カメラを買ったぞ
雲魂拾七に行く前に、カメラを買った。FinePix S9000だ。前から気になっていた900万画素のデジカメである。最大3488×2616ドットというのは、多分、面白い事が出来ると思う。
今までのカメラは、Canon PowerShot S1 IS手ぶれ補正が効く事、フルオートで非常にシャープな絵が撮れる事が特長の、気持ちのいいカメラだったのだが、いかんせん、沈胴式の電動ズームという奴は、スイッチを入れてからレンズが伸びて撮影可能になるまでに、どうしても何秒か懸かり、シャッターチャンスをかなり逃していた。
それに対し、今回購入したFinePix S9000は、ズームが手動式の為、レンズの出し入れに時間をとられるコト無く、すぐに立ち上がってくれる。画素数の高さも、なんだか嬉しい。
ズーム操作やマニュアルでのフォーカシングとかも、ボタン操作ではなく、手でリングを回すという、カメラっぽい作りで、ちょっと使いよい気がする。
ただ、オートフォーカスが、余計な事を考えて迷ってしまう率が、ちょっと高いように感じるのだが、試験的に写してみた物や環境が、決して良い状態の被写体と周辺状況とは言えないので、もう少し使い込んでみる必要はあるだろう。
前のカメラのPowerShot S1 ISは、コンパクトカメラとしてはかなり大きかったが、一眼レフと較べると、まだまだ小振りだった。このため、ちょっと手で持った時に、折角のL字型筐体なのに、指が余ってゴソゴソしてしまうのが、残念な欠点だった。あと、折角軽量L字型筐体なのに、手の甲を巻き込むようにしたベルトで片手でホールドできないというのも、いかにも中途半端であった。写す時はさすがに両手でホールドするが、片手で易々と持てないと、構図を求めて歩き回る時にちィと苦しい。やはり、持ち運びという事も、人が携帯する機械としては、重要な性能なのではないかと思う。外部ストロボをマウントできるホットシューもなければレリーズを繋ぐ場所もない。代わりに、内蔵フラッシュが強力なのと別売のシャッターリモコンがあるという点で、補えていると云えば補えているのだが、なんだかちょっとさみしかった。ま、だからといって、外部ストロボを使う訳ではないのだけれど。しかし、何だか不確かなシャッターリモコンより、物理的なレリーズの方が安心感があるというのは、人間が古いのであろうか。
ちなみに、このPowerShot S1 IS、最大の利点は光学10倍ズームである。後継機のS2 ISには、光学12倍ズームという、これまた嬉しい機能がついているのだが、コンパクトデジカメとデジタル一眼レフを繋ぐ層の中で、さらに中ぐらいの中堅機という位置づけの為だろうか、画素数が意外と小さく、今年発売されたデジカメの中では随分劣る方の500万画素である。今や、携帯電話のカメラ機能でも200万画素時代に突入しているのだから、ちょっと5万円クラスの機種としては物足りないのを判ってもらえるだろうか。
今度のカメラのFinePix S9000はまず、筐体が1.5周りほど大きいおかげで、神北の手にちょうど良い。L字筐体の前へ突き出した部分に大き過ぎて余りもせず、小さ過ぎて足りないこともなく、ちょうど良い頃加減に右手の中指〜小指が回り込み、その対になる右手親指の第一関節と第二関節の位置にに、高さ数ミリの山が伸びていて、親指の腹がそこに引っかかると、中指〜小指までの三本と親指で筐体を支え、人差し指がシャッターに伸びるという、極めて自然なポジショニングが行なえる。
もっとも、これは、割と手の大きな方の神北だからちょうど良いのであって、女房に持たせると、指が足らなくて持ち難いようだ。返ってS1 ISの方が、彼女には持ち易いらしい。
ちなみに、店頭でパナソニックのLUMIXと較べて、JPEGのドットモアレとかが遥かに綺麗だったから選んだのだが、家に帰って、割と薄暗いところでオートで一発撮りしてみたところ、明らかにS1 ISの方がS9000より綺麗に撮れた。随分とオートフォーカスの合いが悪い。
なんでじゃろ〜?……と考えて、ふと想い至った。昼間女房を撮ろうとして、人に向けた時にまぶしいと云われて、「切」にしていたオートフォーカス補助ライトを「入」にしたところ、極端に性能が伸びて、十二分に比肩し得る画像になったのだ。もちろん、S9000の方が出来て来る写真のドット数が多いので、最終的にその部分の性能がカギかなと思う。
ここいらへんの使い勝手は、カメラ屋のキヤノンと、フィルム屋のフジフィルムの、思想の差という事だろうか。キヤノンの思想の方が、何も考えずに綺麗な写真が撮れていいような樹もするし、フジフィルムの思想だと、苦労すればその分良い絵が撮れるという事にもなる。
ま、操作の思想的な違いとか、ホワイトバランスの具合とか、ちょっとしたところがちょっとずつ違うので、新しいカメラに馴れるには、もう少し時間が懸かりそうだ。
さて、雲魂ゆきで、どんな写真が撮れるだろうか。
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