マークするぞ
コモンズマーカーというネット上の新しいサービスが世に出た。
一言で言えば、ネットのあちこちにコメント出来るソフトである。そして、そのコメントをみんなで共用出来る。
ユーザは、ネット上で使える自分専用のラインマーカーとポストイットを渡されたようなもので、Web上の文章の気になったところや、気に入ったところにラインを引き、コメントを書き加えておける。で、そのコメントを、コモンズマーカーのユーザ同士で閲覧出来る。
- まず、コモンズ・メディア社のサイトで、このソフトのユーザ登録をする。
- 次に、ヘルプページに移り、「マークする」ボタンをブラウザに登録する。
これで、準備は終わり。
例えばFirefoxの場合、「ブックマークツールバー」に入れておくのが便利。ちなみにFirefoxでは「マークする」という登録名は自由に変えられる。神北は「[Mk]」とちょっと短くした。よく使うなら「[M]」でも「ま」でも何でも良い。
まずは、登録した「マークする」をクリックしてみよう。この「マークする」は、Webページ上の文章を選択した状態で押すと、そこにマーキングする機能を
持つ。また、選択せずにクリックすると、左のようなメインパネルが表示される。これは、コモンズマーカーで付けられたいろいろなコメントをコントロールす
る機能を持っていて、このパネルが呼び出されていると、自分を含め、コモンズマーカーのユーザが記入したマーキングとそこに付けられたコメントを読むこと
が出来る。
だから、基本的にコモンズマーカーを使っている時は、このパネルがウィンドウのどこかに居るものと考えればよい。もし、邪魔ならば、「終了」ボタンを押
してメインパネルを消すことも出来るが、そうすると、メインパネルだけでなくコモンズマーカー(というJAVAScriptプログラム)自身が終わってしまうので、マーキングやコメントのパレットも、ウィンドウ上から消えてしまう。
ま、小さいものだから、置いておいて欲しい。
まずは、自分がマーキングしたいWebページ上の文章を選択し、「マークする」をクリック。もしくは、メインパネルの出ている状態でWebページ上の文章を選択すると、コメント入力バレットが表示される。
で、これでコメントを付けられる。コメントには、自由な検索タグが付けられる。また、もちろん付けたコメントは消すことも出来る。
人のタグを見るのも面白いし、自分からも新しい発信が出来るのが面白い。コモンズマーカーで書かれたコメントを一括してタグで検索することも可能だ。「インターネットの上に、皆さんの「気付き」を集積し、Webの世界をより豊かにしたい」というコモンズ・メディア社の志が、そのまま形になっている。
ただ、これ、一人が付けたコメントを、誰もが自由に見られるということで、ちょっと怖くもあるし、不便でもある。グループ機能や、公開レベルという概念が導入出来たら、もっと面白いかも知れない。
公開レベルとして「自分しか見ない」「選択したグループに公開」「全体に公開」程度の3段階程度に、マーキングの公開範囲を選択出来ると、もっと面白いと思う。
で、その公開範囲として、自分の所属するグループをいくつも設定出来るようにして、例えば神北が「ライター・絵描き」とか「SFファン」とか「Macユーザ」とかのグループに入っているとして、この情報は「ライター・絵描き」の人のみに流したい情報とか、「SFファン」意外が見ても意味ネーダロっていう情報とか、いろいろあるので、配信相手を自由に限定出来るようになると面白いと思う。
更に言えば、このグループも、グループがあることを公表して誰でも自由に輪に加われる公開グループと、特定のメンバーだけで回せる非公開グループがあると、便利だと、神北は思う。
とはいえもちろん、これは神北が勝手に自分が便利なように考えただけだ。「ネットの上に、「気付き」を集積し、Webの世界をより豊かに」するという目標から言えば、グループ機能の付与は「気付き」の集積を阻害する機能の追加であり、マイナスに働きかねない面も持つ。
「みんな、世界に自分のマーキングとコメントを発信している覚悟で書けよ」というポリシーを持つのも、ネット上に無数にあるサービスの一つとして、許される選択肢の一つであろう。現在の機能は広く一般に開かれており、まさに公器を提供しているわけだ。だからコモンズ・メディア社の開発チームは、敢えてこの機能を切るという決断をしているのかも知れない。
ちなみに、このコモンズ・メディア社。20〜30年前にいろいろと一緒に活動していたSFファンダムにおける古い友人、星暁雄くんが代表取締役を務めている会社。
なお、神北情報局のここ1ヶ月ほどのエントリーに、いくつかマーキングしてみたので、良かったら、ソフトをインストールして覗いてみて欲しい。
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