夢見るぞ!
子なき爺じゃ、いや、神北だけど……。
こんな夢を見た。
どこかの急峻な坂道を歩いて下っている。住宅地の真ん中の道らしく、両側は家が建ち並んでいる。1970年代の新興住宅地っぽい街。ま、それにしては道は細いが、建物がみんなそのぐらいの建築という感じ。一応、この道は車が通れるぐらいの道幅はあるし、真っ直ぐなんだが、なかなか急。で、途中に、上を交差する道でも通っているのか門なのか、コンクリの柱というか、厚み1間〜1.5間ほどのくぐるようなコンクリの構造物があって、その左の柱部が小さな小さな交番になっている。そこを過ぎて、前を歩く連れに付いて行く。
「お〜、きついですー。キツいですー」とか云いながら面白がって下る。と、坂の下の突き当たりはT字路。ここも町並みが続いている。が、この道もなんとか車が通れるギリギリって感じの道。しかも、膝下だから、地上25センチぐらいの高さまで、両側にコンクリのガイドラインみたいなものがあって、下手なドライバーでは側面擦りそう。
「これ、曲がれないですー。マガれないですー」
「ここ曲がれないと、ずっとバックで戻るのかねぇ?」
「途中でおまわりさん居るしなぁ」
とかいいながら、右の方へ。暫く歩くと、大きく左にカーブしているところで車の通れる本道から、右の方へ分岐するようにもう少し細い自転車しか通れなさそうな側道が伸びている。側道の方が山側にあるせいか、ちょっと登り気味だが、集合住宅のエントランスとか見えていて、人の棲む街の中に入って行く感じ。
どんどん歩いて行く。街は古風で人もそう居ない住宅街だが、いろんな看板があるので店屋もあるらしい。そんなところをせっせこ登って行く。でも自転車でもすれ違うのはキツいかもと思うほど道が狭かったりする。
「狭いですー。セマイですぅ〜」
やがて、道は左にまがり、上りのまま隧道に入る。連れは気が急くのか足速や。しかし、勾配がきつい。
「きついですー。キツいですー」
隧道を出ると道は下り始める。道の右側に、公園施設かなにからしい、自転車専用のトライアスロンコースみたいなものが並走して来て、大勢の子供が小さな自転車に乗ってワイワイ言いながらダウンヒルコースをどんどん下って行く。
何十メートルか歩くと、こちらの道はダウンヒルコースと別れて左に曲がり、また隧道に。さっきの上り坂の隧道より古いのか、狭いし天井が低い。昭和30年代っぽいコンクリで固めた造り。で、真っ直ぐにも行けるみたいだったが、連れが曲がったので、すぐのところにある通路をまた左に折れた。と、5メートルぐらい、ちょっと薄暗い廊下があって、その先は階段で下っている。連れが先に下ったところから、出てきた人が居る。
あっ。この人は知っている。水木しげる先生だ。
向こうはご存じないだろうが、神北も昭和の子なので、ご多分に漏れず子供の頃から鬼太郎さんで育ったクチ。その上、最近は毎年、年に一度は境港の水木ロードに出かけているから、大先生(おおせんせい)のお顔ぐらいはちゃんと判る。
先に行った連れが通った勢いでズレたのか、左側通行の隧道内の真ん中に置かれた仕切りが随分、先生の来られる側に寄っていたのて、ヒョイと引き、「どうぞ、どうぞ」とお通しした。
水木先生は、笑顔で「どうも、どうも」と会釈して通って行かれる。
その後、先に進むと、今、水木先生の登って来られた道は4〜5段ほど階段で下るうちにどんどん狭くなって、その先は40センチ四方ほどの入り口になっていて、中は何故かミラーハウスのようになっているらしい。
「入れるかな?」とちょっと気になったが、潜り込んでみると、その中は照明が鏡に反射してかなり明るい……。
……ってトコロで目が覚めた。
何故に水木先生? 直接の面識は全く無いのに……。
ノロウィルスの腹痛にヤラれつつ、ついさっきウトウトとしながら見た夢である。
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