« ちょっと気落ちしたぞ | トップページ | アーバンハイキングだぞ »

2005/03/17

谷川俊太郎恐るべしだぞ

 ココログの人気サイトを出版する、ココログブックスというものがある。今度、ここでフクダカヨ絵日記という人気ブログをもとに『傘が首にかかってますけど〜フクダカヨ絵日記』という本が出たそうだ。
 フクダカヨさんは、ディレクター業の傍ら,イラストレーターとしても活躍しておられる方らしい。
 で、どう云う繋がりなのかは良く知らないが、仲良くしている先輩ということなのだろうか、帯が凄い。

「天下国家は嫌なことだらけ、でも人生の細部はこんなに楽しい!」

谷川俊太郎

 おお、谷川俊太郎さんだ。軽妙洒脱というのはきっと、この人のこう言う短文の為にあるんだなぁ。
 谷川さんは、恩人である。いや、向こうは「お前なんぞに御を施した覚えは無い、シッシッ!」と仰るかも知れないが、恩人である。全てのSFファン、全てのアニメファンにとっての恩人である。
 谷川俊太郎作詞・高井達夫作曲の『鉄腕アトム』という歌を、歌えないという人は、現代日本に於いてはむしろ少数派なのではないだろうか。例の「♪空を越えて ラララ」である。
 神北としては、子供の頃ソノシートで聞きまくった『ロボットマーチ』という劇中歌も好きだ。ロボット達の活躍を謳い上げる軽快なマーチのラストの「♪壊れるまで進め」という歌詞が、『鉄腕アトム』という作品内のロボット達を端的に表している。
 造られた機械だが、喜怒哀楽と人格を(実は人権も)持っている存在。だが便利に使われ、使い潰されたりもする、差別的な扱いを受けている存在。その矛盾や悲哀を幼児にも判らせてしまうこの歌詞は、すごい。

 しかし、本当に凄いのは、それからもう40年も経っているのに1931年生まれの谷川さんは、1963年のアトムから、今回のこの帯まで、一貫して、カッコイイ日本語の最前線で、いまも現役というところだ。

|

« ちょっと気落ちしたぞ | トップページ | アーバンハイキングだぞ »

コメント

南高の校歌が谷川俊太郎作詞だったなぁ。
3年間吹奏楽部だったので、伴奏はしても自分で歌った回数はとても少ない.....

投稿: 亜蓮 | 2005/03/17 14:38

谷川さんは30年以上にわたって、私の恩人でもあります。谷川さんの言葉がなかったら、学生生活も含めて私の育ち方は違っていたでしょうし、今こういう仕事もしていないだろうと思うのです。
変わらずひとに寄り添う言葉を紡ぎ続けてくれていることを、とても心強く感じています。

投稿: witch | 2005/03/17 19:13

谷川俊太郎氏と云えば、俺の母校である長野県立松本筑摩高校の校歌の作詞をしている。風変りというか、甲子園なんかで聞くパターンとはちょっと違っていた。
でも、甲子園で歌われることは今までなかった。今後も期待は薄い。ナノカーボンシートより薄いだろう。
でも、神宮球場では歌われている。そう、筑摩高校は元々昼/夜定時制と通信制の学校だったところに全日制がブチ込まれた。
全日制の運動部は軒並み駄目駄目だけど、定時制は強かった。

投稿: はめせん | 2005/03/17 21:33

亜蓮さん
Witchさん
はめせんさん

 やはり、現代日本を代表する文人の一人となると、仕事も影響も、幅広いですねぇ。

四日市南高の校歌と云うと、3番の歌詞が……

 3.炎をあげるスタックが
   限りない未来をてらす
   夢はらむ高みのかなた
   この空は宇宙へつづく
   新しい力を待って

……から、冒頭部が……

 3.心にひめた問いかけは
   限りない未来をめざす

……に差し替えられたことでも知られていますよね。
 四日市市塩浜近辺の海岸一帯に広がる大コンビナート群を遠く眺め下ろす丘の上に建つ南高の、1959年の設立時の歌詞で謳われた、公害賛美ともとられかねないコンビナート施設の描写部分が、1970年代末に創立20周年を機に、変更されたと云う。
 僕は、他人事ながら、時代感のあった元の歌詞も嫌いではないんですが、差し替えられた歌詞もなんだかカッコいいんだよなぁ。

投稿: 神北恵太 | 2005/03/18 00:28

 谷川俊太郎さんの著作者としてのデビューは、1952年、21歳のときの詩集『二十億光年の孤独』。

 SFでは知らぬひとのいない、二宮のご隠居、柴野拓美さんは昔、「光年は距離の単位。時間の単位じゃない」と批判したそうですが、それはさておき、以来53年間、谷川さんはトップランナー。

 すごいもんです。
 わたしが作品集成ではなく、数こそ少ないものの、個々の詩集単位で単行本を持ってるごく少数の詩人だったりします。

投稿: 永瀬唯 | 2005/03/18 04:41

永瀬さん

 53年間、わりと平明な言葉で、一貫して、ハっとするようなイメージを紡いで来たというのは、やはり、なんというか、凄いですねぇ。

投稿: 神北恵太 | 2005/03/18 05:35

そうなのです。
差し替えられたのは僕が卒業する年の事でした。
ちなみに3番は最後の部分も「新しい力を持って」が軍事力に通じるからというので「新しい答えを待って」に差し替えられています。
とても好きな校歌なんですが、実はこの最後の差し替え部分だけはちょっと気に入らないんです。
当時も「答えって待つものかよ!」とツッコミを入れてました。

しかし、良く古い方の歌詞なんかすぐ出てきましたね?

投稿: 亜蓮 | 2005/03/18 09:11

亜蓮さん

http://www.cty-net.ne.jp/~h-river/kouka.htm

 こういうページを見つけました。個人サイトですが……。

投稿: 神北恵太 | 2005/03/18 15:01

小学生の頃 snoopy の翻訳してたから
詩人とは知らないで翻訳家だと思ってたorz

投稿: マサマサ | 2005/03/19 06:44

ふむふむ旧3番の最後の部分が間違ってたのはこのサイトのせいですね。
なるほど....って、高3の時に歌詞が差し替えられたってことは、このサイト主さんは僕の同級生だ!誰だろう?

投稿: 亜蓮 | 2005/03/19 08:38

マサマサさん

 スヌーピーも谷川さんですか! ウーム。多芸というか、なんというか……。


亜蓮さん

 ホントのこというと、四日市南高のオフィシャルサイトの判り易い所に、そう云う基礎情報をまとめておいてくれると、有り難いんですがね。

 ちなみに、地元高校校歌と云うと、四高・四商の年に一度の野球部の交流戦で知る、四日市商の三拍子の校歌というのは、始めて聴いた時のショック大きいです。というか、それに合わせて手を振る四日市商業応援団のフリの特殊さに、びっくりさせられます。我々四高応援団のレパートリーに、三拍子は無いですから。

投稿: 神北恵太 | 2005/03/19 09:38

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29746/3329858

この記事へのトラックバック一覧です: 谷川俊太郎恐るべしだぞ:

» NHKアーカイブス四日市公害特集 [むいむい星人の寝言]
■NHKアーカイブス 4/16放送分 「環境アーカイブス」 四日市公害特集 ・ある人生「公害係長」(1967年(昭和42年)6月17日放送)   相松尚氏(四日市市公害対策課係長) ・ある人生「海... [続きを読む]

受信: 2006/04/20 00:26

« ちょっと気落ちしたぞ | トップページ | アーバンハイキングだぞ »