もう、大会の閉会式から一週間目が来てしまった。第65回ワールドコン(世界SF大会)/第46回日本SF大会 Nippon2007の感想を、そろそろ纏めて書いておこう。
今回の大会は、その萌芽の頃、井上博明実行委員長と会い、スタッフに誘われたことがある。だが、「知恵はいいから手を貸して欲しい」と云われ、この年になって手だけを動かす気にはなれず、外から見ていることにした。
とはいえ、全く何もしないと云うわけでもなく、2003年から始まったシール企画を、この2007年のスタッフ・トレーニングとして行なわれた2005年のハマコン2に持ち込んだり、大会の雰囲気造りに協力する気満々だった。ハマコン2に関しては事前準備の『なんだか細かくて大変だぞ』から感想をまとめた『ギブミーギブミーだぞ』あたりまで、この神北情報局の2年前の記事を読んでもらうのが宜しかろう。
この書き込み群の一つ『『ガンダムが好きだから』だぞ』に私はこう書いた。
ただ、2007年のワールドコンを目指す予行演習である2005年に、こういう実行委員会がイベント開催を甘く見た事のツケのようなミスが噴出して良かったと考える、前向きな思考法もある。もちろん、今から実地で試す機会はない訳で、それだけ、よほど精緻なシミュレーションが必要にはなるのだが、実行委員会、特に企画局、更に直接企画を担当するスタッフは、このことを真摯に受け止め、二年後のために今後、対応していただきたいものである。
このハマコン2で我々シール企画は、大会側企画担当者の池田くんから許可を得て、事前設営を行なっていた所、大会幹部I氏から「この場所は明日朝から借りる部分やから、作り込みは止めてくれ」と注意された。池田くんはちゃんと事前に会場側と連絡を密に取り、うちの企画は事前構築に時間がかかることを説明して許可を得てくれていたのだが、池田くんからの報告を受けて失念していたその幹部I氏は、こちらの説明をまるで取り合わず、「許可してへん」「認められへん」の一辺倒。
「機材規模が大きいから前日から用意しないと当日開幕一番は間に合わない」と説明したが、「別に構わんよ」の一言。
「大会側担当者から正式に許可を頂いているのだから、まず大会内で確認・調整してから言って来て貰いたい」というこちらの言い分に対しては「その担当者は誰や?」とこちらに聴く始末。大会幹部、しかも企画部門の総責任者が、部下の割り振りも把握していない模様。
このとき、別の実行委員会幹部I女史から「事前に企画者に入ってもらっているMLでそれを告知している、あなたはそれを覗いていないのか?」と叱責されたことも未だに謎だ。後に池田くんに聞いた所、「そんなMLはありませんよ」とのこと。我々SEALSは、在りもしないMLの所為で攻められたのか?
この時は、通りかかった池田くんが、その場で会場の担当者に連絡を取り、許可が出ていることを再度確認し、この大会幹部二人に説明してようやく事無きを得たが、場所を用意してやっている、企画をやらせてやっているという意識の滲み出る、企画持込者をずいぶんと下に見る態度に、その場に居たもの全員があきれ果てた。
ちなみに、許可が下りていることが判ると、この大会幹部二人は「あ、そう」とあっさりと帰っていった。結局、唯一部内の連絡ミスを詫びてくれたのは、被害者と云っても良い立場の池田くんだった。しかし、もちろん「謎の在りもしないML」の件は謎に包まれたままである。
その後も大会の都合で閉会式にほとんど時間が貰えなくてシール大賞の部門を削り込む等の色々な目に遭いつつ2005年大会が終わった後、シール企画の藤澤代表は2007年の参加断念を決意し、私も賛成した。今考え直すと、それでもワールドコンなのだから、やれば良かったかもしれないという気もするが、装置産業であるシール屋さんを運営するために、5日間一定量のスタッフに身体を空けてもらったり、機材を管理したりしながら、同じ人たちが運営するコンベンションにもう一度企画参加しなくて良かったような気もする。
さて、それから2年。プレ大会から本大会に向け、実行委員会はどう動いたのだろうか?
最近のコメント