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2005/06/06

SEALSで伊東に行ったぞ

 伊東温泉に行って来た話を書こうと思いつつ、1週間以上経ってしまった。既に、翌週の白馬行きまで終わっているではないか。

 この伊東温泉行きは、SF大会への持ち込み企画『シール屋さん』の器材テストとブースレイアウトチェックのために行ったもの。名付けて『総合シール力演習』。陸上自衛隊の『総合火力演習』に名前を借りた訳だが、『総火演』と最も違う点は、確実にひと月半後には本番が来るということ。
 とにかく、広い場所を用意して、器材や人の流れをシミュレートしてみなければなるまいということで、馴染みの岡部グループさんにお願いして、大きな会議室を用意していただいて、夜っぴいてチェックである。

 2005年5月28日、朝7時30分過ぎ。藤澤くんがピカチュー号で迎えに来てくれる。彼のFIAT Puntoは鮮やかな黄色で、ピカチュー号と呼ばれている。家の前まで来てもらい、旅行関係の着替えなんかが入ったリュックと、マシンの入った段ボール箱を詰め込む。
 「えへへ〜、買っちった」
と見せる箱は、iMac G5
 実は神北は、この演習のために、この週のうちにこっそり新鋭機を導入。シール用ソフト等をインストールしてしたのだ。
「おー、ただの液晶ディスプレイの箱にしてはG5とか書いてあるし、変だなぁと思ったんですよ」と藤澤くん。
「これなら、本体とディスプレイが一つ分の大きさで済むから、たぶん輸送もらくだと思うよ」
「竹内さんに石抱きしてもらわなくても、良さそうですね」
 などと話しながら、竹内邸へ。石抱きというのは、場所が無いから積み荷の一部を助手席や後部座席の人間が膝の上に抱きかかえて乗って行くことをいう。
 自分も住んでいたので身に染みているが、竹内君の住む杉並の住宅地は総じて道が狭い。まだ通り易い道を教えてもらってアプローチ。竹内くんの器材を積み込んでみると、本当に石抱きこそは免れたものの、なかなかの重密実装。
 車は、環七から国道246号線へ。そして用賀ICに乗らんとしている所に塩坂君のノワール号の古市君から電話。むこうも塩坂君・古市君・真庭君の三人が無事合流、いま発進するトコロという話。塩坂くんの車は、黒い車体に『Noir』のカットシートペイントが入っているので、ノワール号と呼び倣わされている。横浜市内をしばらく走ってから高速に乗るノワール号と、もう乗りかかっているピカチュー号、たぶん同着ぐらいで海老名にたどり着くだろうという話。東名は快調で、車がピカチュー号、ドライバーが藤澤くん、一気に海老名まで走り切ってしまう。
 しかし、ほぼ同着かと思われたノワール号がなかなか来ない。しばらくして電話が入った所では、市内が渋滞していて、今高速に乗ったところだとか。
 しばらく待って合流。前日に新型の冊子型台紙の試作品を作っていたので寝ていない神北は、リポD分を補給。
 みんな、ちょっとずつ補給しながら厚木から小田原へ、そして相模湾沿いの風光明媚な刊行道路を熱海、伊東へと至る。
 伊東での食事は、全員一致で決まった。ホテルサンハトヤのレストラン大漁苑である。全国どこで生まれ育っても、「♪伊東に行くならハトヤ」とか「♪前は海、後はハトヤの大漁苑」とか「三段逆スライド方式」とか聞いて育つ、あの場所である。どうせならここで喰わねば。

 ……ということで、入ったのだが、なんだか、土曜日の昼だというのに閑散としている。プールの営業時期でないせいで目の前の海遊プールが営繕中なのは仕方ないとしても、大食堂の大漁苑もその階下の土産物屋も、大きさの割に閑散としているのだ。
 でも、メニューぐらいは……。

うっは〜〜。大雑把!

