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2005/06/07

富士山麓グリーンダイバーズだぞ

 2005年6月3日(金)。朝。神北とむらさきは、富士の裾野にいた。富士山東麓の高原地帯、もちろん目的は富士急ハイランドである。
 現在、富士急ハイランドには、2つのガンダム系アトラクションがある。2001年7月にオープンしたガンダム・ザ・ライドと、2004年12月23日〜2005年10月2日までの限定公開のグリーンダイバーズである。
 ガンダム・ザ・ライドは、一年戦争の末期、移民輸送の任についていたサラミス型巡洋艦スルガに乗り合わせた観客自身が、宇宙要塞ア・バオア・クーの攻防戦に巻き込まれるというストーリーのライド・アトラクション。これに関しては、この日記の2004年6月27日の記事「あいつの云うことは信じないぞ」に詳しいので、宜しければお読み頂きたい。グリーンダイバーズは、時代は、『Ζガンダム』後期、エゥーゴとティターンズの戦闘に巻き込まれた宇宙船プロスペローにたった二人で取り残された姉弟の物語である。

 実は、この『グリーンダイバーズ』は、『…ライド』とほぼ同時期の2001年に製作・公開されている。場所は、渋谷のプラ ネタリウム。プラネタリウムの施設転用ということで、マルチスクリーン、かつ、教育的内容ということで、避難シャトルに乗りそこねた姉弟が、脱出艇で地球 に降りるお話しの随所に、地球周回軌道とは、軌道遷移とは、大気圏突入とはということを丁寧に説明した、なかなかよく出来た教育映画である。
 だが、残念ながら、興行的にはインパクトが出ず、間もなく上映終了、その後の全天周スクリーンをフルに使う第2作の構想も立ち消えとなった。そしてグリーンダイバーズ自身は、3面マルチスクリーンがあだとなって、よい上映施設を得られずに、永らくお蔵入りしていた隠れた名作である。

グリーンダイバーズのポスター
 グリーンダイバーズのポスター看板。富士急ハイランドのゲートをくぐったすぐの踊り場にあるグリーンダイバーズのポスター看板。主役モビルスーツであるΖガンダム(3号機と云われている)がでで〜んと大写しでカッコいい。

グリーンダイバーズの入り口
 グリーンダイバーズの入り口。ガンダムマニア(ガンダム・ザ・ライドのアトラクション出口にあるグッズショップ。2001年の開業当時、日本最大のガンダム専門ショップで、興奮したファン達がついつい大人買いする、ホットスポットだった。)の脇に作られた入り口。左に書かれたΖガンダムは、ポスターと同じ物だが、サイズ的にどうも1/1臭い。Ζガンダムの顔の前で記念撮影なんてェお楽しみもありか?

 まずは、4年ぶりになるグリーンダイバーズへ。ガンダム・ザ・ライドの建て屋のまだ広大に空いているスペースの一部を使い、3面マルチのスクリーンを設置したシアターが造られている。
 椅子は映画館のようなちゃんとした背もたれがあるタイプではなく、ベンチ型のシートなのだが、荷物の多くなる家族連れも入るであろう遊園地という立地を考えると、これは正解かも。
 3面マルチは、会場壁面に沿って120度ほどの中に3面置かれていた渋谷と違い、平面上に3面が置かれているが、あまり気にならない。

 実は、朝10時に門をくぐって即、飛んで行ったので、この回の観客は神北夫婦だけであった。
 ちょっと残念なことにこのグリーンダイバーズは、パスポート券では入れない。券売機で500円なりの入場券を買って、もぎりのお兄さんに券を渡してシアターに入り、ベンチに座るとすぐに、さっきのもぎりのお兄さんも入って来て、部屋の片隅のマイク施設で「ただいまから上映を始めます」とアナウンス。その一連の流れの中で館内照明を落とすと、すぐにスクリーンの方の上映が始まった。
 久しぶりに見るグリーンダイバーズ。ストーリーすら細部を忘れかけていたので、なかなか新鮮。わざわざ「この美しい星を巡ってティターン図とエゥーゴが戦闘を続けているなんて……」と説明台詞が入ったりするのは、Ζガンダムのことを知らない観客世代もあり得るという読みからなのだろうが、ちょっと唐突。でも、物語の主眼はそこではないから、それでよいのだ。惑星周回軌道・加速や減速と軌道遷移・大気層・大気圏突入・etcという、意外と普通にドラマ見ていると巧く理解できないでスルーしていそうな科学的・技術的な常識を物語の端々できれいに説明して行くのが、このお話しの凄さなのだ。
 絵的な説明力が途方もなく高い。そして、ドラマも熱い。
 今年から来年にかけてのΖガンダム映画化3部作公開で、エゥーゴやティターンズ、そしてGMやハイザック、Ζガンダムやアッシマー等をよく見知る層が増えるトコロだけに、2005年10月2日までの限定公開を、もうちょっと伸ばせませんかねぇ、富士急さん。アニメを見た後に見る、あの3D映像のアッシマーには、何とも言い難い凄みがあるんですよ。

