何度目か忘れたぞ

　過去、ニフティという会社は、自分の通信上最大の活動拠点であるにも関わらず、常に何かしら憤懣の源泉となり、何度となく煮え湯を呑まされて来た。

1. 掌を返したような方針転換。
2. 既存ユーザーに対するアカラサマな軽視。
3. クリティカルな部分への対応の遅さ。

今日もまた、なかなかヘビー級の一発を喰らった。
　ココログ スタッフルームからのお知らせブログのココログフリー、リリースにこぎつけましたという記事である。

　本日、なんだか、理由不明の長時間メンテが終わったと思ったら、「広告が付くが誰でも無料で始められる」ココログ・フリーの発表があった。いや、確かに今、多くのブログサービスが無料のこの時点で、ニフティ会員か、少なくとも月額250円納めないと始められないココログは、機能の安定性などの見えない部分のアドバンスを除けば、あまり、競争力があるとは思えなかった。
　というか、どこのブログシステムもわりと底支えの均質化が進み安定して来て、機能の安定性があまりアドバンスで無くなりつつある昨今、ココログの利点というのは、どんどん減っていたのは事実だ。

　で、ちょっと長いが、一度これを見ていただきたい

３：ココログプラン別比較表

　お解り戴けるだろうか？　無料にして新しく人を呼び込もうとしているココログフリーの方が、現行のベーシックと比べ、与えられる容量は同等で機能はより上。神北のコースでもあるプラスと比べても機能的には差を付けて上を行くところが多い。
　というか、容量2GBと5GBというが、神北が、2004年4月から1年半強（引っ越す前の分を含め、2003年7月から2年半弱）かかって消費した容量は、文章・画像データ含め、未だに僅か51MBである。5GBの約1パーセント。2GBとしても約2.5パーセントに過ぎない。まあ桁違いにフォトアルバムを上げたり、他からの引用等を多用して資料集的な大量の日記をごりごり書いたりすればまた別だろうが、5年や10年慎ましやかに日記を書く分には、既に困らないだけの量が、フリー会員に与えられているのだ。
　で、既存のペーシック・プラス・プロのお金を払っているユーザの方はどうなるかというと、こちらのバージョンアップ予定は「3月を目標として、現在準備を進めております。」とされている。それまでは金を払ってタダより劣悪な環境に耐えていろという事だ。
　勃興期から最初の安定成長期へと、ずっとココログを支えて来たユーザは、そういう扱いをしても離れて行かないと、どうして思えるのだろう？

　なんか釈然としない。というより猛然と腹が立つ。

　ニフティという会社とは、株式会社エヌ・アイ・エフ時代から、シスオペとして8年ほど、ユーザとしては17年ほど付き合っているが、本当に、ごく一部の有能な現場担当を除いて、各ユーザがコツコツと積み上げたコンテンツというものの意味を理解出来ない会社だ。こんな会社の社長に限って、自社の馬鹿さ加減に全く気付いていない。取締役社長が書いている古河建純　インターネットBlogの2005年11月16日の記事ニフティのコーポレートサイトという、文章は、こう書かれている。

ニフティのコーポレートサイト

１１月のニフティ社内報「オレンジ」を見ていたら、「コーポレートサイトリニューアル」の記事が載っていた。
記事には、「お客様に当社の良さを知っていただき、当社のファンになっていただくことを目指し、コーポレートサイトをリニューアルしました。」と書かれていた。

　当然、9ヶ月掛けて開発された「ココログフリー」は、この文章を書いている時期には既に最終テスト段階まで来ていたはずだ。この古河さんは、それを最高責任者として熟知しながら、平気でこんな文章を書いていた訳だ。

　いくらコーポレートサイトを綺麗に飾っても、ユーザの足をすくってドブ川に叩き込むような真似ばかりしている会社に、そうそうファンはつきませんぜ。

　一時期ココログが収支的に苦しくなろうとも、ここは、「現行ユーザに限り、対応まで月額費用を無償化」とか、納得出来るプラン提示が在って然るべきではないのだろうか？