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2004/10/25

エキスポだぞ

 2004年10月23日(土曜日)、ワールドPCエキスポ2004に出かけた。有り難いことに、東京ビッグサイトへのアクセスは、直通提携を始めた埼京線&りんかい線で、最寄り駅から国際展示場駅まで電車一本。とっても便利。
 土曜日は最終日ということで、一般の人も多かろうと、ちょっち早めに出る。甲斐あって10時の開場ちょっと前に、入口の一つの待ち行列に並ぶことが出来た。なんと、自分より前には50人ぐらいしかいない。昔ほどの出展者がいないので、割と参加者数はオトナシ目かなと思ったが、それにしてもアラアラという数しか人がいない。こりゃナンだろうナと思っていたが、最後まであまり人が増えなかった。
 人が減ると、その分比率が上がるのが、カメラ小僧。神北がしばらくこういう催しに顔を出さなかったここ何年かで、すっかり製品を見に来るユーザとコンパニオンを撮影に来るカメラ小僧の棲み別けが出来、いつの間にか、そういう場になっちゃってるみたい。コンパニオンに関しては、ここ参照。特に4ページ目のワックドットコムのコンパニオンは必見。笑える。
 ただ、「社命で覗きに来たけど、コンピュータなんて俺ァ何にも判らんものなぁ」というお父さん達が減ったので、会場の雰囲気は良くなった。殺気立って歩いているが目標が無く、説明を聞いた数が成績とばかりにステージショウに群がるものの、景品は手にしても肝心の製品パンフは会場脇のゴミ箱にがんがん捨てて行く、ヤツラがいると、欲しい人に製品パンフが回らないとか、道が狭くなるとか、ロクなことが無い。こういう人種が極端に減ったので、昔のエキスポなら満杯のゴミ箱とその周囲に山のように捨ててあった紙類が、極端に少なかったという印象がある。もちろん土曜日ということもあっただろうが、さすがに、ワードとエクセルぐらいは誰でも使えるようになったおかげで、「コンピュータ使えんとクビになる」という強迫観念に取り付かれて脂汗流しながら専門用語を流暢に話すコンパニオンを睨みつけるネクタイ族は激減したらしい。ひょっとして、既にクビになったからかな?

●DNPの参考出品「Digital InfoNOTE」

 入ってすぐに面白いなと思ったのが、大日本印刷の新プロジェクトDigital InfoNOTEだった。座標の入ったメモ用紙を使い、専用ペンで紙に字を書くと、その動きをペンが憶えてくれると言うもの。ペンはその情報をノート約40ページ分憶えておけ、パソコンに繋ぐと、手書きのものを再現出来る。
 つまり、紙と、そのハードコピーとしてのスキャニング画像が、自動的に確保出来る。
 技術的にはとてもおもしろいと思う。
 この画像を元に、手書きOCRを使い、データをテキスト化するというワークフローが、現在の開発状況だそうだ。が、折角運筆を憶えているのだから、文字の形だけでなく書き順までが判るわけで、シャープ等のペン入力手書き認識ソフトを更に改良して利用すれば、単なるOCRに数倍する認識率を得られるかも知れない。しかも、運筆データを原本として記憶しているわけだから、解析ソフトはアドインで必要なものを自由に繋げるわけだ。仕様を公開すれば、日本語のみならず、いろいろなソフトメーカがいろんな言語用の運筆OCR解析ソフトを開発し、一台ムーブメントになるかも知れない。
 専用ペンはまだ2万円ぐらいするようだが、ノート自身は単なる紙に印刷を施したものだから、一冊を300円ぐらいで出せそうということだった(印刷屋だもんね。)。紙の方は高いものではないので、普通に手書きで打ち合わせして、半自動で楽々電子化というのは、今の日本のビジネススタイルに向いているのではないだろうか。
 なお、ノートの端には、プリントアウト用のチェックボックスがある。ここをチェックして指定数を書き込むと、その部数だけ自動的にプリントアウトが行なわれる。議事録を終了後に即打ち出して配布することに向く。また、その隣には10個の送付先を指定するコーナーなどがある。その送付先は、パソコンの方に登録しておくのだが、登録済みの送付チェックボックスにチェックが入ると、パソコンで読み込んだ時に、自動的に、メールなりFAXなりでこのノートのページを送付してくれる。
 せっかくパソコンと手書きを繋ぐ以上、バソコン流の便利さを確保しようと言う思惑だ。
 ただ、神北が思うに、まだ問題は3点ほどある。
 ひとつには、上に述べた運筆認識によるテキスト化がまだ不可能な点。静的手書きOCRも進んでは来ているが、まだまだイマイチな面も多いので、より認識率の高い方に期待を寄せたい。
 次に、ペンが高価でごっついこと。常にUSBで繋いでおかなくても、ペンだけで持ち歩けるというのは確かに便利なのだが、太い万年筆ほどもあるゴツさがちょっと気に掛かる。最初のうちはそれだけでも話の接ぎ穂に出来るような目立つものも悪くはないが、もっと小さなデバイスに進化する必要があるだろう。
 最後に、紙だ。今は、座標ドットを書くのに、普通にインクを浸かっているのだが、この紙が薄汚れた質の悪い再生紙に見えてしまう。透明インクにしてはどうだと言ってみたら、それは可能だと言う。その方が印象がいいという話をして来た。

