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2007/05/27

人は皆遠ざかったぞ

 2年程前に出た、少々古い本の紹介する。

『廃墟本 THE RUINS BOOK』中田香・中筋純(ミリオン出版 ¥1800+税)

 写真集と言って良いかもしれない。30件の廃墟物件の写真レポート本である。

 廃墟、なんと想像力をかき立てる言葉か。そして、今、地方の過疎化とともに日本の人口が減りかかっている現状を考えると、一部の大都会以外のあらゆる場所で、役割を終えたまま建て替えられず廃墟となってしまう建築物は、徐々に増える筈である。

 この本は、その中でも様々な意味で美しい「枯れ方」をした物件を、ライターとカメラマンの二人組が歩いた記録である。

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2007/05/26

モノガタリの作り手のお話しだぞ

 こうして暫時「いま『嵐』をリメイクするとしたらどうなるか」というアプローチが新番組のベースを模索していくうえでの基本となっていった。とはいえ『嵐』のリメイクそのこと自体が大事なのではない。むしろ『嵐』のリメイクを真剣に考察してみることを通じて、〈仮面ライダー〉とは違う新しいヒーロー像を模索する、そのための依り代・導きの糸として『嵐』を使う、そこに眼目があった。
 本文23頁より

『仮面ライダー響鬼の事情 ドキュメント ヒーローはどう〈設定〉されたのか
片岡力(五月書房 ¥2,400+税)

 面白い本である。まだ記憶に新しい、一昨年のテレビ番組『仮面ライダー響鬼』、あの絶賛で迎えられ、みんなが首を傾げたまま終わっていったヒーロー番組を作るために、ほぼ1年前から始めて放映直前まで企画を練り込み続けた文芸スタッフの1人、片岡力さんの目を通して纏めたヒーロー番組を作り出す“産みの苦しみ”の記録だ。
 なお、神北はこの情報局に、響鬼のファーストインプレッションと、改変の違和感を感じた時、その方向転換の失敗が決定的となった時に、それぞれ記事を書いている。
 ちなみに、片岡さんは、放映開始直前に文芸チームから離れているため、秋に起こった『響鬼』路線変更の時点では完全に部外者であり、この本にはその件は載っていない。「すわ、テコ入れ大失敗に対する守旧派の暴露本か?」などと色めき立っては行けない。これは、そんな付け焼き刃的な改変の是非ではなく、『仮面ライダー響鬼』が、まず生まれ、歩き、走り出すまでの、記録である。

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2007/05/25

有限会社迅雷計画だぞ

 「“時穴様”からお前たち二人が現れた時は、言い伝えがあったとはいえ驚いたぞ。しかも一人はわしを『お祖父さん』などと呼ぶ。あの時わしはまだ結婚すらしとらんかったのにな」 退役海軍大佐 巻冬吉

 『迅雷計画 ミッドウェー殲滅作戦佐原晃(学研 歴史群像新書 ¥900+税)

 奥付2007年4月10日なので、少し遅くなったが、「迅雷」の書評である。

 1998年、NASDAで技術者をしていた巻史郎(まきしろう)は、父の死を機にその遺産を元手に、少ない予算に汲々とせざるを得ない官職を退き、友人たちを引き込んで起業した。社名は、有限会社迅雷計画。しかし、JR秋葉原駅から程近い古ビルに入った資本金900万円の小さな会社は、事業内容が少しばかり変わっていた。

  1. 帝国陸海軍への各種電子機器等の供給および保守
  2. 帝国陸海軍の情報技術に関する人材教育
  3. 帝国陸海軍の兵器開発に関する情報提供および技術支援
  4. 帝国海軍の作戦指揮に関するコンサルティング全般
  5. 日本製ロケットの研究開発および宇宙開発
  6. 上記に付随する一切の業務

 巻の実家の土蔵の中には、はるか昔から“時穴様”と呼ばれる祠が祀られていた。この祠の中から奥へ向かい、人一人が荷物を持って通れる程の洞窟が続いており、抜けて行くとそこは、65年過去の同じ場所。逆に過去の“時穴様”から洞窟に入ると65年後の現代に帰って来ることが出来る。この穴は、ちょうど65年の時を行き来出来るタイムトンネルなのである。
 進まぬ日本の宇宙開発の現況は、太平洋戦争の敗北に遠因ありとする巻は、日本独自の宇宙開発、日本人を月に送り込む、という非常に個人的な想いから、父が亡くなり自分のものとなった財産を元に、大日本帝国を太平洋戦争に勝利させて日本独自の宇宙開発への道を開くため、帝国陸海軍にテコ入れを行なう会社を興したのである。

