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2008/06/06

訃報続きだぞ

 6月6日の参観日、訃報が続いた。

 貴族・大富豪・最高知識階級・所属、太陽系安全保証最高会議議長・太陽系惑星軍最高司令官・太陽系戦略宇宙軍最高総司令官・宇宙軍大元帥 かつ、TVプロデューサで作家の野田昌宏さんが、お亡くなりになった。享年74歳。

 そして、同じく作家で、ジュニア小説の牽引者の一人でもあった氷室冴子さんも、若くして旅立たれた。享年51歳。

 どちらも、まだ10代の頃からよく読ませていただいた作家さん。特に野田さんは、我々SFファンにとって、永遠の兄貴分であり、様々な有形無形の恩恵を受けた大恩人。15年前、うちの夫婦の結婚式にも祝電を戴いた。

 野田さんに最後にお会いしたのは、ついこのあいだ、まだ2ヶ月と経ってない4月の9日のこと。友人の笹本祐一くんに誘われて、用賀の介護付有料老人ホームに2人でお見舞いに伺った。
 野田さんは、三年ほど前の脳梗塞以来、あまり体も自由が利かず、喋るのも苦手になっておられるそうで、ときどき「そうか」とか「うん」とか短く間の手は挟まれるものの、どちらかというとこちらが喋り、頷いていただくという具合。笹本くんが提供する航空宇宙関係の新情報に、目を細めて聞き入っておられた。
 とはいえ、ご飯もおかゆとかではなく、普通の硬いご飯を食べておられるという話だった。その時は、それなら安心ですねという話をして来たのだ。

 返り際、握手をしていただいた時に、
 「2009年の日本SF大会は、熊倉がまた栃木でやることになりました。もうじき、ゲスト案内をお送りいたしますので、是非お越し下さい」
と申し上げるとニヤリとして、「うん」と力強く頷いていただいた。
 野田さんの体調が許すならば、万難を排して御呼びしようと実行委員会でも話していた。

 そんな楽しい計画も、もう実現することは無い。残念である。

 同じ日に逝かれたお二人の魂が安らかでありますように。

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コメント

今日泊さん、内田さん、大元帥、氷室さん……
なんだかここ数日ものすごいスピードで何かが動いているような気がします。

寂しいなぁ……

投稿: 神明寺 | 2008/06/06 21:11

神明寺 さま

 こんなにも目まぐるしいのは、1989年、1月早々に昭和が終わってから、8月のダイナ☆コンEXまでの期間以来のことな気がします。

投稿: 神北恵太 | 2008/06/06 22:02

一日(この場合は一晩だろな)経って、ISSにきぼうが設置されるとか、いよいよ地上波アナログが廃止になるとか、そういうことを重ね合わせてみると、さすがに元帥と言うべきなのだろと、思います。

神北はご承知の通り、わたしだって元帥とは1世代しか違わないわけで、良き先輩であった、見本にするべき人という思いはますます強くなっています。

先週の金曜日には小学生の相手、今週は火曜日にはまた小学生、水曜日と木曜日には高校生の相手です。

良きものを伝えることの重要性を教えていただいた、と強く思うのです。

それにつけても、訃報に接すると多摩豊を思い出す。

投稿: 酔うぞ | 2008/06/07 18:26

酔うぞ さま

 黎明期からのテレビというものを支え、自分の持ち番組以外にも、子供の頃にゾクゾクしながら見た『スター千一夜』の鉄腕アトムがゲストの回(アトムのアニメと、アナウンサー&セットの実写を合成し、芝居を付けたもの)なんかを仕掛けて来た野田さん。
 ゲームやらパソコン通信やらのカルチャーを一番大元の時期に方向付けた多摩豊。
 たしかにあの二人は、体型以外にも共通点が多かったような気がします。

 今頃一緒に、飲んでいるかもしれません。

投稿: 神北恵太 | 2008/06/09 09:26

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