気分を害したのは我々日本人ではないらしいぞ
大変失礼ながら、大笑いしてしまった。読売ONLINEの2007年10月26日の記事『「気分害する日本は小さな国」金大中事件で韓国真相究明委』である。
【ソウル=中村勇一郎】韓国の「過去事件の真相究明委員会」は26日、ソウルで記者会見し、「金大中氏拉致事件」(1973年)の報告書を巡っ て、日本の警察当局による捜査再開を求める意見が日本政府内であがっていることに反発し、「今さら問題提起するとは遺憾だ」などと述べた。
……ってやつ。
記事は、こう続いている。
同委は韓国政府傘下の公的機関で、大学教授や弁護士らが委員として調査を指揮した。
記者会見には7人の委員が出席。事件が韓国政府の犯行だったと初めて認めた今回の報告書が外交問題となる可能性に質問が及ぶと、出席者は「我々は 調査をするだけで日本政府がどう考えようと問題ではない」と発言。さらに「日本側は我々の立場を理解し静かにした方が互いのためだ」「こんなことで気分を 害するなら小さな国だと思う」などと日本批判を展開した。
日本政府が今後、供述調書などの資料提供を求めた場合の対応についても、「我々は十分に調査した。(日本が)再び捜査するというなら気に入らない」と不満をあらわにした。(2007年10月26日23時18分 読売新聞)
「我々は調査をするだけで日本政府がどう考えようと問題ではない」というなかなか立派なスタンスを取る人が、その発言中に「日本側は我々の立場を理解し静かにした方が互いのためだ」っていうのは、何?
言っている途中で、「あ、さっき云ったことはナシ」って気分になったのかなぁ。
ここは「日本側には、是非、我々の立場というものを考えて頂き、ことを荒立てない方向で冷静に行動して頂きたい。どうか宜しく御願いします」と、自分の立場と意向を表明し、お願いするするのが、スジってもんじゃないの?。
「こんなことで気分を 害するなら小さな国だと思う」ってさ、気分を害して珍妙発言をしているのは、ドチラデスカ〜?
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コメント
これには続編がありまして、大韓航空機爆破事件(キヒョンヒ事件)の幕引きをどさくさ紛れにやった。
それで、家族会が激怒。なんだそうです。
ただ、大韓航空機爆破事件の真相究明とはなんだ?と思うわけですが、これがテロ計画を知りながら泳がせた説なんだそうで、ある意味で都市伝説レベルと思われるのですが、それならそれで「真相はいまだに分かりません」としておけばよいのに「何もせずに、いきなり幕引き」なんだそうで、意外性については十分以上であります。
投稿: 酔うぞ | 2007/10/27 12:28
向こうの人は礼儀正しく道徳的ですからね、「互いのためだ」というのは社交儀礼です。
礼儀上、はしょった部分を補うと「我々は調査をするだけで(小国である)日本政府がどう考えようと(大国である我々にとって)問題ではない」という鷹揚な姿勢はとっていますが、「日本側は我々の立場を理解し静かにした方が互いの(というか、むしろ日本の身の)ためだ(。不快な思いはしたくない)」という警告は忘れていないということです。
まぁ、目上が決着つけたんだから、目下はありがたく受け入れなさいということですね。
とりあえず、当時の日本政府の対応に謝罪を求めるところまでいかないだけでも大譲歩でしょう。
投稿: 東部戦線 | 2007/10/27 14:35
酔うぞ さま
金賢姫に限らず、結構多くの北朝鮮スパイが、今も韓国で監視下で泳がされていると思いますよ。でなければ、KCIAは税金ドロボーじゃん。ま、俺の税金じゃねーけど。
しかし、ソ連機に撃墜されたり、北鮮のスパイに爆破されたり、あそこの会社って、よく火を噴いて落ちるよねぇ。
東部戦線 さま
もちろん行間には「ちゃんとした調査を体系的にするつもりは無く、既に用意されたシャンシャン決着を発表するタイミングを計っているトコロだから、邪魔すんなクヌヤロ」という真意がくっきりと見えているんですが……。
そもそも、国内で起こった事件のことを日本の警察が捜査放棄して「マジメにやれ」と怒られるんならともかく、「真相を明らかに」と言い出した途端にとやかく言うなんて、どんだけ後ろ暗いんだよ君たちは?……って感じですわねぇ。
投稿: 神北恵太 | 2007/10/27 15:10