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2007/05/23

静岡ホビーショー公開デーだぞ

 夜が開けて、静岡2日目である。

 静岡の朝は早い。が、俺はビクトリヤホテルでゆっくり寝る。以上! ……ではなく、とりあえず、朝起きたら朝飯。ホテルのレストランの朝飯は700〜800円ぐらいなのだが、折角静岡に来たのだから、静岡らしい朝飯を喰う。
 丁度雨が降って来たので、タクることに。ロビーに降りてチェックアウト(清算はナニもない)を済ませ、タクシーを呼んでもらう。
 「あ、ビクトリホテルですが、お客さん迎車願います」
 あ〜〜〜〜いま、ホテルの人、「ビクトリ『』って言った!『』って!

 とりあえず、タクシー待ちながら、ホテルのマシンでMixi覗く。やがて来たタクシーで駅前へ。

 で、駅前に着こうかなと云うところで、塩坂くんから電話。
 『あー、今、タミヤ本社近くの駐車場に車を入れました』
「俺たちは今、飯を喰いに駅に向かっているところ」
『あー、どうしましょう?』
 どーしましょうって言われても、俺が知るかよ! お前はどうしたいんだよぉ!
「来る?」
『あー、えー、交通手段がなくってェ……』
「……(^_^;)。判った、迎えに行くよ。待ってろそこで!」

 結局、目的地近傍の駅前から大きく逸れて、一気にタミヤ本社近くの駐車場まで。遠回りなんてもんじゃないゾこりゃ。(地図参照
 なんとか塩坂くんを拾い、目的地のおでん屋さんおにぎりのまるしまに 到着。なんでおでんかというと、今、静岡では「しぞーか(静岡)おでん」がブームなんだそうで、なんかホテルに立派なパンフレットが置いてあったのだ。そ のパンフ中、ここは、朝6時半から営業を開始し、夕方18時までやっているとされていた。乗ったタクシーの運転手さんに拠ると、静岡のおでんは、ビールか なんかのCMで取り上げられたことから一気に火がつき、観光客が駅から直接店を指定して「連れて行け」と云うようになったのだとか。しかし、基本的に静岡 のおでんはご飯のおかずでも酒の肴でもなく、子供のおやつであり、駄菓子屋で食うものなのだとか。つまり、東京人にとってのもんじゃ焼きにあたる静岡の子 供フードらしい。
「だから、あんまり駄菓子屋然としているんで、連れて行ったお客さんが戸惑うんですよね」とは運転手さんの弁。
 ここに店構えの写真があるので見て貰えば判るが、土間に机を起き、奥は住居。まんま駄菓子屋的景観と言えようか。
 座って食い始めた直後に女房から静岡駅に着いたと連絡。駅の改札前まで僅か百数十メートルなので、途中で抜け出してむらさきを迎えに行く。彼女も入れて4人で朝食。オニギリ2個とおいなりさん1個とみそ汁、そしておでん5串で、計700円台だったと思う。

あると
おでんテーブル
 このテーブルのみおでん鍋が据え付けられている。他のテーブルからはこの卓へ皿を持って取りに来る。

 初体験のしぞーかおでん。甘く炊いて、鰹節粉をかけて食べるおでんって、面白いなぁ。

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2007/05/22

静岡ホビーショービジネスデーだぞ

 2007年5月17〜20日(木〜日)、静岡市で開かれた静岡ホビーショー。今回は、金曜日のビジネスデー2日目と、土曜日の一般デー1日目を覗いて来た。

あると
会場案内図
 静岡ツインメッセのほぼ全館を使う大型イベント。

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2007/05/15

テレビでちょっと気になったぞ

ウィンダム 最近、気になっているテレビCMがある。『ウィンダム』という製品、もちろんカプセル怪獣ではなく、自動車でもない。第一三共ヘルスケアの水虫薬である。

 CMキャラクターは、北村“X星人”一輝。言わずと知れた『ゴジラ・ファイナルウォーズ』の怪演で知られる、日本を代表するアクション性格俳優。なんだか、銀色と青いライトの硬質感が印象的……。

