思考回路はショート寸前だぞ

　いや、すみません。ひとつ目の話を除いてあまりショートしないかも。

　こういうものを見つけて来ることに関しては、オイラの2周りほど上を行く山本“酔うぞ”さんにＦＡフォーラムで教えてもらったのだが、engadget日本語版という、技術系情報を扱っているブログがある。本家engadgetの日本語訳だけでなく、日本発（もしくは独自配信）記事もあるらしい。
　ただ、技術系情報と云っても「△△社の○○CEOがアドバンスド□□を発表。このシステムは旧来の□□の動作速度を24倍に高速化したエンタープライズ製品で、2年でネットとコンピュータを使う90％の企業において、システムの根幹を支えるインフラとなると○○氏は語った」みたいな、スゴすぎて（自分には当面関係して来ないので）どうでも良い記事や、「最新秋葉情報、○○秋葉原店の店頭に、Intelの新チップセット△△に対応したマザーボード××666が初お目見え、先行出火のため入荷は30台限定、次回入荷は1ヶ月先とのこと、スピードマニアの殺到が予測される」みたいな、身近過ぎて、だからといって今日それが欲しいというのでもない限り、この知識をどうしていいかわからないような記事ではない。

　極めて真面目でかつオバカな技術トピック記事が、このサイトのメインなのだ。

まず見て欲しいのがこれ。

趣味のリレー式コンピュータ

　この大学講師の作ったコンピュータは、リレー式電子計算機なのだ。記事には、動作中の動画（インジケーターであるＬＥＤが明滅し、ビットの流れが追える（気になる）小さなムービー）も掲載されているので、是非ご覧戴きたい。
　要は、太平洋戦争前後に盛んに研究され、トランジスタに押しのけられていった古き良き懐かしきコンピュータを造っているおじさんの記事。
　見る人が見ると、とにかく凄い。え。見る人って誰だって？　そりゃもう、一昨年の秋に国立科学博物館に『TV-g@me　テレビゲームとデジタル科学』を見に行って、ENIACの前で涙したり、思わず手を合わせたり、手を合わせようとしている自分に気付いて照れ笑いをしちゃったりした人たちである。

つぎは、これ。

レゴでメカニカル論理ゲート

　これは、別にMindStormという、レゴに組み込めるコンピュータで何かをしようということではない。レゴの歯車などを組み合わせて、論理演算装置の基礎、論理ゲートを物理的に造って行くというもの。レゴの歯車で作るフリップフロップ。この道を進めば、もう、ディファレンシャル・エンジンまで一直線なのだ。
　ま、記事にあるように、実際には、歯車の遊びなどが在って、（あと、回す歯車が増えれば重くもなっていくから）無限に機関を積み重ねることは不可能なんだが、これが論理演算の基礎であることは間違いない。

最後に紹介するのは、これ。

Marble Logic：ピタゴラ論理ゲート

　マーブルってのはビー玉のことだね。ピタゴラというのは、ＮＨＫ教育の人気番組『ピタゴラスイッチ』のこと。番組の頭と終わりに「ピタゴラそうち（装置）」というコーナー（だそうですよ、サイトにはそう書いてある。）があって、ここでは、何かが転がって行ってぶつかったものを押すと、それによって次の動きが誘発されて、さらにその動きの結果別の何かが動いて……と、家庭に転がっていそうなありきたりの文房具や空き箱空き缶、玩具などが連携することで、最終的に番組ロゴの旗が登る。こんな風にビー玉が転がって行って、何かを押したことで自分や次のビー玉の動きをコントロールすることによって、論理ゲートを作ろうというのが、この「マーブルロジック」。

　ちなみに、一番気に入っているのが、「追記：」の部分。ここは、奥が深いですよ。