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2006/08/29

猫に使ってはイケナイぞ

 金融情報専門の通信社Technobahnの2006年8月25日の記事『ペンタゴンが「苦痛光線」兵器を開発、巨大な電子レンジで人間をチンする』に、なんと言って良いやら……。

先に米空軍が非殺傷目的のレーザーガンの開発を進め実用化に向けたテストに入ったことを報じた。実はここにきて米軍はイラクなどでの暴徒鎮圧を目的に「苦痛光線(Pain Ray)」と呼ばれる特殊な非殺傷目的兵器の開発をほぼ終了。近くイラクで実戦配備される可能性が強まってきた。

この兵器(正式名称はADS:Active Denial Sytem)の構造は非常に単純だ。巨大な指向性パラボラアンテナで半径800メートル以内に居る人間に対してマイクロウェーブを照射するというものとなる。マイクロウェーブとはつまり電子レンジのことである。このマイクロウェーブの照射を受けた人間は電子レンジの中でチンされた状態と同じとなり、皮膚の上層部分の水分が沸騰し、耐え難い苦痛を与える(intolerable pain)を与えるものとなる。

米国内で公表されている資料ではこの兵器の痛さは「intolerable pain(耐え難い苦痛)」とか「hurts like hell(地獄の苦しみ)」と書かれており、効果の凄まじさを物語るものとなっている。ただし、ここが肝心なのだが、この「苦痛光線」は皮膚の表層0.3 ミリまでしか到達しないため、耐え難い苦痛を与えるが、それによって死に至ることはないという。もっともこれはあくまでもこの兵器の開発を行っている空軍研究所の主張である。

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2006/08/28

飛んでくるぞ

『親指さがし』うちわ 先日、2006年8月27日の日曜日に、池袋のサンシャイン大通りを歩いていて、丸いモノを貰った。右の写真がそれ。照澤尚人監督の新作映画『親指さがし』(山田悠介原作 三宅健主演)の宣材だ。前日の8月26日から全国ロードショーが始まったばかり、スタートダッシュの集客数が映画の評価の大きな指標だけに、配給会社も力が入っていたのだろう。
 モノクロ刷りに赤を配する2色というのが、カラフルな宣材が氾濫する昨今、よいインパクトを持っている。

 面白いのはこの裏面で、普通親指を入れる穴の所に、「〈注意〉決して親指を入れてはいけない。」と書いてあること。まあ、親指探しと言う映画のネタに則った良い遊びなのだろう。
 でも、大問題。ここに親指を入れる形で上手いこと手に馴染ませないと、この円形団扇は、団扇としての機能を全う出来ないのだ。
 ま、暑い日に大通りで円形団扇を渡され、無意識に親指を入れてしばらく煽いでから、ふっと紙面に目を落としてギョっとさせると云う、作為というか詐意に満ちたブラックなCMなのだろう。なかなかウマイ。

 しかし、我々ぐらいの世代だと、こういうモノをこういう形に作られると、まあ、暑ければ親指を通して煽ごうともするが、ついつい別の使い方をしてしまうものだ。

 人差し指をつっこんで、ぐるぐる回すのである。そう、ヒューマンサインだ。

 すると、やってくるのだ…………。え? この円形団扇の場合、何が? (^_^;)

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ガンダムづくしだぞ

 先週の土曜日、幕張で、キャラホビ2006。結構しこたまガンダムだったのだが、その翌日の日曜日は、大宮のさいたま市宇宙劇場『グリーンダイバーズ』だった。2005年6月に富士急ハイランドまで見に行ったものとは、スクリーンの映写形態等が違うため、また別のバージョンにまとまっていたが、インパクトは健在。やはり、いい教育映画だわ、これ。

 で、うちの奥さんは、前日のキャラホビで5000円近い高値で売られていた、カラバのΖガンダム3号機のハイコンプロを、定価で手に入れてご満悦。

 その余波という訳でもないが、2006年8月27日も、結構ガンダムづくし。

 まず、朝10時の会場にあわせて、池袋サンシャイン60でガンプラEXPO。1980年のガンプラ誕生から今日までを俯瞰し、その進化と発展を理解出来る、なかなか意欲的なイベント。
 とはいえ、バンダイってどうも、製品は凄いし事前プロモも巧いんだけど、報告や展示となると、ついつい受け手のレベルを高く見すぎている気がする。よく言えば瀟酒、悪く言えば説明不足。概略の歴史が記してあって組まれたガンプラがドドドドっと置いてあるような展示の繰り返し。
 「これは『1/144 ○○』で、どこそこにこんな機構を組み込んでみたことが凄い。作例は△△が□□誌の記事のために作ったもので、何処と何処に手が入っている」なんて解説が一つずつにあってもよいのではないかと思う。