 しかし、一番気になるのはこのロゴ。正式なものと較べると、随分違うんだが、たった4〜5文字のロゴの内3文字が同じとなると、なんだか、アレを思わずにはいられないのだ。アレを……。

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2007/05/14

訃報だぞ

 突然だが訃報である。朝日新聞の速報ニュースサイトasahi.comの5月14日の記事『大阪・海遊館のジンベエザメ「遊ちゃん」が死ぬ』によると、昨13日夕方からやにわに衰弱してきた「遊ちゃん」が、その夜ついに亡くなったということだ。

 遊ちゃんは推定年齢12〜13歳のメスで、全長約5.4メートル、体重1.9トン。3月下旬から餌を食べる量が減り、4月中旬から餌をはき出すなど、元 気がなくなっていたため、同センターへ移送された。その後も餌を全く食べず、飼育員が24時間体制で抗生物質の投与などの治療を続けてきたが、13日夕方 から泳ぎが弱まり、同日午後8時過ぎに死亡が確認された。

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2007/05/09

目黒で駒八の日だぞ

 GW明け早々に月〜金フル勤務の今週はナニかと辛い。そんな時こそ、「毎月八日は駒八の日」ということで、月曜夕刻思い立って、適当に思いつく仲間に「明日呑も、目黒店」というメールを送った。10人ほどに声をかけ、7人集まりました。(^_^;)
 こまてんさんに電話して「最低4。たぶん6人ぐらいになるかなぁ……」って場所を押さえて貰って、神北むらさきしおぺー牛丼仮面ちょま☆ドヴロクふるいちというメンバー。

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2007/05/07

花に嵐のたとえもあるぞ

 花に嵐のたとえもあるぞ、さよならだけが人生だ。

 さらば、ソガ隊員。あなたの笑顔が好きでした。

 スポーツ報知、2007年5月7日の記事『元俳優の阿知波信介さん死去、自殺か…多岐川裕美の元夫』によると、以下のようなことらしい。

 女優の多岐川裕美(56)の元夫で、芸能プロダクション「アクターズプロモーション」代表取締役社長でもある元俳優の阿知波信介(あちわ・しんすけ=本名・阿知波信雄)さんが、4日に亡くなっていたことを6日深夜、同プロが発表した。67歳だった。6日に親族のみで密葬を済ませたという。

 阿知波さんは2日から行方が分からなくなり、関係者が探していたという。4日、鹿児島県の高さ36メートルの「犬飼の滝」で発見された。遺書は見つかっていないが、地元警察は状況から自殺と判断したという。同所にはタクシーで訪れたようで、なかなか戻って来ないところを不審に思ったタクシー運転手が警察に届け出たという。

 阿知波さんはここ数年で2度の脳こうそくのため入院。以後も高血圧の治療のため、気力、体力の低下を気にしていたという。長女はタレントの多岐川華子(18)。

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2007/05/03

う、動くぞ、これ

お座り ここ2週間ほど、ブログを書く暇もなかった。なんだか、神谷明さんの声で「獠ちゃんもっこり、獠ちゃんもっこり、獠ちゃんもっこり獠ちゃんもっこり……」とエンドレスで耳元で囁かれているような、なんともドえらい分量の仕事を(少ォしこぼれ出しがあるモノの)GW前半を潰すだけでなんとか流し込んだ。

 で、その反動で、昨夜は、徹夜でガンプラにいそしむ。先日発売になったばかりのMS-06JザクII Ver.2.0だ。

 夜っぴいてザクを作るなんてのは、ほぼ四半世紀ぶりかも。ランナーに繋がる湯口を小さく切れるプラモ用のニッパーひとつと、万一上手く行かなかったとき用のデザインナイフ1本で、いい加減にばしばし組む。仕上げも塗装もしない。ガンプラの小僧組みである。

 さて、このVer.2.0、関節可動域の広さとか、成形精度とか、ギミックとか、恐ろしいほどの技術力で、とにかくスナップフィットここに極まれりという出来。どうしてこの部品が安定するのか判らないほどの小さなヒッカカリにはめ込んでゆくだけで、ほぼ、部品ポロリが起こらない、がっしりとした1/100ザクがちゃんと完成するから驚きだ。

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