地元の工科大学の学生がメンバーに何人かいて、ハンダごて片手に調整を繰り返しつつ、何とかしていた。どうしようもなくなったのは、正月のステージで、ボキリと腕の主軸が折れた時だった。その時のステージで司会を務めていたくるわ大介さんの運転する車で、正月休みの名古屋市内を修理してくれそうな心当たりを探して走り回った。20年経つと、今となってはよい思い出のような、なんか、大変だったような、おぼろげな記憶がある。

 しかし、それから20年。既に21世紀。ロボットは今、スゴいことになってきている。
 ちょっと、このクロイノ(chroino)のページを覗いて欲しい。ここにある、4本のムービーを見て欲しい。
 京大ロボガレージのロボットなのだが、全体のスタイルに手塚治虫のテイストが入っている。いや、スタイルだけではない。その動きも、本当によく出来ている。
 なんと云っても、このクロイノのシンプルな顔と体形。
 全長35センチ全重1050グラムと言う小ささだからこそ実現できたという面もあるが、とにかく、鉄腕アトムをはじめとする手塚キャラっぽいのだ。
 ちょっと、観ておいて損はない。

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コメント

こりゃあなかなかのテイストですなあ。
バランスもいい。
一昔前に比べるとすごい勢いで進歩と小型化が進んでおりますのう。
「操縦システム」や「AI」よりも「機体」のほうが進みが早いような気がします。

ちょいと古いニュースですが、
http://www.kopropo.co.jp/KONDO_Top.html
なんてのも出てまして。
ここまで動ける物にも手が届くようです。
誰かがSF大会に持ち込んでもおかしくないですねえ。

投稿: しおぺー | 2004/07/08 03:09

ロボワンというイベントがあるそうですよ。
まぁ、つまりロボットのK−1ですな。
 結構、(静歩行なので)ぺたりぺたり歩いて行ってボコンと殴り飛ばすような戦闘らしいです。プラレス三四郎かエンジェリックレイヤーか……ってとこまで、あと一歩らしいッス。
 結局、40センチクラスまでだと、人間大サイズでは重要問題になるレベルのバランスの崩れが、大きさに救われて問題になりにくいようで、制作費と相まって、暫くはここら辺の大きさが、いろんな動きのバリエーションを増して行くのでしょう。
 生物が何億年もかけて身につけた筋肉や骨格、並列制御プロセッサとしての脳味噌と、バイオス・ファームウェアとしての本能、そうしたものの効率に迫るには、もうすこし時間がかかっても仕方ないよね。

投稿: 神北恵太 | 2004/07/08 05:38

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