 恐れおののいた展示が二つ。
 一つ目は、なんと、HG(ハイグレード)ガンダム(1/144シリーズのハイ・ディティール版)の組んだものと、ランナーについたままのイロプラと、その金型が、一緒に展示されていたこと。
 二つ目は、川口克己名人(元は造形集団ストリームベースのお一人で、現バンダイのガンプラ開発者であり、映像展開のプロデューサーも勤められる)本人に拠る、ジオラマ製作実演。

 わかるかなぁ? 「ゲームの集まりに行って、隣でピコピコやっていたおじさんと情報交換していたら、実は高橋名人だった……」とか、「憧れの作家が、未発表アイデアの詰まったネタ帖を“どうぞご覧下さい”と見せてくれた……」とか、カラオケスナックで肩を抱き合って一緒に盛り上がっていた相手が、有名歌手だった……」とか……。どちらもそのぐらい途方も無いことなんだよね。

 割とここいら編に満足して、昼前に松戸へ。こちらは、8月31日で移設のため閉鎖されるバンダイ・ミュージアムを最後に一目見るため。
 ここには、併設されたガンダム・ミュージアムがあり、(上半身だけだが)1/1ガンダムが展示されているのだ。

 ガンダム・ミュージアムは、掲示物や映像の一部を少しだけ手伝わせて頂いたので、ちょっとだけ他人ではない。この場所からなくなってしまうのはいかにも寂しいが、一部は静岡へ、残りは他のバンダイミュージアムの展示とともに栃木へ移送され、再び展示される予定らしい。
 このガンダムミュージアムの中には、別料金のアトラクションが3つある。まずは、ミュージアムが用意した衣装に着替えて、1/1ガンダムの前のリフトに乗り、顔の前まで上がれるガンダムリフト。1/10サイズのザクマシンガンの試射が出来るザクマシンガンシューティングレンジ。コアファイターのシートを再現したガンダムコクピット。しかし、シューティングレンジで30分待ち、リフトやコクピットに至っては120分待ちと言う話で、まあ、ちょっくらちょいに乗れるものではないようだ。

 まあ、一度は座ってみたいコクピットを諦めるとなると、別にリフトでガンダムの顔の所に寄ってもどうということも無いし、多分コスパ製であろう用意してもらってある制服はどれも神北のサイズには合うまい。ザクマシンガンの試射ったって、ねぇというと、特に目新しいモノもないので、するすると抜ける。

 次に、バンダイミュージアムのキャラクターワールドへ。しかし、ミュージアムが出来てからこちら、かなりちゃんと拡充していると思っていたこの展示、ウルトラマンはここ3作の姿を見ず、戦隊モノの壁面展示も、2004年度のデカレンジャーを最後に、昨年度のマジレンジャーからこちら滞っている。仮面ライダーも響鬼の展示が無かった。
 なにか、2004年春あたりを最後に、新情報が更新されていないという印象。うーむ。地下のMS-igLoo専用シアター『B-one』の消滅を始めとした逆風が吹き荒れた昨今、苦しかったんだろうなぁ。

 ま、実際行き慣れると、上野からそう遠くない松戸なのだが、東京との外と思うとなかなか足を運び辛い。この施設、松戸でなく秋葉原にあったら、世の中変わっていたのになぁと思う。
 東京都も、秋葉原のアニメセンターなんて人の来ない村おこしをやっている暇に、こういう施設を秋葉原に集約するような、人を動かせる企画を立てれば良いのになぁ。

 ちなみに、松戸帰りに、チョイと亀有で下車。何でかって? いや、前からちょいと気になっていたアリオ亀有を覗きに行ったんでござンすよ。

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2006/08/24

さらば、ムッシュメラメラだど〜

 今回、タイトル語尾は「だど〜」。こうでなくてはいけません。訃報です。

 世間的には「寅さんのテキ屋仲間」として寅さん映画にずっと助演していた俳優さんなんだろうが、我々の世代のアニメファンに取って、ガンロック(The Thing)の声優として、絶大な人気を持つ関敬六(せき けいろく)さんが、亡くなった。
 当時、『ファンタスティック・フォー』などと馴染みのない難しい言葉(ファンタジーなんて言葉は一般的ではなく、清涼飲料水のファンタすらなかった時代だ……)は使えずに、『宇宙忍者ゴームズ』と主人公がゴム人間であることを端的に表した名訳(珍訳)と、浅草辺りのコメディアン諸氏を大量投入した声優陣で、独自の一時代を築いたハンナ・バーベラのアニメで、主役グループ4人の中の一角を占めた名優だ。

