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2008/09/03

闇のビジネス大繁盛だぞ

 ロイター、2008年9月2日のニュース『中国の警察、死体販売で100人以上を殺した容疑者ら逮捕』

 [香港 2日 ロイター] 中国の警察当局は、死体を売る目的で障害者や高齢者100人以上を殺害していた疑いで、ギャングのメンバーらを逮捕した。2日付のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙が伝えた。
 中国では死者を弔う方法として土葬が伝統的だったが、農地の保存などを理由に政府は火葬を奨励している。
 同紙によると、これらの死体は裕福な家庭が買い取り、内密に土葬した身内の遺体の代わりに火葬場に送られていた。 

 同じくロイター、2008年9月3日のニュース『米葬儀業者、244遺体を犯罪集団に提供していたと認める』

 [フィラデルフィア 2日 ロイター] 亡くなった人の体の一部を違法に売ったとして起訴されていた米フィラデルフィアの葬儀業者の兄弟2人が2日、遺体を組織に手渡し、その組織が病院に移植用として売っていたことを認めた。
 2人は2004年2月から2005年9月の間に、経営する葬儀社で扱った244体から骨や皮膚、臓器などを採取する組織的な犯罪に加担した。一連の組織犯罪では、ペンシルベニア州とニューヨーク州、ニュージャージー州で計1077体が被害に遭い、犯罪者は380万ドル(約4億円)を手にしたとされる。

なんだこりゃ?

 なんだか、死体の売買に関するニュースが二つ入って来た。

 中国では、土葬禁止の法律を誤摩化して、火葬をしたと装うための「ダミー死体」の需要があり、犯罪組織が高齢者や精神障害者という殺し易そうな人を誘拐殺害して、死体として売っていたという事件。傷がある「商品」は縁起が悪いという事で、絞殺か毒殺をしていたというのも、酷い話。

 これに関し、レコード・チャイナは2008年9月3日付けの記事『殺害し遺体を販売!「被害」は400人以上…—広東省』で、マレーシアの中国語紙「星洲日報」の情報として2007年以降、殺害された被害者は400人以上にのぼると報じている。こちらによると、8月11日夜、ある村の外でデートをしていたカップルが、突然後ろから2組の男女にロープで首を絞められ殺害されそうになったが、2人は運よく逃げだし通報したことで、グループの検挙につながったとされている。
 死体は1体1万元(15〜16万円)で取引されたというが、中国都市部の2007年における平均年収は、約2.5万元(2万4932元)だから、平均年収の2/5、概略4ヶ月と3週間分ほどの稼ぎを、この偽装のために使っている算段になる。

 一方アメリカの事件は、葬儀屋が遺体の一部を移植内蔵シンジケートと組んで、移植用として病院に売っていたというもの。
 ダミー火葬のために、死体を「作る」ために生きた人間を殺して売買するという中国の犯罪も酷いが、葬儀屋の手に渡った遺体から取り出した内蔵と言う、極めて鮮度の劣る内蔵を移植用として売る業者、買う病院があるというアメリカの話も、気が滅入る。
 計1077体から移植部位が切除されたということは、複数の臓器を抜かれた例もあるだろうから、被移植者の数を考えると、恐ろしいものがある。しかも、記事によると、この中には、HIVや肝炎に罹っていた方の遺体もあり、既に数百件の訴訟が起きているというから、事件は根深い。

 我々は既に、ニーブンの書くところの臓器密売人(オーガンレッガー)が暗躍する世界に生きているのであろうか?

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