新しいソフトを試したぞ
『新しもの好きのダウンロード』に2006年1月24日に上がった、MacOSX用ドローソフト、『 Intaglio 』を試してみた。
旧クラリスドロー、AppleWorks(やクラリスワークス)のドローデータを読み込めるというのは,ちょっと面白そうかなと思ったのだ。
でも、既にIllustratorに習熟した自分が使うことを考えると,懐かしのドロー・ソフト的な簡便さは、返って自由度の低さに感じられた。まあ、これは、きっちりしたドローの世界に慣れ親しんでいた頃にIllustratorの自由度の高さが「なんだかぐにゅぐにゅして、キチっと決まらないソフトだなぁ」と感じられたのと同様であり、要は慣れの問題なんだろうけど。
Intaglioは、89ドルのネットウェアとして販売されている。実費程度というよりは商用ソフトの範疇に入るのだろう。
機能的には,カラー化されたMacDraw程度と考えて良いだろうか。わりと直感的なツールは確実に搭載されており,現在のMacOSXが標準的に備えているフォント選択ツールなどのサポートも手堅くされている。
たしかに、非常にトラディショナルなMacDrawの直系ドローソフトという古酒を、MacOSXという新しい革袋に入れるという試みは,そこそこ綺麗に収まっているように思える。
ただ、いまいち,気配りが足らない部分も多い。
まずは、グループ化した時に,文字列の編集が出来なくなってしまうこと。これは、定型枠を造って、説明書きをあちこちにおいて行くような場合等に,いちいちバラして文字を入れる作業がとっても面倒。
また、文字の入力がワクに出来ないのも鬱陶しい。文字の実際の部分の形になるので、最初からワクのサイズを決めておくというような、DTP的な使い方には向かないからだ。
あと、デフォルトでシフトキーによる移動方向制限がないのも困り者。何かの方法で出来るのか、そもそも不可能なのかは確かめてないが、ちょっと綺麗に並べる時など、この機能がデフォルトでないと、面倒臭いんだよなぁ。
自由曲線が非常に邪険に扱われているのも、ドローソフト臭さだろうか。でも、ベジェでガシガシ曲線を書く人なんて、ベクトル系ソフトのユーザの何分の一であり、そういう人たちはIllustratorとかを使っているんだろうから、オマケとしてちゃんと付いているだけで褒めておこうかな。
AppleWorksに在って、iWorkにまだ無いトロー機能の代替ソフトとして、使えるかというと、割と頑張っただけの成果が出せそうという気はする。
しかし、その成果が89ドルという価格に見合うかというと、んー。どうでしょうねぇ。
SuperPaintやCanvasといった、80年代末〜90年代初頭に掛けての、ホントによく出来た商用ドローツールを使って来たので、今ここにSuperPaintが300ドルであったら(安価なバージョンアップコースを確認はするとしても)欲しくてたまらないと思う。が、この価格でこの機能のドローソフトというのは、ちょっと魅力に欠けるんだよなぁ。
あ、とはいえ、お試し可能なので、是非一度使ってみてチョ。英語ソフトなのでヘルプもメニューもみんな英文表記だけど、MacOSXのおかげで文書内で日本語は使えます。
とりあえずテスト あまり長いことドロー系のソフトを使っていないので、忘れていることが多くて、返って新鮮。
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コメント
クラリスインパクトと同じくらいの機能があったら買っても良いかもということでダウンロードしてみました。
多角形を描く方法を見つけるまでちょっと手間取って、うーーーん、どうしようって感じです。
まぁ、これは買っても別に部屋が狭くなるわけじゃないからいいかなぁ:)
投稿: ふじさわ | 2006/01/25 22:21
ふじさわ 様
僕としては、次のバージョンぐらいまで様子を見たいですねぇ。同じ約1万円使うなら、もっと手に入れたいソフトがいくつかあります。
ある程度、使い物にはなっているのですが、便利さの面から云うと、まだイマイチ市販ソフトとしては収斂が足らないと感じてます。筋はいいんですけどねぇ。
投稿: 神北恵太 | 2006/01/26 00:01