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2005/02/10

キーボードの皮を換えたぞ

 ここをお読みの皆さんに伺いたい。

 あなたは、キーボードに水物をこぼした経験は、お有りだろうか?

 神北は有る。それも2度。
 一度目は、1990年のことだった。FM-16βでチャットをしながら、呑もうとしていた牛乳を、ブチまけたのだ。FM-16βのキーボードに。
 慌ててチャットを落ちて、キーボードを分解し、流し台に持って行って水洗い。しかし、この頃の富士通のマシンは非常に丁寧に造られていた。
 16-βのキーボード筐体の上面は、キーの位置に5〜6ミリの穴が開いた一枚板で出来ている。そして、キーは、その穴にちょうど収まるピストンとキートップの組み合わせで出来ている。スイッチに直截、ノッチが付いていて、そこにキーを一個ずつ嵌め込むタイプの現代の安造りのキーボードとは全く違う、極めて堅牢かつ行き届いた仕組みだ。この仕組みのおかげで、キートップの上に盛大に降り掛かった牛乳は、すべて、上部に留まり、内部の電子回路は完全に保護されていたのだ。
 もちろん、通らなかったと云っても牛乳をそのままにしておくと、嗅覚的に大変なことになりそうだったので、大量の水を丁寧に流して、キーの下の牛乳は流し切ったが、それでも、裏側(内部側)には、一切水気は染み出して来ない。恐るべき工作精度だった。
 うむむ。流石はFMRとかFMVではない、ホンモノのFMシリーズの最終型高級機。キーボードとは斯く有るべしというポリシーを感じる傑作であった。

 二度目は、時は流れて2003年。日本SF大会を開催する為に籠った塩原温泉で起こった。お茶だった。フとした拍子に、PowerMacG4に付けたアップル純正キーボードにお茶をこぼしてしまったのだ。
 こちらはイッパツだった。
 基盤の上に直接スイッチが並び、それぞれのスイッチにあるノッチに直接キートップがカチッと挟まっている様式の現代風のキーボードなので、キーの隙間から入った液体は直接基盤上を流れる。慌てて_USBを引っこ抜き,丁寧に陰干ししたが、何かショートしたらしく、二度とキーボードが動く事はなかった。いや、その表現は正確ではない。「多くののキーが死んでしまった」と云うべきだろう。大量の作業の為にわざわざ持ち込んだパソコンがこれでは全く使えなくなってしまう。翌日、近所の郊外型パソコンショップで安いUSBキーボードを買って来たのは言うまでもない。
 だが、買って来たからと云ってそのまま全ての機能を使える訳ではなかった。田舎のパソコンショップではMac用の物がなく、Windpws用のキーボードしかなかったのだ。ご存知のように、Macのキーボードには、メディアオープンキーが付いている。DVD-Rドライブのトレイをオープン・クローズするキーだ。しかし、それがWindows用のキーボードには付いていない。スタッフには何人もMacユーザが居たのだが、誰も、わざわざウィンドウズキーボードを繋いだときの対処のしかたまでは知らなかった。
 しかたなく、CD-ROMを使うときの為だけに、メディアオープンキーだけはなんとか生きている前のキーボードを並行してUSB接続し、無理やり2日ほど使った。

 塩原温泉から帰った次の日に、早速、新しいMac用キーボードを買いに出たのは云うまでもない。

 で、その時に、もうこういう事が起こらないようにと、防御策を講じた。シリコーン樹脂製のキーボードカバーを掛けたのだ。こういうカバーは、それこそ、FM-16βにミルクを掛けた頃から有る。89年の日本SF大会を一緒にやった時か、その直後にみんなでよくバソコンを持ち寄って情報交換していた頃に、樽高冬くんのX68000には、たしか既にこれが掛けられていた。しかし、当時のキーボードカバーは、値も張り、厚い素材で透明度も低く、ゴワゴワしていたので、神北的には、ちょっと二の足を踏んでいたのだ。
 ところが、最近の物は薄く、透明度もかなり高い。キートップが見にくくなるということはなかった。
 このキーボードカバー、凄く調子よく使って来たのだが、1年半弱を過ぎて、遂に使い物にならなくなった。まず、よく押すキーの部分が徐々に伸びた所為か、最初は全てのキーにしっかりと被っていたカバー全体が変形し、キーの上に浮き上がってしまった。また、スペースバーやコマンドキー・オプションキー・コントロールキー等の最もよく押すキーに至っては、ついに穴が開いてしまった。
 穴が開いたと云うと、劣化して割れたような印象の言葉になるが、そうでは無い。この薄いシリコーンゴムの皮は、さらに薄い薄い材質を重ね合わせたような形になっていて、一枚一枚,薄皮が剥がれて分離し、最終的に擦り切れたようになって穴が開いたのだ。
 しばらくは、キーの上に盛り上がってキートップが読みにくくなった物でも、擦り切れた部分に小さな穴が開いた物でも、我慢して打っていたが、加速度的に症状が進行してキータッチのミスが急激に増加し始めたので、そろそろ限界と感じて買い直す事にした。
 2003年7月から2005年2月だから、約18ヶ月。2000円弱のカバーなので、1ヶ月100円程の保険料だったと云う訳だ。
 先日秋葉原で購入し、取り替えてみると、同じ型式番号なのに、ちょっくら使い勝手がよくなっている気がする。キートップもビッタリくっついていて、見易くて押し易い。こういうものでも、ホンの少しずつ進化するらしい。ELECOMPKB-MAC6と云う製品である。
 使い勝手も昔通り。キー入力がかなりし易くなった。