 なんだか、昭和50年代からワープして来たみたいなメニューだよ〜。魚が新鮮な風でもなく、細工が細かい風も無い。びっくりするほど美味い訳でもなく、かといってサービスがしっかりしているかというと、広いフロアの向こうの方からドタドタやって来る2〜3人のウェイター・ウェイトレスの動きが緩慢…。なんだか、もの鬱げを通り越して物悲しい。

 ちょっと寂しく食事をした後、サンハトヤの、湯川終末処理場を挟んだ2軒隣の道の駅、伊東マリンタウンには元祖じゃんがららぁめんがあるではないか。なーんだ。別に新鮮でも美味くもない海の幸を喰うぐらいならば、ラーメン喰やぁ良かったなぁとションボリ。

 気を取り直して出発。と云うほども無くたどり着きましたホテルニュー岡部
 そもそも、我々がこの合宿にホテルニュー岡部を選んだのは、シール企画発祥の地となった2003年の第42回日本SF大会 T-con 2003 とちぎSFファン合宿の会場、ホテルニュー塩原の系列ホテルだからだ。わりといいホテルで、玄関の作りとかは、1980年操業開始、1991年新装オープンだそうで、慣れ親しんだニュー塩原より新しい感じ。

 日本の温泉ホテルという物は、普通、遊びに来る場所で、旅行目的に会議という名目がついていたって、たいていは会議もそこそこに遊び要素に重点が置かれるのが通例。だが、シール企画の合宿となると、そんなことでは済まない。
 早速、荷をお借りした会議室に運び込む。運び込みに使用した、カートがのべ10台。マシン、ディスプレイ、プリンター、各種ケーブル。ニュー塩原なら「ああ、SF大会の人たちだから」で済むかも知れないが、フロントのホテルマンも仲居さん達も少々あきれ顔。
 で、荷を落ち着けたら、風呂に入るでも無くすぐに荷解きを始める。とはいえ、まずは、一台で使えるiMac G5を優先。このiMac G5を使ってまずはレイアウトを検討する。

 配置図 5月28日版SEALSによる配置案
 大会実行委員会から現在提示されているシール屋さんのブースは、10m×6m。それをどう使って効率的なシール屋ブースを構築するかを、実際に物を置いて試してみるのが今回の眼目だった。
 まずは、巻き尺を使って会議室の隅から10m×6mをチェック。2面が壁になる予定なので、それは実際の壁を利用。予定エリアの端に、テーブルを置いて、L字型のブースを構築。カウンターの角の外側に立って右手方向が10mの長辺、左手方向が6mの短辺になる。 まずは、Illustratorでこの図を描いて、机を並べる。その上で、各自が作業テーブルに自分の機械を取り出し、結線し、各員自機を立ち上げる。さらに、サーバ機を置いて、ネットワークに接続する。
 新規導入した藤澤くんのプリンターPIXUS iP4100Rは流石に奇麗で速い。しかも、無線LANによる印刷が可能。神北の持ち込んだiMacG5はM9843J/Aという現在一番下の機種だが、今季ラインナップから54Mbps AirMac Extreme内蔵なので、藤澤くんの無線LANアクセスポイントを介して、ケーブルレスで印刷可能。
 もちろん優先LANの方が速いのだから、シール企画の運営上は優先の方が向いているのだが、レイアウトフリーという意味で無線LANも魅力がある物だと痛感。この簡易さは想像を超えているかも。

長辺側
 縦方向奥に向かう方が長辺側。ここに、最大4人の受付と、その受付に来る前の申込書を書いてもらうためのスペースを置く。だだっ広いように見えるが、シールを作りたい人とSEALSの受付要員が対面で話しながら、横に置いたパソコン等を見ながら話を進めるためには、幅1mが最低限、それを4つ置こうと思うと、幅150cmの机3つは確実に必要となる。

