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2013/07/10

酷い話 2題

 日本の社会が、何かおかしい。
 今日、友人の日記などで見つけた、おかしなニュースが2つある。
 一つは、栃木県でいじめアンケートを教師が書き直させた話。
 もう一つは東京地裁立川支部で出た。「三鷹バス痴漢冤罪事件」の判決。

 ちょっと何かがおかしくなっている感のある今の日本の中でも、もうこの二つは完全に「振り幅の範囲」を越えて、社会の規範が壊れかけていると感じる。ちゃんと判断を下すべき立場にいる大人が、ワザと判断を放棄しているとしか思えない。

 一つ目のアンケートの事件は、今ニュース番組でも、わいのわいのやっている今日のニュース。

『アンケに「いじめと書くな」と指導した女性教諭』読売オンライン

 栃木県栃木市の市立小学校で、いじめに関するアンケートを実施した際、3年生を担当する30歳代の女性教諭が、いじめの申告件数が多くならないように児童を指導したうえで、回答させていたことが分かった。

 アンケートは、市がいじめの実態を把握するために市内の全小中学生を対象に無記名で行った。同小では今月4日に実施された。

 同小によると、女性教諭は、アンケート記入に先だって、担当のクラス全員に「いじめは一方的なもの。みんながしているからかいなどはケンカ。いじめと書くと多くなるので書かないように」と指導したという。

 また、女子児童の一人が、今年4月に同級生に鉛筆で腕を刺されたとして、「いじめあり」の欄に丸印をつけていたが、女性教諭はアンケート回収後に女子児童を呼び出し、いじめにあたらないなどと説明。ペンで「いじめではない」に丸印をつけ、本人が納得済みである旨も加筆したという。

(2013年7月10日08時15分  読売新聞)

 もう一つの痴漢冤罪裁判は、些か旧聞に属するものだが、こちらはもう、裁判官の四次元殺法としか言えない。「疑わしきは被告人の利益に」なんて微塵も考えてない『悪魔の証明』みたいな話になっている。

『三鷹バス痴漢冤罪事件――奇妙な“新説”で有罪判決』Yahoo!ニュース

「バスが揺れている状況の下で、右手で携帯電話を操作しながら、左手で痴漢行為をすることは容易とはいえないけれども、それが不可能とか著しく困難とまではいえない」

 まるで異端審問ではないかと言いたくなるような非論理的な判決が五月八日、東京地裁立川支部で出た。「三鷹バス痴漢冤罪事件」(本誌二〇一二年八月三一日号で既報)で、一貫して無実を訴えてきた公立中学校教諭・津山正義さんに対し、倉澤千巖裁判官は罰金四〇万円の有罪判決を言い渡した。冒頭は判決理由の一節である。

 一一年一二月二二日の夜、三鷹市内の小田急バス車内に乗っていた津山さんは、同乗していた女子高校生の尻のあたりを触った疑いで逮捕された。学校に忘れた財布を取りに行く途中で、その後、交際相手の女性と会う予定だった。

 物証は皆無だった。三鷹警察署は両手の微物鑑定を行なったが、女子高校生の衣服の繊維は検出されなかった。バス車載のカメラ映像にも痴漢行為は映っていない。

「痴漢」の根拠は女子高校生の供述だけ。それも腕をつかんで津山さんが犯人だと確かめたわけではない。当時津山さんはリュックサックを腹側にかけていた。リュックが尻に触れたのを勘違いした可能性が高いと弁護側は主張した。

 車載カメラの映像には、津山さんが左手でつり革を持ち、残りの右手で携帯電話を操作している様子も映っている。両手がふさがっていれば触れることはできない。無実を裏づける決定的証拠である。ところが倉澤判決は、バスが工事現場を通過する際に激しく揺れ、つり革を握る津山さんの左手がカメラの画角から外れた瞬間を指して、このときに左手で触ったのだと決めつけた。検察も思いつかなかった“新説”だった。

「やっていないものはやっていない。闘います」という津山さん(今村核主任弁護人)は、東京高裁に控訴して争う方針だ。

(三宅勝久・ジャーナリスト、5月17日号)6月6日(木)配信

 お解りいただけるだろうか。

 本来、イジメ問題を把握して解決に繋げて行くためのアンケートが、いつの間にかその発生数を以て教師や学校の良否を量る道具のように見なされ、ちょっとでもよく見せかけるためにウソに書き変えさせた教師が居るのである。しかもこれは、無記名のアンケート。女子児童が無記名のアンケートに「こういう目にあった」と書いたら「お前こんな事書くなよ」と教師に脅されたのだ。その上、書き換えを強要。さらに自らも本人を納得させた旨を書き込む。
 たしかに、お互いにふざけていて手がぶつかった程度の事を「殴られた」「イジメだ」と言い出したら、このアンケートの趣旨を変えてしまうかもしれないから、「いじめは一方的なもの」と言うガイドラインを示すのは、悪い事ではないと思う。
 しかし「みんながしているからかいなどはケンカ」というのはどうか?
 ボクはどんくさい方なので、小中学生の頃、おかげさまで口で言い負ける事はまず無かったが、逆に体力では誰かに勝てた覚えが無い。つまり、殴り合いになったり、体育の授業になった時点で、ハナから負けている訳で、自動的にこれはボクにとっては絶対者からの一方的暴力、イジメでしかなかった。そういうものを「からかいなどはケンカ」としてアンケートから外すのは、そもそも、このアンケートの意味を理解していないとしか思えない。
 ましてや、「いじめと書くと多くなるので書かないように」と、数を減らす事に腐心する有様。上がって来る数を減らしておけば、生徒が実際に何に苦しもうが知った事ではないと言う非常に無責任な教育者の姿が、浮き彫りになる一言だ。

 また今度は痴漢冤罪事件の話だが、尻に触られたと言う女子高生の供述があるだけで、バスの車載カメラに片手で吊革に掴まりもう片手で携帯電話を操作している姿が映っていると言う、理論的で証拠も揃っている反証が、「バスが激しく揺れた時、吊革を握っていた左手がカメラの画角から外れた瞬間に触ったのだ」などという、無茶苦茶な屁理屈で覆され、三鷹警察署の微物鑑定でも、被告の両指先から女子高校生の衣服の繊維が検出されなかったコト感しては、無視された形。

 この2件、世間から信頼され、社会正義の代行者としての公平さを期待される教職員や、裁判官と言うものが、公平な思考がまるで出来ていないように感じる。
 もちろん、報道記事を読んだだけなので、事件の真相にはもっと具体的で納得できる理由が実は隠されているのかもしれないが、少なくとも、記事文面からはそういう印象はまったく受けない。

 これは、馬鹿な政治家が愛国者を増やしたいと思った時に、愛される国を作るなんて微塵も考えず、愛国を唱えない・愛国行動を執らないものを罰する法律を作るというのに似ている。その方が、モノを考えずに済むし金も手間も掛からないように見えるからである。
 この馬鹿な政治家と同じ物の考え方で教師がいじめアンケートを取るとこうなるし、裁判官がバスの中で大きく揺れる場所を狙い澄まして倒れそうになりながら痴漢を働くコトは充分に考えられるなどと発想するとこうなる。
 少なくとも、今後、学校でアンケートを書けと言われた時は、まず親に詳しく教えなさいと子供を指導すべきという事と、東京でバスに乗る時は、車載カメラの画角内で常に吊革に両手で掴まり、どんなに揺れようが一瞬たりとも手を画角の外に出してはいけないという事だけは解った。

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