ガーオイズの宴だぞ
「信じろとは言わないけどね。ただ、金属製の人間が。塑性セラミック製のハードシェルスーツをまっぷたつにするほどのビームを撃つのは見ただろう? それだけでも十分パルプ本じみていると思うけどな」
ゴコウ・テンガイ
日下部匤俊の新作、『ガーオイズの宴』は、合体巨大ロボット小説である。ガーズヘッド・ガーズライザー・ガーズロード・ガーズアクシスの4機が合体し、
身長160メートルの巨人ガーオイズが誕生する。この機体は、深宇宙の既に滅ぼされた星から侵略者の情報をもたらしてくれた、宇宙人ヴィアールの技術に
拠って成り立っている。だが10年前、地球にたどり着いたその時、既に潜り込んでいた金属生命体の手先により、主人公テンガイの父とともにヴィアールは殺
され、人類は、星の彼方からの救いの手を、言語解析のレベルから読み解きなおさねばならなかった。
故に、どうしても人類には理解できない何らかの理由に拠り、ガーオイズに
はいろいろな制限がついて回った。たとえば、最初から最強兵器であるロボット形態で存在することはできず、合体していた時間と同じだけかそれ以上分離しておかないと、何故か戦
力を減じて行く。また、何故に最強形態がヒト形なのかも謎である。しかし人類が、知的生命体を抹殺するために深宇宙から迫る金属生命体に対抗するには、この兵器しか残され
ていないのだ。
これは、謎に包まれた神秘の巨大ロボットに乗り組み、地球人類の安寧と存続のため、不倶戴天の侵略者と命をかけて戦う、勇者たちの物語である。
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