短辺
 縦方向奥に向かう方が短辺側。ここに、完成シール受け渡しスペースを置く。DPE受付のように、引き換え票を受け取って奥の棚からサっと出すようなカッコイイ引き渡し業務にしたいのだが、人手が足りないため、引き取りに来た参加者にも手伝ってもらって探せるように、ズラリと完成シールを並べられる場所を確保した。
 更に奥には、シール大賞用の掲示板。この掲示板は写真では白板だが、ピン留め型のパネルになるかも知れない。

内部配置
 内部の配置。ブース内部には、机1つに1人の作業員が座る、作業宅が、5卓×2列。最大10人の作業要員が作業できるように考えられている。この実験で使ったテーブルは長さ180センチあるが、現場では30センチ短い150センチのテーブルが用意されるらしい。テーブル横の通路は通り良くなるが、ディスプレイとキーボード・マウス、プリンタおよび、指示書・成果物用のトレイ等を載せようと思うと、テーブル自体に載る物はギリギリとなりそう。

ユーティリティー
 奥の隅の壁に囲まれた一角。ここは、荷物置き場兼雑多な作業場所。シール屋さんを運営している中で急いで作らなくてはならないPOP等の掲示物等を作ったり、作業担当ラインを外れた要員が休憩したりできるスペース。
 ちなみに、この写真のテストでは、作業宅を4卓×2列に1段分省略しているので、少し広そうに見えるが、作業卓が5段入って、人が10人以上入ると、たぶん人と機械の密度が大会で一番高い場所になると思う。自前の扇風機も考慮した方が良いかも?

 今回、合宿参加の陣中見舞いに熊倉家が顔を出してくれた。昨夏生まれた莉緒ちゃんも、初めての旅行に恐れもせずニコニコ。生まれた時は娘は父に似るとやらで熊倉君そっくりだったのが、だんだん、お父さんからお母さんに似て来た模様。眉と目元はすっかりお母さん似になってきた。こりゃ別嬪さんになるぞ。

熊倉家と談笑
 陣中見舞いの熊倉一家と談笑。莉緒ちゃんは、この日の夕食宴会中に、ハイハイで前に進めるようになった。(それまでは、尻餅をついてしまい、なかなか前に進めなかったらしい。)あっという間に、どこへでも歩いて行くようになって、お父さんお母さんをテンテコマイさせるのだろう。

 取り敢えずフロとメシ。大浴場で身体を伸ばした後、夕飯は、宴会部屋で。よくある小宴会場を並べた「お食事場所」というやつだ。
 とはいえ、今回のメンバーは元々飲む人間が少ない上に、メシの後も作業を続けるからお酒は軽く。でも、仲居さんは酒宴のつもりで居るから、どうも勘がつかめないようで、トンチンカン。
「御飯お願い出来ますか」
「ハイ、最後に出ますよ」
という、アナタは昭和50年代の社員旅行でも相手にしているのデスカというような、下戸にとってはいつもの会話を経て、やっと飯が出してもらえた。いちいち時間がかかるぐらいなら、ご飯のおひつとお茶の用意を、最初から部屋の隅に置いてくれた方が有り難いんだがなぁ。
 これは一般論だが、折角のオカズが無くなってから御飯が出るなんて、下戸から見ると変なルールだ。あと、酒の追加は喜んで受けるくせに、飯のお代わりにはいちいち驚いてみせるのも止めて欲しいよなぁ。こっちゃ飲まねぇ代わりに食いたいんだよぉ。

