インテル入っちゃうぞ
うひゃ〜。また来たよ……。
何がって? いやITmediaエンタープライズに載った「アップルはインテルチップに移行する」と米アナリストが大胆予測という記事の話。
何年かに一度ずつ、こういう話題が囁かれる。その都度、真贋両派が、もっともな理由で「起こる」「起こらない」と論争し、「無理だ」「無理じゃない」と盛り上がり、で、大山鳴動してネズミ一匹だったり、突然地底怪獣が出たりする。
多くの場合、「オオカミ少年」の童話のようなもので、最後に本物が車で、何回も何回も空騒ぎが続くワケだが、はたして今回は……???
アメリカのベア・スターンズ投資銀行のアナリスト、アンドリュー・ネフという人物は、ヒューレット・パッカードとコンパックという、水と油のように異なる思想を持った二つの会社が合併するなどという、実際に発表されるまで、誰からも、笑い話の類いとしか思われなかった事件を予言した人物。米国の投資市場では、こうした予言は、マニフェスト(声明)と呼ばれている、彼等の顧客や、今後顧客になるかも知れない潜在的投資家に対し、行動指針を与えるもの。
2005年5月22日の「萌えない人々だぞ」で書いた横浜銀行総合研究所のレポートも、同じように使われる訳だが、花形アナリストによる包括的な業界動向の予測となると、信頼度が異なるようだ。
このアンドリュー・ネフ氏が、最新の「PCマニフェスト」で、PC業界のシャッフルが更に激化するという予測を出している。
「アップルコンピュータはインテルチップに移行するだろう」
「デルコンピュータとサン・マイクロソフトシステムズが友好的関係を築くことになりそうな要因が存在している」
「投資家にとって重要なのは、これは企業が倒産して消滅するという単純なゲームではないという認識を持つことだ」
「実際、これはまれな事態だ。われわれは企業経営陣が具体的変革に踏み出す時がきたとの確信を持っている。まず行動を起こすことの必要性を認識した企業が最良の取引を手にできるだろう。この時期、簡単に逃げ切る道はない」
う〜む。要は、石(CPU)に因る陣営分けや、ハイエンド・ローエンドといった得意分野の枠を超えて、業界を大きくゆるがす大シャッフル時立てが訪れるということ。その中に巻き込まれたアップルは、速度の壁、省エネの壁にぶつかって、高速化・小型化が進まない現状を脱却するために、10年慣れ親しんだPowerPCを捨て、Intelチップセットへと走るというのだ。
ネフ氏の予想では、アップルが2−4年以内にインテルチップに切り替える確率は80パーセント以上とされている。
まあ、確かに可能性はある……というか、昨年夏には3.0GHz(フロントサイドバス1.5GHz)を実現するというロードマップは大きく狂い、未だに、最高速2.7GHz(フロントサイドバス1.35GHz)に留まっているPowerMacの進化の遅さにジリジリしているユーザは多いのである。
しかし、だからといって、ホントにインテル入っちゃっていいの? というのが、この話を聞いた多くのユーザの感想ではなかろうか。
確かに、高速インテルマシンでMacOSXが走るとなれば、世の中をひっくり返す程のにわかアップルユーザが出現しそうではあるが……。
のわぁ〜〜〜んか、嫌だなぁ……。
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コメント
まぁ 「×-Box 360」がPower-PC使うらしいので「おあいこ」っという気がします。
もっとも インテル系BSDカーネルとかMachカーネルとかは有りそうですが・・・・
日立ベーシックマスターL3を知ってる者にとっては、マイクロソフトはインテル86系以外のマイクロチップが扱えるのかが不安です。
投稿: うじ | 2005/05/25 00:57
あー。やっぱ、「おあいこ」って、思いますよね。
でも、思った一瞬後に思い直すんですよ。“この「おあいこ」、俺たちMacユーザの側だけ、不利っちゅうか、損してねぇ?”って。
投稿: 神北恵太 | 2005/05/25 01:34