ガンダム・ザ・ライドの入り口
 ガンダム・ザ・ライドの入り口。富士急でも老舗イベントの風格が出て来たガンダム・ザ・ライドの入り口。この入り口を一歩くぐれば、そこは宇宙要塞ソロモン。いや、つい何日か前までソロモンだったコンペイトウ錨地。宇宙移民となった我々観客は、ここでサラミス級フジ型巡洋艦スルガに乗り、移民先のスウィートウォーターへと向かうのだ。ディズニーランドのスターウォーズのライドと同じく、待ち客を飽きさせないよう、この先の通路にはいろいろと工夫がこらしてある。

スルガのプレート
 スルガの艦艇プレート。艦名、識別番号、型、級が明記されている。下には、モットーかなにかが書かれているらしい。

 

グリーンダイバーズの次は、当然、ガンダム・ザ・ライド。ところが、こっちもまだ人が少ない。若い兄ちゃん達4人とうちの夫婦2人だけ。
 60人乗りのスクリーンライドに6人で乗るとどうなるか、あなた知ってますか?
 僕は知ってます。遠慮会釈なく振り回されて、ヘロヘロになります。あんまりにも振り回されるので、両手で頭の後のシートを掴み、両腕で挟み込むようにして首が振り回されないように押さえた程。でも、それでも気持ち悪くなって、グッズショップガンダムマニアを見るでもなくそのまま外へ。
 しばらく、休憩したり、観覧車に乗ったり、超大型コースターFUJIYAMAに乗ったり、超高速コースタードドンバに乗ったりして、まったり遊園地ライフを過ごした。
 この富士急の観覧車には、何台に一つという割合でスケルちゃんとスクムくんというゴンドラがあって、下が透明アクリルなので足が竦むという話だったので試したみたら、なんのことはない、透明ゴンドラの足元は、多くの客に踏まれまくって、磨りガラス状態。まったくスケルことなく足がスクムこともない。気を取り直して、眺望を楽しもうとしたら、なんだか残念。アクリル張りの窓という窓に、ビッシリと落書きが。しかも、固い物で彫り込んである。なかなかの執念だな。

 かくして、スケルちゃんとスクムくんは、哀れ、耳無し芳一と化していたのでありますぅ〜……。ひゅ〜どろどろどろ〜……。 (^_^;)怖さの方向が違うぞ。

 フードコートで昼飯を食っていると、真ん中に置かれたプロレスのリングが眼に止まった。いや、協力しているプロレス団体がショウ的に試合を見せるのだろうリングは、もちろん見えていたのだが、そのロープのところに掛けられた注意書きが面白かったのだ。

リングの中には魔物が棲んでいるので、立ち入らないでください。

 むー。言っていることは、どれも正しいような気がする。が、この文章の前後は「ので」で繋ぐことなのか?

 結局、最後に、ガンダム・ザ・ライドグリーンダイバーズをもう一度ずつ楽しんで、久しぶりの遊園地を後にした神北夫婦は、一路、信濃路を目指したのであった。

 このお話しは、続く。

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第18回東京国際映画祭デジタルTIFFで上映された『ガンダム新体験 -0087- グリーンダイバーズ』を鑑賞してきました(2005年10月24日、VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ SCREEN2)。『Zガンダム』の世界観で描かれる2001年制作の短編デジタル映画ですが、なんか教育映画っぽかったです(無重力状態の中、パンチラしないで遊泳する方法とか。……う~ん、勉強になるなぁ~)。 ところで、会場をブラブラしていたら忍者さんとバッタリ。某CMの撮影といい、最近、よく会います(... [続きを読む]

受信: 2005/10/27 05:07

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