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2008/04/01

メビウス回路だぞ

※これは2008年のエープリルフール記事です。この科学発見は現実ではありません。

 これが実用化に繋がれば凄い事だけど、どうなのかなぁ。

 山田ミネコさんの「ハルマゲドン・シリーズ」といえば、デボン紀から西暦1万年の遠未来までに広がる、タイムマシンを発明した人類と、人類に寄生して石にしてしまうデーヴァ・ダッタとのタタカイと愛を描いた一大叙事詩として知られているが、この中に、現代イギリスを舞台とする探偵もの『アリス・シリーズ』の一編として描かれた「妖魔の森」という異色作がある。アリスのボーイフレンドが大人になってから発明する効率的なエネルギー発生装置が、何百年も経た後にタイムマシンの基礎理論となるという事で、最初のタイムマシンの発明者が、彼に会いにやって来るという叙情的な話。
 我々は今、この「妖魔の森」の1シーンに立ち会っているのかも知れない。

 来月の科学誌に発表される論文の話である。

 東北理科大学の飯塚喜美雄教授(物理学部)の実験室で、超高速で回転するカプセル内の時間経過が、外の時間経過と異なる事が確認されたらしい。そんな高速回転させたら、遠心分離機みたいになって役に立たないのではないかと思ってしまうが、実験機材では二重反転させることで、微振動はあるもののカプセル内はほぼ静止状態に保たれているという。この状態で、内側=右回転&外側=左回転で、1秒720回転を超えると、1.0000秒が0.9999秒に、逆に内側=左回転&外側=右回転で、1秒720回転を超えると、1.0000秒が1.0001秒に、約0.1ミリ秒の伸縮が観測されたという。つまり、これは、タイムマシンの基礎理論となり得る重要な発見なのだ。

 現在この実験機は、内カプセル直径30センチ、外カプセル40センチ(もしくは内カプセル直径28センチ、外カプセル42センチ)で、机上に載せられる 大きさだが、高速回転するカプセルの不慮の破断事故を回避するガード、さらに変圧器などを必要とするため、1.5メートル立法のかなり物々しい装置になっ ているという。
 ちなみにこの回転方向による時間の差異は、内カプセルと外カプセルの距離(半径比率でなく、距離という点が面白い)を変える事で、伸縮するらしい。内外 のカプセルの距離が広がれば広がる程伸縮出来る時間が大きく出来るのならば、実用レベルのタイムマシンはかなり大きなものになるのかも知れない。

 ちなみに、飯塚教授は、「時間旅行に関しては、まだ懐疑的」だそうで、自ら導き出した理論を「とりあえずは、コンピュータのクロックアップに寄与出来ないか」という方向で考えておられるらしい。
 確かに、カプセル内の時間の伸縮という現在の装置の形態では、経過観測実験を加速するとか、新鮮な食材を保存するとかしか思いつかない。だが、動力をカ プセル内に持ち込み、カプセル内に乗り込めば、操縦者の視点から見れば、自機が時間を緩行したり急行したりするという事になるのではないか。時間遡行こそ 出来ないものの、これはもう梶尾真治さんの『美亜へ贈る真珠』である。

 とはいえ、まだあまりにも伸縮出来る時間が小さいんだよなぁ。いくら計算時間を稼げるといっても、このカプセルを作っている間に、CPUのクロックアップが進むからなぁ。


 ……という、エイプリル・フール。ちなみに、教授のお名前は、光瀬龍さんの御本名である。

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コメント

http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080207_time_machine/
こういうニュース配信あったばかりだから
嘘から出たまこともありえるな(マテ

投稿: 大外郎 | 2008/04/01 10:25

大外郎 さま

 この記事からマコトが出たら、そりゃ凄いなぁ。(^_^;)

投稿: 神北恵太 | 2008/04/01 11:26

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