 たとえば、SF大会の参加申込みのようなものにこれは利用出来ないだろうか。現在、こういう申込みは、紙の申込書からWEB上の申込みに主流が移りつつあるが、どうしても紙の方がいいという人も、これなら気楽に書いて貰えるのではないか。今は、届いた紙の申込みを誰かがデータベースに手で書き込んでいるわけだから、それを考えればかなり便利かと思う。
 まあ、ペンの価格とその普及が全てのネックなんだけど。

 ちなみに、能率協会とのコラボで、能率手帳版の用紙なども検討されている模様。なお、まだ製品告知のページは無いようだ。

●ビボネットの「プレゼンマーカー」

 これはWindows用のソフト。プレゼンソフトを使用しながら、その画面の上に、マーカーで時や絵が書けるツール。プラウザ・PowerPoint・Excel・Wordなど、元にするソフトはなんでもOK。その場でプレゼンしながら書き込める。最近流行りのタブレットパソコンや液晶タブレットと外部出力のプロジェクター出力を組み合わせれれば、OHPを投影しつつ、シート上にマーカーで矢印やマル囲み、下線などを書き込むのと同じことが出来る。
 ちなみに、下に敷いた原稿と、その場の書き込みを、セットで保存することも出来るらしい。
 もちろん、液晶タブレットとプロジェクターと言う、今は高価なハードが必要だが、これって、SF大会などの企画で、すごく便利ではないかな?

 ちなみに、株式会社ビボネットの製品紹介ページはここ

●台湾の変なノリは凄い

 台湾は、安価なパソコンの産地として、そりゃもう先鋭的な役割を果たしている地域の一つだ。今回のエキスポでも、コリア系の会社のかたまったエリアと並び、台湾の会社のかたまったエリアがあった。この2つの隣国は、面白いことにまるで受け持ち分野が違う。基本的にコリア系は、解析ソフトやらネット関連のソフトやら、そういったモノが多い。逆に台湾は、ソフトは殆ど無く、基本的にハード中心なのだ。メンボード、電源、ケース。キーボードやマウス。様々な趣向を凝らしたものから、キッチュなものまで、様々なものが並んでいる。中でも目を引いたのが、SUNBEAMTECH社ここは、ケースをギンギンでビカビカな方向に持って行くのが大好きらしく、ミドルタワーケースSAMURAIや、同じくミドルタワーケースTRANSFORMERなんて、なんと云って良いやら、うーむ……という出来。こういうことに遠慮がない台湾PC産業の力強さに感心するやら呆れるやら。

 他にも、いろいろなコーナーを気合いを入れて見て回る。
 富士通のブースでは、富士通のパソコンとNECのパソコンで、それぞれ録画したTV番組を、LANを介して見ることが出来るという展示をしていた。スグレモノなのは、録画リストが、FMVの分・NEC機の分とディレクトリが別れるのでなく、擬似的に一体となったリストになっているところ。ネットワーク内のどこに置いてある録画データでも、区別するコト無く見れるというわけだ。この他、HDレコーダーなどでも同形式で保存している機械全てに同じようにアクセスが出来る筈なのだが、「ソフトが間に合いませんで、形式は合致しているんですが、そこのパナソニックのDIGAとはまだ繋がりません。」との話。持って来て繋がらなかったんだろうなぁ。こりゃ残念。
 エーワンのコーナーでは、水濡れに強い強粘着用紙が開発されていた。染料系インクジェット用の保護フィルムのあるもの。顔料系インクジェット用のもの、カラーコピー用のものの、3種類が出ている。従来のシール用紙やフィルムでは半日が良いところを、野外で3ヶ月から半年は保つ、もちろん水を浴びても平気というのは心強い。ただ…、
 「車に貼るステッカーとか造れますかね?」
…と聞いてみたところ、説明してくれた方が真っ青な顔で、…
 「車には止めて下さい。粘着力が強過ぎて塗装を剥がします」
…との話。印刷面の方も半年が命ということになると、ずっと貼っておくというわけにも行かないから、車向けとは言えないようだ。ちょっと残念。

 かくして、久しぶりのエキスポは、妙に熱の冷めたイベントだったが、割とすぐに使える新技術が増えている感じがした。

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コメント

確かに、ワックドットコムのコンパニオンは笑えますな。しかし、マイクロソフトのコンパニオンもいいですね。

投稿: 八潮 | 2004/10/26 16:19

 コンパニオンさんの質が、割と均質な感じがしました。もしや、ホントのトップクラスは、幕張で同時に開催されていたエンタマに取られていたか?
 ホントのトップクラスのコンパニオンさんは、商品知識もちゃんと持っていて簡単な質問程度なら自力で答えられるものですが、この日は、すぐに会社の担当者を呼ぶ人が多かった気がします。

投稿: 神北恵太 | 2004/10/26 17:54

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