« 思考回路はショート寸前だぞ | トップページ | 戦後処理だぞ »

2006/01/27

痛いぞ

 この月曜日から2年半ぶりに痛風の症状が出ていて、左足の親指の付け根が当社比1.5〜2倍近くに膨れ上がっている。近所の内科に通って湿布薬と尿酸値を下げる薬を貰う。気をつけてはいるのだが、冬はどうしても水分摂取量が減り易いことと、寒いと尿酸が結着し易くなるので、この時期発症者は多いらしい。もうひとつの発症時期は脱水気味になる6〜7月。どちらも、体内水分率が低下し易い時期らしい。
 先日、仕事で会った人から、
「風が吹いても痛いって云うよね」
と云われたが、それは間違い。通風は別に風なんか吹かなくても存分に痛いっス。
 基本的に、この病気は2段階からなる。体内の尿酸が関節に針状の結晶となって沈着する。そしてこれが、炎症を誘発して、関節が腫れ上がる。コイツが痛い。
 まあ、腫れ自身は2週間も我慢すれば引いて行くものだが、この2週間、割と長い。家から出ないなんてコトは無理で、仕事の用事もあれば遊びの予定もある。我が家は周囲に4つの最寄り駅があるという非常に便利な位置にあるわけだが、裏を返すとどの最寄り駅からも均等に遠いので、どこかに出るとなると、ヒョコタンヒョコタンと歩いて行くしかない。右足で左足を引きずるのではない。右を前に出すということは左のつま先に力がかかることになるので、それを避けるように健常な方の右足をあまり前に出さないように、(左足を後に引かないように)歩かなくてはならない。こういう歩き方では、歩幅が半分になる訳だから極端に歩く速度が落ちる。

 てことで、今日は、ちょっと痛い話である。

■名古屋商科大学が、手鏡事件の植草教授を招聘

 いや、痛いというよりはびっくりした。2006年1月25日のasahi.com『経済評論家の植草氏が教壇復帰へ』という記事が載った。

 東京都迷惑防止条例違反で有罪が確定した元早稲田大学大学院教授で経済評論家の植草一秀氏(45)が来年度、教壇に復帰することが決まった。名古屋商科大学大学院(名古屋市中区)が25日、客員教授に迎えると発表した。

 ほー。いつかどこかで復帰することは間違いないと思っていたが、自分の大学だったとはびっくり。

 このセンセに関しては、「マスコミの寵児」から、「とんだスケベ教授」という口調でのバッシングまで、一機に評価が変わった手鏡事件が有名だが、その真相は闇の中だ。というより、2時間尾行した刑事が、「手鏡で覗きをした」として現行犯逮捕しているだけで、被害者も出なかったし、前歴もなく、犯意を裏付ける状況証拠も、何一つ確たるものが無いと聞いている。……ていうより、「挙動不審」と思った刑事って、その後2時間も、対象者を尾行するものなんですか? その方がびっくりですが……。
 で、もっとウラを読む人たちは、小泉政権が柱とする竹中経済政策案と真っ向から対決する経済政策論を展開する植草教授は、与党に取って邪魔な人間だったから、スキャンダルを捏造されたのては無いか? という説を唱えた。植草教授はハメられたという説だ。

 じゃ、神北はどう見るのかと云われると、先にも述べた通り「真実は闇の中」としか言いようがない。ただ、確実なのは、植草流の経済再建論は、それを機会にすっぱりと議論の場から消えてしまったことだ。

 とはいえ、判り易く経済問題を解き、解決案を示すことに関しては、当時、竹中氏と人気を二分した人材だけに、その経済論に触れる機会を得られる受講生は、羨ましくもある。
 しかし、敢えて渦中の人物を招聘する所、いかにもウチの学校らしい。

■東横インが偽装

 いや、びっくりした。東横インというのは、ツインで1泊1万円を切る。ネットで申し込むと更に安くなるという価格設定がリーズナブルなので、昨年来、便利に使っているホテルだ。
 2006年1月25日のasahi.comに2006年01月27日06時07分に『横イン、二重図面で偽造工事 条例違反の状態』という記事が載った。
 が、横浜市の条例で決まっている要件を満たすため、一端、駐車場や身体障害者用の設備を作り、市の営業許可を得た後に改造工事をして、そういう条例で決められた施設を取っ払って営業を始めたというのだ。

