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2009/03/27

開催日設定はなかなか難しいぞ

 SF大会の開催日を決めるというお話。

 SF大会の開催日というのは、特に規定されている訳ではない。しかし、おおむね日本SF大会は夏休み期間だし、ダイナ☆コンは10月末、雲魂は11月、ローカルリフレッシュコンベンションは6月に開催される事が多い。
 とはいえ今年は、日本SF大会が7月4〜5日。ローカルリフレッシュコンベンションが7月の19〜20日と、大会がちょっと早くローカルリフレッシュコンベンションが遅い事で、普通の並び順と逆になっている。

 順番の逆転で、いつもは日本SF大会にとってほぼ最後の参加者募集追い込み期間として参加受付をしていたローカルリフレッシュコンベンションが、今年は使えないとか、逆に通常日本大会の頃はまだ翌年の予定が決まっていないローカルリフレッシュコンベンションが、今年は上手くすれば直近半月前の日本大会で参加者募集が掛けられるかもしれないなど、様々な影響がある。

 今年の大会は、宿泊施設の繁忙期である小中学生の夏休み(概ね7月20日〜8月31日)を避けて7月頭に持ってくる事で、会場ホテルに様々な無理を聞いていただけている。だが、こうした日付設定は、1980年代の日本SF大会では、ほとんど不可能だった。

 1981年の神北が最初に参加した日本SF大会ダイコン3は、半分以上のスタッフが大学生だったそうだし、神北が実行委員長を務めた1989年のダイナ★コンEXでも、多くの学生スタッフが支えてくれていた。頭の方と終わりの方の2例を取って全てそうだと言う訳ではないが、80年代の大会実行委員会と言うリのは、おおむねこういう人員構成だったと思う。こうした学生さんの力を重要視すれば、(まあ7月頭から夏休みという大学も無いではないが)概ね、7月末〜8月末というのが、日本SF大会の開催時期として、一番向いていた。
 というかもっと具体的に云うと、お盆前後というのが、夏休みで自由に動ける学生スタッフを当てにする体勢下では最も準備期間を潤沢にとる事が出来る、最良解と言えた。

 しかし、こうした黄金の最良解は、現在では全く通用しなくなっている。

 一つはスタッフの年齢が上がっている事。もちろん、昨年のDAICON7のように元気な学生スタッフが大勢いる大会というモノもあるが、今や多くの大会が、実行委員長が30〜40代でスタッフもほとんどが社会人というパターンが多く、別に準備の要諦から云うと学生の夏休みを利用云々と云う事は考えなくても良い場合が多いのだ。これは、実行委員長だった現ガイナックス取締役&統括本部長として日夜正義の為に活躍中の武田康廣氏すらまだ学生だったDAICON3や、実行委員長の神北が28歳で、その他のスタッフも30歳を超えている者は少なく、中核スタッフの半分は名大・南山大など中部学生SF交流会(中学交)の大学生だったダイナ★コンEXの時代と、大きく変わった点だ。

 もう一つは、夏の定番イベントが増えたということ。Wikipediaによるとコミックマーケットの規模が1万サークル、10万人に達したのが、ダイナ★コンEXと同じ1989年夏(C36)。それが現在は3万5000スペース、一般参加者数は延べ55万人になっているそうだ。さらに、今年は幕張メッセ7月26日と決まったワンフェス4〜5万人や、幕張メッセで8月29〜30日に行われるキャラ×ホビ6〜7万人など、ホビー系のイベントも今や計10万人超規模の大きな行事になっている。
 夏の休日も参加者のお財布も、有限なのだ。しかもその全てを趣味だけにつぎ込める訳ではない。「有明だって海岸だぁー」「幕張だって海岸だー」と言ってみても、『海水浴』という言葉の魅力を完全に消し去る事は出来ない。海外旅行という欲求もあれば、デートだってしたい、家族サービスをせんと大変な事になる、いやまずは家事に一日使いたい、まてよ里帰りしないことには一族の長老ひい婆ちゃんが許してくれんぞ、いやいやその前に一日寝かせてくれよ……と、夏は様々な用事がある。
 どんなに資金潤沢でお財布の心配なんぞしなくて済む人でも、今年の7〜8月の週末が9回という事実は変えようが無い。フルに活用しても日帰りで18件、宿泊を要する遠出だと9件が限度と言う事だ。「趣味に使う週末・それ以外に使う週末・休息する週末」という3連コンボを3回繰り返すと、夏は終わってしまうのだ。

 こうした状況を全部クリアしようと考えると、開催できる日取りなんかどこにもない事になるので、自分が重要視するいくつかのイベントから「これとは重ねたくない」「2週並ぶのも避けたい」など、状況を差し引いてプロッティングして、意見を調整する事になる。

 最近の傾向として、SF大会参加者との重なりが無視できないため夏コミは避ける方向が見られるが、考えようによっては、首都圏開催の日本SF大会なら(両方にフルタイム参加と言う事を諦めさえすれば)同じ週末に開催の方が、地方からの人は1回の移動で両方出られるとか、メリットに繋がる事もあり得る。

 ここいらへんの匙加減が難しいのだ。

 なんでこんなコトをぼそぼそと考えているかというと、今年の大会は家族旅行にしていただけるように温泉ホテルを会場に選んだのだが、とある友人の家で、7月4〜5日は息子さんの高校の期末考査期間にあたるため、家族揃っての参加は断念の方向……と言う話を聴いたからだ。
 まあ、どこに持って行っても誰かの都合にブチあたる訳で、こういう事をゼロにする模範回答と言うモノは、どこまで考えても絶対に出ないのだが……。

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コメント

今年のローカル・リフレッシュ・コンベンションの日程が例年と大きく異なるのは、ゲストに来て下さる方が、このイベントのついでに信州方面を家族旅行するので、出来れば夏休みにかかる時期の方が都合良いと言われたからです。
ちょうど10年前にも7月初旬にSF大会が開催され、そのスタッフをしていたのですが、当時は日程が重なるという心配はあまりしなかったと思います。コミケ・ワンフェス関係は別として、どちらかと言うと10月下旬頃が地方コンが集中していましたから。そういう意味では、通常6月初旬頃に開催するローカル・リフレッシュ・コンベンションは時期的に他と重なる心配をあまりしなくて済んだので、比較的楽に考えておりました。ただ、参加者の子供さんが大きくなるにつれて、学校の行事と重なるので参加を断念するという話は時折耳にします。こういうのは何時やっても、誰かが何かしらの都合で参加見送りになるのは仕方ないと思って割り切っているのですが、それでも可能な限り何とかしたいと思うのが、イベント主催者の性というものなのでしょうね。

投稿: 松っちゃん | 2009/03/28 23:07

松っちゃん さま
 一人でも多くの人に、無理なくスムーズに参加して、諦めた予定についての後悔や心配もなく、思いっきり大会を楽しんでもらいたい。……と思いますからね。

投稿: 神北恵太 | 2009/03/28 23:41

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