 「ムッシュメラメラ・ムッシュメラメラ……」と言いながら、怪力パンチで敵を殴り飛ばし、壁を叩き割り、大砲をへし折る岩石男ガンロック。語尾が「だど」「だど〜」「だど〜ん」等とナゾな言葉遣いだった。
 ぼくは、この関さんのガンロックと、時々でてくる名古屋弁の悪役、悪魔博士(Dr. Doom CV:南利明が大好きだった。(南さんは「ハヤシもあるでよ」の人)

 享年78歳。若い頃は特別幹部候補兵として従軍し、戦後、1951年法政大学卒。
この人もエノケン門下の一人だ。渥美清・谷幹一と組んだスリーポケッツ時代というのは、さすがに僕の記憶にはないが、こりゃまた濃い集団だなぁ……。

 関さん、安らかに。寅さんが先に行っているので、また2人であちらで旗揚げしてください。

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2006/08/21

キャラホビだぞ

 2006年8月19日土曜日。神北夫婦と藤澤くんの3人は、幕張メッセでこの日と翌日の2日間に渡って開催されたキャラホビ2006へと向かった。
 最寄り駅で待ち合わせ、京浜東北線・武蔵野線・京葉線と乗り継ぐパターン。とはいえ、武蔵野線には日に何本かだけ、東京方面へ向かわずに海浜幕張へと、通常とは逆の東向きに京葉線に乗り入れる幕張直通便があり、それを利用したのだが……。

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2006/08/18

新語の浸透と拡散だぞ

 CNET Japanの2006年8月17日の記事『グーグル、「ググる」の使用に難色』に頷いたり反発を感じたり。

  Googleが、「google someone(だれかについてググる)」といった一般動詞としての同社名の使用を厳重に取り締まる意向を明らかにした。

 Googleによると、このような言いまわしは、同社のブランドを傷つける恐れがあるという。

 同社の関係者は、「『Google』という言葉を使ってGoogleを使ったインターネット検索を表すことと、『google』という言葉を使ってインターネットの一般的な検索処理を表すこととは明確に区別することが重要だと思う。商標に関する深刻な問題が絡んでいる」と述べている。

 まあ、理解出来ないことでもない。

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2006/08/16

兄弟が増えるぞ

 長いこと9兄弟ということになっていたが、じつは、あと3人、知られずに暮らしていた兄弟がいるらしいと判った。はたして3人は兄弟として認知されるのか? ……というと、大家族もののホームドラマのようだが、人間の話でもウルトラマン一家の話でもない。

 朝日新聞の2006年8月16日の記事『太陽系の惑星、一気に3個増か 国際天文学連合が新定義』によると、チェコ・プラハで開催中の国際天文学連合(IAU)総会で16日、惑星の新定義が提案されたのだそうだ。

 太陽系で惑星と認定されたのは1930年発見の第9惑星・冥王星が最後だが、米観測チームが昨夏に冥王星より大きい「第10惑星(2003UB313)」の発見を発表するなど、近年、新天体の発見が相次ぎ、惑星の定義の見直しを迫られていた。

 増える3個の候補は、第10惑星のほか、小惑星「セレス」冥王星の衛星とされてきた「カロン」。新定義を承認するかどうかの採決は、現地時間24日午後の予定だ。

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10万ポンドだぞ

 ミス・ロバーツは、世界で最も良く知られた女性のひとりである。生まれ年は神北より2年早い1959年。ファッションリーダーとして世界中から注目を浴び、多くの有名デザイナーが彼女のために服を作っている。

 バービー・ミリセント・ロバーツ。バービーである。

 現在、彼女ひとりのためでなく、世界中の女性のためのブランドの発信元にもなっているこのバービーを、世界で一番愛したのではないかと思われる女性がいた。

 excite世界ビックリニュースの2006年8月16日の記事『世界最大のバービー人形コレクション、競売に』では、彼女の半生とコレクションの事が語られている。

 オランダの主婦イエジェ・レエベルさんは1960年代初頭、娘のマリナさんのために最初のバービー人形を購入したが、マリアさんは人形を気に入らず、箱を開けもしなかった。しかし、そこでイエジェさんは、バービーの変わり続けるファッションにコレクター心を刺激された。

