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2006/02/08

お揃いになり損ねたぞ

 産經新聞Webに2006年2月8日、『米、次世代戦闘機の開発計画縮小 F35、予算2000億円削減』という記事が載った。

 アメリカ上院軍事委員会の公聴会で、新型戦闘機F-35の開発関係の予算が削られて、英国ロールスロイス社は、エンジン開発のオファーを取り下げられることになった。
 イラクでがっちりとスクラムを組んでいた英米同盟の絆を、アメリカ側から一気に引きちぎった形だ。
 英米軍事同盟を考慮するようにという意見は、戦費地獄に喘ぐ国防省には聞こえなかったらしい。

 かくして、F-35は、国際救助隊と足回りお揃いになるチャンスを逃したのだ。
 ラムズフェルド国防長官には、ジェフ=トレーシーほどの技術的視野がなかったということかな。

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コメント

 この話自体は先月末頃から出ていましたね、
 ここで一つ問題になってくるのは、ロールスロイス社のエンジンは、F-35B用に開発されたエンジンではなかったかと言う事。

 私もあんまりよく覚えてないんで大きな口を叩くつもりはないんですが、STOVL型の開発に影響出ませんかね>RR不参加。

投稿: ooi | 2006/02/08 16:44

ooi さま

 代替エンジン開発という話ですから、本来の計画仕様と較べて、安いか高性能か、その両方かのエンジンを、既存エンジンの改修で(比較的)安価に確保しようという計画だったんでしょうね。
 ただ、冷戦期のいくらつぎ込んでも許された時代と違って、現在のアメリカ軍事予算にとっては、この費用はもともと膨大な額である上に、軽く考えてアフガン・イラクに立て続けに戦争を吹っかけた戦費も、今となっては重くのしかかっているんでしょう。
 こうなることを判っていながら、「砂のベトナム」に金と命を捧げ続けている。アメリカって、変な国です。それに無批判に付いて行く我が国も、変な国です。ハァ…。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/08 22:37

 それちょいちゃいます。
 代替エンジンと言うより、エンジン二本立ての予定だったんですよ。>JSF

 F-16やF-15でもそうなんですが、米軍の戦闘機は、エンジンを二種類コンペで選ぶ様にしてまして、かつ、代替エンジンである方もある程度は装備される傾向にあるんですわ>今までは。
 これは、エンジントラブルによる全機グラウンドを避ける為の方法でもあるんです、ただ、今回RRがエンジン開発に参加したのは、確かSTOVL能力を付与する為の方策なんですね、ペガサスエンジンで有名な様にVTOL機系のエンジンはRRはえらい経験を積んでいる訳ですから。
 これがコンペで生き残った方のメーカーでは対処出来たのかなあと、で、これが仮に出来ていないとなると、STOVL型の開発に暗雲が立ちこめる訳です、そうなると英国は装備数が減るし次期空母計画に大幅な変更を余儀なくされることになる、また、スペインやイタリアなど、STOVL型をアテにしていた国は、大変なことになる訳で。

 しかし、この記事どっかおかしいっスよ、RRが関わってる部分についての追跡取材なんてやってないと思うんだが・・・確かに代替エンジンでRRは結構取りこぼしはするんですが、全く縁が切れる訳でもないはずなんすが。

投稿: ooi | 2006/02/08 23:10

 ooiさん。

 まあ、新聞記事の云うことですから、全部本当と信じるのはもともと危険なのでしょうが、この記事を要約すると、「本来、自国の軍需産業にイギリス国家が(軍事予算、開発費という名目で)自国歳費を注ぐべきトコロをアメリカが肩代わりすることで、暗に英国兵力の出兵(費)を援助していが、今回アメリカが大幅に注入資金額を減じたので、イギリス大慌て。蜜月と呼ばれた軍事同盟にヒビが入るかも」ということなのでしょう。だから、ロールスロイスが−されたのが「全部なのか/一部なのか」ということまで追っていなくても、仕方ないのかも知れません。

投稿: 神北恵太 | 2006/02/09 09:21

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