アーバンハイキングだぞ
昨年の『ガンダムヒストリカ』に引き続き、今年も『Ζガンダムヒストリカ』に絡ませて頂けることになり、このところ、護国寺詣でが続いている。
最長,2時から9時までなんていう無茶苦茶な会議があったりもするのだが、基本的に、ウィークデーの午後の会議で、上手くすると充分に明るいうちに護国寺で身体が空くことがある。
で、先日,夕方日が暮れて来るまで2時間近い時間が取れたので、トコトコ都内を歩いてみた。目標地点は秋葉原だが、時間が問題ではないので、いささかふらふらと歩いている。
護国寺からまっすぐに春日通りを目指し、春日通りを道なりに歩いて行けば、かねやすの角で本郷通りに折れるだけで自動的に秋葉原まで連れて行ってくれるような気もするのだが、もう少し、彷徨う。
まずは、護国寺駅から江戸川橋駅ちかくまで、真っ直ぐに歩いて行く。途中,鳩山記念館なる建物がある。いや、建物というより大邸宅だ。旧鳩山一郎邸であり、今は一般公開されているらしい。
江戸川橋からは、江戸川につかず離れず、一本北側の道を東へ歩く。意外と、この道沿いにも出版社とか多い、石切橋のところで江戸川沿いの道へ。高速道路を見上げながら、トコトコ歩く。やがて、江戸川が90度近くぐにっと曲がっている大曲辺りで、飯田橋駅方面へと続く堤防沿いの道に別れを告げる。
大曲の手前(西側)から小石川竹早高辺りを目指し、一旦北上。峻険な登山道(^_^;)を昇る。ここいらへんは、昔、友達の家があってよく通ったが、もうちょっと地理感が失われていて、昔よく使ったのではない道へ入り込んでしまう。帰って来て地図ソフトで見ると、春日二丁目の竜閑寺と多福院の間にある陸橋で、東京メトロ丸ノ内線の地上露出部分を越えたらしい。このあたりは、舗装こそしてあるものの、アップダウンの凄さでいえば、ホント山道である。
ここからは、春日通をトポトポ歩く。中央大学理工学部の脇を通り、春日局の銅像を眺め、後楽園の裏を通り、文京区の施設であるシビックセンター向いて歩いて行く。醜悪な公共建築物のハシリのようなビルで、ソロシップの艦橋みたいな形をしている。どこかの大学の卒業式があったらしく、晴れ着を来た若人達が群れていた。ここで白山通りを跨いで東富坂を昇ると、真砂、本郷である。春日通をそのままずんずん歩いて行くと、左手に桜木神社が見えて来る。この桜木神社の裏に、かつて朝明館(ちょうめいかん)という旅館があり、もンのすごくよく利用した。コンベンションで使える旅館は東京にもいくつかあるが、神北の出入りしていたクリコン等の合宿は、なにかといってはここだった。バブル末期に地上げで消えたという話を聞いたが、本当かどうかは確かめに行ったことがない。確かめに行ってなくなっていたら寂しいのだ。いや、確実な筋から更地になっていたと聞いているので、往時の面影のままの玄関がまだあったら、返って怖いが……。
この朝明館は、「すいません、一晩中大騒ぎしまして」「い〜え〜、SFさんですから」なんていうようなことを言われるほど,SF慣れしていただけに、寂しいものである。かつて、この旅館の廊下に「行きつけの宿があっても良いじゃないか」という全国旅館組合か旅行会社のポスターが貼ってあったが、神北にとって、東京随一の行きつけの宿は、他でもない、この旅館自身だったのである。
本郷三丁目の交差点は、「かねやすの角」として知られている。東西の春日通りと南北の本郷通りが交差する南西の角に建つ「かねやす」は、江戸から続く老舗で、「本郷も、かねやすまでは、江戸の内」と謳われたように、当時のお江戸はここで終わっていたのである。
ここで、本郷通りに沿って南下を開始。この道は、徐々に東向いて曲がって行き、秋葉原へと通じる。もっとも今回は、このまま神田明神の南側を抜けて本郷通り・神田明神通りといってLAOXザ・コンピューター館の方に下りるのではなく、蔵前橋通りを通って神田明神の北側を抜け、末広町方向へと進んだ。蔵前橋通り、特に嬬恋坂より上(西)の方というのは、神北の秋葉原ライフの中では、あまり使わない道なので、ちょっと歩いてみようという気になったのだ。
嬬恋坂で南に折れ、太い割には○○通りと云う名前のない中央通りより西側の昌平橋へ抜けて行く道に入る。昌平橋から先は外堀通りなんだけど、外神田の辺りも外堀通りって呼んでいいのかなぁ?