 彼女は結婚してマリナさんが生まれる以前、1950年代から60年代にかけて、自分自身と友人のために洋服をデザインしていた。

 その後、娘のマリナさん曰く、イエジェさんは娘とバービーに人生を捧げた。イエジェさんは2002年に深刻なアルツハイマー病を患い、コレクションをやめた。

 その間、40年以上に渡る彼女のコレクションは、バービーの彼女は95の職業と45の国籍、プードルからシマウマまでに及ぶ43匹のペットをはじめ、膨大な量のアイテムをほぼ包括する、個人の所有物としてはたぶん世界最高水準の物だとか。しかも、ほとんどが箱から出してもいない状態の良い物だというから、本当にコレクターだったのだろう。

オークションは9月26日にロンドンで開催され、控えめにみて10万ポンドの値がつくと見込まれている。

 10万ポンドというのは、約2億2千万円。たぶん、どこか玩具を中心とした博物館などの入札となるのであろうが、どこまで値を伸ばすか、ちょっと知りたいものである。

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2006/08/15

ガンダムヘッドが付いてくるぞ

 最近のコンテツン不足は、色々なテレビ作品のDVD化を促していて、時にとんでもない作品がDVD-BOX化されたり、「何でこれが今まで出てなかったの?」と思うような作品が唐突に発売されたりする。

 この雪崩のようなDVD-BOXの嵐の中で、豪華特典で目を引く商売は、今や当然の事となっている。

 でコレである。

 AV Watchの2006年8月14日の記事『.ANIME、RX-78-2頭部型ケース付きファーストガンダムDVD−リモコンでカメラアイ点灯や効果音再生。数量限定独占販売』のケースが凄い。

 単なるDVD-BOXの価格は第1巻が37,800円、第2巻が31,500円の計69,300円。このバンダイ系列の会社「株式会社アニメチャンネル」が発売する「ヘッド型DVD-BOX収納ケース」セットは99800円。DVD-BOX二つを合わせたものとの差額30,500円。

 ガンダムヘッドは、1/12というから、先日12月に発売が決まった1/12ガンダム(身長1.5メートル、35万円)と同じ物かもしれない。35万円のモデルと同等の頭部が約3万円なら、わりと良心的な価格設定……ナノカ?

 ちなみに、このヘッドの他に1/200のアクションフィギュアも付くらしい。

 はてさて、あなたはこのDVD-BOXセット、どうします?

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2006/08/14

それはそれはスーパーだぞ

 先日の駒八会は、コミケの日と重なったので、遠方から珍しい人が何人もやって来てくれた。で、名古屋から来た森田君や玲一文君から、フと振られた話題。

 「神北さん、『スーパー巨人』てマンガ知ってます?」

 そりゃ知ってますとも。高校生の時に週刊少年チャンピォンに載ってました。

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鎖国政策は末期症状だぞ

 江戸時代。17世紀〜19世紀の間、日本は、鎖国政策を取り、対オランダ交易に幕府直轄地である長崎出島、対流旧交易に薩摩藩、対朝鮮交易に対馬藩、対アイヌ交易に松前藩の4カ所の例外を除き、日本人と外国人との接触を禁止した。

 当時の徒歩か牛馬か帆掛け船しか無い時代、鎖国は必ずしも悪政ではなかった。
 欧州における胡椒のように、生活必需品を交易で得なければならないような状況ではなかったため、日本における海外交易は、一般民衆とはかなり無縁の所で進む「国対国」の限定的な交易でしかなかったのだ。
 よく豊臣政権や徳川幕府が、関白や将軍よりも信仰を上とするキリスト教の定着を嫌がったことが理由だと言うが、実際にはキリシタン大名の例も多く、当時の日本の群雄割拠の中で、キリスト教信者が政体を揺るがすような「反封建体制勢力」だった訳ではない気がする。そして別に、方便としてキリスト教改宗ぐらい、やろうと思えばいつでも平気で出来たのが、秀吉・家康という人たちの身のこなしではないかと思う。
 ただ徳川も豊臣も「キリシタンという枠の中に入るとなると信仰歴が浅すぎて、先輩諸キシリタン大名より格下にされてしまうから嫌がった」というのが、彼らがキリスト教を嫌った真の理由なのではないかと、神北は素人考えで疑っている。

 それより本当に重要だったのは、中世世界における金銀の主要産地だった日本から、あまりにも安価に金銀が持ち出される事を幕府が嫌った事の方であろう。
 つまり、重要産品を諸外国から安く買い叩かれる事を嫌った自由貿易の禁止、窓口を一つに限定し、高値安定とそれによる長期利益を得るための政策。20世紀の石油産業におけるOPECみたいなものである。

