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2009/12/01

コンベンションに見る来し方行く末だぞ

 先日、7月に開催された第四十八回日本SF大会 とちぎSFファン合宿 T-con 2009 のスタッフ打上げがあった。スタッフと言っても、スタッフ会ではあまり顔を見たことのない当日ボランティア・スタッフをしたと言う人や、ゲスト だった旧友、笹本祐一くんも混ざり、和気藹々40人近い盛況なものとなった。
 28歳で実行委員長を務めた第二十八回日本SF大会ダイナ☆コンEXからまる20年。うち半分ぐらいの日本大会にそれなりに絡み、いくつかにはキックオ フの場に居合わせ、当日スタッフもやり、企画も持ち込み、ゲストで呼んで頂いたこともある。わりと日本大会の運営というモノと付かず離れず、人生歩んでき た方だと思う。
 しかし、今年、スタッフからの引退を決意した。

 というのは、30歳前後の頃は二日目の午後になると腰が抜けたようになり足が怠くて階段が駆け上がれなくなって体力の限界を感じたものだが、それが、近年初日の午後に早々と来るようになったのだ。
 もうそろそろ、ほぼその道1本にやって来たトラブル対応——トラブル発生の報を受けて飛んで行き、話を聞いて次善策を練り、各所に指示を飛ばして実行する遊軍——を続けるには、体力的に無理が来ている。
 かといって、ある年に無理だからと言って次回から大人しく座って済ませるスタッフワークに遷れるのかと言うと、それは無理だろう。下手に指示を出すより自分が走った方が速いと思えば、僕は走ってしまう。だからこそ、今までもそうして来たのだ。
 ここは、一度スタッフから身を引いて、別の協力の仕方が出来るようになるまで、しばらく実動部隊から遠ざかるに如くはないと思った。だから、取り敢えずは、日本SF大会のスタッフはこれで終わりということにした。

 もちろん、たとえば東京ファンダムで言えば森東作さんやあべりょうぞうさんのように、いくつになっても楽しくスタッフをしておられる先輩も多いわけで、いつかは何かの形で日本SF大会実行委員会に還りたい気はある。こればっかりは一生離れるなんてぇコトは出来はすまい。だが、続投するとどうしても前回までの続きになっちゃう。というわけで、一旦さようならを告げることにした。
 当然日本SF大会実行委員会は、ずっと決まった人がやっているわけでは無く、毎回別の人が「委員会を建て、開催して、解散」という流れの繰り返しだから、僕だけが花道シャンシャンさようならと送り出されるわけではない。ただ、次に「大会やるぞ、スタッフ集まれ」と呼集する人が居ても、僕はしばらくは応じないというだけのことだ。

 こうして身を引く人間も居れば、次をやろうと燃えている血気盛んな人達も居る。
 再来年、2011年の大会に、静岡の会場で立とうとしている実行委員会(の準備会)がある。その実行委員会にどう関わろうかと悩んでいる、静岡在住の友人が居る。彼は「折角、地元で行われる大会だから、手伝いたい」というのだ。
 僕は、まず実行委員長の話を聞いて、その話に乗れるかどうか、自分の地元であることも鑑みて冷静なメリット・デメリットと、欲を掻いたエゴ・ブー的メリットとデメリットを検討し、労力に見合うと踏んだら、そこから手伝うべきだと思う。「エゴ・ブー」というのは、SFファンダムの古い用語で、エゴ(自意識)をブーストさせられるナニカ、もしくはそれでブースとしている状態そのものを言う。「欲を掻け」というのは、ちゃんと自分のエゴ・ブーと、大会の目標、地元に取ってのメリットを重ねられるようにしようということであり、ナニも我欲でしっちゃかめっちゃかに掻き回せばええねんと云うワケでは無い。
 日本SF大会なんていう、どこにも費用捻出してくれる後援団体なんて無くて参加者の参加費が全ての企画費用となるような一円も無駄に出来ない経済状況下の、長丁場の活動は、ボランティア精神というか「手弁当の心構え」はもちろん必要。なんだが、「地元のため」とか「○○さんのため」に「やったげる」という面ばかりのお手伝いでは所詮長続きはしない。そういう人は「義理は果たした」とか言って頃合いを見て居なくなってしまう。本当に実行委員会が欲しいのは、単なるお手伝いではなく、自分でやりたいことを持ち、大会のやりたいことと摺り合わせ、最後まで活動してくれるスタッフなのである。つまり「俺のために俺が動く。俺参上!」じゃないと、SF大会のスタッフ活動は面白くならないし、そういう人で多士済々となってこないとスタッフ会も面白くならない。そして、面白くない実行委員会が面白い大会を開催出来るワケが無いのだ。
 そもそも、地域特化で「この地方ならではの企画」を考えるよりは時期特化で「今、○○が熱い」という方が、普遍的な切り口だろう。無論、タミヤやバンダイといった模型業界大手の本社が軒を連ねる静岡、工場見学とか、そういったオプショナルツアーとかも面白いだろう。しかし逆に、普通のSF大会を精一杯盛大に行い、あまり遠出して他の地方まで見に行かない地元の人に見せるという地元との繋がり方のほうが、本来、大きいのではあるまいか。だから、「地元だから手伝う」より「実行委員長と、実行委員会と、話が合うから与する」のでなければならない。
 そんなようなことを先日、半分ぐらい、その思い悩んでいる友人に伝えた。出来ればこの地元の大会で彼にスタッフをやって貰いたいと思うが、そのためには、彼が何がしたいかと言う目標が定まることが第一だと思っている。頑張って欲しい。

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コメント

神北さん、熱いエールを有り難うございます。
元来、幹事仕事とかが好きで、それの延長で大会を手伝っていたのですが、率先して何が出来るか、やりたいかとなると詰まっちゃうのが実情でした。
来年はやりたい企画が出来たこと(今さっき)もあって、それにまずは向けてみようかと考えています。
その上で、出来ること、やりたいことを模索していきますね。

投稿: としぼう | 2009/12/01 23:35

としぼう さま
 来年の企画、期待しております。
 僕らは、例によってシール企画を持ち込む予定です。

投稿: 神北恵太 | 2009/12/01 23:47

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