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2008/04/30

妖精図鑑を奪い合ったぞ

 2008年4月29日(火)、昭和の日。昭和天皇の慈愛に満ちた面影を思い出し、平等公正質素で、国民の傍にあろうと常に努力しておられたことへの敬愛の念を新たにした日。せっかくのお休みということで、映画『スパイダーウィックの謎』を観に行った。
 いや、観に行ったというのは語弊がある。浦和駅のパルコまで買い物に出たついでに、シネコンの様子を覗いたら、ちょうど時間が良さそうだったので、ひょいと入ってみたというだけだ。

 博物学の徒アーサー=スパイダーウィック(デヴィッド=ストラザーン)が盛りに囲まれた観察フィールドでもある自宅で、とあるある書物を封印してから80年。
 夜の闇の中、母ヘレン(メアリー=ルイーズ=パーカー)の運転する車でスパイダーウィック邸にやって来たのは、双子のサイモンとジャレット(フレディ=ハイモアが一人二役)と姉のマロリー(サラ=ボルジャー)の一家。父母の別居のためニューヨークを離れ、自然豊かなこの地に移り住んだのだった。
 80年前、アーサーは行方不明になり、その娘で「父は妖精に誘拐された」と頑に主張し精神を病んだとして入院させられ、今はどこかの養老院で余生を送っているらしいルシンダ大叔母さんの唯一の係累がヘレンなので、この80年間放っておかれた屋敷の所有者は、今、この一家なのだ。
 屋敷にやって来た最初の晩、ジャレッドは変な物音を聞く。壁の中からの音か。傍にあったたホウキでコンコンと壁を叩く、コンコンと返事が返ってくる。もう一度叩く、また帰ってくる。なにか意志を持ったものが壁の向こうにいる。壁を叩くうちに、一部が崩れ、何故か埋め込まれ何十年も隠されていた食事運搬用の手動リフトが見つかった。そのリフトの中に、ついさっき姉のマロリーが無くしたというメダルが見つかった。何故何十年も隠されていたところに今しがた無くしたメダルが置かれていたのかジャレットには理解出来なかったが、マロリーはジャレッドの悪戯に違いないという。母も、壁を壊すことを責めこそすれ、話を聞いてくれない。ジャレッドは、謎を解明して身の潔白を証明すべく、リフトを使って上階へ。そこでリフトの通じている屋根裏部屋を発見した。
 屋根裏部屋にあったチェストは、リフトの内に置かれていた鍵で開くことが出来た。その中で、衣類に包んでひっそりと隠されていた一冊の本を発見したジャレッドは、「読むな」と書かれたメモが挟まれ、封印されていた本を開いた。その途端、スパイダーウィック邸を中心に、何者かの雄叫びが響き渡った。
 それは、ジャレットたち一家を巻き込んで、人間と悪意の妖精たちとの間に巻き起こった戦いの、幕開けだった。

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2008/04/23

沁みるCMだぞ

 ルーツという缶コーヒーがある。JTの製品で、缶といってもプルトップとかではなく、瓶のようなネジ式の金属キャップがついたやつ。
 これのCMを坂口憲二が演っているのだが、この「三原課長」篇が、痛い。

 いや、痛いと云っても、内容がショボいとか、そういうイタさではない。

 『ワンワンフェア2008』の広告作りの仕事をしている坂口クンのところにやって来た三原課長。「それさ、この子使って」と見せるのは、いかつい土佐犬の写真。「……内田社長のワンちゃ〜ん。で、専務はネコ派だからネコもね」と一方的に言い放つ。
 「ネコぉ!?」と驚く坂口クンに重ねて、「僕、明日からヴァカンスじゃな〜い」と自分のことに話が飛んで、挙げ句「今日中に宜しく」と言い放って去って行く。
 で、「余計なことから物事は確定して行く」という字幕が重なる。

 このシチュエーション。なんか、よく我が身に降り掛かるパターンに似すぎていて、なんとも、心の奥底で痛いのだ。
 うーむ。我々の仕事のほとんどは、こんな感じだからなぁ。(^_^;) さあ、今日も働こう。

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2008/04/16

近頃の若者は電話もロクに掛けられないぞ

 腹の立つ電話があった。

 RRRRR・・・RRRRR・・・・・

「はい、神北です」
『あ、神北さんのお宅でいらっしゃいますか? 私、J−COMの○○と申します』
「はい」

 J−COMというのは、ケーブルテレビ(とインターネット)の会社で、我が家もここのケーブルテレビでCS放送等を見ている。インターネットの方を使わないのは、セールスの兄ちゃんが「ウチは安いんですよ、お得なんですよ」とクドクド言ってくる割に、NTTと較べて値が張ったからだ。

