旅は良いぞ
何もかも、あらゆるものを放り出したくなるほど疲れ果てた時、人は、旅に出たくなる。家庭の些事も、明日の仕事も、毎週楽しみにしているテレビ番組も、すべて忘れ、気ままな旅に出たくなる。
それは別に距離的には、小さな旅で良いのだ。時間的には、短い期間で良いのだ。
ただ、うつし世の事を忘れ、ことわりを忘れ、汽車の座席に座って、心地よい揺れに身を任せたい。
そんなことを考えた、神北夫婦と塩坂くんは、誘い合って、短い旅に出た。
目的地というほどの所はない。
何をしたいというほどのビジョンもない。
ただ、ただ、座席に座って、列車のコトン、コトコトンという音に身を委ね、心を委ねて、「今」から、世間の常識から、しがらみから、悩みから、忸怩たる思いから、いろんなものから、ちょっと離れてみる列車の旅。
べつに、今の自分に嫌気がさした訳じゃない。
べつに、今の仕事に行き詰まった訳でもない。
べつに、今抱え込んだ悩みに潰されそうな訳でもない。
でも、澄み渡った青空をこの眼で見たら、清冽な空気をこの肺に吸い込んだら、空の青さがしみ込んで来て、くすんだ心が澄んで来るような気がした。
そうしたら、悩みに立ち向かえる。そうしたら、明日に立ち向かえる。
そんな、気がした。だから……
……だから、僕たちは
ほんの小さな……。
……ほんのの小さな旅に出る。
空想の列車に乗って。
ロケ地 秋葉原
m(._.)m ペコリ
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コメント
わははは!
こういうの大好きです!
投稿: ほーせき | 2007/03/02 19:38
ほーせき さま
じゃ、今度ご一緒しましょう。(^_^;)
投稿: 神北恵太 | 2007/03/02 21:26