 しかし本国の鎖国は、呂宋助左衛門(納屋(菜屋とも)助左衛門)など、アジア交易で名を成した多くの日本人貿易商たちを滅ぼす事になった。彼らは、今でいうなら総合商社であり、言ってみれば、日本は自ら、中世アジアに於ける経済大国となり得る地位を捨てたとも言える。
 あと100年、日本人商人たちの進出が続き、日本の政治が豊臣なり徳川なりの元で安定していたら、日本語は、東南アジアの多くの国で共通に話される一種の国際語になれていたかもしれない。歴史のタラレバは詮無き事だが、ちょっと残念である。

 さて、岩手日報ニュースの2006年8月13日の記事『中国、海外アニメ放映禁止  9月からゴールデンタイム』の話だ。

 【北京13日共同】中国政府は13日までに、日本など海外のアニメ番組をゴールデンタイムに放映することを9月1日から禁止する方針を決定し、全国のテレビ局に通知した。中国紙、北京青年報が13日に報じた。

 中国では日本のアニメ番組が圧倒的に人気を集めており「日本文化に若者が感化されてしまう」(国内ウェブサイト書き込み)と警戒感を示す声が高まっている。今回の措置はこうした懸念に応えるとともに、自国の「貧弱」(同紙)なアニメ産業を保護育成する狙いがあるとみられる。

 うーむ。

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2006/08/12

激走777だぞ

 2006年8月13日、いろいろあって、日曜日の昼前に突然、松本の女房の実家まで車を出す事になった。

 レンタカー屋に電話したら、辛うじて1800ccクラスが1台だけ残っていた。しかし、12時間が限界、次の予約が入っているので延長不可と言われる。11字に車を借り出し、浦和方面からは、埼大通りを所沢ICまで走り、関越道・上信越道・長野道と乗り継いで松本ICなのだが、お盆の大渋滞で関越の所沢から花園辺りまでで2時間程掛かって、大弱り。他は渋滞の「じ」の字もないのに、結局、12時間のうち4.5時間を往路だけで消費してしまう。

 夕方6時頃、5分ぐらい歩いた所にあるお墓まで提灯を持って行って、迎え盆。うちの実家ではそう言う風習が無いので、ちょっと不思議。
 その後、帰路。

 さすがに帰りは、関越に入ってから嵐山辺りで1〜2キロのノロノロが2度程あった程度で、殆ど渋滞無しに戻れたんだが、その代わり、松本のICを乗る頃、バケツをひっくり返したような雨。で、碓氷峠を抜けて横川のSA近辺でも、もう一度雨。

 なんとか走り切って、走行距離を見た所、511キロだった。8進数777、もしくは2進数111111111。8進数3桁で表せる最も大きい数字だ。(旧いUNIVAC系の1100シリーズ機を使っていた技術者は、1ワード36ビットを9ビット=1バイト×4で表すため、8進3桁の癖が身に付いているのだ)

 う〜〜疲れた。寝よ。

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2006/08/11

まるで「テレビまんが」だぞい

 今日はタイトル末尾が「だぞ」ではない、「だぞい」である。『悟空の大冒険』(1967/手塚プロ/虫プロ ビデオはここ 情報はここ)の沙悟浄(声:愛川欽也)の口調である。

 是非、愛川キンキンの声でタイトルコールして頂きたい。

 さて、記事名を読んだだけでこの沙悟浄じいさんの顔、表情、仕草、そして結果として起こる事までが、『悟空の大冒険』の絵柄で脳内自動再生される、なんともギャグマンガの王道を行くような事件である。
 excite世界びっくりニュースの2006年8月11日の記事『携帯型対戦車ロケット砲弾を金槌で解体しようとして…… 』の話。

[リオデジャネイロ 9日 ロイター] リオデジャネイロ郊外の機械工場で、男性が携帯型対戦車ロケット砲(RPG)の砲弾を金槌で解体しようとした際、砲弾が爆発、死亡した。

爆発の時に作業場にいたもう1人の男性は、ひどい火傷を負って病院に搬送された。作業場は大破し、外に駐車してあった車数台が炎上した。

警察は、作業場で軍のものと思われるRPG数発を発見した。くず鉄にして売り払おうとする業者が持ち込んだものと見ているが、軍の基地にしばしば盗みに入るリオの重武装麻薬組織と関連がある可能性もあるとして捜査を進めている。

