きりひと讃歌を思い出すぞ
手塚治虫は、医学を志した人なので、医療・医者・生物学などに題材を取った傑作が多い。もちろん、医者ものの最高峰と言えば、人気、話数、各話の多彩さなどから云って、『ブラックシャック』が群を抜いている事は間違いない。
だが、忘れ難い一作と言えば、どちらかと言えば長編ものに目がいく。中でも『きりひと讃歌』は、話の中核となる謎の風土病モンモウ病の凄まじさとと相まって、読後何十年経っても読者に大きなインパクトを与え続ける一作であろう。『きりひと讃歌』のお話しは、ここを参考の事。
もちろん、ヒトの骨格が変化し、犬のようになると言うモンモウ病なる病は実在しない。しかし、症例のショッキングさから、報告数は少ないものの、比較的良く知られた、似た症状がある。
いつも読ませてもらっているAZOZに、顔が狼みたいになってしまう難病と戦う少女という話が載った。
タイの少女ノング・ナットちゃん(4歳)は、世界に40人しかいないとされる「顔から毛が生えてきてしまい、まるで狼みたいな顔になってしまう病気」と闘っている患者の一人だ。
この奇妙な病気は、アムブラス症候群(Ambras syndrome)、または"Congenital Hypertrichosis Lanuginosa"と呼ばれ、遺伝子のイタズラの一つらしい。もちろん、イタズラといっても、こと女の子の顔のことだけに、問題は大きい。
原因からの根治療法なり、何らかの対処療法なり、この小さな女の子が人生を楽しく過ごして行けるような方向の対処が出来る事を祈りたい。
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コメント
BJは、本当に傑作ですよね。 物語と分かっていても、今でも、さびしい丘の上の家に、ピノコとふたりで住んでる様に思えてならない。。
ブラックジャックは、ビートたけしと同世代らしいですけどね。。
きりひと讃歌、本屋で見て、買おうか迷っています。。 隣に、同じく出たばかりの「アドルフに告ぐ」 もあって。
どっちも読んだことないんですが、かな~り気になってます。
投稿: 本間血腫 | 2008/07/27 22:38
本間血腫 さま
買おうと思うとやはり出費ですからね。悩まれると思います。
漫画と云っても、手塚治虫クラスですと、文学全集的なしっかりとした全集が出ているので、(割と先進的なところだと、漫画も置いていたりする)図書館等を先に探してみて、もしあれば、そこで読んでも良いのではないですか?
投稿: 神北恵太 | 2008/07/28 12:26