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コメント

キーカバーは私も愛用していました。(この過去形は重要)
今でも使いたいと切に思っています。ところが、最近のやつは109キーボードに合わせてあるので、私の使っている106キーボード規格対応製品が売っていません。
畢竟、注意して使うことになります。当然、飲食物は厳禁です。

投稿: 八潮 | 2005/02/11 12:31

 あー、106キーだって相当にユーザが多いような気がしますが、106ったって、メーカーごとに細かくキースパンとかが違うだろうから、そうはいかん物なんですな。
 だからといって、サランラップを巻くのは嫌ですしね。
 今オイラは、昼飯のコンビニ弁当の容器をキーボードの上に置いたりしてますからねぇ。

投稿: 神北恵太 | 2005/02/11 13:26

わたしもX68000ユーザーでしたが、あのマシンだけはキーボードカバー使ってました。あのキーボードは入手が面倒&高価だったんで。ただ、キーボードカバーの使い道はいまいちでしたが。

98とか互換機ではカバー使っていません。
いまいいもの出てるのかもしれませんが、キーが重くなるのがなんとなくいやなのです。
(特に互換機だとキーボードは安いものだとカバー代が高くつきかねません)

いまつかってるキーボードは結構高価な代物なんですが、そうであるがゆえに、カバーをかけて使う気にはならないんです。キータッチが変わりそうなんで・・・。

投稿: Okaten. | 2005/02/11 23:15

 たしかに、定価で3000円からあるキーボードに、1800円のカバーを掛けたくはならないですな。Windowsのキーボードは、秋葉原辺りで下手をすると980円とかで平気で売りにでているから、2個買って来て、壊れた時用に1個取っておいても構わないぐらいです。
 タッチが気に入っているのならば、その方がグッドチョイスかもしれません。

 しかし、今のキーボードカバーは、本当にウスウスなので、殆ど「ぺこぺこ」感がありませんし、タッチの重みと云う面でも気にはなりません。少なくとも、僕はそう感じています。後は、ちょっとキートップを触った指の感覚が変わるので、それにいかに慣れるかですが、軟質ゴムとは云え、全くベタベタはしておらず、サラリとした質感なので、割と慣れ易いのも事実です。
 僕は、書いたようにキーボードを換えた時に付け始めたので、ほぼ差異は気にならなかった覚えがあります。唯一、気になったのは、スペースバーを押す時に、その傍のカバーの折れ目がキーボード筐体とキーとの間に挟み込まれて引っかかり、スペースバーが押しにくいことでしたが、当時それは、セロテープで少し引っ張り気味に貼付けてやることで解決しました。そして、同じ型番なのに今回買って来たら、そういう不具合が無くなっています。メーカーが少し製品を改良したのだと思います。
 すくなくとも、昔の「べこん、ぼこん」とした厚手の物とは大きく一線を画しているので、ショップ等で何か機会があったら、剥がした時と置いた時で打ち比べてみては如何でしょうか。目から鱗が落ちますよ。

投稿: 神北恵太 | 2005/02/11 23:52

試したいのだけど、HappyHackingKeyboardや沖のミニキーボードIIにわざわざキーボードカバーを用意しているところはなくって、試せません :)
まあ、竹内も20年のPC生活で2度だけだし、どうにもならない時には買い換えするしかないので、気にしないことにしてます。

投稿: 竹内一詔 | 2005/02/12 00:56

 ほー。
 HappyHackingKeyboardや沖のミニキーボードIIっていえば、広く普及しているから、きっとあるんだろうと思っていたんだが、玄人ウケするキーボードには意外とカバーが無いのかな。
 しかし、FM-16βやX68000(富士通がMC68000マシンを諦めた時に技術者が設計概念ごと転職したなんて言う話があるように、この全然別のメーカー製の二台のマシンには開発者の系譜を辿ると、兄弟機と云う面が無きにしもあらずなのだが……)の頃のような、気を使った芸術作品のようなキーボードって、ないよね。今。

投稿: 神北恵太 | 2005/02/12 01:12

富士通は、OS9をばっさりと切り捨てたからねぇ、あの環境でプログラムを勉強していた連中にとって、不実な会社となりました。いや、OS2とかね、消え行くOSが好きなんでしょうね、自分。
で、キーボードです。富士通コンポーネントという、一部では親指シフトキーボードの会社としても有名でしょうか。そこのキーボードの新製品です。
http://www.fcl.fujitsu.com/products/inputdevice/index.html

価格は、3万円ほど。まぁ、買えません(;;
メカニカルスィッチが好きなので、ここのキーボードも好きなタイプのタッチなんですけどね。

投稿: R-A-Y(^o^) | 2005/02/12 14:54

 まー。三万円あったら、Mac miniが半分買えるもんな〜。

 いや、半分だけ買っても仕方ないけどさ……。

投稿: 神北恵太 | 2005/02/12 15:49

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