この道は、とってもよく慣れている。この道から一歩入った所にある昌平童夢館(しょうへいどうむかん)という、幼稚園・小学校・図書館・公民館を合わせたような施設を、2000年の日本SF大会ゼロコンの実行委員会で、イヤというほどよく使ったのだ。久しぶりに、童夢館の前を通ってみる。あまり替わっていない。秋葉原に於いて、ここまで変わらない街区と云うのも珍しいかも知れない。
とはいえ、ここまで来れば、もう、よく見知った秋葉原である。全長約5.7キロ。大都会の真ん中を歩いたアーバンハイキング、今回はここまでである。
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コメント
最近と言っても2月からだがけっこうな長距離を歩いてます。
だいぶ前からオムロンのUSB端子付きの万歩計を持っていて、これがベルトかなんかに付けたままでも時計が内蔵しているわけだからリセットする必要もないという当たり前のことに気づいてから、そこそこ長距離を歩いてます。
先日は、霞ヶ関から秋葉原まで歩いたがこんなのは丁度良いですな。
家の近所だと、4つ向こうの駅まで行くとかやると往復で十数キロなんてことになります。
これで便利なのが、EZナビウォーク。
カーナビのようなものですが、なんとちゃんと歩道とか信号に誘導する。
なかなかの技術でありますよ。
投稿: 酔うぞ | 2005/03/18 09:35
護国寺から秋葉原への道筋が目に浮かびます。
小中高と九段で、飯田橋を利用していたので、あの辺は懐かしい思いがあります。
大曲には友人が住んでいて、よく後楽園に遊びに行きました。その向こう側の出版社も、どういうわけか知っています。
投稿: やしお | 2005/03/18 10:52
酔うぞさん
ナビウォークって便利そうですねぇ。万歩計を持ち始めると歩くなんてことも聞きますが、実は、ぼくは万歩計信用していないんですよ。理由は簡単で、昔、90年代初頭に、上司が、座って話しながら万歩計を振る人だったんです。謎なのは、奥さんとかに無理やり持たされた万歩計ではなく、自分で面白がって買ったものだったんでね。つまり、自分自身を騙して満足していると云う、一種の粉飾決算。(^_^;)ダメジャン
代わりに、ぼくが使っているのが、地図ソフトの計測ツール。移動経路を明確にして、ナゾだった建物の正体を知り、正確なコースと正確な距離を確認するのに、家に帰ってから一手間掛けるのです。お手軽とは言いませんが、楽しいです。
やしおさん
今回、最大の目標は「高台上を走る春日通りへと続く、高低差のある古い住宅地を抜ける」ことだったんだけど、ホント、あそこらへんは、「こうまでしてここに住まんでも……」と思うような、「険しい都会」で、毎日の生活道路としてはちょっと大変だけど、景色としては変化に富んで面白いです。丸ノ内線の跨線橋あたりから見回すと、昭和40年代〜50年代の一戸建て住宅を近景に、遥か高みの春日通沿いにそびえる平成の大型マンションを遠景に、都会の一大パノラマで、楽しかったです。
投稿: 神北恵太 | 2005/03/18 15:24
移動した軌跡を取っておこうと思ったら
http://www.2-wheel.com/garmin/Geko.htm
というのがあるんですね。歩いた歩数までは出ませんが。
万歩計は電池がすぐ切れるのが困り者。一回持ったんですが数日で切れてしまって以来部屋の片隅に放置したままです。USBで充電できたらいいんだけどなぁ。
#多分、電源オフし忘れて、、、ということだったのでしょうけど。
投稿: 竹内一詔 | 2005/03/18 20:16
竹内さん
今は、USBという共通仕様があるのだから、GPSのログと地図ソフトが連携できる共通仕様があれば、面白いのにねぇ。
投稿: 神北恵太 | 2005/03/18 22:05