 『悟空の大冒険』の沙悟浄は通称「じいさん」と呼ばれているトレジャーハンター。天竺にはまだ見ぬ宝の山があると聞いて、一行に加わった。リュックを担ぎ、手には、ツルハシかシャベル。口癖は「宝じゃ、宝じゃ〜い」。何かと云うとあちこち掘っては宝探しを始める。
 で、ついつい、ツルハシで悪役が埋めておいた爆弾の信管などをコツいてしまい、大爆発……なぁんてキャラだ。

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2006/08/10

鈴置洋孝さんの死を悼むぞ

 私にとって、波嵐万丈(無敵鋼人ダイターン3)であり、ブライト・ノア(機動戦士ガンダム)であり、北条真吾(戦国魔人ゴーショーグン)。リン=カイフン(超時空要塞マクロス)であり、雷帝インドラ(天空戦記シュラト)であり、九能帯刀(らんま1/2)でもあった、そして、ボーイズラブ物のCDドラマなどでも、場を引き締める兄貴分として活躍中だった、俳優、鈴置洋孝さんが、永眠されたそうだ。享年56歳。

 一昨年から昨年に掛けて、『機動戦士ガンダムヒストリカ』『機動戦士Ζガンダムヒストリカ』と二年続けて初期ガンダムのテレビシリーズのパートワーク・ムックで仕事をさせて頂き、死ぬ程ビデオを見返した。1979年と1985年当時の、まだお若い鈴置さんの声を、ずっと聞いていたわけだ。

 そうでなくても高校時代から、「『ガンダム』で好きなキャラは?」といえば、ブライトさんとミライさんと答えるような奴だったので、非常に身近な人を突然無くしたような思いだ。

 死因については、ちゃんと確認できてはいないが、肺ガンという話が流れている。長く声優の仕事に携わった方が、そして特に針のある低音が魅力だった方が、肺を病む。
 本人の気持ちは、如何ばかりの物であったろうか。
 ファンとしては、慚愧の一言。

 残念である。

 心より、ご冥福をお祈りする。

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「の」が2つ付くぞ

 まだ『ゲド戦記』のムーブメントが続いている中だが、既にスタジオ・ジブリの製作体制は、宮崎駿監督がメガホンを取る次回作に向けて、完全に切り替わっているのだそうな。

 神北は半年ほど宮崎吾郎監督の『「ゲド戦記」監督日記』を読み、この人は、親父の宮崎駿監督と同じ道を歩くより、鈴木俊夫プロデューサーを支え、いずれその仕事を引き継ぐプロデュース畑の仕事に向いていると思うので、彼が連続してメガホンを取らされて、監督として(他の仕事に引き戻せない程)成長してしまうまで周りを見回す余裕が無いなんて事にならずに済んでよかったなと、ちょっとホっとしている。
 宮崎吾郎さんのような周りへの目配りを欠かさないタイプの人は、「ワシがやるといったら断じてこれをやり遂げるんじゃ」と作品の事だけを見て周囲を振り回す監督業よりも、一歩引いて、その分先を見て、プロジェクトの全体像に気を配るプロデューサー業の方に才能を持っているんじゃないかと思うからだ。

 で、宮崎駿監督の話。次回作は、“の”が二つ付くお話」なんだそうな……。

 この謎解きは、『風“の”“の”ナウシカ2』だと、昨日打ち合わせで会った仕事仲間から聞かされた。ふむ、たしかに“の”が二つ付くよね。

 しかし、神北の想像は違った。

 そうか、『ホーホケキョ となりの山田くん』の続編で“のの”ちゃん』か!

 いや、その場で、居合わせた全員に「ちゃう、ちゃう、絶対ちゃう」と言下に否定されたのだが……。

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2006/08/09

浦和の狸囃子だぞ

 先日、女房と2人で、4つある最寄り駅の一つから自宅に向かって住宅地のど真ん中を歩いている最中、小学校——というよりは、その向こうの公園の林の辺りから——ポポポコポン、ドン、ドンドン、ポポポコポン、ドンツクツク……。なんだか、太鼓の音が聞こえてくるではないか。
 しかし、幾つもの打楽器(基本的に太鼓)の音がしてくるが、いくら聞いていても、全体でリズムを取り始めないし、アンサンブルにメロディーパートが参入してくる気配がない。コンガ・タムタム系の音なので、たぶん、音楽好きの青年たちが、周りに迷惑にならない広い公園に楽器を持って来て練習しているのだと思うが、いつまでもちゃんとした曲にならない。

