う、動くぞ、これ
ここ2週間ほど、ブログを書く暇もなかった。なんだか、神谷明さんの声で「獠ちゃんもっこり、獠ちゃんもっこり、獠ちゃんもっこり、獠ちゃんもっこり……」とエンドレスで耳元で囁かれているような、なんともドえらい分量の仕事を(少ォしこぼれ出しがあるモノの)GW前半を潰すだけでなんとか流し込んだ。
で、その反動で、昨夜は、徹夜でガンプラにいそしむ。先日発売になったばかりのMS-06JザクII Ver.2.0だ。
夜っぴいてザクを作るなんてのは、ほぼ四半世紀ぶりかも。ランナーに繋がる湯口を小さく切れるプラモ用のニッパーひとつと、万一上手く行かなかったとき用のデザインナイフ1本で、いい加減にばしばし組む。仕上げも塗装もしない。ガンプラの小僧組みである。
さて、このVer.2.0、関節可動域の広さとか、成形精度とか、ギミックとか、恐ろしいほどの技術力で、とにかくスナップフィットここに極まれりという出来。どうしてこの部品が安定するのか判らないほどの小さなヒッカカリにはめ込んでゆくだけで、ほぼ、部品ポロリが起こらない、がっしりとした1/100ザクがちゃんと完成するから驚きだ。
しかし、ポリキャップなんてモノは陰も形もなかった頃からガンプラを作って来たが、最近のこの精度はなんじゃろうねぇ。ネジレを取るための湯煎はもとより、左右の部品がぴったり合わんが故のパテとヤスリは、全く必要ないんだよなぁ。
「おお、モデラーをこんなに甘やかしていいのかよぉ!」とかブツブツ言いながら、立て付けの良さを存分に楽しむ。
呆れることに、このザクの手足は、関節を仕込んだホネグミがあって、そこに外から装甲パーツをはめ込むという仕組み。腹・胸・背中の部分は古いガンプラの箱構造(外骨格?)に近いが、それでも、中にコクピットギミックが入っていたり、細かさで呆れ返るほど。しかも、肘・膝共に微妙に判別し難く作られた高度な二重関節で、一見、1ポイントで曲がるように見えて、深く曲げる時にはグイっとふたつ目の関節が曲がるという気持ちのいい設計。
たとえ人間に近い数の関節を持ち、立ち姿では一見人間型に見えても、人間と違い装甲が邪魔をして可動範囲が狭くなると言うのが、こうした二足歩行ロボットのオモチャの苦しいところだったのだが、これはひとつの解かもね。
ま、人間の筋肉でも、筋肉付き過ぎの『コナン』のころのシュワルツェネッガーとかは、分厚い筋肉が邪魔をして、真っ直ぐ腕を上に上げられないトコまで行っていたんだから、「いわんやMSをや」だけどさ……。
肘・膝の関節とともに呆れるのが、ザクのスカート部分がプリーツ(?)に沿って何枚かの別部品になっていて、球体関節でひとつずつ本体から吊ってあるので、足の動きに併せて必要な部分のスカートだけ跳ね上がって足の動きを妨げないこと。
まあ、概念としてはそこまでのギミックなら1980年代から改造案としては(切り分けたスカートをボールペンのスプリングでひとつずつ吊るとか、いろいろ)あったのだが、今回のスカートはひと味違った。横のスカートを吊っているアームが、アームごと後向いて回り込む構造になっていて、横スカート自体が背中側に向けて横スライドして、ヒト形のロボチットが足を最も大きく上げる方向にスカートの切れ目を作り、関節の限界近くまで邪魔をせずに足を蹴り上げられる構造になっているのだ。
これが、無改造のガンプラの可動範囲かよと呆れ返るような動きをする。
ちなみに、小さな動きなので、目で見てそうそうは判らないのだが、腰関節の上の腹部に、数度だけ胸から上を前に傾ける見えない関節が付いている。腰の関節とは別につけられているこの小さな動きのお陰で、随分とザクが人間臭く動く。
うむ、気持ち良いなァ。これ。ここまで動けば、ほとんど無改造で、名シーンの数々を再現出来るよ。
あ、ちなみに、コクピットは、乗り込み用の左胸から操縦システムのある右胸側に、シートブロックが移動する仕掛け。
モノアイは、歯車が入っていて、首を回すと、ほぼ倍の角度でモノアイが回り込むと云うもの。これで、「横方向を見るのに、視線方向に少し首も回している」風情が自然に出る。むー。呆れるなぁ。
で、これが肘関節。アームガードの丸い部分にひとつ目の、その上あたりにふたつ目の関節がある。スパイクアーマー直下の腕に付いたポッツリは、未処理湯口なので、気にしないよーに。(^_^;)
この方法で、ほぼ160〜170度ぐらいの角度で肘が回る。
ちなみにこのスパイクアーマー。スパイクがそれぞれ別部品で、フリッツメット形の本体はなんと、一体部品である。バンダイの型技術恐るべし。
指は、全部の指が自由可動とは言わないが、ジャンケンは充分に出来るし、ぐわしだってそれなりに出来てしまう。
定価3500円で、実売約2500円(ヨドバシ価格)程度。割と遊べまっせコリャ。
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