バチ当たりだぞ
Exciteの世界びっくりニュースの2006年3月7日の記事『仏教の教えに感化され……老人の死体をブタの餌に』に怒り心頭。
[ベルリン 6日 ロイター] ドイツの農夫が、年老いた家族の友人の死体を餌としてブタに与え、さらに銀行口座の金を奪っていたことを告白した。
警察は殺人の可能性は無いとみており、29歳の農夫は埋葬法違反と詐欺の疑いで逮捕された。
——————————中略——————————
警察の声明にはこうある。
「29歳の男性は、様々な宗教についての講議を受け、仏教徒が死者を燃やすか、あるいは野生動物に食べさせるのを許可していることを知っていた。故に、彼は死体を自分の豚に食べさせたのだ」
ちょっと待て。なんだその都合の良い方便は。
いや、方便というのも仏教のものの考え方の一つではあるが、これはもう誰が観ても「嘘も方便」……いや、単に「嘘」である。
なんか、こういう嘘に利用されるのは腹が立つなぁ。
ま、殺人等の事件性はなく、死体遺棄だけの問題らしいのだが、復活の日まで死体を取っておきたがるキリスト教系と異なり、インド系の宗教が火葬を行なうのは、高温多湿な環境下での生活の知恵から来ており、そのために輪廻転生という宗教観で理論武装して「すでに故人の魂はここにはなく、遺体とは土に帰るべき物にすぎないという理屈付けをしているのだ。が、この男がやったことは、断じて故人を輪廻の旅に送り出す物ではない。死体から金品をはぎ取る火事場荒らしと変わらない。
信仰してもいない宗教の理論をこねくり回しての我田引水は、勘弁してくれよ。
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コメント
どもです。「警察の声明」ってのがいかにも胡散臭いですね。
>>野生動物に食べさせるのを許可
「捨身飼虎」の例を引いたのか、それともゾロアスター教と混同したのか。
どっちにせよ、故人の意思と習慣が介在していない限りできやしないんですけどね。苦しい言い訳です。
#彼は遺体を一旦冷凍保存して、解体して豚に食わせたとか。それじゃ熟成しないから、味も良く無かろうに :-P
投稿: omata | 2006/03/08 12:48
チベットかブータンの鳥葬って風習はあったような気がしますが、いきなり仏教出てくるのも乱暴だなあ。
せめて念仏踊りぐらいにしとけよ。
しかし豚に食わすって、マフィアかどっかの死体処分法じゃないだろうか(--;
投稿: ooi | 2006/03/08 13:05
omata さま
悪名高き「教会税」(教会への寄進を税金として一律に政府が徴収、信徒数に応じて各宗派に配分する制度だが、納税者の信仰が、受け皿となる教会のない中国道教だろうが日本神道だろうが、とにかく聴取するという、まあ、宗教圏の違う外国人から見ると、あからさまな悪法となり得る)の国ですからねぇ。
ooi さま
鳥葬は、天を飛ぶ鳥に仮託し、死者の魂を天へと還すという、天上信仰の一形態です。
さすがに豚に喰わせるのと一緒にされたら叶いません。ていうか、そのブタって、乳を搾る訳でも、畑を耕す訳でもなく、食肉になるんだろ?
勘弁しろよ。脳味噌スカスカになりかねないぞ。(^_^;)
投稿: 神北恵太 | 2006/03/08 13:38
下記のリンク先に書かれている考え方からいくと、29歳の男は仏教徒ではなく、
アンチ・イスラム教な人だったのかもしれません。
どっちにしてもバチあたりですが。
↓
http://members.at.infoseek.co.jp/KuR0NeK0_NEWS/log3/nov1.htm
「死体隠蔽」や「見せしめ」としては、豚の餌にするというのは結構「古典的」な方法みたいですねぇ。
しかも神北さんのおっしゃる様に、さらにその豚を食うところまで描写した映画があるようです。
http://www.hatena.ne.jp/1061826389
それにしても、何だかなあ。
人を食ったような話ですなあ。
投稿: ドヴロク | 2006/03/08 23:12
ドヴロク さま
少なくともしばらくの間は、ドイツ産ソーセージは喰わない方が、シアワセかも知れません。
ナンダカナーです。
投稿: 神北恵太 | 2006/03/09 00:38