 当然「こりゃ、狸囃子かもな?」と思うじゃないですか。

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2006/08/08

生麦生米生卵だけど「生卵事件」はちょっとおバカだぞ

 スポニチの8月7日の記事『3人組 生卵ぶつけベンツ奪う』に呆れている。

 生卵を車にぶつけ、運転手が降りてきたすきに運転して逃げるという手口で高級車のベンツを盗んだ3人組が、7日までに警視庁捜査3課に窃盗容疑で逮捕された。

 逮捕されたのは、無職山口昌也容疑者(32)=横浜市、風俗店従業員渡辺栄吾容疑者(39)=東京都台東区、無職渡辺周義容疑者(30)=葛飾区=の3人。調べによると、6月28日午後10時15分ごろ、渡辺周義容疑者が東京都港区新橋の路上に停車中のベンツ(時価1850万円相当)の後部バンパーを蹴り、後部ガラスに生卵を投げ付けて逃走。怒った運転手(23)がキーをつけたまま降りてきたすきに、山口容疑者と渡辺栄吾容疑者が車に乗り込んで走り去った。車内には現金約10万円入りの財布などが入っていた。

 渡辺周義容疑者が約200メートル先で電柱にぶつかり転倒、現行犯で逮捕された。捜査3課は、今年に入って東京都中央区などで約30件起きているベンツの盗難事件に関与している可能性があるとみて調べている。

 うはぁ、なんともなぁな事件。

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2006/08/06

電波が怖いぞ

 紀伊民報AGARAの2006年8月4日の記事『携帯電話の中継アンテナ 設置に反対相次ぐ 紀南地方』に唖然。

  携帯電話の中継アンテナの設置に反対する運動が、紀南地方で相次いでいる。反対の主な理由は、電磁波の人体への影響に対する不安。地域住民への説明が不十分だという声もある。一方で、携帯電話が通じない「不感地帯」の解消を求める声は多く、賛否が分かれている。

 白浜町堅田で今年4月、NTTドコモ関西が4階建てビル屋上に高さ約8メートルのアンテナを設置する計画が持ち上がった。

 これに対し、地元の女性は「アンテナから発する電磁波による健康被害は心配」と計画撤回を求め、27日までに135世帯計282人の署名を集めた。

 このため、NTTドコモ関西から委託を受けている大阪市の業者は、設置場所を変更する方針を示しており、ほかの候補地を探している。

 う、うわぁ、まだこんな話あるんだァ。

 たしかに、電波塔から電波は出ている。それに間違いはない。しかし、携帯電話用の基地局電波塔の側にいて、電波のために(もしくは、電波以外であっても、電波塔由来のもので)健康を害したと言う例が、報告されたと言う話は寡聞にして聞かないんだが……。

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2006/08/05

「じじょび」は良くて、「浄化」は拙いらしいぞ

 ぼくもあなたもみんな大好き、「その年齢の頃、実写で綾波を演らせたかった女優No.1」の広末涼子のやっているTVCMのお話。

 今期、日本コカ・コーラが売り出した、ミョーに細身のボトルで容量的にちょっと損した感のある清涼飲料水『からだ巡茶』CMに、東京都が文句をつけた。

 朝日新聞2006年8月3日の記事『広末「浄化計画」変更 薬事法抵触? 日本コカ・コーラ』に拠ると、「浄化」という言葉が、薬事法に引っかかるのではないかと言う理由。

 「浄化」など、老廃物除去をイメージしたCMの言葉遣いや演出が「医薬品としての効能があるように受け取られる恐れがある」と、都内に本社を置く企業に対して薬事法に関連する監督責任をもつ都が6月上旬に指摘した。

 これを受け、日本コカ・コーラはフレーズを『広末涼子 気分浄々』に変えたのだそうな。ところが……。

 日本コカは、ちょうどCMの切り替え時期にも重なっていたため、新CMで都の指導に従う形でコピーを変えた。同社は「CMのイメージを守るぎりぎりの選択」と説明しているが、都はコピーの中に「浄」の文字が残っていることから依然として問題視。同社に再指導しているといい、CM騒動は尾を引きそうだ。

……て、なんだか知らないが、ここまで来るとイチャモンっぽいよねぇ。

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2006/08/04

毎日、電話が来るぞ

 小説家の大迫純一さんが、『あやかし通信『怪』』(元の『あやかし通信』は1991年発行の本。その加筆改訂版。角川春樹事務所ハルキ文庫 2002年6月18日発行 ISBN4-89456-969-8 C0193 ¥680E)に書いておられるのだが、手紙は明らかに「相手が書いた」そのものがやってくるが、電話と言うものは、相手の声が電気信号になって再び音声に戻されて聞こえてくる、つまり声のコピーが届くもの。実体でなく、限りなく実体に近いモノが届くのが電話だと言う。

 これは実録怪談のマクラになる部分の文章だから、当然このまま「ホントに電話をくれた相手は、こちらが想定した人物なのか?」という怪談に繋がって行く訳だが、それはそれとして、「電話の本質」をよく衝いた言葉だ。

 話す相手は誰なんだろう?

