科学技術がSFにまた近付いたぞ
●飛行機ネズミ
HOT WIRWD JAPANに「ネズミの脳」が飛行機を操縦という記事が載った。
フロリダ州のどこかで、ラットの体から切り離された2万5000個のニューロン(神経細胞)が、米軍の最新鋭ジェット戦闘機『F-22』の操縦について考えている。
という書き出しのこの記事は、培養したネズミの脳細胞を使い、フライトシミュレータのF-22を操縦させるという実験の話。脳は、当初、操縦法が全く判らないから、簡単に墜落するが、次第に自分の身体であるシミュレータ内の飛行機を上手く飛ばせるようになって来たと言う。もちろん、操縦桿だけを使った簡単な安定飛行を行なうだけであり、目標に攻撃を仕掛け、戦闘で勝ち抜くというような複雑な事が出来るわけではない。だが、生物由来のこの脳が、学習をするということが何より重要だと思う。
自ら学習し、より動作を洗練するコントローラ。これは機械制御の未来を開きそうだ。
●生命探査機
ITmediaニュースに2004/10/27に地中の親子を見つけた「電磁波人命探査装置」とはという記事が載った。
例の、新潟県中越地震で土中に埋まった車の中から、生存している親子を見つけ出した生命探知機シリウス。もちろんそれは、その場まで運んで行って色の中をスキャンするものだが、ある程度規則的な心臓の鼓動(によって発せられる電波)を取り出し、他の背景電波と選り分ける事で、心音を電波で聴く装置だ。
これ、今はまだ、その場まで運んで行って使っているが、「船長、惑星上に生命反応です」といういわゆる生命反応探査機である。流石に軌道上の宇宙船から使えるものではないが、それに向う第一歩と言う気がする。
いま、こういう、SFの中にいたものが、フィクションとノンフィクションの境を潜り抜けて、徐々に現実界に出て来ようとしている。もちろん言うまでもなく、二十世紀末からロボットが二足歩行を始めた事も、その内の一つだ。
21世紀、ちょっと面白くなって来たのかも知れない。
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