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2005/12/14

惜別のレイトショーだぞ

 公開初日に舞台挨拶付きで観に行った『機動戦士ΖガンダムII 恋人たち』が今週で終わってしまうということで、女房と二人でふたたび観に行った。既に上映回数も各劇場1日1〜2回程度に減って来ており、このまま今週末には、新作公開と入れ替わりにフェードアウトして行く気満々という形。夜、平日19時からの回で、420席の大型スクリーンに20〜30人と云う具合で、寂しいと云えば寂しいが、ここまで広いと気持ちよくって良いや。付近に人はいるものの、前の席の人の頭が気になることも全く無く、疑似貸切感覚。

 MOVIXというのは松竹系列のシネコンなのだが、カード決済だと自宅のパソコンから決済とシート確保が出来るのだが、ローソン経由とはいえ自社の映画なのに、前売り券からでは、ネット上でのシート確保が出来ない。結局、出かけて行ってその場で始めて席を確保というのが、結構面倒臭い。
 これは、折角の前売り券を買おうという気を削ぐので、何か対策を考えて欲しいものだ。
 まあ、そんなに死ぬほど映画を見る訳ではないし、前売り券を確認するためには窓口で目で見るしかないというコトも判るので、どうでもいいと云えばいいのだが、前売り券購入者って云うのは公開前から先行投資をするワケだから。その日フと思い立ってチケットを買う人よりサービスが劣るのは、なんか寂しい。
 MOVIXを運営するSMT(松竹マルチプレックス・シアター)は、先日オンラインの決済がちょっと上手く行かなくて電話で尋ねた時も、非常に的確かつ親切に応対してくれた気持ちのいい会社なので、将来的には、こういう部分にも営業的な努力の手を伸ばしていただきたいものだ。

 さて『ΖGII』である。カツ・コバヤシの大あくびから始まるこの映画。前半が、香港〜灼熱の脱出。中盤が月へのコロニー落し&フォン・ブラウン市破壊工作。後半がアクシズ艦隊へ向かう話と、なかなかに盛り沢山。
 神北的な好き勝手を云えば、テレビでは描かれなかったようなエピソードも追加して、香港編だけで尺を全部使っても良かったのではないかとか思ったりもする。テレビでは、各話単位のまとまりということもあって、サラやロザミアといった、カミーユと絡む女性キャラを点々と配置して、端々に心が触れ合う描写を入れて行く必要があったが、映画3本に纏めるにあたっては、それ等の要素をほぼ全て、フォウ=ムラサメに集中させるぐらいのドラスティックな変更を加えてもよかったのではなかろうか? やはり、広い香港市街のどこに居るかも判らない、ただ波止場からトンネルをくぐって旧市街まで車に乗せただけの少女に、当てずっぽうに「遭える気がして」出港直前にフラフラと母艦を抜け出すカミーユとか、登場人物にほんの一言、ほんの1シーンずつの説明を加える余裕が無かったばかりに、不自然に見える動きが多い。
 出会いから次第に恋愛に発展して行く過程を殆ど描かずして、恋愛映画を名乗るのもどうよ? 濃厚な恋愛感情があったればこその、その後のカミーユの命がけの説得だし、フォウのブースター奪取なんだけど、そこに至る土台となる、恋愛感情が止まらなくなる部分、いとおしさが深まる部分を描いてこその、恋愛映画じゃあないですか。

 無論、それをやっていたら5部作にするとか、後を壮大に端折るとかするしか無いということは、よく判る。ここに書いていることはだから、判っていて、でもそうして欲しかったという願望なのだ。
 アムロ=レイに比べ、カミーユ=ビダンという少年は、哀れである。アムロは、自分の意志で、母と、そして父と別れ、戦場に立った。だが、カミーユの両親は、両方とも、相次いで彼の目の前で非業の死を遂げたのだ。そのため、ガンダムを盗んだ最初の出だしこそ自ら選んだ道だったかもしれないが、父母を殺されたカミーユには、選択肢が無かった。他の道が全て閉ざされ、なし崩しにエゥーゴのパイロットとして活動を始める。そうせざるを得なかったのだ。さらに、この状況に加え、彼のせいで家族を拘束された幼馴染のファのことを知れば、彼には、心情的にも、エゥーゴとしてティターンズと戦う以外、とり得る選択肢が残されていないのだ。
 そのカミーユが、同じように戦場に立つ以外の道を許されないフォウと出会った。お互いの魂が、同じ色を放つのを見た二人が、互いを知れば知るほど、敵味方のくびきを離れて引かれあう。それは、運命に翻弄されるがまま、地球にまで降りて来たカミーユが、自らを取り戻して行くということに他ならない。失った記憶を求める少女が始めて得る、忘れたくない記憶に他ならない。
 そこを、出来うる限り丁寧に、ひとつひとつ積み重ねるように描いて貰いたかった。と、思う。

 ちなみに、次の第三部、タイトルが『星の鼓動は愛』に決まった。前2作が(故意かどうかは知らないが)古典SFの名作からタイトルを取っていただけに、3作目だけオリジナルなタイトルなのは、ちょっとだけ残念。

 というわけで、もう上映期間も残り少ない『機動戦士ΖガンダムII 恋人たち』。まだの人、もう一度見ておきたい人は、是非、お急ぎ戴きたい。

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コメント

突然のTB申し訳ございません。アフロと申します。
拙ブログにて「ガンダム」に軽く触れておりますので
トラックバックさせて頂きましたー。ヽ(^▽^@)ノ

投稿: アフロ | 2005/12/14 16:52

アフロ さま

 今日の緊急メンテおよび夕方の激重タイムに呑まれたか、TBは上手く通ってないみたいです。宜しければ、再度トバしてやってください。

投稿: 神北恵太 | 2005/12/14 18:12

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