 夕食後も再び会議室へ。シール企画はまだまだ定番スタイルというモノが無い。特に、作業側にとっては、毎回、システムを暗中模索しながら進めている現状がある。いざとい う時を考えて各員が持てるだけの器材資材を持ち寄って回しているのだが、こういう最初の踏ん張りは、やがて場数を踏むことでこなれて行き、やがて、一番ス マートな方法に落ち着いて行くのだろう。そのためには、こういう合宿や、都内で場所を用意してのミーティング等で、大会そのものではないとしても、場数を 増やすということを繰り返して、速くシステムを効率化してやらなければならない。
 そのための、当日を念頭に置いたアイデアがいろいろと出る。
 たとえば、旧来の1ページあたり3×4枠×9ページのシール台紙から、今年は台紙形状を変更する。細密充填で1ページあたり3×6枠×6ページの新しい台紙の検討等、細かい使い勝手の向上を目指した改良が検討される。
 また、中核メンバーをどの部署に割り振るかという検討、各部署の間のデータ移送を、前回は物理的にUSBメモリを使ったのだが、今回はネットをつかってサーバに集中する形にしようとか、便利と思われる方向、面倒な手順や実際の移動を減らせる方向を模索している。
 もちろん可能性の一つとして、全ての受け渡しをUSBメモリに集約して、全くLANを使わないという方向も考えられるのだが、この規模のWindowsとMacintosh・新旧
OSを併用するLANというのに技術的な興味もある。現状、組んでみたところ、各機からサーバはちゃんと認識でき、データ授受も問題なく行えた。

 結局、夜中までいろいろやって、ぶっ倒れる。が、さすがに前晩からリポDで持たして来た身体は、疲れすぎて巧く眠りにつけない。深夜にひとり風呂に入って、身体を温めたら、ホーっとして来た。部屋に戻ったらすぐに深い眠りへ。
 途中で一度トイレに置き出して、翌朝、眼を覚ましたのが5時。ザウルスをいじっているとじきに竹内君が起きて来る。今後、10年20年を遠望して、SF大会がどうあるべきかという夢みたいな話を熱く語る。
 朝風呂浴びて朝飯。そして片付け。この片付けがまた大変なのだが、組み立てるよりはバラシの方が速いのは当然か。

塩坂号細密充填
 塩坂号細密充填の図。ケーブルがいっぱい入ったオリコン(折り畳みコンテナ)3箱をクッションにしてミドルタワーとミニタワーかそれぞれ1台ずつ寝かせて積まれている。後部座席にも荷を満載。空いた場所に人が座り、器材を膝の上に載せる。これが「石抱き」である。その様相は、人体と機械が渾然一体と化したボーグ艦のようである。

 この状態で、真っ直ぐ帰るかというと、伊豆に来たSEALSがそんなことをするワケがない。東京辺りで遊んで行くという熊倉家と別れたSEALSは、伊東から宇佐美まで5kmほど北上し、ぎょっとするような観音様を拝んで大仁、三島、沼津と走って、当然のように沼津市千本港のさかなや千本一へ。座敷を押えての昼食にまったり。

強者どもが夢の後
 強者どもが夢の後。食い散らかした残骸。もう満腹。もう入りません。のへ〜…。

 その後、いつもならば、沼津・湯河原温泉 万葉の湯御殿場市温泉会館かでお風呂…となりそうなものだが、今回は、朝風呂使って出て来たばかりということで、そのまま真っ直ぐ帰ることに。結局、藤澤君に、5時前ぐらいに家まで送り届けてもらった。その後、藤澤君は、竹内君を送りつつ、自宅を目指した。
 運転ありがとう。
 さて、次は、6月11日(土)の駒八会に出て来る森田くんたちとの、シール大賞の打ち合わせだ。

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コメント

 お疲れさまでした。
 これくらいみっちりと演習をやっておくと、あとが違いますね。前回は、たった二日のあいだでフローの試行錯誤が続きましたものね。

 今回、一緒に行けなかったぶん、当日は頑張りますので、どうぞよろしく。

投稿: 安達裕章 | 2005/06/07 13:12

お疲れ様です。
演習と、来月の本番での運用と、参考にさせていただきたく存じます。
らいねもよろしくお願いいたします。

投稿: 八潮 | 2005/06/07 17:23

安達さま

 今回のフローは、前回の教訓を基に、いかに注文主を待たせないか、慌てず急いで仕事をこなすかというトコロを主眼にしています。
 この目論みが当たれば、去年と比べて、随分仕事は楽になることと思います。

八潮さま

 来年は宜しくお願いします。

投稿: 神北恵太 | 2005/06/08 09:11

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受信: 2005/06/10 01:20

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