  ビジネスホテルチェーン大手「東横イン」(東京都大田区)が、横浜市に今月オープンしたホテル建設をめぐり、法律や市条例で義務づけられている身障者用設備や駐車場を設けた建物をいったん建てながら、市などの完了検査直後にこれらの設備を撤去・改造する工事をして開業していたことがわかった。撤去前の設計でなければ、建築確認はおりなかった。朝日新聞社は、建築確認時の設計を示す図面と改造用の2種類の図面を入手。東横イン側は取材に対し「昨年夏ごろから改造を計画していた」と、偽装工事だったことを認め、改造前の状態に戻す工事をする意向を示した。

 んー。ちょっと荒っぽ過ぎるなぁ。駐車場や身障者対応という横浜市の条例より、東横インの共通仕様に従ったってコトかな。

 高齢者・身体障害者らが円滑に利用できる特定建築物の建築促進法(ハートビル法)違反の恐れもあり、国土交通省は東横インのホテルがある全国の自治体に対し調査を求める方針。また、駐車場を無届けでロビーなどに改造すれば、建築基準法に違反する恐れがあるという。

 これが全国に波及して、どんどん改造工事に入る東横インが出て、泊まれなかったり、宿泊料金が上がったりすると、サイフに痛い。ちょいと嫌だなぁ。

|

« 思考回路はショート寸前だぞ | トップページ | 戦後処理だぞ »

コメント

痛風、大丈夫ですか?
あまり無理しないで下さいね
って来週の土曜日は牛丼タワーで新年会です
ううむ・・・・・・
来て欲しいけど、無理しないで欲しい (^_^;

投稿: 牛丼仮面 | 2006/01/27 17:43

植草教授陰謀説に似たものにサラ金業界
では、武富士会長失脚がある。
個人信用情報機関テラネットの設立に反対
したとたん、業界では常識の武富士の内情
が事件になり失脚ってのがある。

投稿: 時習 | 2006/01/27 21:02

その東急インの目の前を通ってしまった。

今日は横浜地裁に「中西 vs 松井裁判」の傍聴に出かけたのだが、裁判所すぐ目の前にある東急インの前にテレビクルーが何組もいて、記者も含めると総勢10名ぐらいが道路に立っているという情況で最初はナンだ?だったのだが、近づくに従って「あ~東急インはここか」でありました。

投稿: 酔うぞ | 2006/01/27 22:24

 最近、ビジネスホテル使わないなあ。
 昨日もカプセルだったし。
 あれって、建築基準以前の問題な気がする……。

投稿: 如月 | 2006/01/28 02:45

牛丼仮面 さん

 来週までには何とかなっていたいけど……。2003年に、ちょうど大会直前で、痛いまま無理して腫れが引くのに一月半掛かったことがあったから、今回は一寸おとなしめにしてます。

時習 さま

 アメリカ以外の国から航空機を買おうとしたり、アメリカを差し置いて中国との国交正常化を成し遂げたりした首相が、コロっと巨大疑獄に呑まれたこともありますよね。
 問題は、ホテルの偽装とはいえ、耐震偽装とは違い別に人死にに繋がる問題ではなかったのに、クローズアップのされ方、マスコミの論調が、もっと旧を要する耐震偽装問題とほぼ同じということですね。今のマスコミには、コトの大小を区別する能力は無いのでしょうか。

酔うぞ さま

 東横インですよ、条例違反をしたのは。
 東急インは、たしか姉歯の設計で、もっとエラいことになっています。

如月 さま

 「身障者ケアという弱者救済をカットするとは何事か」というのが、今朝のある番組の論調でした。
 しかし、貧乏人というのも弱者なので、シングル4000円台というのは、充分に弱者救済出会った面もあるのです。
 また、あのホテルは、1会フロント前が宿泊者が自由に使えるパソコンが置いてあったり、いろいろとユーティリティーとして使うスペースになってます。また朝食サービス(おにぎりバイキング)も1階ロビーで行なうので、このロビーが広くないと、運営のやり方ごと変えなくてはならないので、1階に駐車場を作りたくなかったホテル側の気持ちというのも
 難しいですね。

投稿: 神北恵太 | 2006/01/28 08:45

話の枕にコメントするのもアレですが(汗。
水分てお茶ではいかんのですか?
中国茶だと、あっついのを淹れますから、冬場でも身体があったまりますし、湯沸かしで加湿にもなりますぜ。
近美側の駅前になかなか良心的な(お値段・味ともに)中国茶寮があるんですけども(笑。

