TAF2007だぞ
2007年3月22日〜25日の4日間、東京ビッグサイトで開催されている『東京国際アニメフェア(TAF)2007』のフォト・レポートである。
神北は今年は、22日(木)のビジネスデー初日と、3日目でパブリックデーに切り替わった24日(土)の二回、訪れた。
もうあと10日も空けずに四月の新番組ラッシュが襲い来るこの時期、アニメフェアでの露出向上に各社、なかなか気合いが入っていた。
が、やはり会場で一番でかい顔をしているキャラクターの一つが、宇宙から来たカエル型侵略者である事には変わりない。
ホント、コイツらはどこにでも居るよなぁ。アニメ系のショーだろうが模型系のイベントだろうがオモチャ関連だろうが、おたくショップだろうが街のコンビニだろうが、コイツらに侵略されていないところが無いという恐ろしさ。
今回、特集されていたのは「ロボアニ」ということで、古今55本のロボットアニメが特別展示されていた。その中で光っていたのが、濃い濃いと噂だった『UFO戦士ダイアポロン』のアフレコ台本やらセルやらまで揃っていた一角。こういう製作サイドのモノが出ている展示は55本中でもほとんど無いというのに、それが何故にダイアポロン?
『UFO戦士ダイアポロン』のリキの入った展示
それともう一つ、個人的にツボだったのが、LPのポスターだよねこれ? 思わぬキービジュアルで恐れ入ったのが、『ザンボット3』の展示。当時、キングレコードがアニメの劇伴(サントラ)をLPレコードで出して、果たして売れるものかと考えあぐねた結果、A面をサントラ、B面を最終回付近を再現ドラマ化した音声劇を収録したという、今考えると、アニメCDによく声優さんたちのミニドラマが入っているものの始祖のようなレコード。それの(今で云うところの初回限定封入特典みたいな)付録ポスターだから、今もう知らない人の方が多分多いんだろうなぁ。
『無敵超人ザンボット3』の展示はこのポスターで来たか……!
わッ!! 呆れ返ったのは、『灼眼のシャナ』の劇場版の絡みで作られた、超巨大なメロンパン。なかなか質感の再現が優れていて、これれだけスケールがド外れているにも関わらず、ちゃんとメロンパンである事が判る。しかもこれ、ぐるぐるゆっくり回転しているのだ。
巨大メロンパンはシャナが上で寝そべってもOKなサイズ。
今度は逆に、縮小拡大はあ〜りません。
正真正銘実物サイズの写真である。百トンハンマー(原寸大)ということで、香が振り回しながら冴羽獠を追いかけるアレである。
シティーハンターの百トンハンマー
人気アニメ『結界師』も、大きなバルーンが作られたりしていて、なかなか人気。これは朋友うさぎ屋女史向けサービスショットである。
結界師 墨村良守
この4月開始のアニメの中で、もっとも気になる一本、『天元突破グレンラガン』も盛大に盛り上げていた。ヒロイン(なのか?)ヨーコとタイトルにもなった巨大ロボットであるトコロのグレンラガンが、ブース付近をのし歩いていた。4月1日(日曜日)の8時30分、今年から盛り返している最中のプリキュアの時間帯を、裏からドリルでぶち抜くぜ、たぶん。(^_^;)
ヨーコとグレンナガン 額に三日月型の鉢飾りを着けたロボットとポニーテールのヒロインが来ましたよ
小林誠監督作品『ICE』は、2012年に遺伝子汚染で人類の男子が全員死に絶えた世界が舞台。ということで、当然、女性ばかりの世界。衛士隊のお嬢さんが颯爽と、恐ろし気な設定のアニメのパンフを配っておりました。
■小林誠監督の新作『ICE』の衛士隊。
既に放映が始まっている『獣装機攻ダンクーガ・ノヴァ』も人間サイズのフィギュアを作って展示に力が入っていた。動き回っているグレンラガンと較べると、ちっと寂しいけどね。
ダンクーガ・ノヴァの人間大フィギュア
この四月期、各所イチオシなのが『精霊の守り人』であろう。攻殻機動隊SACシリーズで独自の硬質観あふれる絵造りを貫き通した神山健治監督の新作、NHK-BS2での放映、原作は児童文学のロングラン・シリーズとして偕成社から出され続けている……という、アジアン・ハイ・ファンタジー。22日のビジネスデーには、記者発表もあった。
30歳の女性が幼い皇子の命を守って旅する児童文学、楽しみだ。
『精霊の守り人』の主人公バルサ……にしてはお若い!!