『神北さんのお宅も、我が社のケーブルテレビをお使い頂いていると思いますが、ご契約者の恵太さんはいらっしゃいますでしょうか?』
「ハァ、わたくしですが、すみません、今ちょっと忙しいので、セールス等でしたら今度にしていただけませんか?」
『いえ、セールスでは御座いません』
「はい」
『ご存知かと思いますが、現在、デジタル放送というものが始まっておりまして、私どもでもデジタル化として……』
「要点だけ。手短かに。」
『は……あの、……』
「急げ!」
『すみませんでした』がちゃん。

 …     …    …   …  … …(゜O゜;) ぽかーん……

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2008/04/12

木の船と鉄の男たちだぞ

 アバロン・ヒルの古典的ウォーゲームに、『帆船の戦い(Wooden Ships and Iron Men)』というものがあるのをご存知だろうか? 
 直訳すれば「木の船と鉄の男たち」。大航海時代の帆船同士の海上戦闘を題材にしたゲームで、何種類もある砲弾(単なる鉄の砲弾だけでなく、鎖につながれた2つの球を飛ばして、鎖で引っ掛けて相手のマストをへし折って航行不能にするなんて言う特殊弾まである)を打ち合うことに始まり、近接戦。攻め手が、縄鉤の手や鉤付きの棒で相手の船を引き寄せて接舷し、切り込み隊を送り込んでの肉弾戦。海賊映画や帆船小説の世界が、そこに展開している。「Wooden Ships and Iron Men」は、その世界観を見事に一言で表したタイトルとして、古いウォーゲーム・プレイヤーに良く知られる。

 さて、ということで、時事通信社の2008年4月11日のニュースである。『人質約30人を解放=仏帆船乗っ取り』………………えっ!?

 【パリ11日時事】アフリカ北東部沖でフランスの豪華帆船「ポナン」号(850トン)が海賊に乗っ取られた事件で、仏大統領府は11日、声明を発表し、人質となっていた帆船の乗員約30人がソマリア北部の沖合で無事解放されたことを明らかにした。事件は4日の発生から1週間ぶりに解決した。
 声明によると、乗員のうち22人はフランス人。AFP通信によれば、解放は実力行使ではなく交渉の末に実現したとされるが、身代金が支払われたかどうかなど、詳細は不明。

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2008/04/10

南太平洋司令官だぞ

 TokyoFukuBlogさんの2008年4月6日の記事『足が生えたサメ見つかる(画像あり)』に、遅ればせながらびっくり。

 マレーシアはペナン島バツマウンのマレーシア漁業開発局に勤務するマリー・ローイさん(48)は、桟橋で家族の昼食にするためのサメを漁師から受け取った。しかしその1.7kgの子ザメには水かきつきの足がついていたのだ。
 「貰った翌日サメを切ろうとしたら、体の下に水かきのある足が2本ついているのを見つけたのよ。」「体長は1mくらいよ。」とローイさんは語る。夫のグーイ・マン・カウさん(57)から、中国ではおかしな形の魚を食べると災いが起きると言われていると聞き、料理することを止めた。「その夜すぐに漁師に魚を返したんです。」「漁師はサメを海に戻しました。」

 この記事、元となったのは UnderwaterTimes.com の2007年3月14日の記事『Freak! Malaysian Fisherman Reels in Shark with 'Webbed Feet'』と、いささか旧聞に属する情報だが、なかなかインパクトがある。

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2008/04/01

メビウス回路だぞ

※これは2008年のエープリルフール記事です。この科学発見は現実ではありません。

 これが実用化に繋がれば凄い事だけど、どうなのかなぁ。

 山田ミネコさんの「ハルマゲドン・シリーズ」といえば、デボン紀から西暦1万年の遠未来までに広がる、タイムマシンを発明した人類と、人類に寄生して石にしてしまうデーヴァ・ダッタとのタタカイと愛を描いた一大叙事詩として知られているが、この中に、現代イギリスを舞台とする探偵もの『アリス・シリーズ』の一編として描かれた「妖魔の森」という異色作がある。アリスのボーイフレンドが大人になってから発明する効率的なエネルギー発生装置が、何百年も経た後にタイムマシンの基礎理論となるという事で、最初のタイムマシンの発明者が、彼に会いにやって来るという叙情的な話。
 我々は今、この「妖魔の森」の1シーンに立ち会っているのかも知れない。

 来月の科学誌に発表される論文の話である。

 東北理科大学の飯塚喜美雄教授(物理学部)の実験室で、超高速で回転するカプセル内の時間経過が、外の時間経過と異なる事が確認されたらしい。そんな高速回転させたら、遠心分離機みたいになって役に立たないのではないかと思ってしまうが、実験機材では二重反転させることで、微振動はあるもののカプセル内はほぼ静止状態に保たれているという。この状態で、内側=右回転&外側=左回転で、1秒720回転を超えると、1.0000秒が0.9999秒に、逆に内側=左回転&外側=右回転で、1秒720回転を超えると、1.0000秒が1.0001秒に、約0.1ミリ秒の伸縮が観測されたという。つまり、これは、タイムマシンの基礎理論となり得る重要な発見なのだ。

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