 ほんの20年程前に、パソコン通信で文字でコミニュケーションを取るようになる前の電話は、人間社会に於いて、リアルタイムなコミュニケートで、しかも、距離を置くため本人確認が微妙にブラインドされると言う、ほぼ唯一のメディアだった。
 もちろん、パソコン通信時代を経て、インターネット全盛の現在に至り、音声だけでなく目で見る映像も自由に使える、並行して文字情報のやり取りも出来る、距離に左右されないコミニュケーション手段は、今では幾つもある。
 しかし、電話というツールは、アナログからデジタルへと徐々に変質しつつも、「ダイヤルを回す(ボタンを押す…でもいい、つまり、数字を並べるだけで相手を特定出来ると言う事…)と相手に繋がる」という基本的な機能は、既に非常にシンプルにして揺るがないものとして確立した技術だ。

 だから電話は、本質としての仕組みはそのままに、その上を流れる情報やサービスが新しくなるという方向に、今、進化を続けている。で、その進化に画期的な一歩を標すサービスが始まる。

 これである。

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良い人に見えたぞ

 亀田興毅の試合の判定が疑惑に晒されている。

 プロの審判は先入観無しに、一挙手一投足を判定し、それを積み重ねてラウンド毎の判定を行ない、その総計として試合を判定するのだという。
 しかし、このプロのレフリーの判定が、テレビで観戦していた全国のボクシングファンとかなり違っていたらしく、揉めているらしい。

 神北自身は、ボクシングというのはほとんど知らない世界だ。なので、極論すれば「別にどうでも良い」のだが、「そんなに、素人とはいえファンが観た試合の感触と、プロのジャッジがズレるものなのか?」という疑問は、確かにある。

 だから、人間、先入観、第一印象、見た目、……というモノにいかに判断力を支配されているかと言う事を、見直してみたいと思う。

 自分がブレてないか、見定めてみたいと思う。

 everything is goneさんの2006年8月3日の記事で知ったの記事だ。

 サンリオ面に落ちた模様です[pya!] を是非ご覧頂きたい。

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2006/08/03

「マイケル、しっかりしてください」だぞ

 かつて、一世を風靡したアメリカ製SFアクションドラマ『ナイトライダー』。その主演男優、マイケル=ナイトことデビット=ハッセルホフさんが大変らしい。
 シネマトゥデイの2006年8月6日の記事『「ナイトライダー」主演俳優が、空港で発狂!?』によると、見るからに挙動不審だという。

 元妻との離婚争議を終え、やっと楽になったはずのハッセルホフさんだが、7月26日にイギリスのヒースロー空港で航空会社から搭乗拒否をされた。

 アメリカでの一部報道によると、この搭乗拒否の原因はデヴィットの様子があまりにもおかしかったためだそうだ。「おれは、もうおしまいだ。おれの人生は、めちゃくちゃだ……」など独り言を話しながら、フラフラと歩いていたというデビットは、まるで狂ったように、すれ違う人にも見境なく話し掛けていたという目撃者も出てきている。

 デヴィットの代理人は、この騒動について「ハッセルホフ氏は、この日体調が悪かった」とコメントを発表したが、先日は酔っ払ってケンカ騒ぎも起こしたデヴィットにマスコミも冷たい反応を見せている。

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2006/08/01

『ゲド戦記』を観たぞ

 2006年8月1日映画の日。昨年12月の開幕以来、『「ゲド戦記」制作日誌』『「ゲド戦記」監督日誌』という二つのブログを読み、随分長くその製作過程に付き合って来たスタジオ・ジブリのアニメ映画『ゲド戦記』を観た。

 面白かった。

 前作『ハウルの動く城』の、ストーリーの軸も、対立構造も、向かうべき目標も見えて来ず、何が描きたいのかよく判らなかった感覚と違い、非常に見通しが良い。
 自然と画面から浮かび上がって来る「バランス」と「和解」と「越えてはならない一線」という3つのテーマが、幾重にもメタファをちりばめて語られている。だが、テーマの深遠さはあっても難解さはない。明朗快活、意気軒昂。少年に勇気、少女に愛。まさに古き良き東映動画のまんが映画を彷彿とさせる、非常に前向きな作品である。

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