新作と云っても、初見参とは限らない。通算5回目の登場となる『ゲゲゲの鬼太郎』は、登場人物の線を僅かにいじって、現代風にキャラがリニューアルされている点が話題になっているが、その新設定キャラたちがTAFにお目見えした。
ゲゲゲハウスの上から手を振る鬼太郎
一番ネットで話題になった、萌え入ったネコ娘も、ちゃんと登場。水木さんのイメージをある程度残しつつも、なかなか可愛いよ、これ。
今回のリデザインで可愛さが増したネコ娘のセクシーショット
で、そういうリニューアルとかなんとかとは全く関係なく、ゲゲゲハウス前で大暴れをしていたのが、この小泣きじじい。なんっちゅうかねぇ……。
小泣きじじいが背中に取り付いたところ
もちろん、ビジネスチャンスを狙って大御所ドコロが真面目な出店をしている事も多々ある。これは、現代日本最高のSFX集団の一つである白組。でも、続編が決定したせいもあってか『ALWAYS三丁目の夕日』という言葉はあったが、『ジュヴナイル』や『リターナー』は点程も無い。ちょっと寂しいなぁ。
映像集団 白組のブース
サンライズ(旧 日本サンライズ)は、今年、2007年で、オリジナル作品を制作し始めてちょうど30年。ということで、『無敵超人ザンボット3』からこちらの番宣ポスターを引っ張り出して来て一枚のポスターにして展示。これカッコイイよ。
サンライズ30周年のポスター
道を歩いていたら、ピノコが手を振ってくれた。しかし、これ凄いなぁ。完璧にピノコだなぁ。これは、朋友七色いんこ氏へのサービスショットである。
ピノコの着ぐるみ
そのピノコの7〜8メートル脇で、撮影会を行っていたのが『Yes! プリキュア5』の5人のヒロインたち。うーむ。これだけ頭身が違うというのもなんか凄いなぁ。
プリキュア5の着ぐるみ
今回、京大や愛工大、NECなどの実際に研究されているロボットも色々と展示されていた。やはり彩を放っていたのは、京大ロボガレージの高橋さんのロボットたち。わずか身長35センチのクロイノとエフティが動くところを見たが、こいつらは、スタイルにもポーズにも、良い意味で鉄腕アトムやウランちゃんのラインをもっているんだよね。
クロイノ 京大ロボガレージ製のロボット。動きがしっかりしている。
今回、実際には初めて見る事が出来たエフティは、クロイノと較べてたおやかな女性らしいしぐさを取り入れるよう、関節の位置・角度等を工夫してあるのだとか、よく観てみると、からだのラインを白黒で塗り分ける事に拠り、錯覚でより細身に見せる工夫がなされている事がよく判った。
エフティ 京大ロボガレージ製のロボット。動きがとてもたおやか。細身でこれだけの動作を実現した事は驚嘆に値する。
実は、このデモを生で見ながら、隣で同行者が「神北さん、あの娘欲しいですぅ」と叫んでいた。どの角度から見てもサマになる掌の反り返り方や、安定させるために太く作らざるを得ない足を細く見せる方法等、インダストリアルデザインの側面からも、素晴らしい出来映え。
高橋さんはモデルウォークの一環と言っていたが、とめ絵で見ると「オネーさんは許しませんよ」ポーズ以外の何者でもない。腰の入り方、腕の向き掌の向きが、極めて自然で人間的な動きに見える。
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