投稿: 折原偲 | 2006/01/29 13:35

折原偲 さま

 日本茶、中国茶はもとより、もっとアジアンな蓮茶とか、ちょっとキワモの気味の黒豆茶まで、いろんな方法で水分を採ってますよ。
 スポーツドリンクの方が吸収か良いと教えてくれた友人も居ます。
 ちなみに、中国茶寮、ときどき夫婦で行きます。マスターのうんちくが半端でないので、感心すること頻りです。
 ちなみに、今日は、激痛が消え、疼く程度に収まって来ました。まだマシンの前に座って仕事に集中出来る体調ではないのですが、昨日よりは、ちっとばかし楽かな。
 とはいえ、痛んでいる間は絶対厳禁といわれるお酒には縁がないので、その分だけはちっとばかし下戸は楽です。

投稿: 神北恵太 | 2006/01/29 18:29

神北様
錦織です。
お久しぶりです。

私も通風持ちなんで、お気持ちは良く分かります。
下戸なのにこういうの持っちゃうってのは、
如何に若い頃いい加減な生活を送っていたか!の
証拠であります。
全然自慢になりませんがねえ、とほほ。

投稿: 錦織 | 2006/01/30 14:48

錦織 さま

 ども、こちらこそご無沙汰しております。昨年はSFクリスマスが無かったから夏の大会以来でしょうか。
 唯一有難いのは、勤め人ではないので、木曜に医者に出かけてからこっち、家に籠っていられたことです。おかげで、少し快方に向かい始めたようです。ただ、椅子に座っていると血圧の関係で足が疼くため、パソコンの前に居られるのも非常に短時間のみ、殆どの時間を寝て過ごすしかないのですが。

投稿: 神北恵太 | 2006/01/30 22:08

”上げ膳据え膳”とは、この病気の為にあるような言葉です。

投稿: むらさき | 2006/01/31 12:45

私は幸いにも通風持ちではないんですが、昔痛めた左膝が今でも爆弾です。
しかも家の中をバカ猫共が全力で走り回っているために年に何回か大変なことになってます。
実は週末に牛丼タワー新年会を控えた状態で捻りました。階段の昇降は必死です。

お互い健康には気をつけたいもんですなぁ。

投稿: kemo | 2006/01/31 16:46

むらさき さま

 なんとかなったのも、出来た女房のお蔭と、感謝しております。

kemo さま

 お互い、なんか起こさない訳の無い体形だしねぇ。
 牛丼タワーには、新宿地下コンコースからマイシティ内のエスカレータで地表に出て新宿東口からタクシーで、タワー玄関に直接付けさせるのが、歩行距離が少なく段差がほぼ無いので一番足には易しいと思います。

投稿: 神北恵太 | 2006/01/31 17:00

神北様

錦織です。
お久しぶりです。

私も水分には気をつけております。
通勤には必ず水筒を持参し、勤務中も何かとぐびぐび、
会社にいる間に、冬季でも2リットル程度は
摂取している筈。

大好きな納豆も「たまのお楽しみ」になりました。
肉・魚系統も、お昼は基本的にパスです。
お江戸の「お店者」の食事よりはマシですが...

幸い最初の発作から再現していませんが、
耐用年数は確実に消耗してますね、きっと。

投稿: 錦織 | 2006/02/01 10:42

東横インを利用したことがある身障者より。

社長の法律に対する意識は別として、障害者に対する部分については、身体障害者へ意識ってそんなもんだろうって思っていて、報道されている、blogに書かれているほど叩かなくてもって気がします。

観光、シティホテルなら団体で宿泊する可能性があるので身障者向けの設備の必要性は高いと思うけど、ビジネスホテルは個人で選択するから、法律・条例で一律に身障者向けの設備を設けさせるのもどうかと思っていて、地域に対して共同出資で何部屋って方式でもいいんじゃないかと考えてます。

ちなみに東横インのスタッフの気配りは某横浜のホテルよりちゃんとしていますよ。

投稿: アキレス | 2006/02/02 15:58

錦織 さま

 んー。通風患者の可食食品リストのほとんどに基本的に「あんまり気にしすぎると、返って身体をやられるぞ」という最後の注意書きがあります。だから、体調を整える納豆とかは、僕は結構食べてます。
 一時、対象を15キロ落としたら2年半出なかったのですが、リバウンドに合わせて発症しました。ということは、通風に対しては、可食・不可食というよりは、全体的なダイエットの方がよいような気がします。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/02 16:18

