今年最初の夜桜だぞ
春の宵、二駅向こうからたどる家路は、ちょうど桜並木の下を歩くコースになる。2008年3月22日は、遠来の客との会合があって、昼から新宿。昼飯食ってお茶して、夕方別れてから残ったメンツで晩飯食って、いろいろとダベって11時半頃に解散。本来一緒に来るはずだった女房は実家に用があって長野県へ帰っているので、ちょっと長距離になるけれど最寄り駅の2駅手前で埼京線を降りて、もう殆ど人通りがない桜の下の遊歩道を深夜にてろてろとそぞろ歩く。シンとした蕾桜の下を歩いて行くと、ところどころ既に蕾とは言えない樹がある。ほの暗い中でも、白い桜の花は目立つ。中でたぶん一番きれいに花が咲いていたのがこの樹。これは内蔵ストロボを使った撮影。蕾ばかりの中でここまで奇麗に咲き始めていると、ちょっと嬉しくなる。
桜並木の遊歩道には桜祭実行委員会の提灯が架けられている。この遊歩道はいつも、桜見物の時期には提灯で飾り付けられ、桜祭の期間は人出を見込んで食い物の屋台が出ていたりする。
2キロ近く続く桜並木は別に他所から見に来るほどの人気スポットではないんだろうが、地元民にはおなじみの極めてローカルな桜の名所。今はまだ蕾ばかり
だし、深夜12時過ぎだから、寂しいもんだが、1週間も経つとこの道は人で溢れることになる。写真で見る分には、ちょっとまだ寒々とした提灯の列だが、こ
れが枝から枝へと架けられると、もう桜の季節がすぐそこまで近づいている証だ。これは補助光を使わず、現場の光量に頼った撮影。このサイズだから撮れ
ているように見えるが、じつは絶望先生もびっくりのブレブレ写真である。すりっとこういう誤摩化しが利くのも、大判デジタル写真の有り難さかなぁ。
月見桜の構図。この日はちょうど満月。桜の枝越しにまん丸の月を眺める構図。残念なのは、今イチ薄暗すぎて、手持ちのカメラでは両方をそんなに奇麗に撮れないということ。花にピントが行っているので、月は内蔵ストロボの光の及ばぬ構図奥方向にある枝に邪魔されて、ちょいと変な形になってしまった。
三脚があれば、ゆっくり時間をかけて露光を得る撮影という手が正攻法なのだろうが、いつチャンスが到来するか判らない夜間撮影のために常に三脚を持ち歩くのも、冷静に考えたらしんどいしなぁ。
とにかく、割と花が奇麗に撮れたので、神北的には非常に満足。よく見ると、花はほの白いが蕾はポッと薄ピンク色なのが見て取れる。
去年の花見シーズンからこのカメラでいろいろとチャレンジしているが、夜間の露光不足とどう折り合いをつけるかというのは、なかなか面白い命題。しか
も、こういう時季外れ&時間外れの夜桜だと、他人の迷惑を気にすることなく好きな構図や露光・フラッシュを試せるから面白い。
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