ミラーマンには敵わないぞ
まいった。……というか、やられた!
読売ONLINEの2006年9月14日の記事『今度は女子高生に痴漢行為、植草教授を現行犯逮捕』にもう呆れるやらナニやら。
女子高生のスカートの中を手鏡でのぞこうとしたとして有罪判決を受けた名古屋商科大客員教授の植草一秀容疑者(45)(東京都港区白金台)が、電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして、東京都迷惑防止条例違反の現行犯で警視庁蒲田署に逮捕されていたことがわかった。
調べによると、植草容疑者は今月13日午後10時10分ごろ、品川—京急蒲田間を走行中の京浜急行の電車内で、神奈川県内の高校2年の女子生徒(17)の下半身を触った。女子生徒が「やめてください」と声を上げたため、植草容疑者は周囲の乗客に取り押さえられ、京急蒲田駅で同署員に引き渡された。植草容疑者は当時、酒に酔った状態で、調べに対しては「覚えていない」と否認しているという。
前回の『ミラーマン』と呼ばれた時、裁判で述べたこの人の言い分に本人が言うような清廉潔白を確信させる程のものは、さすがになかったが、捜査方法・逮捕の状況に関して、何とも変な感じがした。
- 横浜駅からの尾行
- 職務質問中に所持品検査でポケットに手鏡があった
ことが理由で、現場を押さえた現行犯逮捕ではない。 - そのため、被害者も特定されていない。
なんか、「作られた犯罪」とか「逮捕のための逮捕」という言葉を思い起こさせる、嫌な不透明感が感じられる経緯だと思ったからだ。
何もこれは神北が頭抜けて変な世の中の見方をしているからではない。同じような感想をブログ等で表明している人は多い。たとえばこのごろーの日記さんの2006年6月11日のエントリー『ミラーマン事件について』などは、その典型かと思う。
植草一秀元早稲田大学教授の「手鏡で女子高生のスカートの中を覗
いた」事件はどうも腑に落ちない部分がたくさんあった。
・物的証拠が手鏡のみ?
(↑携帯電話で盗撮写真があるならまだしも...。)
・警察官の証言が決め手。
(↑一般人の証言より、公務員の証言は強力なんだが...。)
・被害届なし。
(↑東京都の迷惑防止条例では被害届は不要らしいが...。)
被害者とされる女性も、結局被害を受けていないと、被害届を出
さなかったらしい。
など。
結局裁判の判決は、罰金50万円と手鏡没収。
イマイチしっくり来ていなかった。
手鏡がポケットに入っているだけで逮捕なんて、恐怖の世界じゃないですか...。
しかも変なあだ名をつけられて、一生浮かばれない。
別に、小泉政権・竹中大臣の論敵征伐だなんていう陰謀史観に染まっている訳ではない。だが、おもしろおかしいワイドショー的な報道を排除すれば、状況証拠があるだけで、具体的証拠を欠いている。現行犯でもなく立証可能な証拠もないのだ。「疑わしきは罰せず」の観点から言えば、知り得る材料からは無罪順当とさえ思える。
そういう訳で、この判決の正当性に関しては、神北個人としてはイマイチ納得が行っていなかった。
だが、再犯。……というか、酔って女子高生に痴漢行為。しかも、現場を同一車両に乗り合わせた乗客二人に取り押さえられた。いくら本人には記憶がないと言っても、これはちょっと苦しい。2005年3月23日の判決は罰金50万円と手鏡の没収だから、現状たしかに執行猶予期間ではない。だが、まだまだ世間では鮮明に事件を記憶している。この状況下でこういう事件を起こしてしまうと、元々そう言う人だったんだろうとしか、言いようがない。少なくとも私には……。
もちろん「本人も憶えていないような泥酔状態で起こったことだ。女子高生と二人の男が示し合わせて謀ってないと、誰が言える?」なんて、またもや陰謀史観に基づいた反論も有り得なくはない。が、「昨日の今日」ではないにせよ、まだ2年。しかも、社会復帰の取っ掛かりとして、名古屋商科大学がこの4月から大学院の客員教授として迎え入れたばかり。
この時期、ちっと、脇が甘過ぎたんじゃありませんか?
ちなみに、この名古屋商科大学。名古屋と言いながら名古屋市外(隣接する日進市)にあったりする、神北の母校である。(本来市内に在ったのだが、広いキャンパスを求めて昭和期に大学部門を移転)発祥の地は名古屋の中心に近い伏見で、現在、大学院はこの伏見にある。
めげずに頑張れ、母校よ、現役後輩達よと、エールを送っておこう。
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