アキレス さま

 身障者団体のボスらしき人が鬼の首を取ったように責め立ててましたが、アキレスさんのような判断の出来る方に居て戴いて嬉しいです。

 ちょっと行き過ぎと思うのは、テレビで『金のことしか考えていない』という論調で語るコメンテーターどもです。
 1泊の料金が3倍近いシティーホテルと、ギリギリまでセープし、4000円代で泊める木賃宿を、収容人数というモのサシひとつで測って、「違反違反」と騒ぎ立てている役人どもと同じぐらい、知恵が足らないと思います。
 無論、効率優先ということは金のことも考えているのでしょうが、宿泊費を下げる方向に金を押さえて来た会社と、平気な顔して1万数千円取っている会社とが、同じように施設費を充当出来ないのは判っていること。それをするためには、我々利用者が値上げという負担を強いられることに他なりません。
 もちろん、条例違反というのを褒めるつもりはないですが、耐震強度偽装と同レベルの悪人扱いというのは、ナンだかなぁと思います。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/02 16:28

なんか、ニュースで団体のトップにたいして、社長が頭を下げて謝罪している様子がありましたが、見ていてイタイタしいです。

たしかに設備は整っていないけど、宿泊拒否って問題じゃないから、マスコミの前で抗議と謝罪ってかなり行き過ぎ。

基本は地道に協議を重ねて、ご理解を頂くのが本筋で、最悪、裏ではどんな抗議・交渉をやっても表向きにはどっちもハッピーな感じで手打ちをするってのが大人のやり方だと思うのですよ。

投稿: アキレス | 2006/02/02 19:03

アキレス さま

 今回は、ホテル側の事件への対応。実態ではなく対応した社長の態度に怒ってみせた身体障碍者団体の幹部。鬼の首を取ったようにまくしたてるマスコミ。の三すくみという気がしますね。
 本来、法律違反があるのだから、ホテルが今回居住まいを正すべきというのはよいとして、上位監督団体である地方自治体の身体障害者問題の担当者たちが、何年も殆ど気がついていなかったか、気がついても積極的には動いてなかったということの方が、いかに身体障害者が蔑ろにされているかという立脚点で見ると大事であることに、障碍者団体の人たちが今ひとつ気がついていない所が、哀れですらあります。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/03 00:14

僕もほとんど飲まないヒトなので、通風になってもその点は楽なのかと思いましたが、、、、
水虫だったら、かけないって事ですか?
それは大変。(別に僕が水虫であるわけではゴニョゴニョ)

投稿: 名古屋是清 | 2006/02/03 14:00

名古屋是清 さま

 痛くても掻きたいと思えば掻けば良いし、かゆみより痛みが嫌だと思えば我慢すれば良いだけのことです。
 大丈夫、どちらかの欲求は満たされますよ。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/04 00:19

 ご苦労さま。わたしも年末年始は通風再発で、杖ついてました。しかも数日は部屋の中でも。
 一回でもひねったり、ぶつけたりすると、炎症がひくまでやたら時間がかかるので、出歩くのは可能な限り控えないといけないのだけど、心理的なストレスもまた悪影響なので、ま、それを口実に、クリスマス、新年あけと4回もライブに行ってきました、杖ついて。
 うち3つは、椅子席だからまだましだったんだけど、壁ぎわの満員のベンチ以外はすべてスタンディングの新宿ロフトはちょっとやばかった。
 はじめて通風の深刻な発症にあってから十年ちょい。あのころは、チャリで10キロ以上ダイエットして体質改善できたけど、今は体重もちょい高め安定なので、その手も使えないしなぁ。しかも、おととし肝臓を病んでからは酒も断つってるから、そっち方面でも摂生できない。
 通風というと、「贅沢病」とかいう誤解があるけど、日本人が肉食い過ぎだけでなることはほとんどないそうで、一般的には肥満、直接的には、動物の内臓(モツ)や魚のワタ、それに大豆に代表される植物タンパク質が原因とのこと。
 ビールなど炭酸飲料も発症の原因になるそうで、わたしは以前、あまくみて、近くの店でモツ焼きをツマミにホッピーってのを4日つづけたら発作がでました。
 味噌汁や少量の豆腐までやめろとは医者も言ってませんが、納豆はまじ避けたほうがいいみたいですよ、神北さん。

投稿: 永瀬唯 | 2006/02/08 04:38

永瀬唯 さま

 神北のブログで、80年代に宇宙軍やクリコンの例会でしょっちゅう顔を合わせていた錦織さんや永瀬さんと共通の話題が通風……、なんだかなぁ(^_^;)。
 インドメタシン系湿布薬のお蔭で、炎症沈下は相当早くなっている筈なんですが、それにしてもやはり、特効薬がないというか、動きを控えてそっとしているしかないので、復帰までどうしたって、時間は喰いますねぇ。何の用事も無く1ヶ月とか寝ている訳にはいきませんし……。
 尿酸値を高くするのは、タンパク質が分解されて出来るプリン体で、これがさらに分解されて尿酸が発生するという話ですが、そのプリン体が食べ物由来なのか、体内細胞が壊れて出来るものなのかは特定し辛く、またその尿酸値にしても、異常に高くても一切痛風発症しない人から、通常値を少々超えただけで簡単に発症する人まで、人さまざまで、尿酸値は絶対的なバロメーターにはなり辛いとも云われますね。
 ただ、発症中に原因物質を多く含むものは避けろと云われているので、レバーとかは一切止めています。大豆系は、そういう動物内蔵系のタンパク質よりはマシという認識だったんですがねぇ。うーむ。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/08 06:06

