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2006/10/02

これはいじめだぞ

 読売オンラインの2006年10月2日の記事『滝川市の小6自殺、1か月半前に担任に友人関係相談』で居たたまれない気分に。

 北海道滝川市内の小学校で昨年9月、6年生の女児が首をつり、後に死亡した問題で、担任教諭がその1か月半前の7月、友人関係のことで女児から相談を受けていたことが1日、わかった。

 自殺を図った後に学校が同級生に行った聞き取り調査でも、「死にたいと漏らしていた」などの証言が多数得られており、学校は昨年10月、女児の家族に「本人のサインを学校、担任として受け止められなかった」との内容の文書を渡していた。

 ちなみに、『自殺関連記事』さんによると、昨年秋にこんな記事が残されていた。

<首吊り>小6女児教室で首つる
小6女児教室で首つる 北海道滝川市で、自殺か

 北海道滝川市の市立小学校で9日朝、6年生の女児が教室で首をつっていたことが10日、分かった。女児は病院に運ばれたが、意識不明の重体。
 滝川署は自殺とみて調べている。
 滝川市教委によると、午前7時45分ごろ、登校してきた児童が女児がぐったりしているのを見つけ、教員に知らせた。女児が何らかの悩みを抱えていた事実は把握していないとしている。
 学校は9日の授業を2時間目までで切り上げ、保護者などに事情を説明した。

 これは9月9日朝、彼女が発見されたことを報じる翌日の新聞記事かなにからしい。(残念ながらサイトからはソースは不明)

 ちなみに、2005年の9月9日は金曜日。この12歳の少女は、クラスの誰よりも早く登校し、教卓上に7通の遺書を置き、市立江部乙小学校の教室で、天井に設置されたスライド映写用スクリーンの梁にひもをかけて首を吊ったのだ。そして、意識不明のまま年を越し、今年の1月6日に、入院先の病院で無言のまま命の灯を消した。

 MSN毎日インタラクティブの2006年10月21日の記事『自殺:小6女児が遺書…遺族はいじめ原因と訴え』には、遺書は学校とクラス、母親(37)と同居の親族(58)、友人3人にそれぞれあてられていた。とされている。年齢からいって58歳の親族と言うのは、祖父母かその世代、または叔父叔母であろうか。

 また他では殆ど掲載がないが、この記事では遺書の冒頭部が紹介されている。

学校のみんなへ

 この手紙を読んでいるということは私が死んだと言うことでしょう

 私は、この学校や生とのことがとてもいやになりました。それは、3年生のころからです。なぜか私の周りにだけ人がいないんです。5年生になって人から「キモイ」と言われてとてもつらくなりました。

 6年生になって私がチクリだったのか差べつされるようになりました。それがだんだんエスカレートしました。一時はおさまったのですが、周りの人が私をさけているような冷たいような気がしました。何度か自殺も考えました。

 でもこわくてできませんでした。

 でも今私はけっしんしました。(後略)

 これは、読んでいてなかなかつらい遺書だ。クラス内での村八分状態でも、この少女は自分を客観視し、「私がチクリだったのか差べつされるようになりました。」と書いている。ちょっと文意が採り難く、「私がチクリ屋だったから」といっているのか「私のことをチクった誰かのせいで」と言っているのか、わからないところもあるが、12歳とは思えない慎重な筆遣いだ。
 また自殺に関しても「でもこわくてできませんでした。」と何度も思い止まった様子を、自ら書き残している。切羽詰まった中でも、慎重に逡巡を重ね、最後に一番寂しい結論に辿り着いたことが読んで取れる。

6年生のみんなへ

 みんなは私のことがきらいでしたか? きもちわるかったですか? 私は、みんなに冷たくされているような気がしました。それは、とても悲しくて苦しくて、たえられませんでした。なので私は自殺を考えました。(後略)

 ちなみに、この毎日の記事によると、学校による調査が「いじめは無かった」という結論ありきだったような状況が見て取れる。

 学校側が調査したところ、女児は首をつる直前に行われた修学旅行(8月31日〜9月1日)のグループ分けで、級友から仲間外れにされた。また、遺族によると、首をつる4日前、自殺をほのめかす手紙を友人の1人に渡した。「秘密にしてね」と書かれており、友人は担任ら学校側に相談しなかった。さらに、遺族にいじめの存在を証言する同級生もいたという。

 やはり、「俺が/私が、教育長/委員/校長/教頭/担任…の時に、面倒なことを起こしたくはない」という保身が働いてしまうのが人情と言うものなのだろうか? 声を上げた子供に呼応して、対応することは、なかなか難しいことなのだろうか? なんだか、9月5日に報じた『一生面倒見る費用だぞ』の福島県須賀川市の市立第一中学の柔道部でのいじめ隠しに似たものを感じる。
 しかし、問題は周りの大人がどう感じたかと言うことではない。我々大人の目から見れば「既に6年生。あと1年で卒業、中学生になれば級友も変わり、気分も変わって来る」と大したこと無い問題に見えることでも、時間がゆっくり流れ、1年間が無限の長さに見えるこの時代の子供にとっては、永遠に続く痛みに感じられる筈だ。
 その絶望感、挫折感を理解されないままで、この問題を済まされたくないと言うのが、残されたご親族の気持ちであり、この遺書を残した女の子の、何よりも消されたくない、命を賭して訴えたい、最後の想いだったのだと思う。

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