 東横イン問題については、マスメディアの報道を見てる間に、ちょっと感想がかわりました。

 ワイドショーでは、音声加工で東横インの元社員が登場して証言。
 子持ち単身30代あたりの女性を職員に。
 現在、女性社員の比率は95%。
 正社員になれるという可能性をエサに献身させる。
 一月分払って馘首という脅迫支配。
 「内観」なる宗教そのものか、宗教まがいの自己啓発に強制的に動員。

 といった内容ですが、

 差別が横行している世の中では、差別からの脱出手段ををネタに求人していて、たとえその中身が野麦峠なみでも、労働の場所を得られるだけましかもしれない。
 食い物にしてる、ひどいって言うかもしれないが、働く場所をいっさい拒絶されるよりはずっとましで、たとえ、上限はあるにせよ、正社員となり、支店のマネージャーあたりにもなれるんだったら、かなりましな部類。
 設備のミニマル化とならぶ評判の職員の誠実な対応に対する評判の高さは、こうした人事によるものだろう。
 で、にもかかわらず、謝罪会見に出た幹部の顔ぶれみても、また、今までのワイドショー報道見ても、各店マネージャークラスまでしか女性はおらず、経営に対する発言権を有する職には、やっぱり男性ばかりのようだ。
 馘首や内観なるカルトへののめりこみは、社長の個人的な資質に原因する労働問題であり、このあたりはばんばん問題にすべき。
 この上は、社長の権限を制限し、現場から、つまり、女性社員のほうから幹部をすくいあげるべきだろう。
 そうなれば、ただでさえよい接客態度やきめこまかなサービスもさらに向上することだろう。

 で、障害を持つひとへの対応だが、

 確かに、一律で障害者用の客室を機械的にわりふる行政のやりかたはおかしい。

 しかし、この種の施設の利用が少ないのは、ほかの要因で、使いづらい、手間がかかるためだ。
 そこで考察。
 どうせなら、ホテル経営の方針に、障害者の客の誘致をくみこめばよい。
 チェーンの全ホテルでなくともよいから、重点館を設定し、機械的なわりふり以上の数の部屋を一店舗に確保。
 研修を受けた職員も確保。
 アクセス法などそなえたホームページなどで積極的に誘致。
 逆にザンゲを含めたPR策に出ればよい。

 したり顔の幹部職員が、身障者の雇用を確保なぞとうそぶいていたが、あんた、その働き口と労働環境確保にどれだけ手間とノウハウが必要かわかってるの?

 でもね、上記のような積極展開をはかるなら、みずからも障害を持つ社員の確保は重要だよ。かなり限定されると思うが、職種によっては、知的障害者の積極的な雇用って手も使えるだろう。

 安い給与で障害者を働かせてとか陰口たたく人間がきっと出てくるが、差別によって門前ばらいだった雇用の機会が得られるなら……、以下ふりだしにかえる。

 東横インの株が公開してたら、きっと、上記のような改革案が出てくると思うのですがね。利用者だって、成金社長ではなく、不遇の身で献身する社員のためなら、株買ってやってもいいってひとは多いはずだし。
 事実、テレビで見てても、ホテルの運営そのものについて文句つけてるひとはほとんどいない。
 さっさとあんな社長、首にして出直せい。


投稿: 永瀬唯 | 2006/02/10 16:07

永瀬唯 さま

 建ぺい率の問題とかは、たしかに東横インの法規違反なので、早急に対応が必要です。が、社長の口の聞き方が悪かったからと云って、ホテル業務そのものまで低品質であるような、『金儲け主義の企業体質』という言い方をするのは、ちょっと言っている方にも問題ありだなぁと思います。
 こういう、誰の目にもちゃんとして見える方向性に組織・企業体質が改編・変更され、今までと同じサービスを供給してもらえると、ユーザにとっても、ホテル自身・その従業員にとっても、良いことだと思います。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/10 18:44

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 痛いぞ:

« 思考回路はショート寸前だぞ | トップページ | 戦後処理だぞ »